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絵を描く糸 刺繍美術展 一宮市三岸節子記念美術館



先日の稲沢市荻須記念美術館に引き続き、西尾張の美術館巡りの二館目は、女流洋画家の三岸節子記念美術館での「絵を描く糸 刺繍美術展」に。

一宮市(旧尾西市)出身の洋画家三岸節子は、夫の好太郎氏と共に日本の洋画壇を代表する画家の一人です。今回の展覧会の当館開館20周年を記念し、女子美術大学の美術館所蔵の刺繍による江戸時代の小袖作品から、清水三年坂美術館の明治の超絶技巧のひとつ刺繍画の作品や現代の染色刺繍作家の作品を展示した刺繍作品による展覧会です。

江戸時代に広まった染色と刺繍を組みわせた貴重な着物作品に、今注目を浴びている明治の超絶技巧により刺繍画作品など、あまり目にしない、刺繍をテーマにした作品は、繊細さと優美を兼ね備えた絵画作品とは一味違う作品です。

江戸時代の小袖作品は、四季を彩る構図の中に斬新なデザインが融合し、今の時代にも通じるものです。また、明治の刺繍画は、一目すれば絵画と見間違うほどの細かな糸の芸術に魅了されます。元は工芸のひとつとして、絵画の代用品でもあった刺繍画が、時代と共に芸術的にも評価されていることが作品から伺い知ることができます。

絵画とは異なる絵を描く糸の芸術を楽しんでみてはどうでしょうか。


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