65オヤジのスタイルブック

アカデミー賞から見るアメリカ社会の闇

86回目となるアカデミー賞が発表になりました。 

今回は、さしたる波乱もなく下馬評通りの結果となりました。作品賞は、黒人監督のスティーブ・マックイーンの「それでも夜はあける」スポンサーに恵まれず、資金集めに奔走したプロデューサーのブラッド・ピットのスピーチが印象的でした。

それでも夜はあけるは、日本では今週末公開となります。誘拐により奴隷となった黒人ミュージシャンの人生を描いた実話です。この作品には、未だ残るアメリカの闇が伺われます。アメリカが舞台の中で、収益を得られない理由でパラマウントが拒否。出演者もブラッド・ピットが唯一のアメリカ人と言う現実です。

そんな中での最高賞である作品賞を受賞したことは、アメリカの良心による光明ともいえます。また、今回の作品により原作がアメリカの教科書に取り上げられ映画も学校での上映がかなったそうです。改めて関係者に敬意を表したいです。

また、もうひとつ主演男優、助演男優でオスカーを受賞した作品「ダラス・バイヤーズクラブ」も、こちらも、エイズに感染した余命わずかのロデオカーボーイが、治療薬の承認の少なさから、未承認薬を密売により患者を救った男の実話に基づくもの。この作品も自由の国アメリカにある、差別の闇を感じます。

今回のノミネート作品を見るとヒューマニティーあふれる作品が並びました。映画を通じて視覚的にとらえることが出来る、差別や正義の本質を見極めることができる結果ではと感じます。


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