ニューヨークを襲ったハリケーン。被災地の支援のために行われたコンサートを追ったドキュメンタリー映画「12-12-12/ニューヨーク、奇跡のライブ」を観賞
最近、団結と言い言葉を聞かなくなったように感じます。たぶんそれは、耳あたりのよい言葉に替えられた結果だと感じています。しかし、人々のために尽くす無償の行為による広がりは、むしろストレートな言葉の方がわかりやすく、大きなエネルギーになると感じます。
今回のチャリティーコンサートは、かつて9・11でのコンサートを実現させたスタッフとポールマッカトニーを中心に総勢16組のミュージシャンが終結。コンサートの模様は全米や海外20か国で放映され、放映期間に支援金の呼びかけがネットや電話を通じて行われ一晩で54億円の支援金を集めた奇跡のライブ。そのコンサートの模様はもちろん、スタッフや楽屋裏などにもカメラを向けたドキュメンタリー映像として作られた作品です。
オープニングは、ブルース・スプリングスティーン。ポールの呼びかけに応じ、ザ・ローリングストンーズ、エリック・クラプトン、ザ・フー、ピンクフロイドのロジャー・ウォーターズなどのイギリス出身のレジェンドたちが顔を揃え、また、コールドプレイのクリス・マーティンと元R・E・Mのボーカル、マイケル・スタイプがルージング・マイ・レリジョンを披露。さらにポール・マッカトニーが元ニルヴァーナのメンバーに、アリシア・キースと夢の共演が繰り広げられました。また、電話での寄付に応じたオペレーターは、ハリウッドの有名俳優たち。その軽妙な語り口で、寄付を呼びかける姿も収められています。
被災地で救助活動を行った消防士や警察官、医師やボランティアを含め、コンサート会場やテレビ放映を観る人々が一夜のビッグイベントを盛り上げ、世界中から支援の渦が巻き起こる。今回のチャリティーコンサートはニューヨーカーたちの熱い団結力の姿を現していました。