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映画「小さなおうち」は傑作

2014年02月02日 | 映画に行こう

映画「小さなおうち」は傑作

 

小さなおうち:山田洋二監督、松たか子主演。

あまり期待してなかったが、すごくいい映画。日本の懐かしい風景がいっぱい散りばめられた映画です。さすがに井戸水ポンプとかは動いているのを見たことないけどね。

ストーリーは、ドラマチックじゃないし、エロイ映像美もない。

ただ、戦時中の東京の上流階級の様子をきれいに描いていて、なくしかけている日本の昔からの暮らしを思い出させてくれるんです。

 

女中と奥さまの関係が実感としてはよく分からないけど、映画の描き方では、女中は花嫁修行と職業を兼ねていたらしい。

2時間も現代と過去を行ったり来たりで飽きさせない構成になっている。

ラストは、現代とのつながりが明らかになって感動的なヒューマンドラマになる。

戦争をどうやって日本が捉えていたかを、庶民視点で描いています。

昭和10年から20年までの日本には、江戸時代からの和服や日本文化と西洋文化の入り混じった不思議な世界がありました。現代日本人は、歴史を忘れて戦争を美化したり、逆に日本人は大虐殺をした犯罪者ばかりだと自信喪失したりいます。歴史は、日本には日本の文化があって、それなりに頑張って世界の仲間入りしようと奮闘していたんでしょうね。

 

今の日本は、自動車産業や電機産業で世界を席巻したバブル時代を頂点として徐徐に老化していく黄昏の国です。少子高齢化が進み、若いパワーは大きくないです。芸能やスポーツにばかり注目が集まり、小保方さんのような頭脳の面で世界にデビューする一流のプレイヤーは例外です。

 

この映画から「日本は世界の中の小さなおうちである」というメッセージを感じます。東洋の純真な世界と西洋の戦い歴史を併せ持つ日本は、東京という世界の玄関をもつ一方アジアそのものの地方という文化をもっています。日本の地方文化は衰えてきているように思います。生活様式や行事が画一化して植民地的になってきています。世界中のどこでも似たような生活をしていて、日本の歴史・文化が廃れていきます。それは仕方のないことかもしれないけど、いつまでもヨーロッパやアメリカを憧れているだけでも進歩もないです。

日本オリエンタルという文化を愛している日本人の一人としても、日本らしさを大切に生活していこうと思いました。


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