映画「アバター」観てきました。
ネタバレしない程度に書きます。
まあ、予告編である程度「アバター」って知られてるから、
概略を書くと、
パンドラって星へ地球から侵略にいくわけ。
そこの蒼い肌の原住民との戦い。
それに絡むのが主役のアバターという
原住民と人間とのDNAを掛け合わせたアバターという
原住民に似た生き物です。
原住民は青いけど、リアルに描くなら
当然、黒いわけですよ。
侵略者が白人で実際の歴史がそうだからね。
未開な野蛮人と思われていたのは
日本人も100数十年前まで同じだった。
いろんな人が指摘してるんだけど、
ナウシカやラピュタ、もののけ姫
と類似点というか通じる設定やメッセージあるんですな。
こう書くと、ああ分かったあの路線ねって早合点しないでほしい。
アバターは3Dが評判だけども2Dでみても十分楽しめる
エンターテイメントです。
ネタバレしないのは難しいけど、
青い半裸の原住民が最初はすごく違和感を抱く。
顔もジミー大西みたいな描き方してるんだ。
ところがヒロインのネイチャー(?)をひねったような名前の子が
かわいいんだ。
セクシーでくびれがあってすらっとした実在しない美人体型を
うまく表現してます。
あれは、ずるいね。
ナウシカ風な自然大好きっ子なのに
あんなセクシーでモデルさんみたいなカラダ。
あれを描いただけでこの映画の男性ファンの心はがっちりだね。
「オマター」とかいうAVが出来そうです。(失礼、脱線しました)
そのほかの設定は古典的でいわゆる実在ではなく、
記号的に描いている印象です。
かっこいいでしょ。「記号的!!」って使ってみたい言葉だったんだ。
ようするに、個性はなくてその役柄を演じるための典型的な設定で
典型的な性格を集めたような。
むしろそっちの方がアバターっぽいね。
人間を扱っているようで、仮面のアニメと通じるのは
そうした効果がでてるんでしょうね。
それは、メッセージを効果的に伝える意味で大成功してます。
「地球には緑がある、それを大事に」
故マイケル・ジャクソンさんの遺志とも通じる共通の願いなんです。
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ピーター・ジャクソン(序文),ジョン・ランドー(前書),ジェームズ・キャメロン(エピローグ),リサ・フィッツパトリック
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以下、若干、ネタバレを覚悟で書きます。
ナウシカには「ミュシャ」の有名が女性像が影響してるって聞きました。
なるほど、似てます。
もののけ姫は日本人。
アバターでは黒人として描きたかったのでしょうが、
そこは人権が絡むから青い生命体として描きました。
その動きや、踊りはアフリカの黒人の動きとそっくりです。
アフリカの侵略がどうやって進んでいるか、進められてきたか、
非常に無知なままですが、
日本人も欧米からみれば、島国に住む原住民で
自然と調和して暮らしていた神話があります。
かつての日本はそうした自然を大事にして植物を中心にした
環境ユートピアだったようなイメージを私自身も持っています。
熱帯での狩りや踊りや半裸な原住民など、
かつて確かに実在したアフリカやアジアの民族は
グローバル化でほぼ絶滅したでしょう。
英語を教え、学校をつくり、服や文化を押し付けてきた歴史は
急速に自然や伝統と繋がっていた民族の歴史を
ヨーロッパ中心に書き換えようとしています。
巨大な木が民族の過去と繋がるデータベースであると主張する学者は
死んでしまいます。
日本人として、日本伝統的な暮らしが形式的になって
アメリアと同じような文化を有難がって使っているうちに
植民地支配は完了しているんでしょうね。
日本人としてこの映画をみると、
アフリカの侵略をしている環境破壊側の側面も日本にあるんです。
武力で侵略はしなくても
資源を求めて環境を破壊する姿は
しかし、日本には自然や植物を大切に風刺ですよね。
万物に神がやどる文化があり、それを大切にしなくては
日本の存在が植民地そのものに消えてしまう危機を感じます。
自然環境とは共存してしていく必要があります。
壊れた自然を修復して環境立国として
アジアアフリカの援助に対する
日本環境ポリシーを打ち出してCOP10などにつなげていくべきだと思いますね。
個人的には
いたずらに物質の購買意欲を掻き立てられないような生き方をしたいと思いました。