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札幌・円山生活日記

南円山の住宅地に隠れたスパイス料理と自然派ワインの店~「みち草バザール」~

南円山の閑静な住宅街の私道奥にひっそりと佇む一軒家レストラン「みち草バザール」。フレンチで腕を磨いたシェフが東南~南アジア旅行で出会った料理をべースにした独創的スパイス料理と自然派ワインの店です。“料理ごとに自家焙煎したスパイスを使い素材やワインとの相性を考えた味わい・香りを意識した料理を心掛けております”とか。隠れ家のような味わい深い店です。

今日は南円山の住宅街にある一軒家レストラン「みち草バザール」で夕食です。しかもこの店はバス通りから舗装もされていない私道を入った奥にひっそりと佇む隠れ家的な場所にあります。円山本で存在を知り散歩の途中で場所を確かめに来た際には「何でこんなところに!」「客が来るんだろうか?」と驚きでした。ところが心配は無用で2019年12月に北海道大学エリア(北15‐4)から移転したそうで当時からのファンが引き続き足を運ぶ「知る人ぞ知る」店だそうです。以来長らく課題店だったのですが店のFacebookを見ていると今週は珍しく空いてそうなので予約して出かけてきました。店の場所ははっきり言って判り難いです。地下鉄東西線「円山公園駅」から行くとすれば「裏参道」から「西25丁目通り」 に入って南下し「エル・シッド」を超えて次の信号を左折します。「南6条通り」を少し歩いて「CANTUS(カントス)」や
パールモンドール南6条店」を超えた「読売新聞販売店 中央区YC円山」向いの私道を入っていったところです(地図)。

「読売新聞販売店 中央区YC円山」が面する「南6条通り」。左手側にパールモンドール南6条店」の看板が見えます。奥は「円山」。
この舗装もされていない私道を入っていきます。最初の角を左折です。

その奥の普通の一軒家が「みち草バザール」です。開店時は表に小さな「OPEN」札が出ています。

小さな「みち草バザール」の看板です。

表のガラス戸と中の木の引き戸を開けて入った店内。照明を落とした少し暗めの店内です。
奥の席から入り口方向を見たところ。普通の住宅をリノベーションしたそうですが白い壁とウッディな床や調度品でナチュラルテイストの雰囲気の良い空間になっています。テーブル席が10席に手作りカウンター席が3席に・・。
インドの炭窯(タンドール) が据えられた厨房前にもカウンター席があります。一人でも気軽にやってこれそうです。今日は開店早々の18時に入店。最初の客でしたが退店までに2組計4人の後客がやってきました。


 店内には移転を機に新設したというウォークインタイプのワインセラーがあり自然派を中心とするワインが並んでいます。客自ら入って好みのワインを選んでくることもできます。

ドリンクメニューと・・。

フードメニューです。コース料理のみという日もあるようですが本日はアラカルトです。

カトラリー類はテーブルに備え付けられた引き出しの中に入っています。

先ずは「前菜盛り合わせ(1人前)」税込み1,000円。手前右から本ますの香草焼き、小松菜のサブジ、紫キャベツのアチャールに中心がブロッコリーとカリフラワー。いずれも味覚を刺激するスパイスが香ります。
裏側は右側より大根のネパール漬け、自家製なめたけ、なすときのこのピクルスに長いものネパール山椒炒め。いずれも良い味です。スターターから良い出だしで次の料理への期待が高まります。


飲み物は「樽生アサヒ熟撰撰」(同600円)から初めて白のグラスワインへ。ワインセラーから出された4種類の中から珍しそうで選んだイタリアのオレンジワイン「Bianco Fongoli 2016(ビアンコ・フォンゴリ)」1杯同800円。 農薬・化学肥料・除草剤不使用で育てた白ブドウ(Grechetto (グレケット))を使って赤ワインのように造ったオレンジ色のワインです。

「ネパール餃子モモ(6個)」同800円(写真は2人用に取り分けられたもの)。「ソース(ヨーグルトマサラソース)と一緒に召し上がりください」とのことでスプーンでいただきます。モチモチ・ツルンとした皮も自家製とかでアジア風味のソースとプリプリ餡を一体にして食べると「これは美味いわ!」と思わず嘆息です。1人3ケでは足りないのでどこかでお代わりをお願いしようと決めました(結果的には満腹しオーダーできませんでした)。

タンドール(インドの炭窯)料理の「砂肝」同750円(写真は2人用に取り分けられたもの)。風味付はインド野菜「メティ(リーフ)」。砂肝が柔らかくしっとりとしているので秘訣を聞いたら「コンフィ」(低温の油で時間をかけて煮る料理)したものをタンドールで炙ったとか。それで表面はパリっと中身はジューシーに仕上がっているのですね。

次は赤ワインのグラスで「Force Celeste Cinsault 2020(フォース セレステ サンソー)」。南アフリカ・スワートランドの自然派ワインでさっぱりサンソー(Cinsault)です。
 
タンドール料理の「鶏」同950円(写真は2人用に取り分けられたもの)。付け合わせはトマトのチャツネ。
マリネしたジューシーな鶏もも肉がタンドールでパリっと焼かれトマトのチャツネによく合います。美味しいタンドールチキンです。

「ブルーチーズクルチャ(ナン生地にチーズを包んで焼いたもの)」同1,250円。濃厚ブルーチーズです。

赤ワイン2杯目は「Collecapretta “Le Cese” 2018(コッレカプレッタ "レ チェーゼ" )」。同800円。イタリア・ウンブリア地方のSangiovese(サンジョヴェーゼ)。熟した果実味が肉料理に合います。これで1杯800円とは良心的な価格設定です。

最後にカレーで〆ようと思っていたのですがタンドール料理が美味しく「子羊」も注文。同1,750円(同じく写真は2人用に取り分けられたもの)。付け合わせはミントのチャツネ。
子羊は香ばしくレアに仕上がっています。ミントのチャツネも良い味でラム肉に良いアクセントでした。

飲みすぎだとは十分承知しているのですが赤ワインが無くなってつい頼んだ「奄美大島ラム酒ルリカケス」同600円。ロックでいただきます。アルコール度数40はさすがに強かった。

〆の本日のカレーの「パキスタンチキン」同1,250円と長粒種タイ米の「ライス」同300円。
「パキスタンチキン」はほろほろに煮込まれたチキンに「メティ(リーフ)」がトッピング。あまり辛さが表に出ず複雑なスパイス香る「スパイスカレー」でした。好物のタイ米ライスも美味しかったです。満足で満腹しました。

退店時の私道奥の「みち草バザール」。本当に「知る人ぞ知る」名店です。

最初の出会いから2年近くがたってしまいましたが「もっと早く来るべきだった!」が実感です。路地裏の「知る人ぞ知る」名店とはこういう店なのでしょう。スパイス香る独創的な料理の数々で地の利の悪さをものともしないシェフの腕に感服しました。店も色々な使い方ができそうで人気の程にも納得です。次回は是非「ネパール餃子モモ」もお代わりしたいと思います。ご馳走様でした。

「みち草バザール」
札幌市中央区南6条西22丁目3-56
 TEL 090-6265-7029
現在の営業時間
月〜金 18時〜23時(最終入店21時)
土日  15時〜23時(最終入店21時)
(2022.6.2訪問)

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