「爵銀龍」
メル・ゼナ
Malzeno
古龍種
古龍目 爵銀龍亜目 メル・ゼナ科
全長約1873.47〜2477.15cm
全高約800.27cm
・狩猟地
城塞高地、溶岩洞、大社跡、塔
・概要、特徴
数百年前に突如として王都近くに大穴を開けて現れ、王都と城塞高地の二度にわたり王国を崩壊寸前まで追い込み、現在に至るまで“王域を統べる龍”として君臨する古龍。
白銀の光沢を湛える甲殻は美しく、 残忍性の中に気品さえ漂う。 その姿に対し、人々は畏怖を込め 「爵銀龍」 と呼んだ。
過去から繰り返し王国を危機に陥れた事から、かつて「王国の災厄」と云われ、今なお王国の人々からは広く恐れられており、本種の討伐は王国に生きる者全ての悲願とされている。
王国領域を棲息範囲としている生物たち、通称「王域生物」の中でも特に生態系への大きな影響力と危険度を持つ三種のモンスター、ガランゴルム、ルナガロン、そしてメル・ゼナはその代表格として「王域三公」と称され、本種はその中で筆頭に挙げられる。
全身は薄く光沢を帯びた鱗と白銀の甲殻に覆われており、脚、尾などの先端部は金属のような黒銀色の鱗に、爪や突起は金色を帯びる。
冠のように戴く金色の角や首の左右に襟のように広がるヒレは高貴さを感じさせる一方、筋張った四肢や暗い眼窩、深紅に染まった翼膜は妖しく不気味な印象を抱かせる。
体格は代表的な古龍であるクシャルダオラとほぼ同等だが、その胴は華奢とも言えるほど細身である。
しかし、その細身の身体には見た目からは到底想像のつかない恐るべき怪力を秘める。
純粋な咬合力のみで大型飛竜を咥え上げるのみならず、特に翼は攻撃手段として扱える頑強さと膂力を有する。
また、先端に三叉の槍を思わせる三本爪を備えた硬く靱やかな尾は「三又尾」と呼ばれ、ひと薙ぎで地を叩き割るほどの力と、鉄をも貫通する鋭利さを併せ持つ。
https://x.com/MH_Rise_JP/status/1499958841748103169?s=19
口内の鋭い牙は口が開くと前を向き、閉じると後ろに畳まれる構造で、噛み付いた獲物を逃さない返しの役割を果たす。
https://x.com/MH_Rise_JP/status/1499740695887634443?s=19
・能力
メル・ゼナ特有の生態として、生物の生命力とも云われる「精気」を吸い上げ奪うというものがある。
メル・ゼナはこの精気を糧としており、甲殻や骨をすり抜ける艶やかな牙で捕らえた獲物の精気を吸い上げる。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1548252341287014400?s=19
更にメル・ゼナは自身の攻撃により、相手の体力を奪う状態異常「劫血やられ」にさせ、この状態に陥った者はメル・ゼナと生命力の奪い合いを迫られることとなる。
最近の調査により、メル・ゼナは翼のようなヒレを持つヒルのような新種の生物、噛生虫キュリアと共生関係を結んでいる事が明らかになった。
メル・ゼナはキュリアを自らの配下として使役するかのように扱っており、普段キュリアはメル・ゼナの首元や前脚に纏わりついているが、獲物や相対する外敵から精気を吸収する際には対象に向かってキュリアを放ち、奪わせた精気を自身に献上させるような姿が見られている。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1578655332011999233?s=19
また、メル・ゼナはキュリアが有する毒(ウイルス)で体内を満たし、攻撃時に傷口を通してこれを相手の体内に撃ち込むことで自らの武器として利用している。
一方でキュリアもメル・ゼナの精気を餌として命を繋いでおり、両者は相利共生の関係を築いていると推測されている。
メル・ゼナがキュリアと共生関係を結んだ背景には、かつてメル・ゼナが縄張りとする地に突如として大穴と共に出現した冥淵龍ガイアデルムの存在がある。
メル・ゼナはかつて、人間と互いの領域を侵さないよう共存関係を築いていた。
しかし、数百年前、地底を統べる者、冥淵龍ガイアデルムが出現。大穴からキュリアを放ち、周囲の生物の精気を瞬く間に奪っていった(大穴を開けたのがメル・ゼナだと誤認されていたのは、ガイアデルムが地上に現れなかったため)。
これに対しメル・ゼナは縄張りを侵すガイアデルムと苛烈な縄張り争いを繰り広げ、その侵攻を阻止するが、決着することは無かった。
そこで、キュリアの宿主であるガイアデルムはメル・ゼナから精気の奪取を試みてキュリアを差し向けたらしい。
大穴周辺に生息していたメル・ゼナの一部の個体はキュリアによってエネルギーを奪われそうになるものの、メル・ゼナは強靭な耐性を発揮、体内にはキュリアのウイルスへの抗体が生成された。
これによってメル・ゼナはキュリアの精気を体内に取り込む事が可能となり、自身の精気を吸収されながらもその力を利用し、自らにも利のある共生関係を結ぶに至った。
メル・ゼナ特有の精気を吸い上げる生態と、キュリアの特性が奇しくも合致していた故である。
しかし、その代償として秘められた攻撃性は狂気を纏う程に発露するようになり、キュリアを利用して他のモンスターから精気を奪い、その力を増し、遂には王都を襲撃。王国との共存関係は崩壊したという。
そして50年前、数百年の時を経てキュリアとの共生関係が強固となったメル・ゼナはガイアデルムとキュリアの移動を察して大陸側へ移動、城塞高地へ縄張りを移し、キュリアの侵食が進んだ影響で好んで他の大型モンスターの精気を啜るようになった。
結果として、キュリアと共生しているメル・ゼナの能力はキュリアによって外敵から体力を奪う”劫血やられ”の付与を初めに、キュリアの齎す力に由来するものが少なくない他、キュリアそのものを攻撃手段としても活用している。
・生態
逸話は数あれど、王都を襲撃した数百年前、 五十年前の城塞高地での出現のほかは確たる調査例も無く、生態は謎に包まれているが、城塞高地においては当地で最も危険な区域とされた寺院跡を好み、棲み処としている事がわかっている。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1578727325692485634?s=19
結果として、かつて王国民が祈りを捧げていた寺院跡の祭壇には数多のモンスターの精気が集まり、キュリアの巣窟と化した。
また、数少ない記録の中で奇異なものとして、翼や尻尾の動きや咆哮の中に、金属の軋みのような音を感じるというものがある。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1578731101035855873?t=UP600xfpuIwquY2oGificw&s=19
キュリアによる精気吸収のほかに、鉱石や硬度の高い甲殻を持つ生物を捕食しているのかもしれない。
気高い佇まいと美しく優雅な見た目だが、その性格は残忍にして狡猾。キュリアを使い生物の精気を奪うため、夜の闇に紛れて背後に忍び寄り、獲物を襲う。精気を吸うと、絹のように柔軟な翼膜は妖しく輝くという。
他を圧倒する力を持つ強大な龍でありながら、獲物を狩る際にも自らの手をできる限り汚さずに全てを得ようとするかのような、狡猾な振る舞いを見せる。
https://x.com/MH_Rise_JP/status/1517699719639707648?s=19
また、爵銀龍の名に相応しいプライドの高さも持ち合わせ、自分が相手をするのに相応しい者を見定め、力を持つ者には技と速さで、素早く技巧に長ける者にはその力で持って沈める戦い方を好む。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1574913664070844416?s=19
氷狼竜ルナガロンや怨嗟響めくマガイマガド、冰龍イヴェルカーナと苛烈な縄張り争いを繰り広げる様子や、カムラの里のハンターからは百竜の淵源ナルハタタヒメとの戦闘中に乱入してきたとの報告もあり、己が領地と定めた地に他の強者が立ち入る事を決して許さない、縄張りに固執する生態が伺える。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1573160701132410880?s=19
・危険度、戦闘能力
敵対者と対峙すると澄んだ咆哮を響かせ、徹底的な攻撃を開始。近接戦闘においては流麗かつ強靭な剛翼を武器として扱い、翼爪を鋭く突き出しての刺突から、地面に叩きつけて岩盤を砕く、翼の一閃で地をも穿つ突風を引き起こす事すら可能とする。
鋭く堅靭な形質の三叉尾は槍のように鋭く突き出すことで外敵を刺し貫く武器とする他、先端の三叉を器用に開閉する事も可能で、捉えた獲物をメル・ゼナの眼前に捧げるのみならず、対象を拘束して上空へ放り投げる姿も確認されている。
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上述の怪力に加えメル・ゼナはキュリアの群れを標的に向かってけしかける他、膨大な龍属性エネルギーを操る能力を持ち、口から光線状のブレスとして放つ。
放出した朱色の龍属性エネルギーは宙に浮かぶエネルギー球「狂血爵波動・流」として、あるいは地を這うエネルギー波である「血爵波動・拡散」として放たれ、高密度に集約されたエネルギーを用いたこれらの攻撃は他の攻撃と比べても非常に危険度が高い。
そして、これらの攻撃を放つ際に発揮される圧倒的な素早さもまた、メル・ゼナの大きな武器である。
ドリルのように回転をしながら外敵に突進攻撃を繰り出すほどに洗練された機動力は、攻撃を繰り出す瞬間にも遺憾無く発揮され、外敵に逃れる隙を与えず確実に仕留める。
メル・ゼナの行動や攻撃によりキュリアのウイルスが対象の体内を蝕むと、「劫血やられ」と呼ばれる異常を引き起こし、抵抗しなければ体力を著しく失っていく。また、時にはハンターを前脚で捕らえ、直に精気を奪うこともある。
キュリアを介すなどして精気を吸収した時、凶暴な本性を剥き出しにし、“血氣活性状態”と呼ばれ恐れられる姿へと変貌。暴虐性が著しく増す。
血氣活性状態となったメル・ゼナは、普段の白銀の姿から一転して、甲殻が黒い鋼のように、胸部や翼膜は鮮血を吹き出すかのように朱く染まり、漆黒の闇と紅い月を思わせる異様な姿となる。
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暗い眼窩は狡猾な光を放ち、黒い口内から飛び出て見える歯牙は残忍な衝動を隠しきれない。
この状態に至ると攻撃は苛烈さを増すが、このとき腕部や首元など、キュリアが集中して赤く光る部位は弱点の露出でもある。
なお、後の研究により、メル・ゼナの体内は生物を狂暴化させるキュリアのウイルスに侵され、血氣活性状態もその影響下にあったこと、それが古龍克服状態に近い形質であったことも判明している。
血氣活性状態のメル・ゼナは、黒い霧を体に纏い、その霧によって自身の姿を隠しつつ、内に溜めたキュリア由来のエネルギーを用いて瞬間移動と錯覚させるかのような高速移動「ダークロードブリス」を駆使、一気に間合いを詰めて強烈な攻撃を叩き込む戦法を取る。 https://x.com/gagieru_seltas/status/1578729029183893504?s=19
最たる脅威として、周囲をビーム状のブレスで薙ぎ払うように攻撃したのち、巨大なエネルギー球を落として一帯に多量のエネルギー波を走らせる「ナイトメアクレイドル」を放つ事もある。
なお、これは凄絶な威力と引き換えに使用後は血氣活性状態が解除されてしまうため、外敵を排除する切り札ともいえるだろう。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1578729581070385152?s=19
抵抗を続ける外敵にその身を傷つけられ続けると激昴し、後脚で立ち上がり咆哮。眼は妖しい紅色の光を放つと共に、口からは龍属性のエネルギーが溢れ出す。
この状態となったメル・ゼナの動きはより苛烈さと残忍さを増し、その身に秘めた凶暴性を発露。徹底的に敵対者を打ち伏せる。
ましてやそれが血氣活性状態となれば尚更であり、迸る龍属性のエネルギー波を初めとした超威力の攻撃の応酬によって瞬く間に外敵を追い詰める。
その危険度は、他の大型古龍種と比較しても肩を並べるほどとみなされている。
・利用
メル・ゼナの素材は夜間の中では密かに脈動するとも言われており、 優美さの裏に禍々しさも感じ取れる至極の逸品。
流麗な白銀の翼を用いた装備は絹のように柔軟であり、 装飾品としての美しさも兼ね備えている。その使用者は血を求め、防具は獲物の血を浴び啜る事で更に妖しく不気味に輝くという。
武器はかつて処刑道具として使われていたと云われる大剣、手にした者を血に狂わせると云われる太刀など、不穏な逸話が語られるものも少なくない。かの王国では高貴な一族が帯刀する片手剣すらも、刃を抜けば血を求める者に極上の陶酔感をもたらすという。
・ソース
MHR:S
HAUNTING OF THE SUN モンスターハンターライズ:サンブレイク 公式設定資料集 pg.62、84〜85、150〜151、270、337、344、350、376
https://www.mhw-blog.com/mhrise-sunbreak-info/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%BC%E3%83%8A%E7%89%B9%E6%AE%8A%E5%80%8B%E4%BD%93%E3%81%A8%E3%83%9E%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%82%AC%E3%83%89%E3%83%A2%E3%83%81%E3%83%BC%E3%83%95%E3%81%A8%E5%AF%BE
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