秋津蛉のモンスターリストⅡ

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古龍種の書 天廻龍 シャガルマガラ 上巻

2024-07-30 23:53:36 | 古龍種









「天廻龍」
シャガルマガラ
Shagaru Magala
古龍種
古龍目 廻龍亜目 マガラ科
全長約1544.63〜2222.62cm
全高約619.9cm
脚の大きさ約240.9cm(翼脚)、136.1cm(前脚)







・シナト村に伝わる歌
闇がその目を覚ますなら 
彼方に光が生まれ来て
大地に若芽が伸びるなら 
此方に闇が生まれ来る
すべてを照らすは光なれ 
あまたの影は地に還り
いずこに光が帰る時 
新たな影が生まれけん
やがては影が地に還り 
新たな命の息吹待つ
共に回れや 光と影よ
常世に廻れや 光と影よ
そしてひとつの唄となれ
天を廻りて戻り来よ
時を廻りて戻り来よ
御魂がその目を覚ますなら
彼方に命が生まれ来て
心がその目を覚ますなら
此方に想いが生まれ来る
すべてを包むは御魂なれ あまたの想いは力に変わり
命が御魂に帰る時 新たな想いが生まれけん
消えぬ想いは御魂に帰り 新たな命の息吹待つ
共に回れや 命と心
常世に廻れや 命と心
そしてひとつの唄となれ
共に歩みて戻り来よ
共に歌いて戻り来よ
共に生きるは 魂と想い






・狩猟地
禁足地、未知の樹海、城塞高地
・概要、特徴
天空山の一角、シナト村で禁足地と呼ばれる封印された地にて初めてその存在が確認された、神の如き美しさを持つ神秘の古龍。




美しい純白色の鱗と外殻、その身体を外套の如く覆う巨大な翼膜を備えた翼脚、そして眼の上に雄々しく昇る2本の黒い角が特徴。
全身を包む鱗は眩いばかりの光を放ち、織り成すように幾重にも積み重なった純白の外殻は不可侵の鎧。万物を照らす光に護られる天上の鎧は決して損なわれることは無く、たとえ傷ついても傷跡は次々と再生され、人の力でその身を貫くことは適わぬと伝えられている。




老いに従ってその硬度を増し、天廻龍の年輪とも云われる紫色の翼爪は驚く程に柔らかく、浄爪と呼ばれる。天廻龍の意志によってのみ力が宿り、撫で付けるように万物を切り裂く。硬化の極まったものは天廻龍が生と死の転生を繰り返してきた証とも云われる。




薄く透き通り、陽に当たれば七色の残光を残す巨大な翼膜は三角楓の葉のように浅く裂け、三叉はそれぞれ天と地、それを支配するシャガルマガラを示していると云われる。
この鉱石のような質感を持つ巨大な翼膜は展開すれば一切羽ばたく事なく滞空する事すらでき、虹色に輝く翼を広げて空を舞う姿は、シナト村では神として崇め称えられた。








確認されて間もなくはゴア・マガラと縁が深いとされつつも、その生態に謎が多かったためにギルドでもその関係性は定かではないとされていたが、その正体はゴア・マガラが古き衣を脱ぎ捨てて__即ち脱皮を経て、新たな存在として生まれ変わった姿であった。
ギルドでは後述の天空山の大災害にて山の頂に現れたという昔話の神の名を取って、本種を「シャガルマガラ」と名付けた。
そして黒蝕竜が幾多の天を廻り、永い時を経て成長して脱皮、故郷である禁足地に戻る生態から与えられた「天廻龍」という名には、自然の在り方を超えた古龍への畏怖が込められている。
十分に成熟した黒蝕竜は他の動物に見つかりにくい場所で脱皮を行い、天廻龍へと成長する。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1818267749761810688?s=19




脱皮を終えた天廻龍の体色は、黒蝕竜の漆黒と正反対の純白色へと変化、そして脱皮の際に成長、形成された目によって視覚を獲得し、受容器である「触角」は目の進化に伴ってその役割は散り散りに別れ、凝固し「角」へと変じている。



この角はヒトが見る時の流れにおいては決して朽ちる事がないと云われ、天の光を思わせる天廻龍の体色に対して漆黒の色を残し、転色したその身において黒蝕竜の僅かな名残りが集う「狂竜の極点」とも言える部位である。





・能力
ゴア・マガラ同様、狂竜ウイルスを体内で生成するが、その生成量と放出量は幼体であるゴア・マガラを圧倒する。
この狂竜ウイルスを一定量以上取り込んでしまった生物は身体に様々な異常をきたし、大量に吸収してしまうと症状は深刻化し「狂竜症」を発症、常軌を逸した凶暴性を持つ。


このように、ただ存在するだけで周り全ての生物に影響を与え、災害を引き起こしてしまう能力を持つ古龍であり、狂竜ウイルス研究の第一人者たるドンドルマの狂竜ウイルス研究所長にも
「狂竜ウイルスの被害はシャガルマガラに原因はあるが、責任はない。だからこそシャガルマガラが恐ろしい
と評されている。







シナト村に伝わる昔話には、数百年前の大昔、この禁足地を内包する天空山にて、「悪しき風が山を黒く蝕んだ」とされる大災害が起こり、凶暴化したモンスターが他のモンスターに見境なく襲いかかり、阿鼻叫喚の地と化したというものがあり、古い歴史書にも記されている。
この事件により、山全体が死屍累々の地獄絵図と化し、その地に生息していたモンスターは例外なく死に絶え絶滅したと言う。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1818273521233223800?s=19
これを契機として、天空山の麓は禁足地と呼ばれ、足を踏み入れることが禁じられていたとのこと。


シナト村の伝承では、この不可解な事件は「天から神様が降りてきて、山の生き物を懲らしめた」などと語り継がれているが、これはまさに狂竜症の症状ではないかと仮説が立てられており、現在では、シャガルマガラが山一つを覆うほどの広範囲に黒い鱗粉を振り撒いた結果であると推測されている。



この大災害の後、後に禁足地と呼ばれる天空山の一角にて一切混じりの無い純白に輝く龍の鱗が発見された。
シナト村ではこれが正式にシャガルマガラの龍鱗であることが確認される以前から大災害に関係する代物と考えられ、「不吉の証」として言い伝えられていた。
現在でもこの「純白の龍鱗」はそうして恐れられており、それを言及するだけで不安を覚えたりする住民もいる。

文字数制限の関係で、本記事は分割記事となります。続きは【古龍種の書 天廻龍 シャガルマガラ 下巻】をご覧下さい。


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