秋津蛉のモンスターリストⅡ

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古龍種の書 雷神龍 ナルハタタヒメ

2024-08-08 23:16:20 | 古龍種




「雷神龍」
ナルハタタヒメ
Thunder Serpent Narwa
古龍種
古龍目 神龍亜目 不明
全長約3875.05cm
全高約1905.02cm

対よ 対よ 疾く参れ
典麗なる稲妻 此処に在り          八雲 ほろに踏みあだし
楽土が辻の源と成らん
・狩猟地
龍宮砦跡




・概要、特徴
カムラの里が、繰り返される百竜夜行の源を探った末にたどりついた古龍の雌。
その異形の威容は同種の雄たるイブシマキヒコと同類同等にして、角を振るえば雷を落とし、自らもまた雷電を纏い金色に輝く。その姿から与えられた名が「雷神龍」である。




雄のイブシマキヒコと類似する姿形であり、風神龍と同様の構造をしている第二の顎は同種の雄雌であることの証左だが、体躯はより大柄である。
全身は山吹色のゴム質の皮膚やそれが硬質化した甲殻で覆われているが、風神龍のものとは異なり強い絶縁効果を持ち、自らが発する雷撃からその身を守る。
風神龍との最大の相違点は体の至る所に生えた触手であり、手足のように振るう。それに従って摩擦による静電気が起こり、帯電をもたらす。力の源たる発電器官、雷電放つ袋を下肢で抱くように腹に抱え、稲妻そのものであるかのように全身から光を放つのである。




胸部・翼腕・背中・尻尾の触手の間には、「雷袋(らいたい)」と呼ばれる雷を蓄積する器官を備え、巨大な身体を浮遊させるほど強力な磁場が発生し、蓄電のため発光する。
雷袋の内には雷電の源となっている結石である龍玉が生じ、外気に触れると正視できないほどの稲光を発するといわれる。







・能力
イブシマキヒコと同種と見えながらも、浮遊の仕組みが決定的に異なる。腹部に起きる活発な発光現象、「雷袋」と称す器官にて電流を生じ、蓄電しているのである。体に生えた触手を介して雷を纏い、手足のように操る様子は生物の域を超え、人々が畏れ、崇め奉ったのも無理はない。
強烈な電流は同時に磁場を生み出しており、磁石が反発するようにナルハタタヒメ自身や周囲の岩石を引き寄せ、宙に浮かび上がらせているのだという。








前述の通り、発生した電流は雷袋に蓄電され、巨体を浮遊させるほどの磁場が絶えず発生している。それほどの電流を体内に抱え込んでも何ら影響のない生物というのは、容易には想像しえない。その全身はまさに絶縁、この世とあの世の狭間に漂っているかのような存在である。
身体をうねらせれば空気が震え、地が割れる。それは天災そのものであるかのよう。姿を現せば轟という地鳴りのよう音が鳴り響き、稲光が走る。古龍の出現が天変地異と同義であるように、イブシマキヒコの叫びが呼んだナルハタタヒメの出現は、当地のすべての生態系を揺るがした。
天を裂く万雷、荒れ狂う雷の雨との評は決して大仰ではない。


・生態
荒れ模様の波を越えた先に発見された龍宮砦跡には翡翠の砦で撃退された風神龍が潜み、その跡を追うようにして雷神龍が訪れた。前後の状況から考えると、秘かに風神龍が古くから棲み家としていた可能性が高いという。




この龍宮砦跡を産卵の地と定めて棲んでいたところへ、つがいを探し求める風神龍が到来し「対」の対面はなった。その過程でイブシマキヒコがナルハタタヒメを求めて動き出し、『対はいずこ』との焦燥が多くのモンスターの恐怖と怒りを導いたことが、50年ぶりの百竜夜行の大きな源となっていたのであった。






このように、繁殖期に入ったナルハタタヒメは産卵に適した地を探し当てると雄の到来を待つ。そして巡り逢ったイブシマキヒコとナルハタタヒメは天へと舞い上がり、互いの姿を確認するかのように大きく旋回し、近づけば絡み合い、互いの鳴き声を共鳴させていくのだという。




このとき巻き起こる風と雷の激しさは凄まじく、周辺の気流は大きく乱れ、大嵐となる。ここまでが二体の求愛行動と考えられる。
こうして成立したつがいが繁殖を行うと、イブシマキヒコは滞空して巣を守護し、受精した卵を腹部に抱えたナルハタタヒメは巣の奥で産卵に備えるのだ。


50年ぶりの百竜夜行の詳細と、その後溶岩洞を訪れた調査員の報告を解析した結果、地底湖にて確認されている巨骨が雷神龍のものと結論付けられた。
百竜ノ淵源が龍宮城跡を番いの巣としたように、かつてこの溶岩洞の最奥を巣として「対」を待ち続けたものの、何らかの理由で「対」たる風神龍との邂逅叶わず命尽き、朽ちたのであろう。
周辺に多くの火山がある中、この周辺に特に生物が集まり、ギルドの監視下に置くべき生態系を成しているのは、この雷神龍の遺骸が死してなお齎す生命力に惹かれての事かもしれない。
・危険度、戦闘能力
外敵と対峙すると独特の響きを伴う咆哮で威嚇を行う。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1543119681254330369?s=19




その力はつがいたるイブシマキヒコを大きく上回るとされ、挑んできたハンターを尽く返り討ちにしていた。
戦闘では帯電した各部位から雷撃を炸裂させるほか、体内に蓄積した雷エネルギーを球状のブレスとして発射する。




特筆すべきは強大な磁場によって雷電を自在に操ることを可能としている点で、雷袋に蓄電した膨大な電流を拡散する光線のような形で放射したり、口から地面と並行に波状に広がる巨大な環状の雷塊を放つなど、他に類を見ない奇怪な攻撃で外敵を圧倒する。



その磁場の規模は周囲の地表をも引き剥がすほどで、また、攻撃によって帯電した岩石はナルハタタヒメが生じる磁場の影響を受けて次々と浮き沈みを繰り返し、周囲の景観を大きく変化させる。ただし、この現象はナルハタタヒメが意図して発生させているわけではなく、本種が発見された龍宮砦跡では状態の良い兵器を掘り起こして浮遊させたとの報告もある。







追い詰められ、命の危機を感じると眼を朱色に輝かせて激怒。放たれる雷撃はより苛烈さを増していき、黄金色の雷電に加えて強く輝く紫電を四方八方に散らし、外敵を尽く焼き尽くそうとする。

・利用
ナルハタタヒメから得られる素材は弾力と軽量性にすぐれ、自身の放つ地を焦がすほどの電撃でもビクともしない恐るべき絶縁性を誇る。
また外殻には触れたものを瞬時に焦げ付かせるほどの強い電流が蓄えられており、これらの素材は武具に強力な雷属性とその耐性を付与させることが可能である。


雷神龍ナルハタタヒメの素材を使用して作られた装備は雷神の化身と崇められ、その力は万有の頂きに至ると語り継がれている。 天より降る厄災からは何人も抗えぬ伝承に残る、神々しきも畏れられた神具といえよう。




雷神龍の素材を用いた武器は災に抗い、禍を退けた英雄にのみ与えられる神具。安寧の焔を揺るがす雷撃の力は、今度は里を守護する力に。天を裂き闇夜をも切り開く百科百全の一撃は、終には神をも破ると云われる。
・ソース
MHR:S
モンスターハンターライズ 公式設定資料集 百竜災禍秘録 pg.76.80.128〜131.400


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