滝川第二中学校・高等学校演劇部

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生ものが故に起こるは珍事

2006-02-06 | 第7期部員の活動日誌
さて、どうもこんばんは部長の新川ですよ
今日は台本贈呈式が行われました。
顧問のおスミ先生がキャストスタッフ一人づつに台本を手渡していくのです。


台本を受け取るケイコさん、若旦那が感慨深げに見つめている・・・

そして、その台本と一緒におスミ先生から渡されたのが。これ。
先生が法善寺で買ってきたというステッカー。

他にも色々種類がありました、僕は黒っぽいのが好きなのでこれをチョイス。

法善寺で舞台成功を祈願してきたというおスミ先生。
法善寺は心斎橋の近くにあるそうで、ケイコ・マナブとは少なからず縁のある土地のようです。

台本を渡されてテンションが上がる部員たち、
そのままの勢いで通し練習に移行。
ずずいずいとシーンをこなしていきます。
そして大詰め第6場、憲兵登場シーンで事件は起きました。

憲兵「貴様ら、どのような処分が待っておるか。知ってのことか
あぁー?

いつものように若旦那、迫力満点です。
しかし、ここからがいつものようにはいかなかったのです・・・。

マナブ「ああああぁぁ!僕らに最後の漫才・・・」

姉に今にも掴みかからんとする憲兵、それを止めに走るマナブ。
いつもの光景、いつもの練習のはずでした。
マナブの手は憲兵の腕を掴み、そしてそれを全身全霊を込めて姉から引き剥がします。
そして・・・

        スッテ-ン



        !?

そう、こけました。完膚なきまでにずっこけました。
このずっこけを合図に心斎橋宗竹チャンピオンマッチ「マナブVS検閲官」のゴングが鳴ったのです。

尻餅をついた状態からなんとか起き上がるマナブ。
起き上がると同時に検閲官に体からぶつかっていきます。

マナブ「最後の漫才、続けさせてくださいいいぃぃぃ!!!!」

一瞬ひるむ検閲官、されどそこは検閲官罵声一発。

検閲官「ならん!」

それでもマナブは体当たりをやめません、
痺れを切らした検閲官はその腕をマナブの首に回し締め上げます。

検閲官マナブの首を絞め、応戦。まさしく死闘。

ドサッ

地面に倒れこむマナブ。
しかし、最後の力を振り絞り検閲官の足にしがみつきます。

マナブ「ぼ、ぼくらに・・・続きをぉ!!!」

必死にしがみつくマナブ、しかしこの後大変なことに。

検閲官「き、貴様!ならんと言うのがわからんのかー!!!」

検閲官、いやむしろ若旦那の本気の蹴りがマナブもとい新川の腹に炸裂します。

マナブもとい新川「かはぁっ!」

完全にノックアウトされるマナブもとい新川、今度こそ床に突っ伏してしまいます。

こうして検閲官は宗竹座初代チャンピオンとなったのです。

突然の珍事に教室内は異様な雰囲気となってしまいました。
舞台の上にはぶっ倒れたマナブ、
隅の方で笑いを耐えるケイコさん。
そして、スタッフたちの失笑。
残された検閲官は・・・

検閲官「き、貴様ら!何がおかしい!!!」

ナイスなアドリブでなんとか芝居を続けることができました。

・・・、しかし芝居は本当に生ものです。何が起こるかわかりません。
今回のこの騒動はテンションが上がりすぎた故に起こってしまったのかもしれません。

若旦那「どう考えても、お前がこけるのが悪い」
新川「うるさいな、それでも首絞めることないじゃん」
若旦那「あれは・・・そうするしかなかったんだよ」

役者二人もちょっぴり反省。

おスミ先生「あんたら、K-1じゃないねんから」

演出に言われ、本気で反省・・・。

とにもかくにも芝居は生ものです、本番でもこういった事態が起こるやもしれません!
そのためにも、今日のようにとんでもない状況を経験しておく必要があるのではないか!?
私はそう思えてならないのです!

我ながら苦しい言い訳、まぁいいか。
明後日は打ち合わせ、書類も準備万端か!?
それでは、今日のブログの締めは検閲官にしてもらいましょう。

検閲官「本日のブログはこれにて終了!おらぁ、客帰れ!!!」

・・・口はこんなだけど優しいやつなんですよ(笑)
それではまた明日~

演劇部、その拠点

2006-02-05 | 第7期部員の活動日誌
私たち演劇部はプレハブ、その片方の教室を借りて活動しています。
この教室の使い心地、最高です。住めます。
「冬は寒くて夏は暑い」なんて表現をする人も中にはいますが。

若旦那「へっくしゅん・・・風邪かな」

電気も通ってますし、温度調節もできるっちゃーできるので。
そして、ある程度の広さがあるので二度も言いますが使い心地は最高です。
下宿したいくらいです。
・・・、それは言いすぎですね
とにもかくにも、このプレハブから「君死に」が誕生したのですね。


阪神支部のごのい先生のHPからリンクを貼っていただきました。
ごのい先生のブログには近畿大会に臨む際、非常に元気付けられました。
リンク、誠にありがとうございます。

会議は踊る

2006-02-04 | 第7期部員の活動日誌
今日も今日とて資料作りに追われる演劇部。
仕事っちゅうのは叩けばいくらでも出てくるもので(笑)
舞監シートを作るため、
音響の大さん、舞台を何かとわかってるケイコさん、
照明のいぐりん先生、演出のおスミ先生の四人で最終調整に励んでおりました。

左から(写ってないけど)いぐりん先生とケイコさん、大さん、おスミ先生。みんな真剣です。
あまりの書類の多さに山ができてますね。

さぁ、明日は演劇部久しぶりの休日。
部員のみんなはどんな日曜日を過ごすのでしょうか。

それではまた明日の更新をお楽しみに

脚本はこうして産声を上げた

2006-02-03 | 第7期部員の活動日誌
ついに、完成しました新脚本。
もとい春秋座でのきっかけ台本!
三日を費やし、ついに製本までの作業を終えることが出来ました。
さて、残る作業は・・・
・場当たり用台本製作
・役者用台本製作
私が覚えているだけでこれだけです(まだあるかも)
打ち合わせ会まで後5日、
万全の体制で臨めるよう部員一同頑張ってます

さて、昨日に引き続き製本作業を続けていた演劇部ですが、
その合間をぬって今日も「誰がどこで何をした」やりました。
今回から「見ている人は面白くなかったら即終了権を出せる」というルールを追加してみました。
これにより、ただエチュードをやるだけでなく「見る人がいる」ということを意識してできるようになったのです!

本日出たお題をいくつかご紹介
「自衛隊が トイレで 大掃除」
「動物園の飼育員が オホーツク海沿岸に浮かぶ船舶の甲板で 全面戦争」
「清掃員が 銭湯で バレーボール大会」
「イタリア人が エレベーターで 階段ダッシュ」

このエチュードの何が難しいか!?
それは3つの言葉の関連性を瞬時に見出すことです。
上に挙げた中でも一見「これは無理だろ・・・」と思わせるようなものもあります。
しかし、その無理っぽいのを乗り越えた先に新しい笑いや驚きが生まれるのです。

基本は三人ですが、大勢でも盛り上がれることがわかったので皆さんも是非一度やってみてはどうでしょうか

踊る大創作線2 by 若旦那

2006-02-02 | 第7期部員の活動日誌

どうもー。久々に私、若旦那が活動日誌を書かせて頂きます。

今日も、資料作りの一日となりました。
春秋座に向けて、次々と資料を制作していきます。
音響リスト、照明進行表、舞台、音響、照明きっかけ入り新台本・・・。
そして、完成したそれぞれの資料は無くならないように
「ラック一号~田中さん~」に収められていきます。
作っといてよかった~

しかしながら、資料作りという作業は必ずしも全員に仕事が回るわけではない
というのは、過去このブログを見て頂いている方なら分かると思います。
今回は、先生方が忙しく、俺とalakawaと大さんの三人が手持ちぶさたになってしまいました。

皆、じっとしてても仕方がない。ということでエチュードを。
「誰がどこで何をした」をやりました。
三人で一つずつパートを決め
「だれだれが!」
「どこどこで!」
「なにをした!」
と一斉に叫ぶのです。そして、それきっかけで
完成した設定でエチュード開始。

ちなみに、出てきたいくつかの例を紹介。
「図書委員長が オフィスで アルバイトした!」
「引きこもりの青年と家族が トイレで インターネット!」
「ヤンキーが 母校で 掃除した!」

・・・最後のは打合せなしに「ヤンボコ」になってびっくりしたり、
二つ目、インターネットて。
今思えばおかしなお題ばっかりですね・・・

踊る大創作線

2006-02-02 | 第7期部員の活動日誌
今更感ただようタイトル!
しかし、中身はホットな話題。
デュアルに進行する台本製作と漫才練習の狭間に中学生は何を見たのか?
事件はリアルタイムでおきている!?

前回の日誌にも書いたように今日は台本作りを敢行しました。
昨日と違うところは、なんと中学生のフレッシュな少年少女達がお手伝いとして来てくれたのです。
まさしく、てんやわんやの一言に尽きる。そんな三時間でした。

まず、昨日できた台本を刷ります。
これがプロトタイプ脚本となります。
このプロ本の上の部分に、照明・音響・舞台・ピンの4種の進行を書き込めるスペースを貼り付けていきます。

これがまた一苦労、6人ぐらいで一気にとりかかります。
おスミ先生が学校を出はる5時までになんとか張る作業を終えるため急ピッチで進めていきます。

そんな状況下でも、10人近くいる中学生はどうしても手持ち無沙汰になってしまいがちです。
そんな時は、目下中学生が練習に取り組んでいる漫才の練習の方にいってもらいました。
こうして部屋の中は糊を張る音と漫才の声の交じり合う異様な雰囲気となっていったのです

さて、糊を張り終わると今度はそれを中学部部長がおスミ先生の下へと届けに走ります。
その間、若干暇になった高校生たちも中学生と一緒に漫才の練習。
中学生と一緒に漫才に興じる我が相方はいつも以上に元気そうでした(笑)

若旦那はここぞとばかりに中学生の漫才指導に励みます。
若旦那「俺はこいつらを最強にする!」
若旦那の目が燃えていました。

そんな私も「見てくださーい」と言われたので見ることに。
あんまり指導することは得意じゃないので、
なんか言いこと言おうと気合を入れて見入ろうとしたのですが・・・
単純に面白かったのでついつい笑ってしまい、そんなこと考えている暇はありませんでした。

色んな人が一つの漫才をやる、
今回は『君死に』の最初の漫才に挑戦しているわけですが、
どのコンビもそれぞれの持ち味を出してきて全然違うものが出来つつあるのが感じられました。

わしら日々ケイコ・マナブも負けてはいられないな、少しあせりも生まれたり。

そんなこんなしていると書き込みスペースの張られた脚本が届きました。
早速、スペ本の製作にとりかかる高校生たち。
中学生は更に漫才を煮詰めていきます。

とりあえず最後まで書き込みが完了したスペ本、明日は製本作業のみです。

懺悔:
プロ本とかスペ本とか誰も言ってません。
むしゃくしゃしていた、ネタが欲しかった。
今は反省している。

「若&大」ラックを作る-終章-

2006-02-02 | 第7期部員の活動日誌
突発的に始まったこの企画。
構想半日、延べ製作時間1日。
驚異的なスピードで仕上がった作品を早速ご紹介しましょう。
今回は携帯ユーザーの方でも見れるように画像を上げておきました。


それでは、まずは三面図をお見せしましょう。

どうですか、この存在感。
障子の大きさを軽く超えるほどの高さです。
特徴はこの斜め式チラシ置き。
これがなんと5箇所、B5サイズのチラシなら10種類置くことのできるスペースとなっております。
そして、最上部の平坦な部分には今まで演劇部が受賞してきた盾を飾ることができるのです。



回転させてみるとこのような具合になっております。


製作者三人で記念撮影:左から、若旦那・大さん・新川

早速使ってみました。

このように賞状までいれることができます!


私たちの足跡がこうしてまたひとつ刻まれたのでした。

・・・。

新川「ところでさ、このラックの名前どうする?」
大さん「それを忘れとった」
若旦那「『ラック一号・田中さん』で決定!」
新川・大さん「え!?」
新川(・・・もしかして)
大さん(・・・これがオチですか)
若旦那「いいんじゃね、田中さん!はっはっはっは」
新川・大さん「ははは・・・」

っと、いうわけで皆さん。
ラック一号・田中さん
大切にしてやってくださいね。

                   by,若&大(+新川)









おまけ:今回のボツ画像

回転回転回転開店回転…って回りすぎや!


GIF動画作成はこのサイトを利用させてもらいました、ありがとうございます。
GIFアニメ工房

「若&大」ラックを作る3

2006-02-02 | 第7期部員の活動日誌
あまりの孤独な作業に耐え切れなくなった若旦那の帰還

若旦那「ちょっと、誰か一人来てえな!」
大さん「新川行ってくれ、あとはやるから」
既に片側を済ませた大さん、ここはお言葉に甘えることにしましょう。
新川「わかった、じゃあ行こうか」

滝二のピロティでダンボールを敷き若旦那は作業をしていたようです。
何せ、この日は雨。コンディションは最悪でした。
若旦那「どんどん作るのはいいが、全然乾かんな」
新川「ほしたらさ、隣の教室で暖房きかして乾かすってのはどうよ?」
若旦那「なるほど!その作戦でいってみよう」

うちの部室はプレハブ教室の二部屋あるうちの一部屋を借りています。
もう一部屋の教室は授業などで使われているのですが、
掃除をするという前提の下で使わしてもらうことにしました。

こうして若旦那は塗装、新川は乾かすといった具合に役割分担がなされたのです。

大さん「側面部分完成したで」
大さんも合流し、塗装作業を手伝います。

大さん「それにしても、若旦那のスプレー技術はすごいな。ムラが無い」
若旦那「まぁ、昔色々やってたからな」
大さん「何やってたん?」
若旦那「落書き」
大さん「・・・そんな時代もあったんか」
若旦那「嘘や、嘘!信じんといてぇな!」
とまぁ、こんな感じにわきあいあいと作業は進んでいきました。


教室に並べられた材料の数々、ただいま乾かし中。
大さん「乾かないな」
新川「というか、いい加減臭い」
若旦那「それじゃ、窓開ければええ。それから扇風機持って来い!」
新川「せ、扇風機!?」
若旦那「そうや、風を起こして乾燥させるんや!」

ぶーんっってな具合に扇風機を回します、リボンがキュートですね。

乾かす間、若干暇な三人。
とりあえずそこらへんの物をネタにして会話を繋げます。
若旦那「ちょっと、これ見てよ。床にスプレーかからないように作った、このダンボール」

底の部分が全部真っ黒に、どうしたらこうなってしまうのか?
新川「うわ、習字に使う『硯』やね。これじゃあ」
大さん「こんだけ下に付いてたら、そら5本も使うわな」

総スプレー数5本+ミニ、残ったのは一本のみです。

そんなこんなしている間に全ての乾かす作業が終了しました。

若旦那「じゃ、早速組み立てようか」
新川・大さん「おう!」

ここからは写真メインで進めていきます。


まずは側面の部分、片側を床に寝かせます。


次に底の部分を釘でつなぎ合わせ。


側面のもう一つの片側も釘で打ちつけてあわせていきます。


下から見上げる感じに撮影してみました、このラックの大きさが伝わってくる一枚です。


次に一番下の前面の部分を打ち付けます。
これを見るとめくりの構造にどことなく似ている気がしますね。


今度は反対側、屋根の部分です。
長さの違いが判明しちょっと困惑しましたが、なんとか調整することができました。


そして物を置く部分を一枚づつ挿入し、打ち付けていきます。


とまぁ、こんな具合に全部を挿入することができました。

・・・。

あれ?


新川「一枚余ってる・・・」
若旦那「うわー、作りすぎたー!!!」
この一枚は後に奇跡を起こすことになります・・・。

さて、ここで一旦小休止。立ててみることに。

新川「すげぇ・・・」
大さん「まさか一日でここまでできるとはな」
若旦那「あぁ、ラストスパート。気合いれていこうや!」
大さん・新川「おう!」


一番上の部分に盾を置くスペースを作るため、平らな板を打ち付けていきます。


こんな感じに設置完了。


さて、残る問題はこの余りの板です。

どうしたものかと頭を悩ませる三人。
そんな時、ふと大さんの目が底の部分に向かいました。

前面で隠してはいますが、そこには構造上どうしてもできてしまう窪みがあったのです。
大さん「・・・この部分綺麗じゃないな」
若旦那「確かに」
新川「いっそのこと蓋しちゃえば?」
・・・。
大さん・若旦那「それだ!」


大きさはピッタリです!

残す作業は最後の釘を打ち付けるだけとなりました。
大さん「まずはわしから」
トントントン!
今日一日の出来事が皆の脳裏によぎります。
新川「次は僕が」
どれだけつまづいても最後まであきらめませんでした。
カンカンカンカン!
若旦那「最後は俺が!」
今、ラストの一打が打たれます。
ターンッ!


・・・。



~ラック・完成~

次回、ラック作り最終章



GIF動画作成はこのサイトを利用させてもらいました、ありがとうございます。
GIFアニメ工房

「若&大」ラックを作る2

2006-02-01 | 第7期部員の活動日誌
前置き無しで早速スタート!

昼休みが終わる頃、「若&大」と私の三人は部室に集合した。
若旦那「よし、今日中に作るつもりなんで。そのつもりで」
新川「え?ほんまに出来るん?」
新川若旦那「いいや、できる?やない。やるんや!」

新川・大さん「おう!」
作業着に着替えて気合十分、知将若旦那の指示が走ります。
若旦那「それじゃあ大さん、これを切ってくれ」
大さん「了解」
早速作業を開始する大さん、無駄な動きがありません。

木屑は切った直後にゴミ箱に入るようにしてあります、
こうすることで掃除の手間がはぶけてなおかつ床を汚すことが少ないんですね。

さて、残ったのは私と若旦那。
新川「さ、何しましょう?」
若旦那「新川は、今から俺と物置く部分を作ろう」
新川「それって、どこよ?」
若旦那「図面で説明すると、この部分やね」

この黒い線の入っている部分ですね。
新川「なるほど」
若旦那「じゃ、とんかち持って釘を打ち付けていきましょう」

というわけで、早速とんかちを手に持ち作業を開始する二人。
トントントントン!

カチカチカチカチ!
トントン、ズボッ!
新川「ぬおおぉぉ!やっちまったぁああ!」
若旦那「うるせぇ!大きな声出して、どないしたんや?」
新川「あの、実は、これを・・・」

木から飛び出し頭を出してる釘、私やっちゃいました。
若旦那「・・・抜く、そして打ち直す。やれ」
新川「わかった、なんとかやってみる・・」
トントントントン!
若旦那「しっかりしてくれよ、俺もう二枚目やぞ」
カチカチカチカチ!
新川「わかってるって、僕は同じ失敗は二度と・・・」
トントン、ズボッ!
新川「・・・繰り返す男や」

むなしく空くのは二つの穴、傍らには抜かれた釘が転がっている。
若旦那「あほ!もうええ、俺がやる」
新川「ちょっ、ちょっと待ってくださいな。これは僕にやり切らしてえな!」
若旦那「・・・ちなみにわし三枚目な」
新川「ちくしょう、絶対ぎゃふんって言わせてやる。こっから巻き返しを図るんや・・・」

・・・数分後・・・

新川「ぎゃふん」
若旦那「お前が一枚仕上げてる間に、全部終わっちゃいましたけど」

新川「ま、まぁ。これが凡人と職人の差ってことで・・・」

そんなこんなしているうちに大さんの仕事も終わったみたいです。

大さん「切る仕事完了したで」
手には切り取られた木材が握られています。
新川「お、大さんすごいやん。その切り口!」
大さん「ん?」

その切り口はまるで赤ん坊の肌のようにすべすべもちもち。言い過ぎか。
新川「うわぁ、触り心地最高やね。これ」
若旦那「・・・まぁ、触り心地は別にして。確かに綺麗やな」

大さん「で、次の作業やけど」
新川「そろそろアレの出番やろうね」
若旦那「アレって、まさか・・・」

若旦那「・・・この、スプレー君のことですか?」
新川・大さん「そうそう、それそれ」
若旦那「ま、またわし一人でか・・・?」
新川・大さん「はい」
若旦那「いやぁ、でも一人は・・・」
新川・大さん「よろしく」
若旦那「お、おどれら・・・ひどい!」
こうして若旦那は単身、シンナー臭との戦いに赴きました。

残った二人はラックの側面部分。

この黒い線の部分を作り始めます。
大さん「まずは両面テープで木材と板を固定しよう」

こんな具合に作っていきます、この木材はラックに物を置く部分に添える部分になるんですね。
大さん「それが終わったら、次は釘で打ち付けます」
新川「なるほど、そうやって耐久性を上げるんやね」
大さん「その通り」
流石は大さん、もくもくと作業をこなしていきます。
それに比べて新川ときたら・・・自分のことながら情けなくなるほど不器用です。


さて、次回は塗装から組み立てまでを一気に紹介していきます。
本当に一日で作り上げてしまった今回のラック、はたして出来栄えは?
次回をお楽しみに

「若&大」ラックを作る1

2006-01-31 | 第7期部員の活動日誌
どこの演劇部にも大道具魔人と呼ばれるような人が一人はいるでしょう。
滝二演劇部「三代目・大道具魔人」こと、
大工の大(だい)さんの華麗な作品の一部をここで紹介します。


まず最初がこれですね、
左側のめくりは大さんの手作りです。
若旦那「茶色いスプレーをかけたのはおれだああぁぁ!」
おっと、若旦那のことを忘れてました(笑)
スプレー担当は若旦那ですね。
そして右側、これが噂のちょうちんです。
この枠の部分はもちろん大さんの手作り!
若旦那「スプレー!スプレー!!!」
・・・例の如くスプレー担当は若旦那です。
ちょうちんの黒字部分は中学生部員がコツコツと頑張ってくれました。

とまぁ、大さんの職人芸の数々を皆さんに見ていただいたわけですが。
そんな大さんが今度はラックを作ろうとしています。
急遽ラックを製作することになったのは、いつものように顧問指令からでした。
おスミ先生「演劇部に届く、色々なチラシを置くところがあれば便利ね」
この一言が大さんの熱い大道具魂に火をつけたのです。

若旦那「火がついたって・・・またおれのことは放置かい!」
って声が聞こえてきそうなので、改めてご紹介します。
演劇部「二代目・大道具魔人」こと若旦那です。
この三代目と二代目のコラボレーションが今までの大道具を作ってきたのですね。

で、早速図面を紙におこす若旦那。

こんな感じ、真ん中には「若&大」のマークがありますね。


二人が揃えば鬼に金棒、早速作業を開始します。

左がお馴染若旦那、そして右側で線を引いてるのが大さんです。
実はこの二人、我が演劇部唯一の理系なんです。
若旦那「で、ここの部分が1・2・√3の関係になるわけなんよ」
大さん「なるほど、ってことは・・・23cmで切ればいいんやね?」
若旦那「そそ、じゃ早速測ろうか・・・メジャーの0んところに合わして」
大さん「了解」
このように、瞬時に計算を済ませ一ミリの狂いもなく作業を進める二人。
ガッチガチの文型な私が「そんなに細かく測らんでも・・・」と言おうものなら。
若旦那「あほ、そんなんしたら欠陥品になるやないか」とのこと、
いやはや職人ですなぁ。

しかし、そんな彼らもひとたびカメラを向ければ・・・

思わずポーズをとってしまう演劇部の性です(笑)
大さんのファインプレイで、
若旦那のプライバシーはなんとか守られました

今日のところはこの辺で。
一体どんな風に仕上がるのか、それを見たおスミ先生の反応は!?
続報にご期待ください