Don’t Dilly Dally

思ったこと、感じたこと、感謝したこと、反省したこと、学んだこと、決めたこと、…とことことことこ

緑の中で芽生えた友情

2024-07-18 15:42:57 | 雑記

東京在住の友達に会いに行きました。今は帰りの電車の中です。

 

彼女と知り合ったのは2年前。栃木の山奥でした。年齢差は16歳ですが、なんとなく意気投合。彼女はとても魅力的な価値観をもつ30代の女性で、お互いの身の上話などをしているうちにすっかり仲良しになりました。

山々に囲まれ、何もない土地で芽生えた友情。彼女と話していると自然と自己肯定感が上がり、ポジティブな思考になれます。

 

     ※イメージは彼女と一緒に訪れた那須高原の『藤城清治美術館』

 

今回は、東京の彼女の最寄り駅近くのマーケットであれこれと買い込み、「最近はどう?」から始まり、延々と深夜まで女子トーク。お互いに自分たちの日常生活の中で、納得がいかなかったことや我慢を強いられたことを語りまくってフラストレーションをさらけだし、そしてくだらない冗談を言い合って大笑い。とても楽しい夜を過ごすことができました。

目が覚めると気分もスッキリ。

愚痴というのは不思議なもので、話す相手によって、スッキリとリフレッシュできる場合もあれば、逆にストレスが溜まって疲れてしまう場合もあります。私にとって彼女は前者。彼女にとっても私が前者であると良いのだけれど。

 

私が栃木を去る時に見上げたあの日の空。緑の中で芽生えた友情は、東京でも心強く続いています。

 

           ※イメージはいつかの渋谷スクランブル交差点

関東は梅雨明けをしたとか。

これから夏本番。暑さに負けるな。

 


サムライ魂

2024-07-16 14:00:10 | 雑記

私は現在、ホテルの調理場で調理補助の仕事をしています。

完璧な男社会で50歳以上の大ベテランばかり。しかも皆さんどこかしらで料理長を経験してきたような人たちばかりなのです。とても贅沢な環境といえば贅沢な環境で仕事をしているわけですが。

ふと、戦国武将に例えるなら誰が誰だろうと考えてみました。

もちろん料理長は、信長でしょう。

べつにキレやすい性格というわけではないのですが、怒らせたらいきなり刀を抜きそうな雰囲気もあります。なんせいつも包丁を持ってるから刃物が似合うし。(笑)しかし、とても男気のある良い方です。

次に料理長と常に行動を共にしている人。いわゆる料理長の片腕的存在なので、信長筆頭家臣、柴田勝家といったところですね。

                                   ※イメージ画像はテキサスのサムライコレクション(BF撮影)

となると、副料理長は明智光秀になるのでしょうか。突然反旗を翻し「敵は本能寺にあり!」と攻め入ってくるとか・・・。まさかね。(笑)

そしてもうひとり60歳をすぎた大ベテランがいます。達観している雰囲気と熱さを併せ持つ人なので、千利休になるのかな。

まだ数名いますが、まあこのへんで。ちなみに私はナレーション担当。

と、仕事をしながらこんなアホなことを考えているわけですが、新しい仕事というのは、新しいことを覚えていく楽しさと、なかなか新しいことを覚えられない悔しさの両方があります。

 

ところで、サムライ魂をネットで検索してみました。

『高潔で誇り高く、何者にも屈しない強い意志と、穢れることのない心とを併せ持つ、極めて純粋な想いを根源とした、自己犠牲的精神を指します。』

へー。

サムライ魂は会社員として生きていくには不適合かもしれませんが、料理人のような職人気質の世界では必要な魂かもしれません。ちょっと買い被りすぎている気もしますが、でもかなり当てはまるのではないでしょうか。私がここから学ぶことがあるとすれば『強い精神』。

そして『主君を裏切らない』という忠誠心。たとえお上に反旗を翻そうとも、主君だけは絶対に裏切らない。いや待てよ、謀反というのもあるね。いや、それは主君に問題があるのです。(笑)

 

そういえば、アメリカのお祭りで武将の仮装をしている人を見かけました。

カメラを向けたら撮らせてくださいました。アジア系ではなくラテン系の人のようでしたが、ものすごく暑い日だったのにこの仮装は凄い。これはこれでサムライ魂。

心頭滅却すれば火も自ずから涼し!

 

これは信長に焼き討ちされた快川紹喜の辞世の句でしたね。しかし、最後まで仏の道を貫いた姿は、戦国武将に決して劣ることのない高潔な精神です。あっぱれ。

『安禅は必ずしも山水を須いず、心頭滅却すれば火も自ずから涼し』

 


とんがり屋根のレストラン

2024-07-15 07:05:41 | 滞在記(6/2024~)

ちょっと前のお話。先々月の終わり頃でしょうか。各国の家庭料理を食べさせてくれるという素敵なレストランへ知人が連れて行ってくれました。「ここよ」と知人が車を停めたのは伊豆高原の山の中。車を降りて木々に囲まれた階段を上ると、目の前に現れたのは不思議なとんがり屋根の建物群でした。

 

まるでおとぎ話にでも出てきそうな雰囲気の建物です。こちらは国内はもちろんのこと海外のメディアにも取り上げられているとか。

完全予約制のこちらのお店。女性がお二人そで切り盛りされています。お二人が今まで旅した国や海外の友人から教わった料理を提供しているそうで、この日のコースはポルトガル風の家庭料理でした。

 

<1皿目、前菜>

前菜は新鮮な伊豆野菜のプレート。新玉ねぎは皮つきのまま丸ごとグリルされており、とろりと柔らかく幸せを感じる味わい。

<2皿目、野菜料理>

こちらは伊豆の特産物ヤーコンだったかと。南米原産のヤーコンの丸焼き。焼き芋のような甘くて優しい味わいの一品でした。

<3皿目、白身魚>

エスカベッシュ。南蛮漬けに慣れ親しんだ日本人の口にはとてもよく合います。スペインやポルトガルとの交易に感謝。当時の幕府よ、ありがとう。

<4皿目、たまご料理>

トルティーヤ。スペイン風オムレツに伊豆の野菜がふんだんに使われていました。伊豆半島はたまごも特産のひとつのようで、以前にそれはそれは美味しいエッグタルトを食べたことがあります。

<5皿目、肉料理>

ジャルディネイラ。ポルトガルのビーフシチュー。『西洋風肉じゃが』といったところでしょうか。優しい味付けが懐かしさを感じます。

<6皿目、ごはん>

そら豆の炊き込みご飯。日本人には嬉しい〆のごはんです。

<7皿目、デザート>

ポルトガルの伝統的なお菓子の一つであるパンデローとプリン。満腹なのに美味しくてパクパクと別腹へ。

 

そして食後のコーヒー。

 

大満足なお味と内容。そして温かみのある店内。最後にはお二人が外まで出てきてお見送りをしてくださいました。海外からの取材も多いそうですが、気取らないお二人の笑顔がとても素敵でした。

 

また伺います。ごちそうさまでした。


ある雨の日に

2024-07-12 17:30:50 | 雑記

予定のない休日に雨が降ると嬉しくなる。何故なら、なんの罪悪感を感じることもなく部屋でゴロゴロできるから。晴れていると何もしないでいるのは勿体ないような気がしてしまうし、出かける予定の日に雨だとガッカリしてしまう。

 

今日は何も予定のない休日。外は雨。

ちょっと激しく降っていたのが心配でしたが、今日は一日のんびりと過ごすことに決定。コーヒーをいれて再びベッドに潜り込み、しばらく雨の降る窓の外を眺めていました。そのうちウトウト眠ってしまって、次に目を覚ました時にはカップに残ったコーヒーはすっかり冷えきっている始末。

起きて少し早めのお昼を食べて、本を読んだりネットを見たり。それから午後はサブスクで恋愛映画なんて観たりして。

小雨になってきたからなのか窓の外から鳥の声が聞こえてきました。

 

そういえば以前、雨がかなり降っている中で鳥が水浴びをしているのを見かけたことがあります。

見かけたのはワシントンD.C.にあるスミソニアン博物館の水たまりでした。雨でも水浴びするんだなぁとしばらく傘の下から眺めてしまいました。

 

同じ日。雨がやむと、ホワイトハウスの近くにはグースの群れ。

複数形の場合はギースだそうで、日本語にするとカナダガンですね。

 

そんなことを懐かしく思い出していたらすっかり夕方になり、温泉に入りにいくことにしました。ホテルの部屋の浴室はユニットバスなので大浴場を使用しています。早い時間に行くと誰もいないのでのびのびと入れます。たまに年配の同じ女性に会いますが、あの女性は何をしている人なのでしょう。

 

そういえば近所の廃屋にいつもいるコイツ。

私の姿をみると必ず「アホーアホー」と鳴く。

ちょっと許せません。まったくもう。

 


白黒一族

2024-07-11 19:57:11 | 滞在記(6/2024~)

この土地に来て、最初に驚きと癒しを私にくれたのはネコでした。

 

ある日の朝。

窓から見える空がゆっくりと明るくなり、そして新しい一日が始まりました。まさか自分がこの土地のホテルの調理場に勤務するとは夢にも思っていなかった頃で、オレンジ色の朝の陽ざしが輝きを放つなか、まだまだ旅人気分で歩いていた時のことでした。

ふと視線を感じたのでそちらに目をやると、

2匹の白黒がこちらを見ていました。

「おはよう」と声をかけると、

「よそ者か?」という風に少し近寄ってきて、すぐにツーンと去って行きました。

 

この辺りには白黒が多いようで、後日違う白黒に出会いました。先日後ろのほうにいた白黒と同じかもしれません。

私を横目で見ながらツーンとすまし顔ですれちがって行こうとしたので、「おはよう」と後ろ姿に声をかけてみました。すると、その白黒は立ちどまり振り返りながらその場に座ると、「なんだお前か?」という感じでしばらく私を眺め、再び立ち上がって優雅にその場を去っていきました。

 

またまた後日、同じ白黒に出会ったので「おいで」と試しに声を掛けてみると、

なんと本当にこちらにやってきました。そして私の足にスリスリと何度かしてから、再び何事もなかったかのようにツーンと去っていきました。

この小さな交流は私に大きな喜びをもたらしました。その日の私は一日中上機嫌。大袈裟なようですが、動物とのふれあいはそのくらいのパワーがあるのではないでしょうか。

 

しばらく白黒たちの姿を見かけなくなり、おや?と思っていると、林や建物の裏のほうから仔猫の鳴き声が聞こえるようになりました。きっと皆さん、相手探しや子づくり子育てで忙しかったのでしょうね。そのうち仔猫にも出会えるのかな。

 

先日、とても警戒心の強い白黒に遭遇。私の姿を見るなり、不定期でカフェも営まれている素敵なお宅の素敵なお庭に駆け込んで、安全な距離を保ってからこちらをチラリ。

「あなた絵になるわね」と声をかけてパチリと一枚。

 

きっと見出し画像の白黒と同じだと思います。あの日も私の姿を見るなり林に逃げ込み、草木の隙間からこちらの様子を伺っていました。そしてあの日も私は「失礼」と声を掛けて一枚撮らせていただいたのでした。

ちなみにもう一度アップすると、

うん。やはり同じですね。

 

それにしても白黒だらけ。きっとみんな一族なのでしょう。

だから私の中で彼らはそのまま『白黒一族』。