Don’t Dilly Dally

…とことことことこ

大好きな街 ~North East~

2024-10-30 12:24:51 | 回顧録

アメリカにいる夢をみました。始まりは渋いハードボイルドだったはずなのに、目が覚める頃にはほんわかとしたファンタジーになっていました。

ファンタジーといえば、とても可愛らしい街がアメリカのメリーランド州にあります。私たちが初めて訪れたのは偶然の出来事でした。11月の初め、ワシントンで予定が大幅に変更になり、「こうなったらメリーランドでカニでも食べて帰ろう」という話になりました。メリーランドはカニが有名なのです。

検索してみると、カニ専門のレストランがいくつか出てきました。そのひとつが今でも私たちのお気に入りのレストランになっています。

初めて訪れた日、私たちの目の前に突如として現れた可愛らしい街ノースイースト。「いきなり可愛らしい街並みになったね」と驚く私とBF。

11月だったのでクリスマス一色に染まっていました。ちなみに夏に訪れても素敵な街並みです。

私たちのお目当ては、こちら。

『WOODY'S CRAB HOUSE』

木造の可愛いレストラン。地元の人気店らしく、いつ行っても賑わっています。そしていつ行ってもアテンドに立っている女の子がどの子も超可愛い。(笑)

初めて訪れたときにオーダーしたのがこちら。

見た目ではわかりませんが、とにかく蟹づくし。この店のクラブケーキは絶品です。あー、また食べたくなってしまいました。しかし来年の夏までは我慢我慢。

カニ以外の料理も美味しい。と言いながら、こちらはカニとアーティチョークのディップで私のお気に入りです。

このナチョスの色合いもアメリカン。

そして意外と美味しいのがプリッツェル。

美味しくないプリッツェルは心が寂しくなるくらい本当に美味しくないですが、こちらのプリッツェルはとても美味しいです。

ちなみに心が寂しくなったのはニューヨークの屋台で買ったプリッツェル。(笑)

いつも満腹になってデザートまで辿り着けないのですが、珍しくこの日はお腹に少しだけ余裕がありました。大満足。

初めてこの街を訪れたとき、腹ごなしに少し街を散策しました。小さな街なのですぐに町はずれに出てしまいますが、可愛らしいショップが立ち並んでいます。観光客向けというよりは地元の商店街といった佇まいです。

そこでサンタハウスを発見!

どれどれと中を覗いてみると、

ワーオ!本物のサンタクロースだ!

人形かと思ったら笑顔で「Hello」と言われてますますビックリ。外には大きなクリスマスツリー。そして美しい秋晴れの空。

ある日のこと、この街の先に小さな灯台があると聞いたので、ぜひとも行ってみることにしました。街の中心地から車で20分ほど。右手に海を眺めながら林道を走っていきます。

シーズンオフなので駐車場はガラガラ。トレイルを歩いているのも地元の人が犬の散歩をしているくらいでした。

20分ほど歩いた頃でしょうか。目の前に可愛らしい灯台が現れました。

『Turkey Point Lighthouse』

ノースイーストの街の雰囲気にピッタリな灯台です。

夏にはショップも開いているようなので、次は夏にこようと話しながら未だに再訪できていません。来年は行ってみようかな。

目の前に広がるチェサピーク湾。

目の前に広がる景色の美しさよりも、このチェサピーク湾で獲れる美味しいカニ料理の話で盛り上がる情緒の欠片もない私たち。

こちらは夏だけ営業しているのか、それとも閉店してしまったのか、ちょっと気になる看板のレストランです。

ホテルの前の雨ざらしのベンチもカニのオーナメント。

今ではちょっと可哀想なことになっていますが、真新しいかった頃はきっと可愛かったに違いありません。

こちらは昨年の夏の夜に撮ったもの。

やはりWOODYが経営しているアイスクリームショップ。食べる機会に恵まれずにまだ未食なのですが、この看板牛のリップがとても気に入っています。

来年の夏は、灯台を再訪して、ここでアイスクリームを食べて、やることがいっぱいです。

 


この土地を去るとき

2024-10-26 12:57:52 | 滞在記(6/2024~)

忙しい日々が続いています。

来年まで滞在予定この土地。職場環境に問題はなく、仕事にもやり甲斐を感じています。この土地を去るときがきたら、私はどのような気持ちになるのでしょう。少しの寂しさと次の土地への期待…といったところでしょうか。

帰る家を持たず、私はいつまで今の生活を続けるつもりなのか。しかし、私は現在52歳。一般的な考え方とは違うかもしれませんが、年齢を考えると「今」をどこの土地でどのように過ごすかというのは、私にとってとても貴重なことなのです。

毎朝眺めている朝焼けに染まる空と海。

ドイツの牧師、パウル・ゲルハルト作詞の古い讃美歌を思い出しました。思い出したと言っても、冒頭の部分とところどころの雰囲気だけで、決して暗記しているわけではありませんが…。

原題『Gu Die güldne Sonne, voll Freud und Wonne 』

(黄金色の太陽、喜びと幸いに満ちて)

黄金色の太陽は喜びと楽しみに満ち 
ままならぬ私たちは 
その輝きによみがえりのめぐわしい光を受ける
今こそ私たちは立ちあがって 
心ほがらかに晴れやかに 顔を上げて 空を眺める
神の救いとみめぐみは 私たちの心の耐えがたい痛みを癒し
私たちをこの世で またとこしえに やすらわせたもう 
十字架も苦しみも ここで終わりを告げ
荒れ狂う海も 立ち騒ぐ風もおさまって 
憧れの陽の光がここに輝く
満ちあふれた喜びと清らかな静けさ 
空の園生(そのお)で私の待つはそれ 
その地へと私の思いはこがれる

この讃美歌は、ヨハンナ・スピリ原作の『ハイジ』に出てきます。日本のテレビアニメ『アルプスの少女ハイジ』でも朗読されていました。

私の記憶の中での『アルプスの少女ハイジ』は、私が小学校5年生の夏休みに再放送で見たものです。その年の夏、父が病に倒れて入院しました。父の見舞いに訪れた福島の伯父が、「夏休みなんだから福島においで」と、そのまま私を連れて帰ってくれたのです。

私が大人になってから聞いた父の話によると、「お前がまだ小学生で、そのことを心配していたら、”夏休みの間はうちで預かる。だから何も心配するな。”と福島の伯父さんが言ってくれたんだ。…だから福島の伯父さんには本当に感謝してる。」

福島で過ごした夏休み。

画像は昨年、アメリカから帰国直後に撮ったもの。伯父も伯母もすでに他界していますが、私にとっては第二の故郷と呼べる場所です。今も変わらない優しい風景。

ひとりで見ていた再放送の『アルプスの少女ハイジ』。懐かしいです。

きっと今のこの土地を去ったあと、懐かしく毎朝眺めているこの景色を思い出すことでしょう。

夜は沿岸の灯りが見えるのですが、朝でも目を凝らすと沿岸の家々が見えます。

そして海に浮かぶ一隻の船。静かな海。

〜荒れ狂う海も 立ち騒ぐ風もおさまって 
憧れの陽の光がここに輝く
満ちあふれた喜びと清らかな静けさ〜

ある日の午後、いつものように海を眺めていたら一羽の鳥が私の視界を横切っていきました。

 


秋に観たくなる映画 #02

2024-10-21 09:51:59 | 雑記

一番お気に入りの映画かもしれません。

2001年日本公開のドイツ映画『マーサの幸せレシピ』。ハリウッドがニューヨークを舞台にリメイクしていますが、私は俄然オリジナル派。オリジナルのほうが主人公の複雑な感情が描かれています。私が出会ったドイツ映画はこちらが2作目。ちなみに1作目は『クリスチーネ・F』でした。

簡単にこの映画の内容を説明すると、

ドイツのハンブルクを舞台にした心温まるヒューマンドラマ。腕は一流だけれど、人付き合いは苦手、仕事一筋に生きている女シェフ、マーサが、さまざまな人と交流していくなかで本当に大切なものは何かに気がついていく姿を描いています。

突然の事故で姉を失い、遺された姉の娘リナを預かることになったマーサ。

突然の母親の死を受け入れられない姪っ子。その子の叔母にあたるマーサの戸惑い、姪っ子に対する不器用な愛情…

そこへ登場するイタリア人のシェフ、マリオ。生真面目なマーサは、陽気なマリオを毛嫌いします。

私は10代の頃から「40歳になったら調理の資格をとってレストランを開こう」という漠然とした夢を思い描いていました。私が初めてこの映画を観たのは30代の時、仕事で忙しい毎日を送り、そんな夢は忘れていたときのことでした。

職種は違えど、”私が今もし姪っ子を預かることになったら"という目線でこの映画を観ていました。仕事をしながら姪っ子の世話は大変だけど、でも可愛いかもしれない…。そんな風に思ったものです。

映画の中には、レストランの厨房のシーンやマーサ宅のキッチンで作った料理などが出てきます。

寒さが映像越しに伝わってくるドイツの街の中で、温かさが伝わる料理の数々。上の画像はマリオとリナが作ったイタリア料理。美味しそうです。

私は40歳のときに10年以上勤務していた会社を辞めました。

そして飲食業界に2年勤務して、念願の調理師免許を取得。しかし、免許を取得したところで料理の腕が上がるはずもなく…。(笑)

それでも自分の店を開くつもりで、ワインの知識を得るためにワイン関係の仕事(フランス料理店)に就きました。そうこうしているうちにコロナ禍に突入。自分の店を開く前で良かったと心の底から思ったものです。

ワイン関係の仕事は多岐に渡り、様々な人と出会うことができました。日本の情勢に影響を及ぼす人々に会うことなどきっとこの先ないでしょう。

こちらの画像は、マーサとマリオが部屋でワインを飲む場面。

ドイツワインを飲んでいるのか、イタリアワインを飲んでいるのか、ちょっと気になります。イタリアンを食べていたからイタリアワインでしょうか。

現在、私は縁あってホテルの調理場に勤務しています。

調理師としてずいぶんと遅いスタートになりました。しかし、学びに遅いということはなく、そして学びに終わりはないはずです。ワイン関係の仕事をしていたときはフレンチがメインでしたが、今後は会席料理を中心に和食を学んでいくつもりです。

ちなみにこの映画のDVDを入れた荷物を船便でアメリカに送ったら、ものの見事に途中で紛失されました。そういえばそうだったと思い出し、先日あらためてDVDを購入しました。

 

 


チョコレート大好き ~Hershey's Chocolate World~

2024-10-16 08:14:50 | 回顧録

仕事がとても忙しいです。私は現在ホテルの調理場に勤務しているのですが、人手不足で毎日がテンテコマイ。そんな私を癒してくれるのがチョコレート。私は幼い頃からチョコレートが大好きなのです。

大人になってからは子供の頃のようにムシャムシャ食べることはなくなりましたが、それでも美味しそうなチョコレートを買い置きしてポチポチ食べるのが今の楽しみのひとつ。

チョコレートといえば、アメリカのペンシルバニア州ハーシーにおるチョコレートワールドへ遊びに行ったことがあります。日本でも有名なハーシーズチョコレートの工場がテーマパークになっていました。

あいにくの曇り空。

BFの仕事の関係で近くまで行ったので、ちょっと立ち寄ってみることにしたのです。到着したのは前日の夜でした。

私たちが訪れたのは、2022年の11月。パーク内はすっかりクリスマスモード。

閉店間際に明日の下見を兼ねてスベーニアショップに入店したのですが、まだチョコレートの製造工程を説明するライドが動いていました。

二人乗りの小さなトロリーに乗ってチョコレートファクトリーでの製造工程を見学できます。

ちなみに、ジョニー・デップ主演の映画『チャーリーとチョコレート工場』は、ハーシーズの工場が舞台になっているとか。

キスチョコちゃん。(正式名は、チョコレディースちゃん)

キスチョコを見ると、私が幼い頃にキスチョコを食べていたときの父の言葉を思い出します。当時は甘いものをまったく食べなかった父が、「ん?」と言ってキスチョコを一粒口に入れると、「なんだこれは!進駐軍のチョコじゃないか!」。幼い私には進駐軍が理解できませんでしたが、中学生のときに父に尋ねてみました。

「お父さんは戦後にギブミーチョコレートってやってたの?」

すると、「やってない。進駐軍が勝手にくれたんだ。」と父はすまし顔。

私の父は昭和11年生まれなので、9歳の時に終戦をむかえています。父が語る当時の話をいつも興味深く聞いていました。父は、時には感慨深く、時には面白おかしく、当時のことを私に話してくれました。詳しくはまたいつか。

ショップ内はこんな感じ。

NYのタイムズスクエアにもハーシーショップがありますが、やはりこちらのほうが品揃えが豊富です。

こちらは大きな大きなハーシーズの板チョコ。

比較対象がないのが残念ですが、おそらく通常の板チョコの20枚分くらい(適当)でしょうか。

洋服も売っています。

そしてこちらは日本でも人気のあるのキットカットのコーナー。

そろそろ閉店になるので、最後にキャラクターの前で記念撮影。

BFと自撮りをしていると、美しい黒人女性が「撮りますよ」とにこやかにシャッターを押してくれました。「Have a Merry Christmas」と笑顔で去っていく後ろ姿も美しかったです。

翌日、BFの事情で時間がなくなったのですが、それでも慌ただしく立ち寄ることに。なぜなら「明日買えばいいよね」と言ってお土産を何一つ買っていなかったのです。

買い物を済ませてから、フードホールを覗いてみると、

あ!ビールもある!

しかし!いつもなら絶対に飲むところなのですが、この日はのんびりとビールを飲んでる時間はなかったので泣く泣く断念。残念。無念。観念。

クリスマスらしい可愛いカップケーキ。

いかにもアメリカンな色彩です。

そしてこちらが、実際のチョコレート工場。

この時は、パーク内を慌ただしく見て回っただけでしたが、再び訪れたい場所。次こそはチョコレートタウンの遊園地で遊んだり、自分でチョコレートを作ったり、もっと楽しみたいです。

チョコレート以外に自分用に購入したのがこちら。

靴下は今もお風呂上がりに愛用中。

ぬいぐるみは【緑の中で芽生えた友情 - Don’t Dilly Dally (goo.ne.jp)】の友人に託しました。彼女は今もこのハーシー君を持っていてくれているでしょうか。

 


かぼちゃがいっぱい

2024-10-08 13:01:34 | 雑記

もうすぐハロウィンです。

今の私の周りではコンビニエンスストアに少しカボチャのお菓子が並んでいる程度なので、アメリカのハロウィンを思い出して気分を盛り上げることにしました。

こちらは、ご近所のハロウィン飾り。

ライトアップされた夜も迫力満点ですが、昼の太陽の下でも楽しさ満載です。ある秋晴れの日、ハロウィン飾りを眺めながらご近所を散策しました。

そこで骸骨カップルの結婚式に遭遇。

あらー。どうぞ末長くお幸せにー。

あ!あの骸骨は昼間から飲んでる!

かなりベロベロなご様子…。すでにボトルも空ですしね。(笑)

スーパーもハロウィン全開。

ニューヨークの Union Square Greenmarket にもカボチャの店が登場していました。

カボチャというのはこんなに種類があるのか、としみじみ。

ボストンのスーパーマーケットの外には大きなカボチャがゴロゴロと。

同じ頃、ボストンのチャイナタウンでは…

ワーオ。ランタンがいっぱい!

なんて幻想的なのでしょう。

一昨年(2022)の10月に撮影したものです。

うっすらと霧の出ていた雨上がりの夜。あまりにも美しくて、しばらくうっとりと眺めてしまいました。

こちらはニュージャージー州のフレンチタウンです。【大好きな街 ~Lambertvill~ - Don’t Dilly Dally (goo.ne.jp)】の中で書いたもう一つお気に入りの街です。

初期の入植者がフランス語を話していたため「フレンチタウン」と呼ばれるようになったとか。ランバートビルと同様にデラウェア川沿いにある可愛らしい街です。

ハロウィン色に染まったフレンチタウンの一角。

秋を彩る午後のひとときでした。

こちらはボストンのパブリックマーケットで購入したハロウィン限定の可愛いドーナツ『フランケンシュタイン』。

このドーナツはBFとシェアしたのですが、彼は頭からナイフで真っ二つに切りました。まあ他に切りようもないですけどね。(笑)