バンコクでロングステイ始めました!

バンコクロングステイのあれこれを記録代わりに記事にしています。

競馬場のゴルフ場

2024-05-27 16:27:52 | ロングステイ

昨日は第91回日本ダービーが行われ、スローペースの中、ダノンデザイルが先行策から直線インを突き抜けて優勝したが、私は同じ3枠のコスモキュランダの方を狙っていたので、馬券は的中したものの複雑な思いでクラブハウスの歓談スペースにあるテレビ画面を見つめていた。このレースに勝った横山(典)騎手は56歳であり、武豊騎手の持つダービー最年長勝利記録を更新したそうだ。その昔、私が競馬に熱中していた頃、彼はまだ中学生であり、デビューさえしていなかったのだなあと感慨に耽っていたところ、唐突に競馬場にあるゴルフコースを思い出した。かつての阪神競馬場には、内馬場にショートコースがあり、障害コースを横切ってプレーする人たちがいて、とても珍しい光景だった。社会人になってからは、フランクフルトで出張の息抜きにプレーしたゴルフコースが競馬場の中にあり、到着して驚くとともに、刈り込まれていない枯草に苦戦したことを覚えている。

さて本題に入るが、私の知る限り、タイではチェンマイに1コース、バンコクに2コース、競馬場の中のゴルフコースがありました。このうちチェンマイにあるランナーは、27ホールのうち競馬場が絡むのはCourse 3の9ホールで、トラック内に6ホール、外側に3ホールあり、見ての通り長閑でコンディションはいま一つですが、立派なパー36。一方、バンコクのロイヤルバンコクスポーツクラブと今は亡きロイヤルデュシットは、18ホールの全てが競馬場の敷地内にある本格バージョン。パーはそれぞれ66と65で、パー5のロングホールだってあります。中には馬場を横切って打っていくホールもあり、とてもスリリング。ロイヤルデュシットには、芝コースに落ちたらノーペナ救済、さらに内側のダートコースに入ったらワンペナというローカルルールがありました。また、バックストレッチにあった8番394ヤードパー5では、「狭いからアイアンでティーショットしたら?」というキャディさんの制止を振り切って、バフィで打ったら左側の木とフェンスを越えてしまい、クルマの行き交う一般道路に着弾して冷や汗をかいたことが忘れられません。

タイ好きのゴルファーであれば、競馬場にあるコースと空港にあるコースは、話のネタとして一度はプレーしてみることをお勧めします。私はロイヤルバンコクスポーツクラブでプレーしたことがないので、是非にと思ってはいるのですが、これがタイで1,2を争う超難関なのです。厳格なメンバーシップ制度を敷いており、ビジターの単独プレーは不可。メンバーに同伴していただく必要があります。そして、このメンバーになるのもこれまた大変。お金さえ積めばOKというものではありません。同じ場所にあって誰でも入れる競馬場と選ばれた人だけのゴルフ場、まるでタイ社会の縮図のようです。暮れ始めたBTSラーチャダムリ駅のホームから眺めるこの近くて遠いゴルフ場は、私の憧れでもあり、ため息の源でもあるのです。


もつ鍋パラダイス

2024-05-21 14:00:00 | ロングステイ

バンコクで鍋と言うと、奇異に感じる人がいるかもしれない。確かに、寒い時期に家族で湯気の立つ鍋を囲み、フウフウ言いながら食べるのは格別である。熱燗があればさらに良い。しかし、暑いバンコクでつつく鍋も意外とオツなものなのだ。

面白いことにタイにも鍋文化がある。一番人気はタイスキと呼ばれるもので、日本の寄せ鍋に酷似しており、締めに雑炊を作ったり、麺を入れることも可能だ。MKやコカなどバンコク都内にはチェーン店もある。日本と異なるのは、ニンニク、刻み唐辛子、パクチーを好きなだけ投入して調味するタレだろう。二番手がタイ東北部の鍋であるチムチュムだ。これは、レンガ色の素焼きの土鍋(日本の土鍋とは異なる)に全ての具材を放り込み、蓋をして煮るものであり、お一人様でも楽しめるスグレモノだ。肉に生卵をからめて鍋に投入する点が興味深い。

しかし、マイブームは何といっても牛もつ鍋である。日本でも博多もつ鍋が有名だが、ホルモン(小腸)の脂があまりに多すぎるので、私はつい敬遠してしまう。バンコクのもつ鍋は似て非なるものであり、レバー、肺、腱、センマイ、シマチョウ、ガツ、ハチノス、ルークチン(すり身団子)等々、柔らかく煮込まれた様々な具材が、モーファイ鍋と言って中央に火のついた炭を入れる富士山状の突起がある鍋で供されるので、最後まで熱々を楽しむことができる。2-3人前の分量があり、お値段も200バーツ(約840円)前後とお財布に優しい。私が愛して止まない牛もつ鍋専門店は、クロントーイにあるヘンチュンセンであり、ここに来た際には必ず野菜(空心菜ともやし)と揚げニンニクチップを追加し、最後に極細米麺(センミー)で締めるのを常としている。スープは漢方系のトゥンスープで、お椀に取り分けた後、最終的に4種の神器(ナンプラー、砂糖、酢、唐辛子)で好みの味付けにするのだが、十分に味が付いているので、私は粉唐辛子を少々振りかけるだけだ。

チュラ大のタイ語コースの中間試験が終わった打ち上げに、クラスメイトのたまちゃんとワタイ君を連れてきた。熱々の鍋に冷たいビールを合わせて、学生生活を大いに語ろうというのである。喜んでもらえる自信はあったのだが、何とビールを置いていないと言うので、一瞬目の前が暗くなった。以前は置いていたのだが、どうしたことだろう。コーラでもつ鍋なんてあり得ないではないか!しかし、そこはタイの緩いところ。店を仕切っているお姉さんが、「脇にあるセブンイレブンでビールを買ってくればいい」と助け舟を出してくれた。もちろん持ち込み料はなし。店側で栓抜きと人数分の金属マグカップと氷を用意してくれたので、我々は美味いもつ鍋とビール5本を平らげて心から満足し、かくて私はホスト失格を免れたのであった。

 


コンドミニアム暮らしは至極快適

2024-05-14 12:00:00 | ロングステイ

円安と物価高のせいで、バンコクでのロングステイや移住におけるお得感は急速に薄れつつある。特に、食品、酒、化粧品、ゴルフ用品、クルマなどの輸入品は日本以上の高価格。毎日日本食を食べ、夜は居酒屋で一杯という日本での生活スタイルをそのまま踏襲した日には、私のような年金暮らしは早々に破綻をきたすこと間違いなし。一方で、バンコクには日本よりも圧倒的にコストパフォーマンスがいいものもあります。その筆頭は何といっても住居でしょう。

都心部まで電車で15分以内かつ家賃が月4万円台の快適な1LDKを東京で探せと言われたら、無理難題を吹っ掛けるな!ということになるでしょう。しかし、これがバンコクでは可能であり、しかもコンドミニアム(タイ語ではコンドー)と呼ばれるマンション/タワーマンションの築浅物件にだって住むことができるのです。コンドミニアムの良さは、第一にセキュリティが非常にしっかりしていること。構内への出入口には24時間複数の警備員が常駐し、建物にはカードキーがないと入れない、エレベータもカードキーがないと行先ボタンが押せない上に、自分の部屋がある階にしか停まらない。部屋までの通路はカメラ監視されていて、最後に部屋の暗証キー/指紋認証キーを解除してやっと帰宅と相成る。第二に、プール、フィットネスジム、図書室、会議室といった無料公共スペースが充実していること。思い立ったらすぐに筋トレできるし、泳ぐこともできる。おかげでズボラな私でもバンコクにいるときは体調が頗る良い(苦笑)。第三に、賃貸では家具、家電付きの部屋が多いこと。お仕着せに我慢すれば、入居時の初期出費を抑えることができます。

難点はキッチン周りが貧弱なことかな。これはどこのコンドも似たり寄ったりで、タイ人があまり自炊をしないことと関係があり、そもそも設計時から重要視されていないようだ。シンクは狭い、蛇口は脆弱、コンロはIHだが配置が悪いと、料理をする意欲を削ぐのに十分な造りである。人によっては、トイレがウォシュレットでないとか、バスタブがないとダメだとかありますが、私は手動ウォシュレット(ウォーターガン)とシャワーに慣れてしまったので、今や何らの問題もありません。

最後にバンコクならではのコンドミニアムの選定ポイントをご紹介します。最も重要なのは、雨期に周囲の道路が冠水しないこと。スコールと呼ばれる短時間に一気に降る大粒の雨は、物理法則に則り全て低きに流れます。その結果、乾季には想像もつかない光景が出現するので要注意。ソンクラン(水かけ祭り)の比ではありません。次に直射日光が差し込む部屋を避けること。これは南向きを良しとする日本と正反対ですね。最後にセブンイレブンがすぐ近くにあることです。


チュラ大の図書館

2024-05-12 10:30:00 | ロングステイ

授業初日に文学部の8階にあるCTFL(Center for Thai as a Foreign Language)の事務室に出頭すると、教科書と一緒に有効期間2カ月の顔写真付き学生証を渡されます。この学生証は記念品みたいなもので、キャンパスライフにおいて提示を求められる場面はまずなく、唯一使用したのが図書館でした。

インテンシブタイコースの生徒が使用できる図書館は、文学部の2階にある図書館と徒歩で行くには気力が萎える場所にある大きな中央図書館の二つ。文学部の図書館は非常に緩い雰囲気で、宿題や復習をしているクラスメイトもいるが、ソファに横になって気持ち良さげに寝ていたり、アイスティー片手に談笑している文学部他学科の若い学生達もいる。当初イメージしていた静かな緊張感が漂う図書館ではなく、言い方は悪いが、学生時代の「部室」みたいな感じだ。手軽に利用できるので大変有難いのだが、望む座席が埋まっていたり、机が狭くて作業しづらい、17時には追い出される、ということもあって、完璧には満足していませんでした。そんな折、「同級生のUさんが、中央図書館がとても良いって言ってましたよ」と、クラスメイトのたまちゃんから耳寄りな情報をもらったので、さっそく試してみることにした。

チュラ大の中央図書館は、パヤータイ通りを挟んだ反対側(西側)のキャンパスにあるので、スクールバスを利用します。まず、文学部バス停から全てのバスが停車する終点のサーラープラキアオまで行き、そこで2番のバスに乗り換え。教育学部で下車したら図書館はもう目の前。6-7階建ての立派な建物で、全館が図書館。1フロアだけの文学部図書館とは、規模からして大きな違いがありました。玄関は階段を上がった2階。建物に入ると受付カウンターがあり、ここで学生証を渡して、代わりに入館カードをもらい、自動改札機を通って入館する仕組みだ。フロア毎に蔵書の種類が異なっているが、どのフロアにも閲覧兼勉強コーナーがある。上階の方が人が少ないと考え、この日はエレベーターで5階に上がった。写真の通り書架と机があり、空調の効きが良い。静かな雰囲気が漂っていて、自習には最適の環境だと一目瞭然。4人掛けの机を独占できるのは快適の極みであった。以来、こちらを利用することが多くなり、入館前に教育学部の食堂で大好きなスイカシェイクを買うのが習慣になってしまった。

中央図書館は利便性にも優れ、夜まで居座ることができるし、土曜日も開館している。家ではだらだらしてしまうので、勉強するためだけに登校するのもありかな、と思う次第である。


ソムタムは野菜不足の救世主

2024-05-06 14:00:00 | ロングステイ

2カ月のロングステイの間、和食を懐かしいとは思ったものの、どうにも我慢できなくなって日本食料理店に駆け込むことはありませんでした。どうやら私はタイ料理好きの日本人なのでしょう。しかし、タイ料理は基本油が多いし、味付けも濃いので、誰でも知っているカオマンガイ(蒸し鶏ご飯)やガパオライス(バジル炒め添えご飯)といったファストフードだけを毎日食べ続けることはできません。タイ移住を勧める記事で、三食タイ料理を食べれば、一日の食費は200バーツ(840円)もあれば十分なんて試算を見かけますが、継続性の視点がすっぽり抜け落ちています。こんな食生活を続けていたら、きっと二週間経たないうちに身体に不調をきたすことでしょう。

かく言う私も、「今日はどうしても野菜をがっつり食べたい!」という日が、週に2日は存在します。そんな時に必ず食べるのがソムタムというパパイヤサラダ。ニンニクやトウガラシをクロックと呼ばれる石臼に入れてトントンと叩き潰し、これに熟していない青いパパイヤを細くそぎ取ったもの、トマト、インゲン、干しエビ、ピーナッツ、カボス(マナーオ)などを入れてさらに叩き、パームシュガーとナンプラーで調味します。この甘、辛、塩、酸、旨味の全てを備えたさっぱりサラダは、誰もが好きなタイの国民食であり、ソムタムが苦手なタイ人にはまだ出会ったことがありません。標準的なソムタムタイの他に、発酵した魚汁の入ったソムタムプラーラー、沢蟹も加えたソムタムプープラーラー、塩漬け玉子を使ったソムタムカイケム、トウモロコシが主役のソムタムカーオポートなどなど、バリエーションも豊富で、色々と楽しめます。ビールのつまみにピッタリ、蒸したもち米(カオニアオ)にもぴったり。これに焼き鳥(カイヤーン)や焼き肉(スアロンハイ)を合わせるともう天国、一日の疲れが吹き飛びます。

このソムタムの唯一の難点は辛いこと。何も言わずに現地仕様で調理されると、口から火を噴くことも。トウガラシが叩き潰されて、カプサイシンが汁に移っているので、ジンジンした痛みがなかなか抜けません。従って、「辛くしないで下さい」(コーマイペットクラップ)という表現は、タイ語実用会話のトップ10にランクイン間違いなしでしょう。