バンコクでロングステイ始めました!

バンコクロングステイのあれこれを記録代わりに記事にしています。

水と氷

2024-04-27 19:35:00 | ロングステイ

環境や組織に対して上手く馴染むことを「水が合う」と言うのは、古来水を大切にしてきた日本人らしい表現だと思う。一方で、「水にあたる」という言葉があり、飲料水が体に合わずに体調を崩すこと意味している。せっかくの海外旅行なのに、水でおなかを壊してホテルで寝ていただけとあっては元も子もないので、旅行者が水に気を遣う気持ちはよくわかる。

私も自宅に2リットルのペットボトル入りミネラルウォーターを1ダース常備していて、そのまま冷やして飲むだけでなく、炊飯、カップ麺、お茶、調理には必ず使用している。クラスメイトのたまちゃんは、洗顔の仕上げにも軟水系のミネラルウォーターを使うとのこと。確かにバンコクの水道水は硬度100~150㎎/L、東京の水道水の2倍にも達する硬水であり、「水道水で顔を洗った後は、肌が突っ張る感じがします」という感想はなるほどと頷ける。タイ人もバンコクの水道水は飲むものではないと考えており、ミネラルウォーターを買って飲むのが当たり前になっている。500mlのペットボトルでも7バーツ(30円)と廉価なので、中には歯磨きやうがいにまでミネラルウォーターを使う人がいるらしいが、流石にこれはやり過ぎではないかと苦笑せざるを得ない。

では氷はどうだろうか?結論から言うと、日本人には水よりも抵抗感が強いようで、警戒する人の割合が増えるように感じる。食堂やレストラン、カフェなどで氷を敬遠するよう勧める記事もインターネットにはあるが、今どき水道水で氷を作って提供する店は聞いたこともなく、フルーツシェイクの屋台でさえ購入した氷を使用している。まさに「羹に懲りて膾を吹く」の典型ではないかとさえ思う。確かに製造現場を見ている訳ではないので、一旦疑念を抱いた人にとって、それを拭い去ることは難しいのだが。。。

私の場合、自宅の冷蔵庫でも氷は作れるが、小さなキューブにしかならないので、ビールに浮かべるロックアイスはセブンイレブンで買い、冷凍庫で保存している。セブンには日本メーカーとタイメーカー2種類の氷が売っていて、タイメーカーであるワーリーテープは、一袋1.4kg入りで10バーツ。他方、日本メーカーのKOKUBOは1kg入りで20バーツと、3倍ほど高いことになるが、大ぶりで質も良さげなので、専らこちらを愛用している。決して宣伝する訳ではないが、バンコクでの私の夜のひとときはKOKUBOと共にある。

 

 


モノレールに乗ってみました

2024-04-22 20:22:01 | ロングステイ

世の中には鉄道好きが多く、所謂「鉄ちゃん」と呼ばれる人たちがいる。好みが細分化されていて、乗車を楽しむ「乗り鉄」、写真を撮る「撮り鉄」、時刻表マニア、切符のコレクター、駅弁好き等々、色々な楽しみ方があるようだ。かく言う私は「鉄ちゃん」ではないが、新しい物好きであり、すぐに試してみたくなる性質である。

私がバンコク初心者だった20年前は、BTS(Bangkok mass Transit System)が2路線しかなく、しかもスクムウィット線はモーチット-オンヌット間の17駅、シーロム線は国立競技場-タークシン橋間の7駅しかなかった。今ではスクムウィット線は南北に延伸して47駅、シーロム線もチャオプラヤ川を越えて14駅あるし、短いがゴールドラインという新規路線も開通した。加えてMRT(Mass Rapid Transport)が登場し、地下鉄環状線とも言えるブルーラインを始め、パープルライン、イエローライン、ピンクラインが走っている。さらなる新線の計画も複数進行中で、もう何年かすると、バンコク都内には渋滞知らずの交通路線が網の目のように張り巡らされることだろう。

さて、これらの路線のうちイエローラインとピンクラインがモノレールである。モノレールと言うと、恥ずかしながら羽田空港と浜松町を繋ぐ東京モノレールしか乗ったことがなく、密かな憧れがあって、乗車機会を待っていた。2月になってスワンナプーム空港にゴルフ友達を迎えに行くことになり、イエローラインとエアポートリンクがフアマーク駅で乗り換え可能らしいことから、利用してみることにした。これまではBTSパヤータイ駅でエアポートリンクに乗り換えるか、BTSアソーク駅から地下鉄とエアポートリンクを乗り継ぐ選択肢しかなかったので、時間的にも料金的にも便利になるかもしれないとの期待もあった。

まずはBTSのサムローン駅で下車し、イエローラインのサムローン駅へ。駅間の移動は距離もなく、スムーズ。MRTなのにBTSのラビットカードで自動改札を通る。待つほどもなく黄色いストライプの入ったスマートでピカピカの4両編成の車両がやってきた。新しいものを体験する時は、年甲斐もなく気持ちが高揚する(苦笑)。

車内に足を踏み入れると、とても広く感じる。座席数が極めて少ないせいだろう。サムローン駅は始発駅だけに、かろうじて座席を確保できたが、途中から乗車してくる客はまず立つことになる。フアマーク駅までは12駅26分45バーツ(約190円)の旅。高い所を走るので、景色は楽しめる。無人自動運転がセールスポイントなのだが、走行中はキイキイと摩擦音があり、日本だったらクレームが出そうな振動も感じる。車両が安かろう悪かろうの中国製だからなのかはわからないが、お世辞にも快適な乗り心地とは言えず残念至極。後で調べたら、開通早々にタイヤの落下事故があったらしい。さらに問題なのはフアマーク駅での乗り換え。暑い中、歩道橋を渡り、踏切を越え、徒歩でたっぷり10分はかかった。手ぶらだからいいようなものの、これでスーツケースなどの大型手荷物を持っていたら気力が萎える距離である。

結局、最寄り駅からスワンナプーム空港までは所要時間約1時間半、85バーツ。料金的には安く上がったが、乗り換えの快適さを考えると、お勧めはできないという悲しい結論になってしまった。


米粉麺(クウェイティアオ)万歳!

2024-04-15 15:00:00 | ロングステイ

古今東西、人類は麺好きである。我が国でも、蕎麦、うどん、ラーメンは、代表的なファストフードかつ国民食となっているが、ここタイでも麺は国民の間に広く浸透していて、バンコクには麺料理を供する屋台や食堂が無数にあり、早くて、安くて、美味い庶民の味方となっている。かく言う私も麺好きで、朝食として一週間に3回はチュラ大文学部の学生食堂で33バーツ(約140円)の汁麵を注文している。一口に麵と言っても多種多様であり、突き詰めると奥が深く、タイの文化の一翼を立派に担っていると言えよう。

まず麺だが、タイは米の一大産地だけあって、主流はクウェイティアオと呼ばれる米粉麺。極細のセンミー、中細のセンレック、それに幅広麺というよりはシート状になったセンヤイがあり、これに黄色い中華麺であるバミーを加えた4種類が標準的なラインナップである。加えてスープにも種類があり、クリアスープであるナムサイ、ピリ辛のトムヤム味、漢方風味のトゥンスープ、豚の血を入れるナムトック、桃色の腐乳が鮮やかなイェンタフォー、とバラエティに富んでいる。日本では「大盛、麺固め、脂少なめ、野菜マシマシ」といった呪文のような注文の仕方があるようだが、タイでは麺とスープを指定して注文するのが常である。おまけに麵の上に乗せる具も多種多様。焼き豚、骨付き鶏肉、丸い練り物ルークチン(魚、豚、牛、豆腐等各種あり)、ワンタン、カニ肉、豚足煮込み、牛煮込み、鶏の足煮込み等々、店によってウリの品があり、写真の汁麵は、「センミー ナーム ルークチン プラー」(極細麺、クリアスープ、魚の蒲鉾入り)と注文した結果である。

麺4種とスープ5種の組み合わせだけで20種類になるが、具を含めると、選択肢は軽く100種類を超える。さらに指摘しておかなければならないことは、タイでは最終的な味付けを自分で行うのである。店のテーブルには4種の神器たる砂糖(甘)、粉唐辛子(辛)、酢(酸)、ナンプラー(塩)が例外なく用意されていて、タイ人はこれを使って世界に一杯しかない自分の好みの味に仕上げている。この調味システムには、自分にジャストフィットしたものを強く欲するタイ人気質が反映されていてとても興味深い。そのせいかスープは基本薄味になっているのだが、私は砂糖や酢を入れることに大きな抵抗があり、タイ人にはなれそうもないと思いながら、少量のナンプラーと粉唐辛子だけで調味を済ませている。自分で調味しておきながら、「あの店は美味い」とか「トムヤムスープならここだ」などどお気に入りの店を持っているのは可笑しくもあるが、今のお気に入りはBTSバンチャーク駅下のテンタイチャイフアットだ。クリアスープの鮮やかさと自家製ルークチンの旨味が忘れられない。


仁魚(プラーニン)物語

2024-04-09 22:00:00 | ロングステイ

2カ月間のロングステイ中、「どうしても和食が食べたい!」と、日本食の禁断症状が出た日は幸いにしてなかったが、私は根っからの魚喰いであるだけに、週1回は何らかの魚料理を口にしたい派である。バンコクには和食の店や日本居酒屋は数あるのだが、日本以上に値段が張ることが多い。また、スーパーマーケットの鮮魚売り場を覗いてみても、購買意欲を刺激するような品にはなかなかお目にかかれない。そんな私の欲求に応えてくれるのが、屋台で気軽に買えるこのナイルティラピアの塩焼き。

口から香草を詰め込んで、大量の塩をまぶし、炭火でこんがり焼いたものが、付け合わせの野菜付きで140バーツ(約580円)前後。塩がびっしりこびりついた皮を剥がし、身だけを取り出して、付け合わせの野菜でくるみ、辛い緑色のタレを付けて頬張ると、脂の乗った白身のうまさが口中に溢れます。淡水魚にありがちな臭みもなく、ビールとの相性も申し分ありません。また、そこそこ大きいので、一人では二食分相当となり、お財布にも優しく、私のバンコク生活の大きな味方です。

さて、このナイルティラピア、タイ語ではプラーニン(仁魚)と呼ばれています。もともとタイにはいなかった魚で、タイの食糧事情の改善にと、1960年代に当時の皇太子である明仁親王(現上皇陛下)がプーミポン国王(ラーマ9世)に50匹を贈ったのが始めとされ、その後、宮殿で数を増やしたナイルティラピアは、タイ全土で養殖・放流されました。以来、50年以上の長きに亘り、タイの貴重なタンパク質源として大きな役割を果たしてきたと言えます。ここまでは事実。

このタイ-日本の繋がりを記念して、明仁親王の「仁」の字を取り、プラーニン(仁魚)と名付けたという心温まる話があります。日本人には嬉しい限りですが、他方、「ニン」は黒い宝石を意味する説やナイルのタイ語読みという説も存在します。私としては、白黒つけるのは無粋であり、和歌のように掛詞として捉えた方がロマンがあると思うのですが、如何?

 


スマートフォンどうする?

2024-04-03 15:00:00 | ロングステイ

海外旅行において、今やパスポートの次に重要となったスマートフォン。電話としての利用にとどまらず、電子メール、カメラ、情報検索、LINE、地図、翻訳と八面六臂の大活躍である。バンコクでは、ホテルやカフェなど無料Wi-Fiに接続できるスポットは多いものの、それだけでは限界がある。使用頻度が高いだけに、海外旅行時の高額な費用の発生は避けたいと、誰しも思うところだ。

少し前までは、レンタルWi-Fiや短期SIMカードの購入が主流であり、スワンナプーム国際空港の到着ロビーに出ると、今でもタイの通信キャリア大手3社であるAIS、TRUE、DTACのSIMカード販売ブースが嫌でも目に飛び込んでくる。各社いろいろなプランがあり、価格はだいたい300~500バーツ(1250~2100円)といったところ。また、日本でもタイのSIMカードを通販サイトで事前に購入することが可能であり、こちらは1000円前後のようである。

では、現在ではどうだろうか?色々と比較検討してみた結果、NTTドコモのahamoが一番という結論に達した。日本国内での月次使用量が20MB以内で税込み2970円という格安プランであり、私はメールアドレスを維持するオプションを付けたので、毎月3300円位の支払いがある。このahamoは海外旅行と相性が良く、月20MBの範囲内であれば、海外でも国内と同様に使用することができるのだ。データローミングをオンにすれば、Wi-Fiに接続できない場合でも快適に使えるので、短期旅行にはもってこいと言える。

しかし、残念ながらロングステイには少し問題がある。第一に、滞在15日を過ぎると通信速度が極端に低下すること。Wi-Fiに接続しない限り、ウェブサイトの閲覧や地図、動画の快適な利用は困難で、これは日本に帰国しない限り回復しない。第二に、日本の電話番号のままでは利用できないアプリがあること。バンコクで主流となっているインターネットバンキングやQRコードを読み取っての支払いには、タイの電話番号の登録が必須である。一方で、日本からの連絡ルートは常時確保しておきたいとなると、SIMカードを入れ替えながら使うのは結構面倒臭い。

ということで、スマートフォン2台を使い分けることにし、①使用期間が長いこと、②月次容量がある程度大きいこと、③安いこと、を条件としてタイ用のSIMカードを調べると、AISで1年1890バーツ、100GB/月、更新可能というNet Marathon SIMを昨年発見。これなら月160バーツ(660円)ということで、すぐにBTSプロンポン駅そばのデバート「エムクォーティエ」にあるAISショップに買いに行きました。今では、バンコクで常時携帯するのはタイ用、日本用は自宅でWi-Fiを繋いで使用と、快適なスマートフォンライフを実現することができています。