令和7年の正月を迎えて、また一つ歳を重ねてしまった。東京は寒く、2日前には冷たい雨が降り、半袖で過ごせるバンコクに早く戻りたいとの思いが募る。チュラ大文学部CTFL(Centre for Thai as a Foreign Language)のタイ語講座をドキドキしながら受講し始めたのが、ちょうど昨年の今頃だ。1年かけて初級(レベル1~3)を卒業できたので、今年は中級(レベル4~6)を頑張る計画だ。すでに3月から始まるレベル4に申し込んであるので、2月下旬に再び渡航するのだが、あと2カ月はいかにも長い。かと言って、寒さに震えながら芋焼酎のお湯割りをちびちびやっているだけでは、授業が始まった途端にドロップアウト必至なので、師走に入った辺りからレベル3の復習に着手した。
タイ語の効率的な勉強方法と言っても、おいそれと近道なんぞ無いことは、重々承知しているが、11月にバンコクを離れる際に、挨拶とお礼を兼ねて、敬愛するワンラパー先生に尋ねてみたところ、「とにかく、たくさん聴いて、たくさん書くことね。そして、間違いを修正したら、もう一度聴くこと。」という餞別をいただいた。「聴く」であって、「聞く」ではないことがポイントだ。youtube等の所謂聞き流しは気休め程度にしかならず、集中して聴くことで、母音、子音、声調を区別できるようになり、実際に手を動かして書くことで、綴りの規則や特殊事例の理解が進むと言うのが、先生の持論である。ワンラパー先生は、物事の本質をストレートに指摘する昔気質の先生で、これを苦手とする生徒もいるが、私にとっては信頼に値する先生だ。そういえば、同じ位好きなシャンペーン先生も、授業中に手書きの重要性を説いていたっけ。
さて、チュラ大のIntensive Thaiプログラムの良いところの一つは、テキストの音声ファイルを惜しげもなく提供してくれることだ。スマートフォンに落とし込めば、好きな所で行きつ戻りつ何回も繰り返し再生することができる。レベル3の教科書は、8章100ページと薄いのだが、これをワンラパー方式でやると、一日に3時間ほど費やして、2-3ページ進むのがやっとだ。まずは5-10行の例文をそのまま書き写しながら、頭の中で日本語に訳す。次に覚えるべき単語と熟語を抜き出してリスト化する。これを終えた後で、例文の音源を聴き、書き取りをやる。当然1回でできる訳はなく、聴き取れなかった部分は空欄にし、そこだけ2回、3回と聴いて埋めていく。どうしてもわからない箇所は、カタカナで音を表記する。例文と突き合わせて間違いをチェックし、最後に正解を見ながらもう一度聴き直す。骨も折れる作業な上に、一つの例文につき間違いが20箇所はあるので、心も折れる。
語学力の向上は不連続であり、なかなか実感できるものではない。ある時、「あ、わかるようになってる!」と突然感じるものだ。その日が来るのを楽しみにして、あと5章頑張ってみようっと。
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