アメコミとラーメン

今度はDoc Ockの悪巧みだ、今月のSPIDER-MAN


Amazing SPIDER-MAN (“ASM”)は、先月からの持ち越し18号と、今月到着した19号のレビュー。今月もまた2冊到着したのだが、ゆっくり読みたいので、レビューも含め後回し。

筋書きDan SlottとChristos Gage、18号の画をR. B Silvaが、19号はGiuseppe Camuncoliがそれぞれ担当。それから、19号にはオマケ付き。画をJavier Garronが担当。ASM 16号から始まったBefore Dead No MoreというArc(一つの話)の三話目、四話目だが、18号に至っては、それまで話との繋がりがあまりない。

粗筋を軽く紹介。過去Peter Parkerに憑依したDoctor Octopus (“Doc Ock”)は、自分が未来にPeterに打ち負かされることがわかり、生き残りの奇策を用意していた。彼の脳波は、現在Brainなるャ塔Rツロボットにダウンロードされている。彼が愛したAnna Mariaを取り戻すため、また人間の肉体を手に入れるため、Jackalの経営する会社New U Technologiesへと向かう。一方、May伯母さんの現在の夫Jay Jamesonは先天性の病気により死の淵にある。ニューヨークの街で発生する事件を片付けながら、SPIDER-MAN(= Peter Parker)は病院へと向かう。

いつものように、気に入ったシーン、台詞等を順不同で紹介。Doc Ock憑依中の悪のSPIDER-MAN 時代に既に現在の話の布石を打っておいたSlottは凄いな。この一点に関しては、オイラは凄く評価している。もう一つ、過去に用意していた生き残りの奇策のため、Peterに打ち負かされた経緯を知らなかった細部も好きだな。Goblinと比較し劣っているとの指摘や、敗退に対するDoc Ockの異常な怒りが楽しいな。Octobot(小さいタコロボット)がDoc Ockの脳波を運んでいたのは、オイラの予想通りだった。

“My mind in that body.” Ana Mariaを取り戻すため、Peterの容姿とDoc Ockの脳波(思考)という結論は、彼らしくない。(論理的じゃない。)そもそも、Doc Ockを全否定しているじゃんAna Mariaは。恋は盲目ということか。

Doc Ockが憑依したャ塔Rツロボットとの戦い後のPeterの一言、”It does sting a little.”は恐らく、交戦中に体の一部が採取されたってことなんだろうと推測。(クローンを作るためね。)

19号では、Jay Jamesonの死に対し、何としてでもNew U(UはYouを指す。)の力を借りたいJayの息子J Jonah Jameson (“JJJ”)。それに対し、うさん臭さを感じるPeterは反対の立場。JJJにとっては残念なことに、JayはPeterを信じているのが味噌かな。Peterの何かが信頼に値すると、Jayの理性が告げているのだろう。そういう信頼関係の構築の歴史をSlottは描けてないな。

また、最後に先祖伝来の時計をPeterに託すのもわからないな。次への布石なのか。

オマケの話はKing PinことWilson Fiskの登場。King Pinに恩を着せようと奥さんVanessaを蘇らせたJackal。面白いのは、King Pinがそのうさん臭さをすぐさま看破したところ。King Pinの聡明さと非情さ(クローンを間髪入れず殺した)は、彼らしい。そして、Jackalへの嫌悪は面白い。悪人が沢山いると、善と悪の対決だけじゃなくて、悪と悪の対決も描けて楽しいな。また、Jackalを殺すため、SPIDER-MANでさえ許容するところが、ビジネスマンのKing Pinらしい合理的な結論でますます興味深い。SlottのKing Pinに対する理解力は非常に評価する。

それにしても、話の進行が非常に遅いな。(あらためて言うまでのこともない最近のアメコミの品質劣化の象徴。)
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