SPIDER-MAN The End of the SPIDER-VERSE 6号を読み終えたので、前月に読んだ5号と共にレビュー。
添付画像は5号の表紙で、Mark Bagleyの作品。前号で発生した出来事で、ナイフで刺された結果Peter Parkerの存在が無になってしまった様。この表紙の品質は凄いな。ヒーローが敗れた図なのに綺麗。
筋書はDan Slott、画を件のBagley、インクをJohn Dellが担当。
前号で別次元のNorman Osbornがこれまた違う次元へと送った容器が、存在を消されたはずのPeter Parkerの手元へと送られた。彼はOscorpで研究員をしてクモの力を持つSILKを支援している。一方多次元のクモを持った仲間たちはベッコウバチの神Shathraの住む世界へ総攻撃。
いつもの通り、気に入った台詞やシーンを紹介。結局5号は昔Marvelで発行されていたWhat If的な話で終始。この世界のPeter Parkerは SPIDER-MAN ではない。代わりにクモの力を持っているのはCindy Moonこと、SILK。ここまでは良い。え、だけど、この次元Earth 616って言ってるじゃない?Slottはまたもや目くらましの煙玉を読者に投げたな。それでなくても、登場人物が多くてわかり辛いのに。
この世界のJ Jonah Jameson (“JJJ”)もクモの力を持つものを目の敵にしている。これは楽しい。PeterのSILKへの賛辞とJJJのコメント。”She’s a hero in her own right like THOR or IRON MAN.” “Wrong! What she is a menace!” JJJはPeterがいようがいまいが変わらない。
Ben伯父さんが死なないのは好きだな。それからPeterがSILKを助けるために彼の科学の知識を使った発明品を提供する展開も良し。ただし、それじゃーPeterは彼が言うところのsidekickじゃない。ここは嫌。
続いて6号。別次元から送られた複数のクモが集まって、文字になりPeterと会話するコマ。これ昔テレビで見たB級映画であったな。(ググった結果「BUG燃える昆虫軍団」だと思う。)
別次元からのFelicia(Black Cat)に絡んだ台詞が面白かったので紹介。Felicia ”What am I on your world?” Miles “Literally? Bad luck.” Black Catが不吉の前兆という西洋の諺と、どうしてだか彼女の周囲で悪いことが起きる力を彼女が持っていることをMileは言っているのだが、この短い台詞の中でそれを表現しているのが好き。
逐一語らないが6号後半で物事が急展開する。MorlunがShathraに敗れ力を失い一緒に戦っていたSILKを襲うのは面白いな。こういう裏切り好き。そしてクモの力を持つものの命を奪うナイフがMorlunには効果があるのは都合が良すぎるが、話の展開は良いかな。
唯一気になるのはSILKが邪悪な存在とは言えMorlunの命を奪う(?6号の時点ではどうだかはわからん。)のはヒーローとしてダメ。
次号7号は最終回。どうなるか楽しみ。SlottはAmazing SPIDER-MANを停滞させた張本人だが、この話は面白いな。映画SPIDER-VERSE最新作公開に先駆けて宣伝のため発行しているのかな。内容は関連がないと思うけどね。