アメコミとラーメン

偽物のミュータントリーダーの正体が判明、Uncanny AVENGERS (2023) 3号~5号



X-MENより中身は面白いと感じつつ読んでいるUncanny AVENGERS 3号から5号を読み終えたのでレビュー。

添付画像は5号の表紙。Nik Virellaによるvariant。3号はDavid Nakayamaのvariantを買ったがもう一歩。出来上がりがわからない中で注文を出すリスクが顕在化されてしまった。 

筋書をGerry Dugan 、3号の画をEmilio Laiso、4号、5号の画をJavier Garronがそれぞれ担当。1,2号の画を担当していたJavier Garronが3号で外れてガッカリ。4号で再び担当して安堵。

ミュータントの国家Krakoaの崩壊を裏で仕組んだ悪の組織Orchis。それを糾弾すべく聴衆の前で演説するCaptain America (“Cap”)。 彼はAVENGERSの別動隊を率いている。一方OrchisはミュータントのリーダーCaptain Krakoaの偽物を送り込みミュータントの手下を使いテロ行為を行わせていた。

気に入ったシーン、台詞を紹介する。まずは3号でのCapの演説から。”I think divisions in this country are sowed by those who will benefit by fracturing us.”直接的にはアメリカの分裂を煽っているのがOrchisであることを指している。しかし、作者Duganは中国やロシア等を示唆しているんじゃないかな。面白い。

Monetが今回の騒動を引き起こしている悪のミュータントの姉弟の(兄妹?)Fenrisの居所を突き止めた。その方法が凄い。姉(妹)が着けていた香水の香を覚えていたから。これ良いな。

もう一つ機転が利く働きをしたのはQUICK SILVER。わざと建物が壊れてFenrisを逃げるよう仕組んだ芸当は上手い。

4号では新聞記者Ben UrichのOrchisの科学者Dr. Stasisに対する質問が印象的。Dr. Stasisが過去に行った発言、”The humans were all dead by the time Orchis arrived.” これをミュータントではなく人間が言ったと発言していた。矛盾なのは全員殺されたはずの人間が証人のはずはない。以下の可能性しかない。
  • Orchisが人間を殺した。
  • Dr. Stasisが嘘を言っている。
  • Dr. Stasisがミュータントである。(彼はその現場にいたから)

4号で漸くCaptain Krakoaを名乗るものの正体が判明。2017年のMarvelのイベントで出てきた偽物のCAPTAIN AMERICAことSteve Grant Rogersだった。偽物がまた人の名前を騙っている皮肉が面白い。本物のCapとの対決も楽しい。偽物も星条旗の盾を器用に操り、PSYLOCKEやMonetをいとも簡単に倒してしまっている。流石だ。

大団円の5号には、偽Captain KrakoaのGrantが演説するシーンがある。3号のCapの演説と対照的なナチスドイツを思わせる差別的な演説。後半で星条旗は聴衆を守ってくれないと星条旗を破るシーンがある。これ読んだアメリカ人はどう思うんだろうな。

一方のCapはその演説を聴いて、以下のような台詞を残している。”America is the best but most frustrated country in the world. Worth fighting for. Worth dying for. 以下略”恐らくDuganは民主党員だと思うが。ちゃんと自分の国が完璧じゃないことを理解してこれを書いてると思う。Capらしい発言の中にDuganの意見を上手に散りばめていると思う。

と褒めたものの。最終5話はもうちょっと。DEADPOOLが面白いんだか、ぶち壊しなんだかわからない道化なのが気になった。これだけ面子がいてたった一人のGrantに翻弄されまくりだった。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「アメコミ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事