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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

物語の終わりは突然に

2013年07月26日 | 高校野球

  


《第95回全国高校野球選手権神奈川県大会》

【準々決勝】

桐光 100 000 100 - 2
横浜 000 100 20× - 3

神奈川県大会は準々決勝。
桐光学園・松井と横浜高校の注目の対決は、
横浜の2門の大砲、
高濱・浅間が火を吹いて松井を攻略。

見事な逆転勝ちで、
この戦いを制しました。

桐光学園・松井投手に2年半にわたり夢を見させてもらった『桐光学園の土手ファン』を自認するワタシにとっても、
昨日は失意にまみれた一日となりました。


ココロの準備、
まだ全くできていませんでした。

松井くんを擁して桐光学園が描いた【全国制覇の夢】という物語、
その夢を応援しようとせっせと【土手】に通い詰めた2年半の終焉でした。

物語の終わりは、
いつも突然に訪れるものですね。



まだ冷静に試合を振り返ることはできないのですが、
敗因は。。。?
と問われれば、
『横浜高校が強かった!』
としか言いようがありませんね。

その見事すぎる分析力、対策、戦いぶり。
感服するしかありませんね。


さすがは渡辺、小倉コンビ。
小倉元部長は今回も松井並びに桐光学園を詳細に分析して対策を立てた参謀でしょう。
それを稀代の名将・渡辺監督が、
実に的確に実行し、采配を振るったというところでしょうか。

小倉部長については、
実はキャリアの最晩年(失礼)にこんなに【倒し甲斐のある】相手に出会ったことを、
なんだか喜んでいるような風情があるなあ。。。なんて勝手に思っていましたが、
さすがとしか言いようのない試合っぷりでいた。
【脱帽】です。


『いくら素晴らしい名伯楽、作戦参謀がいようとも、やるのは高校生』
と思い、
『力でねじ伏せるのが1番確実に勝つ方法』
なんておもっていましたが、
甘かった~ということを痛感しています。

やっぱり神奈川県大会を勝ち抜くのは難しい!
奥の深さを感じる一戦でした。

昨日の試合を見ていて、
思わず一昨年の 東海大相模vs横浜 の戦いを思い出してしまいました。

あのときもまた、
選抜優勝で戦力的には断然上を行くと言われた東海大相模の看板である打線を分断。
一敗地にまみれさせ、
『さすが横浜』
と唸らせたものでした。

その再現のような横浜の昨日の戦いぶりだったと言えますね。

恨み節をいうつもりはないのですが、
これだけ分析力に長けた学校がある神奈川大会では、
勝ち抜いていくのは本当に難しいことですね。
何ヶ月もかけてバッチリと対策を練られてしますから。

これがパッと対戦が決まって、
分析の時間も十分にない全国大会での対戦なら、
また結果も違うことになるんでしょうけどね。



さて、昨日の試合。

桐光としては、
試合前半に横浜高校が『2年生中心のチームらしい』
バタバタ感をやや見せていた時に追加点を奪えなかったのが痛かったですね。

横浜として一番恐れていた、
『序盤で大きくリードされ、松井がスイスイと気持ちよく投げる展開』
に持ち込めそうになったのですけどね。

横浜としては『ロースコアでじわじわ追い込み後半勝負』という『望んだ展開』になんとしても持ち込みたかったこの試合で、
『先行逃げ切り』の展開を志向した桐光は思い通りの展開になりかけたのを掴みきれなかったことが、
すべてだった気がします。

それでも7回、
大嶋のまさかの勝ち越しホームランが出た時には『いけるかな?』とも思いましたが、
試合の流れは最後まで変わることはなかったですね。

完全に『横浜高校の(ための)試合』でした。

個別のプレーではいろいろと思うところもあるんですが、
そんなことよりも横浜高校という『チームとしての重圧』が桐光学園を上回ったとしか考えられない結末だったと思っています。

横浜高校の名門としての積み上げられてきた長い歴史が、
松井という“難攻不落”の投手をみごとに攻略した・・・
ということでしょう。

これが【名門校の野球】です。



桐光の敗退、
松井投手をもう見られないという悔しさ、寂しさはあるものの、
『高校野球オヤジ』としては、
『これが名門の矜恃ってやつだなぁ』なんて、
気持ちの底の方では、
なんだか誇らしいような気持ちも、
実はあったりします。

複雑なもんです。

桐光学園・野呂監督が昨年から言っている、
『神奈川の名門になりたいんだ』
という夢は、
持ち越しになりましたね。

『神奈川の顔は、譲れない』
と強烈なメッセージを受けてしまいました。

超えるべき壁は本当に高い!
ということを、
改めて実感したのではないかと思います。

長い道のりになりますが、
それでも、
これからもその歩みを止めてはなりませんよ!



松井投手。

お疲れ様でした。

本人としては、
不完全燃焼の夏になってしまったことでしょう。

去年の甲子園で記録した22三振という大記録、
それから1年間に渡る大フィーバー。
忘れられるものではありません。

【桐光土手ファン】
のワタシの目の前で披露してくれた数々の好投。
あの低めに伸びるストレート、超絶のエグいスライダー、今年覚えた“魔球”チェンジアップ・・・。

あの投球がエンジのユニを着てはもう見られないのかと思うと、
なんとも言えない寂しさしか感じることができません。

時が経つともっと、
寂しくなるかもしれませんね。

今年は神奈川大会~甲子園~多摩国体までバッチリと予定をいれていたんで、
ポッカリと空いてしまったカレンダーを眺めて、
ため息をひとつ、
ついてしまいました。

しかし、
こんなに気持ちをわしづかみにされた球児、
過去に思い出すことは出来ません。

江川、荒木、水野、桑田、清原、松坂、斎藤・・・・
たくさんのスーパー球児たちが目の前を通り過ぎていきましたが、
【思い入れ度】では、
間違いなく松井クンがNO1ですね。

チームとしては、
最強の誉れ高かった年の池田高校以来の、
熱狂的な肩入れかな。

いずれにしても、
まだまだローカルチームであった桐光学園という名前とエンジのユニフォームを全国区にしてくれた彼の功績、
本当に大きすぎるものでした。


まだこんな言葉を言うのは早い気もしますが、
≪ありがとう、次の夢に向かって、頑張ってください≫
という言葉を贈ります。


これからは、
さらに大きなステージが松井投手を待っていることは確実です。

長いスパンで考えれば、
彼にとってこの『短い夏』は決してマイナスではないと思います。
実はこの敗退にホッと胸をなでおろしたスカウト、
多いんじゃないかなあ。

『甲子園では全試合投げる』
なんて公言していたものだから、
心配していたスカウト、
多かったと思うからね。


次のステージに行っても、
いつまでも『桐光の輝ける星』でいてください。

来年の夏は、
今年の大谷クンや藤浪クンのように、
テレビの向こうのキミに会えるのかな?
その時もまた、
今日までと変わらないエグいスライダーで、
ガンガン三振を取りまくって下さいね。

はぁー
それにしても。。。

勝ち抜くっていうのは、
本当に厳しいことですね。

今日ぐらいはおとなしくして、
明日からは普通の高校野球オヤジに戻って、
夏の大会に浸るぞ~。

神奈川も東西東京も、
埼玉や千葉だって、
大会が盛り上がるのは、
これからだ~!


特に神奈川は、
これで夏の全国制覇を経験した横浜、東海大相模、桐蔭学園の3強のたたき合いの公算が強くなってきました。
まさに≪神奈川サマーベースボールクラシック≫の始まりです。

それぞれに決め手を持つこの中から、
どこが栄冠を手するでしょう。
ひょっとしたら、スッと出てきた平塚学園だったりして。

書いていたらやっぱり、
次の戦いが待ちきれなくなってきました。
高校野球オヤジだなあ。。。。我ながら。


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