今回のような震災が起こると、
日常生活でスポーツを楽しむことができるということが、
どんなに幸せかということが身にしみてわかります。
1995年の阪神淡路大地震の時も、
選抜高校野球大会は挙行されました。
たくさんの観衆が厳しい状況の中試合を観戦に訪れ、
大変に盛り上がりを見せた大会となりました。
今回も選抜大会は予定通り行われると思われます。
この大会が、
災害復興への一つの道となってくれれば、
スポーツを愛好するものにとってこれ以上のことはありません。
高校球児たちにとっての夢であり憧れの場所である甲子園。
その甲子園で、
今年も例年以上に力いっぱいのプレーを見せてほしいと願わずにはいられません。
特に被災した東北高校をはじめとした東北地区、茨城の水城高校などの学校。
大会に出場することとともに練習するにも困難を極める現状だと思いますが、
どうか頑張ってください。
さて、
今年の選抜、
予想はすでにアップしましたが、
やや有力校が偏った分布になってしまいました。
どのような戦いになるのか、
探っていきたいと思います。
【第83回選抜高校野球大会 組み合わせ】
http://www.nikkansports.com/baseball/highschool/senbatsu/2011/senbatsu-tournament.html
≪大会展望≫
Aブロック 大本命は西口投手の天理。 追う九州国際大付属は打線が看板。
4強進出の大本命は4年連続出場の天理。秋の近畿大会を制しており、注目の西口投手がどのようなピッチングをするのか。追うのは強打が自慢の大型チーム・九州国際大付。特に注目する選手はいないものの、上位下位ともに一発を持っている打線の破壊力は今大会でも屈指。あとは昨秋には本領を発揮しなかったものの潜在能力はピカイチの三好投手が一冬超えてどこまで成長しているのか。このブロックは2強の準々決勝での対決が濃厚であるが、あるいはというのは、まずは一昨年夏の準優勝チーム・日本文理。今年も一定レベル以上の戦力を備え、一発を狙っている。今年は複数投手のリレーで守り勝つ野球だが、冬を超えて打線の力は確実にアップしていると考えている。しかし豪雪地帯である新潟のチームだけに、春はチーム力がピークではないであろう。選抜では波に乗ることができれば、という扱いか。香川西・北海・前橋育英は1勝が大目標。北海は玉熊投手が軸だが、昨秋も何度か顔をのぞかせた不安定さが出ると、初戦突破は厳しい。プラスとマイナス、どちらの顔が出るか。1年生のみで出場の創志学園はどういう戦いを見せるのか。天理と初戦でぶつかる21世紀枠・大館鳳鳴はハツラツとした戦いを希望する。
Bブロック 初戦で激突日大三vs明徳義塾。横浜に剛腕投手の2校も絡み、波乱含み。
何と言っても初戦で激突する日大三vs明徳義塾が大注目だ。今大会で誰もが候補筆頭に推す日大三。しかし、初戦で当たるには最も嫌な相手をひいてしまった。明徳義塾は、戦力としてよりも『策士』馬渕監督が甲子園初戦の戦い方を熟知しているのが何と言っても強みだ。馬渕監督時代を含め、明徳義塾は25回の甲子園出場で初戦敗退はわずかに1度。しかしその1度は87年センバツの東京・関東一。関東一は明徳を破ったことで勢いに乗り、準優勝まで駆け上がった。日大三はその再現を狙う。エース吉永は速球にシュート系の落ちる球を混ぜて、安定感は抜群。畔上、横尾、高山らどこからでも一発が出る打線で明徳の左腕・尾松を攻略したい。明徳としては馬渕監督が吉永を始め日大三の戦力を丸裸にして研究してくるはず。相手の穴を見つけるとそこを徹底してついてくる試合巧者の明徳が、どう日大三に挑んでいくのか。力vs戦略という面白いコントラストを見せる対戦になりそうだ。しかしこの勝者が簡単に勝ち上がれるとも思えないほどの強豪が集まったのがこのブロックだ。まずは甲子園の代名詞ともいえる横浜はどうなのだろうか。ワタシの印象では、例年よりも力と完成度は劣るとみている。秋のエース・山内は鳴物入りでの横浜入学であったが、甲子園で好投手に上がるほどの力は備えていないとみる。本来のエースである斎藤の復活なしには、勝ちあがれる戦力だとは思われない。しかし打線は長打力こそないものの乙坂、近藤を中心に鋭い打球を飛ばせるつなぎ型だ。しかし初戦の相手は今大会注目の波佐見・松田投手。どっしりとした大黒柱は、同じ長崎で一昨年選抜を制した清峰・今村をほうふつとさせる。この松田と横浜打線の対決は初戦最大の見どころだ。松田が力で押し切るとの予想を立てているが、どうか。その勝者には、くせ者の加古川北と150キロ右腕・釜田の金沢が待ち受ける。金沢はやや打線の力が弱いかなとみているので、釜田の力投に期待がかかる。加古川北は足で揺さぶりをかけたい。その他では静清、京都成章の好チームがブロックに入っており、全く予断を許さない。
Cブロック 近畿の雄はどっちだ。履正社vs智弁和歌山が決着をつける春になる。
展開が読みやすいブロックだ。力では履正社と智弁和歌山が抜けている。今大会の優勝候補にも挙がる履正社は、ようやく甲子園で上位に進出する可能性が大だ。エースの飯塚は安定感抜群。大阪・近畿両大会での通算防御率1.17は脅威の数字。難攻不落のピッチャーだ。そのエースを支えるのは、長打ではなくつなぎ中心の強力打線。今大会屈指の評価が高いトップの海部、昨夏も4番を打った石井の二人だけではなく、上位下位むらなく打てるのが強みだ。対する智弁和歌山は、エース上野山に安定感があるのが光る。打線は相変わらずの【智辯打線】。要するに大会屈指ということだ。今年は高嶋監督も、去年の悔しさを晴らそうと久しぶりのVを狙う戦力になったと自信満々。両雄の対決は準々決勝。しびれるような戦いになるはずだ。この両雄を追うチームは見当たらないものの、九州学院の評判はなかなかだ。昨夏甲子園8強に食い込んだ戦力がごっそりと残り、チームの核を形成。甲子園でHRを放った1年生・萩原を4番に置き、注目の好打者・山下をトップに置く構想が機能するか。そのほかでは、戦力的にはかなりのものを持つ光星学院が、被災の影響をどうはねのけるか。特に秋5本塁打を放った小さなスラッガー・田村のバッティングに注目だ。今までの東北のチームの常識を覆す猛打線だという評判もあるので、何とかベストコンディションで野球がしたい。水城、総合技術、国学院久我山などはまず自分の野球をすること。自分の野球を見失わなければ、どのチームもそこそこやれるであろう。21世紀枠の佐渡は、なんとも厳しいくじを引いてしまった。しかしもともと21世紀枠での出場だけに、力いっぱい”自分たちの野球”を貫徹してほしい。
Dブロック 強豪集う大激戦ブロック。横一線の6校から、どこが抜けだす?
Dブロックはすごいことになった。サッカー流にいうと『死のブロック』とでも言おうか。Aクラスの戦力を誇る学校が6校名を連ねた。どこが出てきてもおかしくはない、非常に厳しいブロックだ。初戦で2試合の好試合が組まれている。まずは浦和学院vs鹿児島実。昨秋の関東、九州の覇者同士の戦いだ。まずは鹿実。安定感抜群の左腕・野田投手がマウンドに控える。その安定感はピカイチで、96年の優勝投手である下窪投手に匹敵するとの声もある。2-0,2-1,3-2などのスコアで勝つのはお手のもの。打線は強打とは言えないが、しっかり試合のツボを押さえていると感じることができる打線だ。今までは『潔い』薩摩隼人の裏返しでやや淡白さが目立つチームカラーだったが、今年のチームはとにかくしぶとい。甲子園で何かを起こせるチームだ。対する浦和学院は、やや『秋は出来すぎ』の感があったものの、1番を打つエースの佐藤の成長が心強い。『優しい顔してズバッと来る』強心臓の佐藤は、これまでの浦和学院のチームカラーを一変させるだけの力を感じさせる。初戦の鹿実戦は、浦和学院の真価を問われる試合といってもいいであろう。もう一つの注目カードは、昨夏準優勝の東海大相模と、エース堅田で優勝候補に挙がる関西の対決。まだまだチームが出来上がっていなかった感のある秋の東海大相模は、強豪と伍していけるチーム力ではないのではないかな、と感じたが、一冬超えてエース近藤が覚醒していれば一気に優勝候補にも挙がってくる戦力を持つ。渡辺、臼田、田中など昨年からの”顔”が打線を支え、足技を使って相手を崩していく。対する関西は、『今年こそが全国制覇のチャンス』と狙っているはず。エース堅田は好調ならほとんど打たれることはない。抑えに速球派の水原も控えており、戦力は充実の一言。しかし明治神宮大会で見せた『スキ』が心配ではある。だが、水原・渡邊らの中軸の振りの速さは恐ろしいほど。十分に頂点をうかがえるチーム力だ。そしてその両対戦の勝者が対戦すると予想されるのは、”帰ってきたエース”田村の報徳学園と、葛西の大垣日大だ。いずれの好投手も昨年は下級生ながらチームを全国ベスト4まで導いており、今年の狙いは当然【優勝】の2文字しかない。報徳は夏の疲れをひきずって秋は厳しい戦いが続いたが、冬を越して万全の態勢で甲子園に臨んだときは、その伝統の”粘り強さ”も相まって相手には最も嫌なチームであろう。大垣日大も選抜ベスト4の昨年よりも戦力はアップ。ベテラン坂口監督がひそかにVを狙っている。そして最後に、東北高校が何とか甲子園で自分の力を発揮してほしいと願うばかりだ。
いまはまだ、災害のほうに気持ちのほとんどが行ってしまっています。
昨日からは刻々と、福島第1原発の爆発・火災などが伝えられるに至り、
『本当にセンバツはやれるのだろうか。そして、やってもいいのであろうか』
と私自身も考えさせられることばかりです。
しかしながら、
【スポーツの力】を感じさせてくれるのも、こういった非常時だからこそ、
といった側面もあると考えています。
そこで、
あえて『センバツを占う』ものをアップさせてもらいました。
とにかく、
がんばっていきましょう。
がんばれ日本。
がんばれ、高校球児。
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