2024年、いろいろあった年でした。
社会情勢としては、
戦争が各地で起こり、
平和なんて言っていられないような状況が現出しています。
さらに政治の大きなうねりは、
日本だけではなく世界各国で起こっています。
経済状況は悪くはないものの、
物価の高騰は多くの人を悩ませています。
そんな中ですが、
今年もスポーツの世界は、
たくさんの感動と驚き、
そして気付きを与えてくれました。
ワタシはもともと、
野球大好き人間で、
昔は「野球を見ている時は目が違う」なんて言われていましたが、
今年はほかのスポーツを見る割合の方が多くなった年となりました。
相撲、ラグビー、ボクシングなどは従来から欠かさず見ていたのですが、
今年はサッカーとバスケに傾倒して、
よく見ましたね。
そして、
たくさんの「新たな気付き」がもたらされたような気がしています。
そんなこともあって、
今年はワタシにとってはとても「新しい」、
そして「清新な風」が吹いてきたような年となりました。
さて、
今年のスポーツ界。
野球を見る頻度が減ったと言いましたが、
それは日本の野球の話で、
MLBは全く別。
昔、ひいきのエンジェルスを「死ぬほど見ていた」時代に匹敵するほど、
大谷のドジャースの試合はよく見ましたね。
2005年を過ぎたぐらいから、
なんだかMLBの試合をあまり真剣に見ていなかったワタシ。
ワールドシリーズも、
それこそ「チラ見」の年が多かったのですが、
今年は違いました。
シーズン中は大谷さんの活躍に一喜一憂し、
ポストシーズンでは「何はなくともドジャース」というココロモチでした。
MLBは年々アメリカでも人気が衰えてきているやに言われていますが、
それでも迫力ある攻守には、
ワクワクを引き起こされますね。
そして最後、
まさに「大団円」と言える、
ドジャースのワールドシリーズ制覇。
2020年に制覇しているものの、
この年はコロナ禍でショートシーズン、おまけに地元開催ではなかったですから、
「本当にシーズンを制した」といえるのは、
1988年以来ですよ。。。。。
あのハーシュハイザー、ギブソンの逆転サヨナラアーチ以来ですよ。
コーフンしましたねえ。
と思っていたら、
すぐ後にはあの横浜DeNAベイスターズが、
3位からの下克上で日本一に。
シーズンはからっきし見ていなかったワタシも、
ベイの大進撃には興味をそそられ、
ず~っと見ていました。
なんだか今年の野球は、
いろいろと予期しないことがあったという事で、
盛り上がりましたねえ。
春から夏にかけては、
印象に残っているのはラグビーリーグワンの、
東芝ブレイブルーパス東京の久しぶりの制覇。
ものすごいラグビー史に残る大激闘で、
ワタシもスタンドで大コーフンでした。
そして夏前には、
バレーボールが大ブームとなりましたね。
男女ともにオリンピックを決め、
さらにワールドリーグで大ブレーク。
男子の石川、高橋、西田、
女子キャプテンの古賀など、
ヒーローがバンバン生まれました。
そしてパリオリンピック。
東京五輪から間が3年というイレギュラーな大会でしたが、
日本の選手たちは金メダル20個という、
空前の大活躍をしてくれました。
暑い夏でしたが、
毎日ほぼ徹夜に近い状況で、
日本の選手たちを応援しました。
ボクシングでは井上尚弥が、
あのタイソン以来という東京ドームでの興行を行い、
みごとにあの憎きネリを、
一撃でぶっ倒して見せてくれました。
そしてその井上尚弥を追う「ネクストモンスター」中谷潤人も、
今年1年ものすごく力をつけ、
来年はバンタム級の統一、
そしてスーパーバンタム級に階級を上げ、
いよいよ井上尚弥にターゲットを絞って、
世界でも屈指のビッグマッチを行う腹積もりです。
相撲の世界は、
横綱・大関受難の1年で、
その分若い力の躍動が目覚ましかったですね。
去年の今頃は、
まだ十両当たりをうろうろしていた大の里、尊富士という「ちょんまげ力士」の二人が、
なんとなんと、
幕ノ内最高優勝を飾ってしまうんだからわからない。
そして大の里は大関へ、
尊富士もケガを克服して、
出世街道を再度上がってきつつあります。
ワタシが望む「大尊時代」は果たして来るのでしょうか。
そんなこんなで、
今年もスポーツ、
盛りだくさんにありました。
ホント毎日、
スポーツのニュースも、
途切れることがありません。
今や日本も、
様々なスポーツが行われ、
それをやったり見たり、
人々は完全に生活に根付かせて、
一緒に歩んでいる感じがします。
今や日本も、
立派な「スポーツ大国」になってきた気がしています。
戦前、戦後から昭和、平成の時代にかけて、
ず~っと使われてきた「体育」という言葉も、
なんだかあまり使われなくなってきました。
そして「スポーツ」という言葉が、
使われてきましたね。
国民体育大会(通称「国体」)も、
今年からは「国民スポーツ大会」ですもんね。
まあワタシのような古い人間からしてみたら、
国民スポーツ大会じゃあ、
なんというか、その辺でローカルにやっている誰でも参加のスポーツの集いみたいな感じがするけどね。
ということで、
今年もいろいろあったスポーツを、
ワタシなりに「極私的」に今年もまとめてみました。
【トピックス】選抜は健大高崎が初制覇。報徳は2年連続の準優勝。
まずは高校野球の話題から。今年の高校野球は、昨年の明治神宮大会あたりから、なんだか近年とは少し違う傾向、流れになるのではということがささやかれていました。それはとりもなおさず『大阪桐蔭1強』が、少し変わってくるのではという予感めいたものがあったから。というのも、前年の明治神宮大会で、大阪桐蔭は前年までとは違い、エラーが重なっての初戦敗退という、これまではなかなか見せてこなかったような姿を見せていたからです。その予感とともに始まった今年の選抜。大阪桐蔭はそれでも優勝候補の筆頭と言われていましたが、準々決勝で前年敗れた報徳学園に、なんと返り討ちにあって敗れ去りました。報徳は前年にもマウンドに上がった今朝丸、間木の2本柱が健在。大阪桐蔭を破り、2年連続で選抜の決勝に進出しました。迎え撃ったのは、準決勝で前年の明治神宮大会を制した星稜を破って進出してきた健大高崎。こちらも投手は2本柱、しかも二人ともに2年生。この佐藤、石垣の2年生コンビが、報徳の打線を抑えて嬉しい全国初制覇を達成しました。健大高崎は、軌道破壊で一世を風靡してから、その後チームの中心軸を強打・豪腕にシフトさせて虎視眈々と全国での活躍を狙っていました。高校野球の世界にも、少しだけ新しい風が吹いたのかと思われる今年の選抜。この流れが、どのように広がっていくのか、注目されています。
【トピックス】曙、死す。旭国、ピート・ローズ、バレンズエラなど、今年亡くなった名選手たち。
毎年心を痛める、スポーツヒーローたちの訃報。今年は芸能界、そして文化人の巨星、大物が多数逝去されましたが、スポーツ界では、少し新たな世界で成功したとは言い難い人物たちの訃報が相次ぎました。筆頭は、第64代横綱・曙でしょう。若貴ブームの真っただ中、ハワイからやってきたこの巨漢の曙は、若貴の向こうを張っていち早く横綱に推挙され、大ブームの大相撲を大いに盛り上げてくれた存在でした。人気の中心であった貴乃花、若乃花と、ハワイ勢の曙、武蔵丸は、実力が拮抗していたという事もあり、本当にその当時の土俵になくてはならない存在でしたね。ひざを痛めて引退してから、しばらくして総合格闘技にその拠点を移した時には、本当にびっくりしました。そして日本中を沸かせた、大みそかのボブサップとの対戦は、血沸き肉躍らせてくれましたね。しかしここでKOで轟沈し、その後はなんだか少し迷走気味にプロレスのマットでで見かけましたが、体を悪くしていつの間にか現役からは退いていました。近年、若乃花が曙を見舞った記事が紙面を踊ったりしましたが、その後消息が分からず、今年4月、亡くなったとの報が入りました。あの当時の、ものすごい突進力は忘れられません。土俵上では鋭い眼光の凄味のある力士でしたが、土俵を降りればシャイで笑顔のステキなナイスガイでした。相撲界ではピラニアと言われた旭国も還らぬ人に。旭国といえば「しぶとい」という言葉がまず最初に浮かぶ力士。魁傑でしたっけ(?)を相手に、2度の水入りの大相撲という相撲を、いまだに覚えています。すごい取り組みでした。そして野球界からは、野球賭博と舌禍で常に話題を振りまいたあの4000本安打のピートローズも、鬼籍に入りました。現役時代はワタシも子供だったので、仰ぎ見るヒーローの一人でしたが、野球賭博でMLBを永久追放になってからは、「あのピートローズが」と残念に思う事ばかりで、あまりいい印象を持っていないのも確かです。特にイチローに自身の持つ通算安打記録を脅かされてからというもの、大記録を残したとは思えないような嫉妬にまみれた言葉を度々はいて、辟易とさせてくれたものです。それと比較して、いまだにワタシの中で「すごいなあ」と残っているのが、今年亡くなったフェルナンド・バレンズエラ。左腕からの絶妙なスクリューで、打者をきりきり舞いさせたものです。バレンズエラ好きがフェルナンド・マニアとして注目され、それが後年の”野茂マニア”につながっていきます。ドジャースの一時代を築いた、素晴らしい選手でした。年末には、あの盗塁王であるリッキー・ヘンダーソンも亡くなりました。素晴らしいスピードを誇ったスター選手で、様々な思い出のある選手です。今年は日本国内の名選手の訃報は多くなかったのですが、海外の選手、とりわけメジャーのビッグネームが、天に昇られました。
【トピックス】大相撲、鉄人・玉鷲、大記録を達成!そして、横綱・大関の苦闘。休場続く照ノ富士、貴景勝の引退、霧島の陥落。
大相撲は、今年もいろいろな話題がありました。ワタシにとっては、長年の”推し”鉄人・玉鷲が、初土俵からの連続出場記録を更新してくれたのが、なんといってもうれしい出来事でした。玉鷲は、11月に40歳を迎えた”不惑の星”。しかしその土俵上での姿は、まだまだ何年もできるぐらい、元気いっぱいですね。誰に対しても、真っ向勝負の突き押しでぶちかましていく姿は、角界の鏡といってもいいかもしれません。モンゴル出身力士というと、朝青龍、白鵬や日馬富士など、強くて横綱まで張りながら、どこかちょっと問題を抱えた力士が多いような印象もあるのですが、旭天鵬やこの玉鷲など、横綱や大関になれずとも、本当に真摯に土俵を務めあげ、確かな足跡を残してくれる力士も、本当に多いです。まだまだ来年も、頑張ってほしいと思います。玉鷲の頑張っている姿が、ワタシの頑張る原動力の一つかもしれないですね。一方で角界の最高峰、横綱・大関には受難の年でした。横綱・照ノ富士は、1月、7月と2場所優勝を果たし、その責任を果たしたと言えますが、この2場所以外は休場が続き、苦しい土俵でしたね。「出れば必ず勝つ」というところに横綱の矜持を感じますが、なんといっても体調がすぐれないことが心配のタネではあります。すでに相撲を取れる体ではない・・・・・なんてことも言われていますが、まだまだワタシとしては、この強い横綱に大いなる壁になってもらって、相撲界が進んでいくのが一番いいように思います。まさにラスボスの風情たっぷりの照ノ富士。どうか1日でも長く、現役を務めてもらいたいです。そして大関陣。貴景勝は大関を陥落して引退、霧島も突如として精彩を欠く相撲を取るようになり、大関を陥落しました。その分琴櫻、大の里が大関に上がり、横綱をも狙おうかという勢いではありますが、場所を休むと陥落に直結する大関という地位の難しさを、最近の大関は如実に見せてくれている感じがします。さて、来年はどんな相撲界になっていくのでしょうか。
【トピックス】青学が正月の箱根を制し、大学ラグビーは帝京大の3連覇。高校サッカーは青森山田、高校ラグビーは桐蔭学園。横綱が盤石の力強さを見せた。
正月から新年にかけてのビッグイベントでは、各競技ともに、力のある「本命」が大会を制し、その力を見せつけました。箱根駅伝では、2冠を達成して「絶対有利」と言われた駒大に対し、勝ち方を知る青学大が往路からグングン他を引き離して独走。原監督鼻高々の完全制覇を成し遂げました。大学ラグビーでは帝京大が強さを見せつけての3連覇。途中雪で1時間ほどの中断があるという異例の決勝戦となりましたが、帝京大がやはり強く3連覇を達成しました。やはり大学ラグビー界は、帝京大を中心に回っているという事を、満天下に知らしめた決勝となりました。高校のイベントでは、高校サッカーは青森山田が優勝。名将・黒田監督がJ1・町田に去っての大会でしたが、青森山田の強さはゆるぎないものでした。苦戦したのは準決勝の市立船橋戦のみ。全くほかのチームでは歯が立たない”違い”を感じさせる戦い方で、こちらも「王者の風格」を感じさせてくれる戦いでした。高校ラグビーは、代表にも数多の選手を送り込む桐蔭学園が盤石の優勝。年々戦い方も戦術もどんどん練れてきている桐蔭学園。今がまさにチームとしてピークの状態にあると言っていいかもしれません。昔からラグビーの世界は「関西中心」で回っていると言っていいのですが、その中で神奈川は昔から「相模台工」という関東で気を吐いているチームがあり、その流れを受け継いだのがこの桐蔭学園ではないかと、ワタシは勝手に思ったりしているわけです。やはり毎年関西勢が強いラグビーという競技の中で、この桐蔭学園と福岡の東福岡は、関西勢以外で唯一優勝の狙える学校という事で異彩を放っており、今後どのような流れになっていくのか、注目しています。いずれにしても、この正月、年始のビッグイベントは各競技とも「盤石な強豪」が大会を制するという事になりました。
”次点” ランキング10位以下
【第13位】中谷潤人がブレーク。井上尚弥を倒してPFP1位を狙う。バンタム級は4人の日本人チャンプが覇を競う。
今年のボクシング界。最大のトピックスはやはり井上尚弥の、ゴールデンウィーク・東京ドーム興行でしょう。それはまた別の項で書くとして、そのほかにも話題は豊富でしたね。なんといっても、井上尚弥が4団体統一制覇を成し遂げた後去っていったバンタム級。この階級は、今年なんと4団体の王者がすべて日本人という快挙を成しとげました。そしてその中心にいるのが中谷潤人。そう、「ネクストモンスター」です。若くしてアメリカに単身渡り腕を磨いてきた中谷は、フライ級、スーパーフライ級で世界を制した後、今年の2月にバンタム級に転級。その初戦で世界チャンピオンのサンチアゴを問題にせず退け3階級を制覇。そして7月にはアストロラビオを、さらに10月にはペッチ・ソーを圧巻のKOで破り盤石な態勢で2025年を見据えています。その中谷の狙いは、まずはバンタム級での4団体統一。そして級を上げての、”モンスター”井上尚弥への挑戦です。すでにPFPでも9位まで進出してきた中谷。その強さが、世界に知れ渡ってきました。すると、ゆくゆくは井上尚弥への挑戦、そして日本に例を見ない「軽量級・世界頂上決戦」も現実味を帯びてきました。この二人が相まみえたら、いったいどんなことになるのでしょうか。ワタシは、現時点では井上尚弥の方がまだ上回っていると思います。しかし、1年後、2年後、中谷潤人がこのペースでその強さをどんどん上げていくならば、試合はどっちに転ぶかわからないと思っています。その日が来るのが・・・・・正直怖いです。これまでのどんな日本人同士の戦いよりも、数段上のレベルでのものすごい試合になることは、間違いありません。果たしてそのXデーはいつなのか。この対決が実現するならば、これはもう、大谷の開幕戦・・・・・どころの騒ぎではありません。チケットの争奪戦、すさまじくなることが予想されますね。
【第12位】Jリーグ、ヴィッセル神戸がJ1連覇。横浜FマリノスはACL準優勝。
今年のサッカーJリーグ。ワタシは今年、かつてなかったほどにJリーグの試合を見に駆け付けました。ワタシの極私的なランキングとしては、「ヴェルディの奮闘」が1位なんですが、それはまあ置いておいて。。。。。今年のJリーグはヴィッセル神戸が連覇、そして天皇杯も制して、2冠を達成しました。大迫、武藤をはじめとした「出来上がったサッカー」で勢いを緩めることなく、ゴールにたどり着きましたね。ワタシはヴィッセルというと、まだまだイニエスタのイメージが強いのですが、去年、今年とホントしっかりと強い姿を見せてくれて、まごうことなき”チャンピオンチーム”ですね。願わくば、現在いいところにつけているACLをこのまま勝ち上がって、アジアを制してもらいたいです。そのACLですが、今年から方式がガラッと変わっているのですが、旧方式の最後の大会で、横浜Fマリノスが輝きを見せました。昨年からJリーグでイマイチな姿しか見せていなかった横浜ですが、ACLではするすると勝ち上がって、決勝まで進出しましたね。決勝では力の差を見せつけられた形となりましたが、よくやったと思います。Jリーグは今年、序盤から中盤にかけては、J1初参戦の町田ゼルビアが旋風を巻き起こしました。青森山田の監督から昨年転じた黒田監督が指揮を執り、昨年J2を圧倒的に制したと思ったら、今年もその勢いは衰えることを知らず、中盤までトップを快走するというまさかの快進撃を見せました。その戦い方やら何やらで、巷にはたくさんの「アンチ・ゼルビア」も出現しましたが、まあそれでも1年目で最終的には3位。素晴らしい成果だったと思います。さあ、来年はどうなるのか。楽しみなJリーグです。
【第11位】チーフス、スーパーボウルを連覇
アメリカで圧倒的な人気を誇るNFL。今年はスーパースターQBのマホームズを擁するカンサスシティ・チーフスが、名門のサンフランシスコ・49ersを破って連覇を成し遂げました。NFLでの連覇は本当に難しいこと。チーフスの力は歴代のチャンピオンチームの中でも、上位にあるのではないかと思います。それにしてもスーパーボウルは、ものすごい試合でした。前半から全く攻撃が機能しなかったチーフス。というより、49ersの守備がものすごかった。ことごとくマホームズのパスを抑えきって、前半を10-3で折り返します。後半はめまぐるしい展開の中、残り3秒でチーフスが同点FGを決めて追いつきOTへ。ここでまず49ersが攻撃権を取ってFGで3点を取りましたが、チーフスはその後の攻撃で3ダウン、4ダウンと厳しい状況からマホームズがことごとく攻撃を機能させてファーストダウンを取り、相手陣へ。そこで最後の最後にQBマホームズーTEケルシーというホットラインが決まり残り3ヤードまで迫ると、最後の最後はワイドオープンのスペースにマホームズがパスを通して「サヨナラ勝ち」。稀に見る激戦は、サヨナラという形でチーフスに栄冠がもたらされました。チーフスは昨年に続いてのスーパーボウル連覇。マホームズを中心に、まさにこの世の春を謳歌しています。チーフスは新たな今年のシーズンもすでに西地区優勝を決め、これで西地区は9連覇。スーパーボウル3連覇に向かって、歩みを進めています。阻止する候補も多士済々。これからが面白くなってくるNFLのシーズンは、年明けからが本番です。
≪今年のスポーツベスト10≫
【第10位】空前のバレーボールブーム。石川、高橋の両エースに、女子ではキャプテン古賀。
昨年オリンピック予選でスパークしたバレーボール人気。今年はさらに燃え上がり、オリンピック前にはそのピークを迎えましたね。男子は石川、高橋、西田の3人の侍が大人気。特に石川は、「好きなスポーツ選手ランキング」でも大谷に次ぐ2位に入り、その人気をうかがわせてくれました。女子はキャプテンの古賀選手を中心に、相変わらずの高い人気を誇っています。まあ、もともとバレーボールという競技は、昭和の時代からほかの競技よりも頭一つ人気があるという競技でしたからね、日本では。オリンピックでメダルを取っていた時代から、およそ30年ぐらいにわたって、ずっと低迷してきたのでその人気もじり貧になっていましたが、ここのところ男子も女子も、世界と互角以上の戦いを繰り広げてくれているので、そうなると「バレー好き」の血がうずく人たちがたくさん出て来て・・・・。というのが、このバレーボールの爆発的人気の要因なんでしょうね。オリンピックでは、男女ともにメダルが期待されましたが、女子は1次リーグで敗退、そして男子は、8番目でギリギリ準々決勝に進出の日本代表は、イタリアと対戦。しかしこの日の日本、石川、高橋、西田が冴えにさえて2セットを連取。そして第3セットもマッチポイント!!「もしかしたら、あのイタリアにストレート勝ち?!」なんてことも頭をよぎりまくりましたが、そこからの「あと1点」が遠かったあ。最後の最後までマッチポイントでの1点が奪えず、ホント悔しすぎる敗戦でした。しかしながら、このバレー日本代表の奮闘は、必ず次につながっていくと確信しています。「あの負けがあったればこそ」と言える金メダル、期待しちゃっていいのかな?!
【第9位】強い強い サッカー日本代表。 アジア最終予選を無敗で無双し、W杯へ王手!
サッカーの日本代表。一昨年のワールドカップであのドイツ、スペインを撃破して大いに株を上げ、昨年はまさに無双の1年でした。しかし、今年に入って1月のアジア杯。初戦から「何かがおかしい」感じの日本、1次リーグでイラクに敗れ、そして準々決勝では、アジアの宿敵・イランと対戦。そして、ま~徹底的にハイクロスを上げられ続けて日本は全くいいところなく防戦一方。「あのワールドカップでの戦いや、これまでの無双は何だったのだ」と多くのファンが叫んだ試合でイランに敗れ、無冠で失意の帰国となりました。おまけに大会中に伊東が週刊誌由来の問題でチームを離脱するということなどもあり、何かギクシャクした空気が残ったままの感じがしたものです。「これはワールドカップ予選、大丈夫なのか?!」と心配の声が多く上がりましたが、そこはさすがに欧州で厳しい戦いを日夜繰り広げている選手たち。しっかりと切り替え、ワールドカップ予選は序盤から再度スパーク、最終予選も、オーストラリア、サウジなど強豪ひしめくグループに入りましたが、ここで真価を発揮しています。すべての試合で相手を完璧に叩き潰すすごいサッカーを展開して、6試合を終えて5勝1分。もう2位以下をはるか彼方に置き去りにして、ワールドカップに王手をかけました。今の日本代表、誰が抜けても代替えの選手が同じパフォーマンスを見せることができる選手層の厚さを誇り、アジアではもう敵なしの風情です。もちろん狙いはワールドカップ本大会での8強、4強入り。コンディションをピークにもっていくことができれば、決して夢物語ではありません。こんな時代が来るなんて、古いファンは何度ほっぺたをつねっても、現実とは思えないでしょう。そんな立ち位置にいるサッカー日本代表。2025年はワールドカップこそありませんが、さらに実力を高め、2026年のワールドカップに向かっていってほしいと思います。
【第8位】新基準バットで行われた夏の甲子園 大阪桐蔭・報徳学園・健大高崎・・強豪相次いで敗れる大波乱の大会。制したのは京都国際。
春の選抜でも感じた、ここしばらく続いていた高校野球の流れが、新たなものになってきたように更に感じた夏の甲子園でした。今年から採用された新基準のバットは確かに高校野球の流れに一石を投じたかもしれません。これまでのような、強打でバンバン勝っていくという勝ち方は、今後は難しくなっていくのかもしれません。そんな中で勝ち上がっていくのは、しっかりとキレのある球を操ることができる複数投手を擁し、それを守ることができる堅い守備力を誇ったチームで、こういうチームの試合が、勝ち上がりのスタンダードになっていきました。そんな中、大阪桐蔭、報徳学園、智辯和歌山の「関西3強」が、いずれもロースコアのゲームで無名のチームに敗れ去ったのは、何かを暗示している感じがしました。小松大谷、大社、霞ケ浦が、勝った3チームです。昨年までのバットを持っていたならば、まずそんなことは起こらなかったんじゃないか?そんなことを感じる夏の甲子園でしたね。そして勝ち上がってきたのは、左腕2投手が盤石な京都国際と、多彩な投手陣と守備力の高さが売りの関東一。両校ともに力はあるとされていましたが、まさか決勝がこのカードになるとは、予想できませんでした。試合はタイブレークに持ち込まれる凌ぎ合い。最後の最後まで、「投手力と守備の堅さ」がモノを言う試合でした。最後の最後、京都国際が逃げ切って3度目の出場にして初のV。京都勢の夏制覇も、ホント久しぶりのことでした。京都国際は、切れ味鋭い攻撃も見事でしたが、なんといっても中崎、西村の左腕二本柱の安定感抜群のピッチングがチームを支えました。準優勝の関東一は、過去何度も出場してきたチームの歴史の中で、最高の総合力を持ったチームでしたが、大会の中盤から打線が調子を落としたのが、頂点に必要な最期のピースがはまらなかったところだと思います。いずれにしても、今後は高校野球の戦い方が、確実に変わるのは必至でしょう。そんな中で、どんなチームが台頭してくるのか?非常に楽しみです。
【第7位】大相撲この1年。新しい風が吹き荒れた1年。大の里の台頭や尊富士の幕尻優勝。そして最後は琴櫻が締めた。
大相撲は、上でも述べたように、横綱・大関にとっては受難の1年となりました。しかしながら、見方を変えれば、新しい風がビュンビュンと吹き荒れた1年だったということが言えるのではないでしょうか。昨年末から今年にかけ、新たな大関に霧島、琴櫻が推挙されて始まったこの1年。1月場所では横綱・照ノ富士が優勝して意地を見せましたが、3月場所からは群雄割拠。まず飛び出たのが、ちょんまげの新入幕力士、尊富士の優勝でした。まさままさかと思っているうちに、どんどん星を伸ばしていった尊富士。12日目ぐらいになって初めて取組編成でも上位と当てられましたがもう後の祭り。13日目までにほぼ優勝というトップ快走で、場所を大いに盛り上げました。そして14日目。朝乃山との対戦で、足に故障を発生させてしまいました。「千秋楽は休場か?」「優勝はどうなるんだ?」そんな声も多かったのですが、千秋楽は強行出場。そして見事に勝って、新入幕での優勝を達成。地元青森でも、大いに盛り上がりました。しかしその代償で5月場所からは休場を余儀なくされた尊富士。そしてそこに飛び出たのが、さらに若手の大の里。5月場所で快進撃。ものすごい馬力で立ち合いから一気に相手を蹴散らす相撲が冴えて、5月場所で初優勝。こちらはまた、ちょんまげさえも結えないざんばら優勝でした。7月場所は、休場明けで出場の横綱・照ノ富士が、「出場すりゃあ、オレが一番強いんだよ!」というところを見せて優勝。横綱の矜持を見せてくれました。しかし翌場所からまた休場。そしてそこでまた飛び出したのが大の里。「大関取りの場所」と当初から言われていた大の里は、初日から飛ばしに飛ばして、大関取りのノルマどころか、それを大きく超えて2度目の優勝を成し遂げました。圧巻の優勝でした。その結果、11月場所で大の里は大関へ。入門からあっという間の大関昇進で、その怪物っぷりを大いに見せてくれました。そこで黙っていなかったのが、先に大関になっていた琴櫻と豊昇龍。大の里が新大関となった11月場所、それまでふがいない姿を見せ続けていた二人の大関が、心機一転の大進撃。千秋楽結びで、13勝1敗同士で「落日決戦」を行い、土俵を盛り上げてくれました。結果琴櫻が勝って初優勝。そして来年の初場所は、二人が揃って、綱取りの場所となります。さあ来年、果たして誰が最初に、綱を巻くことになるのでしょうか。そして1月場所は出場が予想される照ノ富士が、大きな壁となってそれを阻止に向かいます。ますます面白くなってきました、大相撲。2025年は、新しい風が吹きまくる、大いなる変革の年となりそうです。
【第6位】激闘、リーグワン決勝。東芝ブレイブルーパスが、王者・ワイルドナイツを破り王座奪還!
ワールドカップイヤーだった2023年。ジョセフ・ジャパンは、日本代表の意地と矜持を見せてくれました。そして2024年。リーグワンは、2023年のワールドカップで活躍した世界の名選手たちが続々各チームに入団し、これ以上ない盛り上がりを見せてくれました。リーグ戦をずっと引っ張ったのは王者の埼玉ワイルドナイツ。堀江、内田というチームを長年支え続けてきたベテラン勢が最後のシーズンと表明して臨んだ今年。最初から最後までまさに一糸乱れぬプレーを見せ続けて、16戦全勝という金字塔を残してシーズン1位でプレーオフへ。そしてこれを追って行ったのが、オールブラックスからSOモウンガ、FLフリゼルの二人を迎え、そこに代表で活躍するリーチ・マイケル、そしてワーナー・ディアンズ、ジョネ・ナイカブラらを擁する東芝ブレイブルーパス東京。東芝もシーズンを15勝1敗で駆け抜けて、2位でシーズンを終えてプレーオフへ。そして両雄が、決勝の国立で相まみえました。シーズン後半から、明らかにコンディションが上がり、この試合にピークを持ってきていた東芝。そしてそれを迎え撃ち、ずっとシーズン中変わらぬ強さを見せていたパナソニック。キックオフの瞬間から、まったくと言っていいほど目が離せない、ものすごいレベルの高い攻防が続く決勝となりました。後半20分過ぎ。17-6とリードした東芝がPGを外して、ここから急激に試合が動き出します。「残り20分からのパナ」をいかんなく発揮し、電光石火で2トライを奪い20-17と逆転。これで終わりかと思われましたが、あきらめない東芝がここから反撃。残り5分のところで、ジョネの突進から森がトライを決め再逆転の24-20。もうこれは、どっちが勝っているのかさえ分からない極限の戦いでした。そして最後、フェイズいくつになるかわからないぐらいのド迫力のパナの攻撃、最後はトライを”むしり取って”サヨナラの大逆転勝ち!!!!!と思われたら、TMOが入り、その攻撃の最中に、なんとあろうことか、この試合が引退試合の堀江のパスがスローフォワードと判定されてトライ取り消し。そしてこの激闘は、東芝が最後の最後、勝ち切って久しぶりの日本一を決めました。
とにかく、こんな面白い試合、見たことないってくらいに面白かった。言ってみれば、あの2015年の日本代表vs南ア戦、あるいはあの雪の中での早明戦と同じぐらいの、熱さと技術と感動の詰まった、ものすごすぎる戦いでした。ラグビーを初めて見るのがこの試合だったなら、この後ラグビーにはまることは必至。。。。。と言えるような試合でしたね。こんな試合続けていたら、そりゃあリーグワン、人気出ますよ。
今年も熱い戦いが始まります。瞬きしないで、最後まで見なきゃ!!
【第5位】東京ドーム決戦。 井上尚弥、あのネリをぶち倒し、王者の誇りの高さを見せる!
ボクシングでは、やはりこれでしょう。あの『モンスター』井上尚弥が、あのマイクタイソンがまさかのKO負けを食らったあのダグラス戦以来の、ボクシング東京ドーム興行を打ちました。相手は、まさに「全日本人ボクシングファンの敵」ともいえるルイス・ネリ。モンスターがあのネリを、ボコボコにしてくれるはず!!!その期待で、東京ドームは満員に膨れ上がりました。正直東京ドームは、ボクシング観戦には向かない会場だとは思います。だって何しろ、遠いもの、リングから。しかし熱気、音響、そして興奮度、それらを総合してみると、やっぱり東京ドームでやってよかったんじゃないかな、そんな風に思ったりもしています。試合はまさかの立ち上がり。ネリのフックをまともに受け、あのモンスターがマットに這う。。。。。。あの山中戦で見た、悪夢の再現か!私の心もざわつきが止まらず、ドキドキしっぱなしでした。。。。が、そこはさすがにモンスター。1Rを何とかしのぐと、2Rからは前に出てくるネリを返り討ち、2度のダウンを奪い、そして迎えた6R。ショートパンチのように見えた井上の放った右のダブル。これでネリの体はぐにゃりと糸の切れた操り人形のように崩れ落ちそれまで。モンスターは、やっぱりモンスターでした。凄まじいパンチで、ネリも全く子ども扱いの圧巻KOで仕留めてくれましたね。
この興行では、ほかに井上拓真、武居、ユーリ阿久井の3人の世界チャンプがそろい踏みで、楽しい興行でした。
井上尚弥は、今年はこの5月のネリ戦と、9月のドヘニー戦の2試合を戦いました。スーパーバンタム級でも早々に4団体を統一し、スーパーチャンプとしての地位を着々と築いている井上。来るべき年は、3試合のファイトを予定しています。しばらくはこのスーパーバンタム級に止まる予定で、各所から対戦が熱望されているものの、フェザー級に上げる予定は、今のところはない模様です。そしてファン待望の、中谷潤人との超スーパーファイトは、巷の予測では2026年になりそうというところ。それまで、井上のあのワクワクするファイトが見られると思うと、なんだかいいですねえ。日本が生んだ歴代最高のボクサー井上尚弥。彼の進んでいくところに、道はできる!
【第4位】DeNAが下克上日本一。横浜が燃え上がる!
昨年は阪神の日本一に列島が揺れました。今年はどうなのか?と思っていたら、シーズンは波乱もなくセが巨人、パがSBが優勝して、正直「ちゃんちゃん」って感じのココロモチだったんですよ、ワタシ。セは9月に入って、憎からず思っているDeNAが追い上げて広島をぶち抜いた・・・・・というところでちょっとだけおもしろいなあと思っていましたが。。まさか10月に入って、こんな展開になるとは、予想だにしませんでした。まず阪神をあの甲子園で破り、アドバンテージすらある巨人に対しても、勝ち切って日本シリーズへ。そして「下手したら1勝もできないか」なんてネガティブに考えていたSBに対しても、なんとなんと、連敗からの4連勝。。。 いったい何が起こったの????って感じで、ワタシはぽか~んとしてしまいましたが、シリーズは面白かったなあ。。。どのシリーズも。そしてワタシの周辺の横浜ファンの、狂喜乱舞っぷりったら。。。それですよ、そのワクワクを味わいたいために、スポーツって見るんですよね。そんなベーシックなことを、改めて思い出してしまった今年のプロ野球でした。それにしても、DeNAの快進撃、すごかったなあ。とてもシーズン勝率5割そこそこのチームとは思えなかったああ。やっぱりこういう方式だったら、いかに10月にチーム力をピークに持っていけるか、それが問われるってことですわね。シーズン前半なんて、ず~っと後半戦への前振りを繰り返しときゃあいいんだって。果実を取るのは、10月なんだから。
【第3位】パリ五輪。日本の金メダルは史上2位の20個。大躍進のポスト・東京五輪。
2024年というのは、やはりパリ五輪とともにあった年である、と言っていいかと思います。コロナ禍で、楽しみにしていた自国開催の東京オリンピックは、1年延期したのち、無観客という苦渋の決断の中行われました。それでも世界中から数多のアスリートたちが集い、この東京で様々な競技で素晴らしい戦いが繰り広げられました。その東京五輪から3年。オリンピックの間が3年というのは、4年とは大きく違うと思います。ワタシの感覚としては、3年は「地続き」という感じがするんですよね。4年であれば「一つの時代が終わり、新たな時代」と思えるんですけど。そんな中でのパリ五輪。ここ日本にいる身としては、連日というよりも連夜、真夏の暑い中で、深夜にテレビをつけて競技を見る・・・・・という姿は、まさに「ああ、これがオリンピックだなあ」なんて感じることができる瞬間です。今年の夏は、オリンピックの見過ぎで、眠かったあ。あの暑さの中で、睡眠時間も十分に取れず、毎日眠くてひーひー言いながら、夏を過ごしてきたという思いがありますね。そんな中、このパリ五輪、初日から大いに盛り上がりました。さっそく始まった柔道で、女子の角田さんが見事な巴投げ連発で金メダルゲット。すごい選手でしたね。その柔道では、東京五輪金メダルでそれ以来負けを知らず、今大会でも大本命だった女子の阿部詩選手がまさかの一本負け。日本中に衝撃が走りました。試合後の、あの自分の体をも支えられないほど泣き崩れる姿に、日本中が衝撃を受けました。しかし同日、「オレがやらなきゃ誰がやる」と出てきた兄の阿部一二三選手が、見事な金メダル獲得。この兄弟の太い絆に、日本中が涙し、歓声を上げましたね。その柔道では、悪い思い出として残っているのが、団体の決勝。地元フランスの、どう考えても出来すぎた、あの最後の試合の”抽選”であのリネールが選ばれたところ。。。。「あ~やっぱ、IOCはヨーロッパ貴族のもんだよなあ・・・・」なんてことが頭に浮かんでしまうような結末。むろん日本の斎藤選手、勝てるわけもなく。。。。。フランス人大喜びの結末となりました。
この大会特に印象に残ったのは、体操ニッポンの男子団体金メダル。いやあ、やっぱり体操は、ニッポンだよ、やっぱり。そしてフェンシングの大躍進。これも印象に残りました。こんなに強かったんだ・・・・・・というのを再発見した競技が、たくさんありましたね。もちろんいつも強い、柔道とレスリングは金メダルを量産。連日コーフンさせてくれました。そして。。。。女子陸上やり投げ、待っていた金メダル、北口選手が取ってくれました。一投目でいきなりの大投擲。これが結局金メダルへの一投となって、北口選手が満面の笑顔で、鐘を鳴らしました。ものすっごいことですね、ホント。金メダルは陸上女子ではあのアテネのマラソン、野口みずき選手以来ですね。ワタシ、北口さんの大ファンなもので、ホントこの金メダル、うれしかったあ。。本当に、このほかにもたっくさんのメダルを日本選手たちが頑張って頑張って獲得してくれて、その嬉しさをこちらに届けてくれました。とかくオリンピックのメダル争いには、「国威発揚」的なにおいがすると批判も多いのですが、でもやっぱり、自分の国を代表する人たちが世界の中で頑張って成果を上げるのを、黙って見ているってことはできません。熱狂してしまいます。
ワタシ改めて思うんですけど、やっぱりオリンピックって、4年に1度だからこそ、いいんですよねえ。4年スパンっていう絶妙な合間、これがコーフン度を増してくれるんじゃないでしょうかね。これが毎年とか2年に1度とかじゃこんなコーフンしないだろうし、5年、6年に一度じゃ、あまりにも間が空きすぎているように感じます。今回は3年の周期で開催されたレアな大会だったんですが、コーフン度は変わりませんでした。(だからと言ってずっと3年に一回ってなったんじゃ、ダメなような気もしますねえ。)そんなオリンピックのコーフン、それを届けてくれて、すべてのアスリートの皆さんに、大感謝です。ありがとうございました。 ワタシ実は、オリンピックの自国開催ということについては、もうしなくていい・・・・と思っているのですが(IOCみたいなところに仕切られた大会で、日本はいいように使われるだけだから、そんなことはもうしなくていいって感じなんです。)、オリンピックに参加して、世界と覇を競うということの意義は、大いにあるなあ、と今回も強く感じました。
次回はアメリカ、LAを中心に行われるオリンピックです。アメリカが開催すると、これはまた実に合理的な大会になること請け合いです。時差は17時間、夕方の競技は、日本では朝起きてから午前中・・・・・って感じになりますね。(ドジャースを見る時間帯と、ほぼ同じってことですね。)これはこれで、楽しそうです。パリのコーフン、繋げて次回も、楽しみましょう。
【第2位】激闘ワールドシリーズ。 負傷の大谷がチームを鼓舞し、フリーマンが大爆発でドジャース世界一!
元々メジャーの野球は大好きなワタシ。そしてワタシの好きな球団は、1にエンジェルス、2にドジャース。ということで、大谷がエンジェルスからドジャースに移ったのは、ある意味ワタシにとっては「まあ、少し残念ではあるが、また応援できるチームに移籍してよかった」ってなもんでした。ここ10年来、メジャーリーグに対するワタシの興味は、日本人選手を応援する以外、年々薄れつつあったのですが。。。。。。今年はもう、20数年ぶりに、ワールドシリーズ迄熱狂して見る年になりましたね。それはもう、とりもなおさず、大谷が活躍するという事だけではなく、ドジャースが強かった!これに尽きますね。短期決戦に無類の弱さ(!)を誇ったこれまでのドジャース。今年も7月から8月ぐらいにかけては、「まあ、今年も頂点にまでは届かないだろうなあ」って感じの戦いぶりでしたね、正直。あれだけ離脱する選手が出たんじゃ仕方ないのかもしれませんが、あの投手陣でポストシーズンを戦えるわきゃね~だろう!なんて思っていました。 ピッチャーが足りな過ぎて、大谷に投手としての出番もあるんじゃないか?なんて、まことしやかにささやかれた時期すらありました。
そしてポストシーズン。まず対戦したのがパドレスというのは、ホント厳しかったですね。シーズンでも負け越していたし、なんだか「分の悪いチーム」って感じがあふれていましたしね。ここで追い詰められてからのまくりでシリーズを取ったのが、ドジャースにとってはホント大きかった。NLCSのメッツ戦は、なんだか最初から、負ける気しなかったもんねえ。そして迎えたワールドシリーズ。相手はジャッジやらソトやらを擁するあのヤンキース。超強力打線との触れ込みで、ドジャースは相変わらずピッチャーに不安を抱えていたのでどうなるかと思っていましたが、追い詰められた第1戦で。。。。。。。フリーマンさんが、サヨナラアーチを叩き込んで第1戦を取り、流れはどんどんドジャースに傾いていきました。フリーマン。。。。。。まさに88年WSの、あのギブソンの伝説のサヨナラホームランをほうふつとさせるような、ものすごい”劇弾“でした。フリーマンさん、ワタシその瞬間、確かにギブソンに見えてしまいました。こりゃあ、こういう展開になったら、ドジャース負けるわきゃねえと思っていたら、第2戦で大谷さんがまさかの負傷。その瞬間、ババ~~~っと頭の中に暗雲が立ち込めてしまいましたが。。。。大谷さん、第3戦からも「男気」を見せて休ます出場。シリーズ制覇に、大きく貢献しました。山本さんも素晴らしいピッチングで先発の大黒柱としてチームを支えましたし、言うことなしの勝利で、ドジャースがワールドシリーズを制しました。2020年のショートシーズンでの制覇はありましたが、それを除くと、なんと1988年の制覇までさかのぼらなければなりません。ドジャースというと、日本のファンはヤンキースと並び「強いチーム」というイメージがあるため、何度もワールドシリーズを制覇しているように感じていると思うのですが、実はこんなにも長い間、栄光をつかめていなかったわけです。LAといえば、なんといってもドジャースとNBAのレイカーズ。二つの老舗の強豪球団に対するシンパシーは、他の都市以上ではないかと思います。胴上げがドジャースタジアムでなかったのはちょっとだけ残念ではありますが、あの何十年も変わらぬドジャースタジアムでプレーする、大谷をはじめとする選手たちが栄光をつかんだのは、本当にうれしい出来事でした。さあ、来年はもちろん連覇。そしてヤンキースが築いた黄金期以上の黄金期を、築いていきましょう。
【第1位】大谷翔平の2024年
もう第1位は、これしかないでしょう。これしか、思いつきません。大谷翔平の2024年です。波乱万丈、ジェットコースターのような日々だった今年の大谷。その軌跡を振り返っていきましょう。(ホント、すごい1年だね)
まずは2023年から今年の流れは始まっています。23年シーズンの終盤に離脱しトミージョン手術を行った大谷が、24年は投手として登板せず、打者としてのみシーズンを戦いということが発表されていました。打者としてだけの1年、いったい大谷はどれだけの成績を残すだろうかと、ファンの間では注目が高まっていましたね。そして移籍。FAの大谷がどこの球団を選ぶか、その興味は野球ファンのみならず、一般社会の注目にもなっていました。そして12月に、LAドジャースへの移籍を発表。多くの人は、熱狂、または安堵しました。そしてその契約が日本円にして1,000億円!!!なんちゅ~か、我々の頭の中で、勘定もできないほどの大きな金額で、正直どんだけすごいのか、わからんような契約でしたね。そして大喧騒の中ドジャースに入団。しかし何というか、ドジャースのチームの雰囲気が、明らかにエンジェルスよりいいなあ・・・・と多くの人が感じたんじゃないでしょうかね。そんな中、順調にキャンプをこなし、韓国での開幕戦に向けてアメリカを旅立つ寸前に、大スクープが。。。。大谷が結婚!!! 世の多くの女性が涙に呉れたに違いないこのニュースでしたが、日本中が祝福の嵐となりました。そして韓国での開幕戦。スタンドでは新妻の真美子さんがにこやかに見守る中プレーを行い、晴れ晴れとした表情で第1戦を終えました。。。。
しか~し。この試合の後、思いもかけなかった大スキャンダルが、大谷を襲いました。それは、渡米から一貫してずっと大谷に寄り添い、まるで兄弟のように「すべてをわかり合っていた」と思われていた通訳の水原一平氏が、大谷のお金を横領、着服し、ギャンブルに使っていたということが判明。球団は即座に水原氏を解任し、ここから事件は大きな出来事となっていきます。その金額20数億円。。。。こりゃまあ、我々にはおよびもつかないようなお金を着服したもんだなあ。。。。なんて、びっくりするやら何やら。。もうすでにMLBは開幕していますから、大谷は一体どうなっちゃうんだろうか?そんなことがすべてのドジャースファンの心配のタネでした。
しかしアメリカに帰国してからの大谷は、事件のことは事件のこととして、一度グラウンドに立てば野球にしっかりとフォーカスし、春から6月を迎えるころには、調子も上がりどんどん成績を伸ばしていきました。今年の大谷が昨年までと違ったところは、1番、2番という打順を任されたこと。そして、それに伴い、「塁に出れば走る」ということを本人が志向したこと。足が速いということはみんな知っていたものの、こんなに盗塁する大谷を見るのは初めて。相手ピッチャーにとってみれば、ホームランバッターである大谷には、場合によってはホームランを避けて歩かせてもいい、と思っていたところ、塁に出せばバカバカ走られまくる。。。。。そんなバカな・・・・ってことでしょうね。ホント厄介なプレーヤーだと思います。MLBのオールスターでも、特大のアーチを叩き込んでその力を見せつけた大谷。ドジャースがトップを走り続けている中で、その貢献度はもう天井知らず。そして夏を迎えても、今年はその成績が落ちることはありませんでした。特にシーズン佳境の9月。6打数6安打10打点なんていう超絶の日もあったこの9月に、大谷はまさに打ちまくり、最終的には.310 54本塁打 130打点 59盗塁という、まさに前人未到の成績を残し、2年連続のMVPを獲得しました。
そして大谷自身が「夢」と語っていたワールドシリーズへ。パドレス、メッツと強豪を立て続けに破ったドジャース。その中で大谷も好調をキープ。ホームランも出て、怖いものなしでヤンキースとのワールドシリーズに挑みました。ヤンキースとドジャース、東西の超名門同士の対戦は43年ぶり(?)という事で、メジャー全体が大いに盛り上がった対戦でした。ドジャースは初戦、フリーマンのサヨナラ本塁打で劇的に初戦を制すると、第2戦もリード。しかしここで、大谷が2塁盗塁の際に肩を負傷。しかし大谷は、「夢であるワールドシリーズを欠場するなんてありえない」とばかり負傷をおして出場。ヒットも放ち、大きくチームに貢献するとともに、4勝1敗でヤンキースを破り悲願のワールドシリーズ制覇。ニューヨークで美酒に酔いました。
いやあ、駆け足で大谷の2024年を振り返りましたが、いや~~~濃い1年ですねえ。濃すぎるなあ。普通のプレーヤーがその選手生活すべてでも起こらないようなことが立て続けに起きて、息つく暇もない中で、最高の成績を残す。こりゃあ、できるこっちゃないですよ、常人には。大谷のすごさが、本当に表れた1年でした。人々は、これまで大谷翔平という選手を見て、単純に「投打で活躍する、ものすごい選手だ」と思っていたと思います。しかし今年の大谷を見ていると、「逆境が訪れても、決してひるまず、そして自分のやるべきことに集中して向き合うことができる」ものすごい人だということを認識したと思います。ワタシもホント、「大谷っていう男は、こりゃ男として、本当にスゲーやつなんだなあ」という認識を新たにして、ますます応援したくなっています。スーパースターっていうのは、やっぱり人々の思考の上を行く!!長嶋さんが言ったこと、本当だったんだなあと思いますね。
さ~て来年は、大谷にとってどんな年になるのでしょうか。2025年は、いよいよドジャースのユニフォームを着て、二刀流としてのベールを脱ぎます。大谷が先発投手陣の一角に加わるというだけで、ドジャースの戦力は数倍アップすることでしょう。そんな中、夢であるワールドシリーズ制覇を成し遂げても、大谷はその歩みを止めないと思いますよ。
これからの大谷が、どんな「我々の考えもつかないようなこと」を成し遂げていくのか。楽しみで仕方ありません。
こう見ていくと、
2024年というのは本当に「大谷の年」であったと言えるでしょうね。
昨年の年末に大きな注目の末にドジャースを自らの移籍先として選び、
今年の1年が始まりました。
そこからはもう、
ジェットコースターのような日々が続き、
それでも自分を見失うことなく進み続け、
大きな夢をつかみ取りました。
あっぱれというしかありません。
そしてその大谷以外にも、
たくさんの「新しい風」が吹いた1年だったのではないかと思います。
高校野球の新基準バットの導入は、
今後の高校野球の戦略に、
大きなインパクトを与えました。
そして大会の方式、リーグの方式などの変化も多く、
それがどのスポーツでも、
結実してそれとともに人気が上がってきているということがあります。
ラグビー、バスケ、そしてバレー。
今までのところに安住していたのでは、
これから先の10年、20年、新しい波に乗っていくことはできません。
そう思って痛みを伴いながら改革した先に、
新たな地平が広がっていた・・・・・ということがあるでしょう。
やはり今は、
スポーツのみならずすべての事柄において、
大きな転換点なのではないか?
そう思わざるを得ません。
しかしながら、
スポーツを楽しむ土壌というのは、
やはり平和な世の中あってこそ。
安定した世相で、
来年もスポーツを思う存分楽しめる、
そんな世の中であってほしいと、
心から思います。
毎年この大みそかになって思う事は、
「来年の今頃は、いったいどうなっているのだろうか」
ということ。
ああ、今年はこんなだったなあ・・・・・
と懐かしく振り返ることができる今年を、
やはり「いい年だった」と思うワタシがいます。
来年は、
スポーツ界にとって、
どんな年になるのでしょうか。
思いを馳せながら、
年末のあいさつに代えさせていただきます。
今年1年、
ありがとうございました。
まだまだ書き続けるつもりでいます。
どうぞ新年も変わらぬご愛顧を。
皆様にとって、
良いお年でありますように。