SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

スポーツこの1年 総決算2023

2023年12月31日 | スポーツこの1年

2023年も暮れていこうとしています。

思えば今年は、
本当に様々なトピックスの多かったスポーツ界でした。
そんな中で目立ったのは、
日本代表(あるいは代表する選手)の、世界での大活躍だと思います。

3月のWBCでは日本中をテレビにくぎ付けにした中、
決勝でアメリカを破って3度目の優勝を遂げました。

最後のシーン、
大谷がトラウトを三振に切って取った瞬間は、
長年日本のプロ野球を見ている身としては、
なんだか長年夢見ていた、だけどやっちゃいけないことをやっちまった・・・・・みたいな、
いろいろな長年の気持ちが入り混じるような瞬間でした。

そして浦和レッズのACL優勝を挟んで、
なでしこジャパンの久しぶりのワールドカップでの大活躍に感動。

さらにあの井上尚弥が、
昨年4団体統一を果たしたバンタム級から階級を上げて臨んだスーパーバンタム級で、
ものすごい強者と言われた2団体チャンピオンのフルトンを見事8RのKOで破り、
さらに年末にはタパレスを破って、
2年連続違う階級で4団体統一を果たすという、世界のボクシング界を揺るがす快挙を成し遂げました。

暑い夏、
そこから日本はさらに盛り上がりました。

バスケ日本代表が、
ワールドカップでエース八村塁を欠きながらも快進撃。
最後の最後、逆転でパリオリンピックの切符をゲット。
なんと48年ぶりの快挙を達成しました。

さらにさらに「日本代表」の勢いは加速。
バレーボールでも、
パリ五輪予選で女子は出場権ゲットにあと1セットまで肉薄、強豪を相手に堂々の戦いぶりを見せると、
「それじゃあ俺たちの出番」とばかり男子が、
ものすごい巻き返しを見せ、見事にパリ五輪の切符をゲットしました。

そして。。。

あの2019年の感動から4年。
すっかり成長したラグビー日本代表は、
フランスワールドカップに挑みました。

惜しくも東京大会の時と同じ8強には進めませんでしたが、
その堂々とした戦いぶりは日本中を熱くしてくれました。

さらにハンドボール日本代表も、
アジアを勝ち抜いて36年ぶりにパリオリンピックの出場権をゲットしました。


そして極めつけはサッカー日本代表。
昨年のワールドカップでドイツ、スペインの強豪を撃破した力は本物でした。

今年は秋のヨーロッパ遠征で、
あのドイツに4-1と完勝し、ドイツの監督を解任に追い込むと、
トルコにも完勝。
もう日本は一段上のカテゴリーに上がっていったといっていいでしょう。

日本サッカー100年の計、
いつかはワールドカップを日本に持って帰るという野望は、
Jリーグ30周年の節目に、
「俺たちの取り組みは間違っていない」
という事を、満天下に見せつける結果となっています。


これまで低迷していたり実力が世界レベルではないと言われた各競技が、
どんどん力をつけ、厚い壁を壊し、世界の舞台で戦っています。

こんなすごい年、
これまであったでしょうか。

不可能を可能にしてくれる日本のアスリートたち。

今は「ムリムリ」と言われている競技だって、
次はきっと大ブレークしてくれることでしょう。

21年の東京オリンピックの当たりから感じていたことですが、
もう日本は完全な「スポーツ大国」になったといっていいかもしれません。

どの競技でも、
次から次から出てくる若きアスリートたち。
彼らはてらいもなく、
その活躍の場を世界に求めていきます。

そしてある日、
我々の前に、
ものすごく大きく、きらきらと輝く姿になって再び現れてくれます。

そんな彼らを、
我々は目を細めながら、
眺めているのです。

なんと素晴らしいことじゃありませんか。

スポーツの新しい波は、
どんどんワタシ達に新しい景色を見せてくれます。
さあ、今度はどんな新しい景色を、
我々は見ることができるんでしょうか。

ホント年々、
スポーツに対する興味は、
上がりこそすれ、下がることはありませんね。

そんな2023年という年でした。
来年にさらなる期待を持って、
今年を振り返ってみたいと思います。
今年もまた、極私的に。



【トピックス】拳四朗、中谷潤人。井上尚弥に次ぐ、日本のツートップが躍動。
ボクシング界は、井上尚弥という「日本ボクシング史上最高のボクサー」がグイグイけん引していってくれていますが、彼に続く選手もまた、好選手が揃っています。まずは寺地拳四朗。昨年京口との「日本人世界チャンピオン対決」を制し2団体統一王者にのし上がり、今年4月は3団体統一王者をかけての統一タイトル戦のはずが、相手のキャンセルで対戦相手が変更。しかしこの”大役”でリングに上がったオラスクアガが、ま~強かった。稀に見る大激戦となりましたが、最後は拳四朗が意地を見せてのTKO勝ち。そして9月にもベテランのブドラーをTKOで沈めて王座を堅持。何とか24年は、4団体統一王座を目指しています。そしてインパクトを放ったのが中谷潤人。世界スーパーフライ級に転級して2階級制覇を狙った中谷は、5月にラスベガスで王座決定戦を行い、最終ラウンド戦慄のKO勝ちで世界を奪取。見事2階級制覇に輝くと、9月には拳四朗と同一興行でリングに上がり、見事に初防衛を成功させました。拳四朗も中谷も、今の階級にこだわるつもりは毛頭なく、現在の階級でいいタイトルマッチが組めないのであればすぐにでも転級という青写真を描いています。そして二人とも、世界のボクシング界が認める強いチャンピオン。彼らの来年の戦いがとても楽しみであるとともに、「やっぱりボクシングは、強いものに立ち向かっていく”男気”こそが、最も大切なんだなあ」という思いを新たにしています。


【トピックス】山川の文春砲、逸ノ城のさっさと引退ほか、スキャンダラスな男たち。。。。そして日大フェニックス廃部騒動も。
野球界を中心として、スキャンダラスな話題もいっぱいの23年でした。まずは元西武の山川穂高。女性スキャンダルであろうことか女性から訴えられて裁判へ。その間もちろんペナントレースへの出場は事実上停止され、23年はほとんどグラウンドに姿を見せることなく終わり、FAで移籍していきました。しかし、このこと、球団にも内緒のまましゃらっとWBCメンバーに潜り込んで出場していたという事が、なんだかワタシは許せませんでしたね。黙っていたらやり過ごせるとでも思っていたんだろうか。しかし文春砲を浴びて事がつまびらかになり、彼のキャリアに大きなシミをつけてしまいました。年末にはSBと、昨年来「あらかじめ決まっていた」FAで移籍。あのしみったれた会見は、彼の未来を暗示しているようにも、西武ファンのワタシには見えました。もちろん未来永劫、彼のことを応援することはありません。そして野球界で、師走に大きく世間を騒がせたのが楽天・安楽のパワハラ・いじめ事件。安楽は結局自由契約になり、ほぼキャリアは終わりを迎えるだろうと予測されています。27にもなってこんなことやっている奴、まだいるんだあ。。。。。が世間のあきれ返った目。まあ、一人一人が個人事業主であるプロで、そんな「学生チックなこと」やっている奴がいるってこと自体、驚きですけどね。まあこの今のご時世で、学生でもそんなことやっているところ、激減してきているのにね。そして大相撲では、元関脇の逸ノ城が、なんだか部屋ともめて、十両優勝して再幕内を決めたすぐ後、何の未練もないようにさっさと引退(?)してしまいました。驚いたけど、これもまた、大相撲ではたまにあることですよね。今まだ続く大相撲の部屋制度。しかしその「部屋」になじめなかった者にとっては、生きづらいものなんだろうなあ、なんて考えちゃったりしています。さらに夏前から起こった日大フェニックスの、部員の大麻所持・栽培、それに伴う名門の廃部騒動も世間を賑わしました。これはもう、女性関係でどうだとか、酒飲んでどうだとか、暴力でどうだとか・・・・・・・そんなこととは次元の違うスキャンダルでしたね。違法薬物・大麻の所持・吸引だけではなく、部員寮での栽培、そして売買・・・・・・、なんだかもう、頭がついていきません。4人の逮捕者が出て、一説には二けた部員がかかわっていたという事ですから、これはもう「廃部」しかありえない、というのはよくわかります。しかし、なんだか割り切れないところが残るのも事実。次から次から不祥事が噴出する日大の体育会。理事長と副学長がもめた・・・・・なんて場合じゃないと思うけどなあ。
まあ、どの年もスキャンダルというものは多かれ少なかれあるものですが、今年のスポーツ界でも、それなりに話題を提供してしまいましたね。


【トピックス】あのスラッガー門田、怪童・中西太、下手投げの名投手・杉下、精密機械・北別府などが天へ。
訃報といえば今年は、芸能界やその他で大物の訃報が目立った気がしますが、スポーツ界でも「あの人が」という訃報がありました。まずは500本以上のホームランをかっ飛ばし、不惑の40を超えて40本塁打以上でホームラン王を取ったあの門田氏が亡くなりました。門田といえば、小さな体で大きく振り回す豪快なバッティングが魅力でしたが、無理やりブンブン降っているという感じはなくて、なんだか素人目にもすごく理にかなったスイングをしているように当時から見えていた選手でした。そして下手投げの名手・杉下さんは、ワタシはコーチになってからの姿しか知りませんが、長嶋巨人で必死に若い長嶋監督を支えていた姿が目に浮かびます。いい投手コーチでした。そして広島の精密機械、エースの北別府氏も天に召されました。北別府といえば、本当に精密機械のようなコントロールが持ち味で、全盛期と言えた昭和60年代なんか、本当にすごかったですね。しかし彼も、近鉄の鈴木啓二、西武の西口、中日の山本昌などと並んで、「日本シリーズに弱かった」という思いもまたある投手でしたね。投げても投げても勝利は遠く、北別府よりもずっと成績では下を行く山根とかの方が、日本シリーズではキラキラと輝いていましたね。不思議なものでした。しかし「投手の命はコントロール」ということを身を持ってわからせてくれたあの投球、忘れることができません。そして最後は怪童・中西太です。もちろん、現役時代を見たことなんかありません。戦後すぐから昭和40年ぐらいまでの選手。しかし高校野球好きのワタシにとっては、「高松の中西」が放ったド迫力の打球は甲子園の伝説として、何度も何度もワタシの目に触れました。だから、阪神のコーチ・監督や近鉄のコーチなどをやっていた時は、「ああ、あれがあの中西かあ」と妙に感心しながら見ていた覚えがあります。一番覚えているシーンは、なんといっても1988年伝説の近鉄vsロッテの最終ダブルヘッダー。第1試合の9回、追い詰められた近鉄が2死から梨田の乾坤一擲の同点タイムリーで追いついたシーンですね。中西さん、もうベンチを飛び出して、選手と抱き合っていました。ワタシは西武ファンだったので、「このおっさんがあ・・・・・」と妙に悔しかった思い出があります。そして暮れも押し詰まった12月17日には、あの名力士、”鉄人”寺尾関の錣山親方が亡くなりました。まだ60歳という若さ。そのきっぷのいい土俵は多くのファンを魅了しました。そして引退後は、相撲界に新しい風邪を吹かそうと、奮闘してくれていた方でした。どの人も、本当にスポーツファンの思い出に残る名選手でした。合掌。


【トピックス】センバツ高校野球 「甲子園に弱い」と言われた山梨学院が、殻を破り優勝まで駆け上がる。
今年の選抜。前年の秋の明治神宮大会を見るまでもなく、優勝候補のガチガチの本命は大阪桐蔭でした。何しろドラ1間違いなしと言われた前田が大エースとして座り、その他の投手陣、そして打撃陣も全くスキなしの様相で、他校に付け入るスキはなしと言われていました。しかしその大阪桐蔭が、準決勝で同じ地区のライバル・報徳学園に5-0からまさかの大逆襲を食らっての逆転負け。選手だけではなく、ファン、世間もぼ~然としてしまいましたが、その間隙を縫って優勝までたどり着いてのが、なんと「甲子園に弱い」が代名詞だった山梨学院でした。これまで「戦力的にはかなり強い」と言われるチームで何度甲子園に臨んでも、結局初戦敗退か勝っても1勝という「期待よりも低かった」結果で甲子園を去っていたのがこの山梨学院でした。しかし今年は、初戦に勝つと波に乗って、エース林が全試合完投の大活躍で優勝までたどり着いてしまいました。準決勝では優勝候補の広陵を、そして決勝でも前日に大阪桐蔭を破った強打の報徳学園を破っての優勝でしたので、まさに実力を存分に発揮しての栄冠でした。ワタシはこの山梨学院の優勝はまさに目からウロコ。どんなに甲子園で弱いと言われているチームでも、ひとたび甲子園の波に乗れば、頂点まで勝ち上がることができるんだという事を、改めて知りました。何とも不思議な、しかしちょっと楽しい甲子園でした。




【第13位】駒大 完勝 駅伝絶対王者は、2022年完全制覇から、2023年もさらにその力を伸ばす。
今や日本のお正月の風物詩となった箱根駅伝。しかし22年度、そして23年度は、まさに「駒大の独壇場」という様相を呈しています。何しろ、22年度の大学3大駅伝をすべてぶっちぎりで制覇。そして23年も、さらに強さを増して出雲、全日本を制覇、いよいよ2日からの箱根駅伝で、前人未到の「2年連続3大駅伝完全制覇」に挑みます。何しろ、もう言葉はいらないほど、10人全員がま~強い。ライバルと目されている青学大や中大、国学大などもいい走りをするんですが、駒大だけは「一人野を行く」感じで全くそんな他校を寄せ付けません。あの鈴木芽吹が主将かあ・・・・・・なんて時の流れを感じていますが、次から次に強い選手が沸いて出てくるようになっている今の駒大、完全にものすごいいいサイクルで物事が回っているように感じています。それでも箱根駅伝って、最初から最後まで、くまなく見てしまうんだよなあ。。。不思議なものです。今年のワタシの注目は、「果たして駒大は、どこまで強いのか」です。絶対王者の圧倒的な走り、楽しみにしています。



【第12位】浦和レッズACL制覇。 神戸がJリーグ初優勝。 今年の国内サッカー。
今年の国内サッカー。Jリーグは神戸が悲願の初優勝を成し遂げました。何しろ数年前から「カネを無尽蔵にかける」戦略でイニエスタをはじめ世界のビッグネームを次々入団させ強化を図りましたが、その努力は実を結ばず。そしてそこから戦略、戦術ともに脱却して、ついに初優勝を遂げるというのも何か、面白いですね。今季は大黒柱の大迫、武藤、酒井ら、「元日本代表」の選手たちがチームの軸となり、そこに他の選手たちが実に見事に絡んで栄冠をつかみ取りました。カップ戦では、Jリーグカップでは福岡が、こちらも悲願の初タイトル。そして最後になった天皇杯では、今年何をやってもうまくいかなかったリーグ8位の川崎フロンターレと17位の柏レイソルが対戦。稀に見る激闘となって、川崎がようやく今年最後のタイトルを獲得しました。ACLでは浦和レッズが歓喜の優勝。決勝は盛り上がりましたねえ。Jリーグも次々に優勝チーム、活躍するチームが変わり、群雄割拠の様相を呈してきました。そして、観衆も多いですね。代表は海外組がほとんどを占めますが、Jリーグも面白い、という事を再認識させられた1年だったと思います。


【第11位】大相撲 新大関が2人誕生。横綱はいつも不在。そして、優勝は全6場所が現横綱・大関から。
大相撲は、今年新大関が2人誕生しました。霧馬山改め霧島と、豊昇龍の二人です。モンゴル人の二人ですが、この二人はやはり、技術以上に勝負根性がすごい力士だという印象がありますね。霧島は3月場所で優勝、夏場所後に大関昇進を果たし、九州場所では2度目の優勝を飾りました。豊昇龍は名古屋場所で優勝し大関に昇進。もう一人の大関・貴景勝は初場所と秋場所に優勝を飾り、2度の「綱とり場所」を経験しました。一方横綱・照ノ富士は膝のケガに加えて腰のケガを発症して皆勤は優勝した夏場所の1場所のみ。あとの5場所を休場しました。今年特筆すべきこととしては、やはり関脇陣の充実でしょうね。霧島、豊昇龍はもとより、大栄翔、琴ノ若、若元春らが常に二けた周辺の成績を上げ、大関にプレッシャーをかけ続けていました。「関脇が強い場所は面白い」の格言通りの、面白さを演出してくれました。そして若手の、熱海富士を筆頭に伯桜鵬、豪ノ山、大の里らの若手もグングン力をつけてきて、上位陣を脅かす存在になってきました。来年の大相撲は、もしかすると年末には今とはガラッと変わった番付構成になっているかもしれませんね。それだけ楽しみも多い「世代交代の年」となりそうです。



≪今年のスポーツベスト10≫

【第10位】バレー日本代表、男子が感動のオリンピック切符。女子も大健闘で、バレー人気ふたたび。

野球、バスケ、サッカー、ラグビーなどが世界だ大活躍した2023年。バレーボールの活躍も忘れることができません。9月、日本で行われたパリオリンピック代表決定戦で、日本バレーボールは、男子、女子ともに大激闘を展開し、日本中を興奮のるつぼに叩き落しました。女子はずっと全勝で行って、最後の最後に連敗でまくられてしまいましたが、来年の最終予選できっとやってくれるはず。そして女子に続いて行われた男子では、石川、西田、高橋の超絶3人組が怒涛のアタック、ブロック攻撃で出遅れを挽回。終盤4連勝で、見事パリ五輪切符をゲットしました。バレーボールといえば、男子も女子も、1964年の東京五輪から続く「元祖お家芸」。男子は72年のミュンヘンで金メダルを取り、80年代終わりまでは「世界の強豪」の地位を占めていました。しかしその後、やはり民族的に「背が高い」訳ではない日本はこの競技では苦戦を強いられていましたが、ここにきてグッと上がってきて、また世界の頂点を狙えるようになってきた感じがしますね。来年のパリ五輪が、とても楽しみな競技です。


【第9位】バスケ日本代表、48年ぶりオリンピック自力出場をつかむ。ワールドカップでの輝きと、Bリーグの大ブレーク。

そしてなんといっても、バスケワールドカップにおける日本代表の大活躍も記憶に新しいですね。バスケの世界は2010年代中盤まではまさに混とんとしていて、FIBAからも「国際試合への出場停止」なんて処分を受けていましたっけ。ワタシもそのこと、このブログで書いた覚えがあります。しかし川渕会長の下Bリーグを創設して生まれ変わり、八村、渡邉というNBAプレーヤーも輩出した日本バスケ界。その変革を見せつける大会となったのが、今年のバスケワールドカップでしたね。強豪ぞろいのブロックに入れられた日本でしたが、ホント頑張りました。初戦のドイツ戦は「予想通り」の敗戦となりましたが、ここで少し「いける」というものをつかんだ感じで、次の強豪フィンランド戦でその自信を爆発させました。前半の入りがどの試合も悪い中で、ヘッドコーチのフォーバスが「魔法のことば」で選手を鼓舞し、大逆転勝利。1次リーグを1勝2敗で終えて臨んだ順位決定戦。まず日本はベネズエラを撃破。この試合、比江島がすごかったあ。終盤の3ポイントシュートの雨、あられ。コーフンの行ったり来たりでした。そして最終戦はカーボベルデ戦。この試合に勝利すれば、日本はアジア最上位となりパリ五輪出場が決まるという試合でした。この試合は「3ポイントのマジシャン」富永がこの大会初めてブレーク。9点差で逃げ切って、なんと48年ぶりの「地力出場」を決めたのでした。そして。。。。その後はワタシも俄然Bリーグに興味が出て、河村やらホーキンソンやらが見たくて、結構試合に顔を出すようになりました。試合はどこも盛り上がっていますね。観客も多いし。この流れを次へ、次へとつなげて、サッカー日本代表のように、どんどん強くなっていってほしいと切望しています。とりあえず来年のパリ五輪、注目ですね。


【第8位】ラグビー日本代表、激闘ワールドカップ。乾坤一擲の戦いと、それでも開かなかった扉。

ジョセフジャパンの集大成、ラグビーワールドカップ2023。ファンは2019年のあの大ブレークを覚えていますから、今回はそれ以上ということを期待され、日本代表は少し重い感じで、夏を迎えました。2019年以降、日本代表には課せられた期待とは裏腹に、厳しい状況が続きましたね。コロナ禍で強豪とのテストマッチが組めず、代表の強化がままなりませんでした。そして、”準日本代表”と位置付けられたサンウルブスもスーパーラグビーから除外され、2022年あたりまでは全く八方ふさがりの状況が続きました。リーグワンもコロナに翻弄されたりが続き、正直ワールドカップイヤーである2023年を迎えても、「本当に代表は大丈夫なのか?」という事ばかりが頭に浮かんできてしまう状況ではありました。19年組を中心としたベテランで組む今年のワールドカップのスコッド。6月になっても7月になっても、代表チームのテストマッチをやるたびに「ああ、19年とは違う」という事を突き付けられましたが、それでも活躍を信じて疑わないファンと、厚く燃え滾る思いを出し続けたチームの思いが結実した、今年もワールドカップだったと思います。結果は1次リーグ2勝2敗。あと一つが届かずに決勝トーナメント行きは逃しましたが、十分に「心にグッとくる」戦いでした。いつか見たベテランぞろいのチームの面々は、4年前より少しづつ力を落としてはいましたが、それでも最後まで日本を背負い、懸命に戦い続けてくれました。イングランド、アルゼンチンとの差はほんのわずか。そこまで肉薄してくれた今年のチームに、大きな拍手を送りたいですね。しかし、その”差”は、ほんの少しに見えて、埋めるとなったらとてつもなく大きい”差”にも見えています。全く新しいチームで4年後その”差”を埋めていくのが、日本ラグビー界に課された新たな命題です。さあ、ここから4年間、また我々ファンも”熱く”見守っていきましょう。今年のリーグワン開幕を見ても、必ず日本代表はもっともっと強くなれるはず。楽しいのは、ここからですよ。
*師走に入り、新しい日本代表の監督が、15年ワールドカップの指揮官、エディー・ジョーンズ氏に決まりました。さあ、新たな4年の始まりです。熱烈応援は、変わりません。


【第7位】サッカー日本代表、アウェーの地でドイツ、トルコを撃破。完全にステージを一段上げた2023年。

昨年のワールドカップでドイツ、スペインという「世界の強豪」を相次いで撃破したサッカー日本代表。それからの歩みに期待されていましたが、今年は昨年以上に世界にインパクトを与えてくれました。もうほぼすべてのメンバーがヨーロッパを中心に活躍する今の日本代表。層の厚さが今までとはけた違いになっていて、「誰が抜けたから・・・・・」という事になっても全く動じず、同じようなチームの戦い方をできるぐらいまでその実力をアップしてきました。遠藤、三苫、久保、富安、伊東・・・・そして彼らのポジションを狙うメンバーもまあ豪華なこと。そんな彼らが夏の終わり、また見せてくれました。代表の強化試合で、あのドイツと再戦。ドイツはもちろんベストメンバーで臨んできましたが、日本は攻守に圧倒して4-1で勝利。試合内容では圧倒的に押されていた昨年のワールドカップと違い、今回は日本が押す展開の中でのこのスコア。おまけとして、この試合後にドイツの監督が解任されるという出来事もありました。さらにこのヨーロッパ遠征2戦目では、こちらも強豪トルコに対して日本はまた自分たちの戦いをして4-2と撃破。結局この年末まで連勝街道を突っ走って、来年のアジアカップに臨みます。さ~てアジアカップ。ここで優勝できれば、日本の歩みは盤石なものになりますが、そうはいかないのがアジアでの戦い。十分にケアして、戦いに臨んでほしいと思います。もうすでに「サッカー強国」の一員に片足かけているサッカー日本代表。2024年は果たしてどんな年になるのか、こちらも楽しみしかありません。


【第6位】ワールドカップラグビー2023。歴史に残る激闘の数々。南アがオールブラックスを破り連覇を達成。

2023年はラグビーワールドカップイヤーでした。前回日本でのワールドカップでは南アフリカが優勝を飾りましたが、今回はどうなるのか?全く予想できない大会前から、開幕戦はフランスがオールブラックスを破るという形で始まった今年の大会。もちろん我々日本人はジャパンの戦いにフォーカスしていたのですが、それ以上にやはり優勝争いは、熱く激しかった。まず予選プールを終わって8強が決定。ここからが本当の勝負でした。準々決勝は、過去のどの大会よりも熱く、激しい大接戦の試合ばかりでした。日本を破ったアルゼンチンはウェールズに完勝。そしてオールブラックスは、世界ランク1位のアイルランドと対戦。本当に激しく、素晴らしい試合となり、オールブラックスは最後の最後、4点差で逃げ切りを果たしました。そしてイングランドがフィジーの大健闘を振り切った後、開催国フランスと南アフリカの試合がありました。これもまさに手に汗握る大接戦。最後は南アフリカがフランスを振り切って4強へ。どの試合も最後まで息の抜けない素晴らしい試合で、「ラグビーってこんなに面白いんだ」という事を再認識するこの準々決勝でした。そして準決勝。まずはオールブラックスがアルゼンチンを圧倒して決勝への進出を決めた第2試合、前回大会決勝のカード、南アフリカとイングランドの試合が行われました。この試合もまさに激闘。ややイングランド優勢に試合は進みましたが、最後は1点差でディフェンディングチャンピオン・南アフリカの圧力が勝り16-15と1点差で勝利をつかみ取りました。これで決勝はオールブラックスvsスプリングボクスという、ラグビーの世界を引っ張ってきた2チームのまさに「頂上決戦」となりました。決勝戦は稀に見る激闘。もうなんというか、どの試合も大激戦ばかりで、見ているこちらの体がもちそうにないぐらいの興奮度でした。そして最後はまたまた1点差で、南アフリカが勝利。2大会連続の優勝を飾りました。必ずしも評判が高くはなかった南アフリカですが、やはり大会に入ると徐々に調子を上げ、さらに今大会は準々決勝からの3試合をすべて1点差で勝利するという離れ業で優勝をつかみ取りました。やっぱりひとこと「強かった~」。それにしても面白いワールドカップでした。途中はなんだか大会全体が間延びした感じもしたのですが、準々決勝からはもう、試合内容とともに素晴らしいワールドカップとなりました。ラグビーの面白さは、前回の日本大会よりも強く感じさせてくれましたし、思い出に残る大会でした。


【第5位】阪神タイガース 38年ぶりの日本一!

プロ野球好きの人たち、特に阪神ファンの人たちにとっては、もちろんこれがNo1でしょう。阪神タイガースの38年ぶりの日本一です。岡田監督のいう「あれ」が達成されたというわけですね。それにしても、今年の阪神は投打のバランスが最高でした。投手陣はMVPに輝いた村上、そして現役ドラフトにより入団した大竹の2本が今年加わり、グーンと厚みを増しました。そこに伊藤、西、才木、青柳ら多彩な先発投手が加わり、救援陣も岩崎を中心に盤石。そして打撃陣では、近本、中野の1・2番が素晴らしく、それをルーキー森下、大山、佐藤らの中軸が還すパターンが確立して、他を寄せ付けませんでした。夏場に抜け出して後は余裕のゴールに飛び込みセ・リーグを制覇。日本シリーズでも、4戦、5戦の甲子園で逆転勝ちを飾って、第7戦で決着をつけました。とかく勝負弱いと言われた阪神が見せたこの粘り腰。これこそが「岡田阪神」の真骨頂でしょう。若き戦士たちを次々と育て、分厚い戦力を構築して粘り強く一丸で戦う。ある意味理想のチームに仕上がりました。さて、来年は初の連覇に向け、さらに手綱を引き締めてかかりそうです。来年連覇を成し遂げれば、2020年代は”阪神の10年”になりそうです。

 

【第4位】今年の高校野球は慶応に尽きる。まさかの快進撃と、甲子園を揺るがせた圧倒的な応援の圧。

甲子園は秋、阪神タイガースの38年ぶりの日本一に、沸きに沸きました。しかしその前の夏、こちらも同じ甲子園が沸きに沸きました。それは、神奈川の慶応高校がまさかの全国制覇を成し遂げたからです。これまで「エンジョイベースボール」という旗印と坊主頭でない選手たちという事は高校野球ファンに知られていたものの、実績で思い出されることはなかった慶応高校野球部。しかし今年の夏、グレーのユニフォームと応援歌「若き血」は、甲子園を席巻しました。選抜にも出場した慶応でしたが、結果は初戦敗退。夏も県大会前までは、さほど前評判が高くはありませんでした。しかし戦力をアップして臨んだ夏、県大会決勝では9回大逆転で横浜を下して甲子園切符をゲット。そして迎えた甲子園。初戦から好調の投打で勝ち進むと、徐々にその応援がヒートアップしてきました。全国に数多いるOB達が甲子園に大挙集結。甲子園で大学野球張りの統制の取れた大声援を繰り広げると、球場全体が「慶応ワールド」に包まれ、その圧に押されて優勝候補と言われた広陵も、沖縄尚学も、その軍門に下りました。そして迎えた決勝。相手は選抜で敗れた相手にして、この夏の大会に連覇をかける仙台育英でした。実力的には仙台育英の方が1枚上とみられていましたが、慶応は決勝でもありえないような大応援団を繰り出して仙台育英に圧をかけ、仙台育英はありえないようなミスも絡んでその圧に抗しきれず、慶応が圧倒してなんと世紀をまたぎ、107年ぶりの夏の大会制覇を成し遂げました。慶応高校の選手たちの、やり切ったという爽やかな笑顔は印象的でした。そして確かに、これまでの高校野球とは一線を画すという事を、如実に感じることのできた優勝でした。時代とともに変わっていく高校野球。その象徴が今年の慶応高校でしたが、それにしてもあの凄まじい応援は、耳の奥底に、いつまでも消えることなく残っています。



【第3位】大谷翔平の輝ける年。2度目のMVP獲得、そしてケガ。さらにそこから、世界のスポーツ史上最大の超大型契約。

大谷翔平にとっては、輝ける1年であったとともに、来季からはまた新しい景色を見るという、出発の年となりました。まずはWBCで世界の野球ファンを驚かせた大谷。準々決勝での大アーチ、準決勝での逆転を呼び込む最終回の2塁打とベース上での咆哮。そして、決勝でのトラウトを三振に取って高らかに勝利の雄たけびを上げたシーン。どれもこれも「絵になりすぎて」、大谷という選手のすごさばかりを見せつけられる大会となりました。そして臨んだ2023シーズン。大谷は昨季、一昨季にも増して素晴らしい活躍でチームをけん引していきました。打てども、投げども踊らないチームではありましたが、そんな中で八面六臂の大活躍。.304 44本塁打 95打点という文句のつけようのない打撃成績。そして投手としても、23登板で10勝5敗、防御率3.14の素晴らしい成績でした。しかしながら、8月終わりにまさかの故障離脱。残り1か月を残して、今シーズンが突然終わりを迎えました。そして右ひじの手術、さらにFA。ポストシーズンでは、もっぱら話題は大谷の去就に注がれ、あ~だこ~だと、ホントものすごい情報量のニュースが飛び交いましたね。そして12月9日。ついに大谷はその去就を発表。来季からユニフォームにそでを通すチームは、同じ南カリフォルニアの超名門、LAドジャースになりました。大谷とドジャース。相性は抜群だと思います。そして。。。。その契約がものすごかった。何せ「スポーツ界最大の契約」という事で、MLBの世界を飛び越して、全世界のスポーツ選手の中で最高の契約を勝ち得たのでした。10年総額1014億円(当日のレート)。7億ドルの契約です。う~~~~ん、想像すらできないものすごさです。思えば2012年はまだ高校生、甲子園をかけた県大会決勝で、ファールのように見えた打球をホームランと判定され、涙にくれた一人の高校生でした。その彼が翌年日ハムに入団。いい出会いがあり、球団は彼をしっかりと二刀流で育ててくれて選手としてのベースを作り、2017年オフに海を渡りエンジェルスへ。そして・・・・前人未到の投打で活躍という「歴史」を作り今に至るというわけです。世界が見たこともないようなすごい選手になった大谷に、ホント日本中どころか、世界中から賞賛が寄せられ、その一挙手一投足が世界のニュースになるような選手となりました。さあ、赤から青のユニフォームに着替え、いったい来年は、我々にどんなパフォーマンスを見せてくれるのでしょうか。もう、期待しかありません。ワタシはエンジェルスのファンではありますが、ドジャースのファンでもありますので、違和感なく、来年からも大谷を「全力応援」出来ます。ありがたいことです。ヤンキースとかに行かないで、よかったあ。。。。。これが偽らざる本音です。



【第2位】井上尚弥 2年連続の4団体統一王者!スーパーバンタム級でも怪物ぶりをいかんなく発揮。もう軽量級に敵はいない。

昨年の暮れ、5年間にわたる紆余曲折の末、バンタム級での世界4団体統一を成し遂げた井上尚弥。「全階級で誰が一番強いの?」というランキングであるパウンド・フォー・パウンドでも2位をしっかり確保して、今最も世界で注目されるボクサーとして迎えた23年、井上尚弥のボクシングはスーパーバンタム級で輝きを放ちました。バンタム級世界4団体統一王座の金看板を引っ提げて挑んだ一つ上の階級、スーパーバンタム級。ここには2団体統一王座のスティーブン・フルトンと、同じく2団体統一王者のムロジョン・アフマダリエフという二人のチャンピオンが君臨していました。二人とも音に聞こえるほどの猛者で、「井上が挑戦するのは、上の階級の戦いに慣れてからの方がいいのでは・・・・・」なんて言われていたものの、井上はすぐ、果敢に挑戦を表明。そして、スティーブン・フルトンとの世界タイトルマッチが行われました。当初は5月の予定で話が進んでいましたが、3月に井上が故障を発症。この対戦は延期となり、7月の開催となりました。フルトンはアウトボクシングに長けた強者で、下の階級ではあまり見ることのできないアフリカン系の技術系ボクサー。その自在な動きに、初体験の井上は翻弄されるかも、なんて言われていたものの、ゴングが鳴ると井上はまさに「いつものモンスター、井上尚弥」でした。完全に主導権を取った井上がじわじわとチャンピオンを追い詰めて迎えた8R。井上はフルトンに右を叩き込むと、返す刀で強烈な左を叩き込んでダウンを奪い、立ち上がったフルトンを今度は怒涛のタコ殴り。まさに「これがモンスターだ」というのを見せつけて8RのKOでフルトンを葬り去りました。「強い!」という単語しか頭に浮かばないような、ものすごいKOでした。まだまだ井上のパワーはこの階級でも余りあるほどで、先が楽しみになるこの日のリングでしたね。そして、その試合後のリングに上がってきたのがタパレス。アフマダリエフを破って2団体統一に成功していたこのチャンピオン、リングの上で対戦を表明し、いよいよ12月、2年連続で4団体統一をかけたタイトルマッチが行われることとなりました。思えば昨年のバンタム級での4団体統一。WBSSという「新機軸」でバンタム級の統一王座が決まると思いきや、なんやかんやとくだらないことがまかり通り、「敵は全くいない」状態なのにもかかわらず、井上尚弥の4団体統一は、5年もの歳月がかかりました。しかし、スーパーバンタム級に上げると、フルトンもタパレスも、そしてアフマダリエフも、どのチャンピオンや強者たちも「おう井上、やろうよ!」と対戦を快諾。「くだらない停滞」から逃れた井上は、ただリング上でその強さを見せることだけに腐心すればよく、なんと1年で4団体統一のチャンスが訪れたのでした。そして。。。。。記憶にも新しい12月26日のリング。井上はここでも、「スーパーバンタム級にも、全く敵はいないわ」というのを世界中に見せつけるパフォーマンスを披露しました。何しろそのリングに上がってきたときの、研ぎ澄まされ、ビルドアップされたその肉体と表情。それだけでもう、「勝負あり」といった風情でしたね。それでも2団体王者のタパレスもチャンピオンの矜持を見せて、10ラウンドまでは粘りいいボクシングを見せていました。が・・・・、井上尚弥はそのはるか上を行くボクシングで、10ラウンドに右をタパレスのテンプルに当ててKO勝ち。この瞬間に、2年連続、2団体での4団体統一王者に輝きました。試合後のリング上で井上は、24年も同じスーパーバンタム級で防衛戦を行っていくことを表明。次のターゲットは、あの悪名高き「ルイス・ネリ」になりそうです。山中との試合、決して忘れてはいません。ネリをマットに這わせることが出来たら、これはもうまさに日本人ボクシングファンの長年の「のどに刺さった小骨」を取ってくれるかのごとく、です。期待しています。そして、輝けるこの井上の雄姿を、あと何年見続けられるのだろうかと、なんだかノスタルジックに考えてしまいました。



【第1位】激闘WBC  日本の野球が、世界を揺るがせた!

そして1位は誰がなんと言おうと、やっぱり野球、WBCでの日本代表の世界一でしょうね。準決勝の激闘の末の逆転サヨナラ勝ち、そして決勝は”野球の母国”アメリカに対して、堂々と真っ向勝負を挑んで力で押し切った勝利。なんだか「日本野球100年の集大成」みたいな劇的な展開に、野球ファンのみならず、全国民が酔いしれていた感じです。 まずはチーム編成が素晴らしかった。これまでWBCというと、どうしても「誰もが考えるベストメンバー」からは何人かが出場できないで、チーム編成時から少しのどに小骨が引っ掛かるようなことが多かったWBC。しかし今回は、栗山英樹監督が就任時からベストメンバーを組むことに腐心して、素晴らしいメンバーが集まりました。日本が誇る世界のスーパースター・大谷翔平をはじめ、日米のレジェンド・ダルビッシュ、そして今季からメジャーに移籍する吉田まで、「日本代表のために」はせ参じてくれました。一目見た瞬間から「お~これはすごいチームだ!」と思わせてくれたことなんて、今までになかったんじゃないでしょうか。そして始まった東京ラウンド。我々は新たにヌートバーという核弾頭を手に入れ、素晴らしくバランスの良いチームとして、難なく準決勝に勝ち上がりました。しかしこの激闘の中、守りの要、ショートの源田が指を骨折するなんていうアクシデントもあり、またチームの中心として期待された”三冠王”村上の当たりが止まっているなんていう事もありました。そんな心配を抱えながらのアメリカ入り。アメリカでの準決勝は、大方の予想に反してメキシコが上がってきて、日本はそのメキシコとの対戦となりました。しかしこのメキシコが強かった。ワタシはメキシコというと、第1回のWBCのことを思い出しちゃったりしたんです。。。あの時はまだメキシコチームにはMLBの選手は数人のみという、必ずしも「野球大国ではない」姿を見せていたのですが、今回のメキシコは違いましたね。あの時からは15年以上の月日が流れ、野球界もまた、大きく変貌を遂げているという事を、否応なしに意識させられることとなりました。試合前は正直、「あ~アメリカやドミニカ、ベネズエラなんかと当たらなくて、ラッキ~」なんて思いを抱いていましたが甘かった。メキシコ、強い強い。日本は押されっぱなしで、さらにあのレフトに何度もホームラン性の当たりを取られたりして、まさに「負けゲーム」の風情を醸し出していました。しか~~~~~し。これを救ったのが、我らが吉田正尚さん。初めてのメジャーリーグのキャンプもぶっちして参加してくれた吉田さん、オリックス時代からその勝負強さには定評がありました(何度西武が、吉田さんの勝負強さにやられてきたことでしょうか)が、ここでその本領を発揮。3点ビハインドの1・2塁のシーンで、吉田さんの捕らえた打球はライトポール際へ高々と上がって。。。。。。実況の人もファンも、そしてワタシも、誰もが「ファールかなあ、それともライトフライ??」と思った打球は、そのままポールに直撃~~~~~!なんとなんとの、同点3ランとなったのでした。狂喜乱舞の日本ベンチ、そしてスタンド、さらに日本列島!!! この一撃で息を吹き返しながらも、メキシコはひるまず勝ち越し点を奪い日本はまたも追いかける展開。しか~し。。。1点ビハインドの9回。我らがヒーロー・大谷さんが先頭で打席に立つと、打球は右中間へ。大谷さん、鬼のような形相で2塁を陥れ、ベンチに向かって咆哮。これでメキシコは、全部持っていかれてしまいましたね。大谷さんの気迫は日本ベンチに伝染して、イケイケの雰囲気を作り出すと、四球での1・2塁から、これまで大会で一人蚊帳の外だった”三冠王”村上さんが打席へ。そして村上さんが叩いた打球は、センターのはるか上をマッハの速度で越えてフェンスにドスン。「やったー抜けたー」と言って画面を見ると、2塁から大谷さんが長躯同点のホームイン~~~~~。「あれっ、なんだかすぐ後ろに、もう一人いるぞ~~」ってなもんで、1塁ランナーに代走で送られていた”超韋駄天”周東さんが、あっという間にホームを駆け抜けていて、日本が大逆転のサヨナラ勝ちを収めました。しびれた~。打った村上さんも、そしてマッハのスピードでホームを駆け抜けた、周東さんも。。。。  ってなことで日本全国をまさにコーフンの坩堝に叩き込んで、日本はあのアメリカとの決勝に進出しました。 あのアメリカですよ、決勝の相手は。そしてこのアメリカ、かつてとも違い、この大会本気でカップを狙いに来て、素晴らしいメンバーをそろえていたんですね、これがまた。大谷の同僚・トラウトがどしんとラインアップの中心に座り、ベッツ、トラウト、ゴールドシュミット、アレナド、シュワバー・・・・・・・・と並ぶ打線のすごいこと。しかし日本も、ヌートバーから始まり、近藤、大谷、吉田、村上、岡本・・・・・・。「負けてね~」とワタシ、勝手に思っていました。だって、日本のラインアップも、すごいですよ。そして試合は始まり、先発の今永からアメリカが先制点を奪うも、すぐさまその裏日本は、村上に待望のアーチが飛び出してすぐ同点。そして逆転にもっていき、4回には岡本の一発も飛び出して3-1。このリードを、若い投手達が本当によく守った。。。戸郷から高橋、伊藤、大勢がそれぞれ1イニングずつ渾身の投球を見せてくれてアメリカに得点を許さず、いよいよ8回には「ラスボス」ダルビッシュが登場。このあたりの1イニング1イニング、ワタシは見ていて全く生きた心地がしませんでしたね。追われる身っていうのは、なんともつらいもの。。。。それをまたまた、実感しました。ダルビッシュは1点を失ったもののキッチリと8回を抑えて、1点差でいよいよ試合は9回へ。ここで登場したのが、我らが大谷。盛り上がりは最高潮でした。四球を与えるも、来季から同僚となるベッツを2ゴロ併殺に打ち取り2死。併殺の時、源ちゃん、めっちゃ輝いていました!!!!そして迎えるはアメリカの誇るスラッガー、大谷の同僚・トラウトでした。「こんな、マンガみたいな結末、ある?!」なんてことを感じながらの大谷ートラウトの対決。見たこともないような気迫満点にキレッキレの球に、さしものトラウトもバットに当てることさえかなわず。最後はバットが空を切り三振。大谷はその瞬間、帽子とグローブを天高く投げ上げ、この瞬間に、日本の3度目のWBC制覇が達成されたのでした。

いやあ、今振り返ってみても、まだコーフンで手がぶるぶる震えちゃうぐらいの、素晴らしいシーンの連続でしたね。この大会のアメリカラウンドの2試合は、ホント日本野球史に残り、長く語り継がれる素晴らしい試合でした。日本が優勝したということ以上に、ワタシ「あ~野球ファンで良かった~」なんてことを、強く感じたこの大会でした。野球の面白さ、本当にいっぱいに詰まっていましたね。過去の大会も思い出に残っていますが、やっぱりこの大会が、ワタシの中では一番ですね。準決勝の7回の吉田の起死回生の一発、そして9回の大谷の一打と2塁ベース上での咆哮、そして村上のサヨナラ打。決勝の大谷がマウンドに上がった時のあのコーフン、そしてトラウトとの大勝負。あ~なんてすばらしいんだろう。これを思い出すだけで、ご飯何杯でもおかわり出来ちゃいます。素晴らしい激闘、これが今年の掛け値なしのNo1です。





 ということで、
今年のスポーツを見てきました。
振り返ってみると今年も、いろいろありました。

世界情勢は混とんとし、
ウクライナで起こっている戦争を横目に、
イスラエルのガザでもそれ以上の戦いが行われています。
この日本にもいつ同じようなことが降りかかってくるか、
わかったものではありません。

しかしそんな中でも、
変わらずスポーツは行われています。
最近はワタシも、スポーツがいつもと同じように行われていることに、
本当に感謝するという心が生まれてきました。

戦うのは、スポーツというルールの中だけにしようよ。。。。
そんなこと、
いつも思っています。

来年はスポーツの世界では、
パリ・オリンピックが開催されます。
あの東京のオリンピックから3年。
我々はコロナで1年延期、そして開催されたものの「無観客」での開催となり、
素晴らしい大会ではあったものの悔し涙を流しました。

来年のパリでは、
「いつか見たオリンピックのよう」な、
いつもと変わらない大歓声の中で競技は行われるでしょう。
それを本当に楽しみにしています。

毎年年初には、
「今年はどんなスポーツシーンにお目にかかれるのだろうか」と、
いろんなことを夢想するのがワタシのルーティン。

さてさて来年は、
どんな年になるのでしょうか。


どうか皆さんにとって、
2024年が良き1年になりますように。

来年もまた、書きます。


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