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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

選抜出場校 こんなこと思い出しました 2017(その1)

2017年02月13日 | 高校野球

選抜高校野球の開幕まで1か月以上あります。

昨年に続いて、
センバツ出場校の『思い出したこと』をつらつらと書き綴ることにします。
長い歴史を刻む高校野球。
ワタシはその中で、大会(現在まで春夏186回)のほぼ半分ぐらいを見る機会に恵まれました。
毎年毎年、思い出もどんどん、雪が降るように積み重なっていって、
その思い出は、南極の氷のように、溶けてなくなることがありません。
そんな思い出を、各校ごとにつらつらと書いていこうかなと思っています。



≪選抜出場校の思い出≫

北海道代表  札幌第一  2回目(2年連続) 
                     夏3度出場  甲子園通算1勝4敗

昨年に続いての出場。
昨年は期待されながら初戦敗退。今年雪辱を期しています。
思い出については、昨年の記事を読んでください。 

昨年の記事 → 

今年嬉しいセンバツ初出場を決めた札幌第一。当然センバツでの思い出は全くありませんが、夏は3度出場している、00年代からの道内の野球強豪校ですね。札幌第一と言えば、ワタシは智弁和歌山とすぐ関連付けて浮かび上がるほど、智弁和歌山との激闘が思い出されます。初出場の02年、初戦で優勝候補の智弁和歌山と対戦した札幌第一は、終盤追い上げを見せるものの延長で振り切られて悔しい敗退を喫しました。まだ『コマトマ以前』(駒大苫小牧の甲子園連覇以前)の時期であったため、北海道代表はまだ強豪に対して互角に戦えるという認識はなかったため、この札幌第一の大健闘は印象に残りましたね。『結構いいチームがあるなあ』という印象でした。そして09年には、2度目の甲子園で堂々と1勝を挙げた後、またも因縁の智弁和歌山と対戦。またも終盤までリードの展開ながら、追い付かれての逆転負けでした。チームの印象は、力強い打線とそこそ試合を作る投手陣を持つ、バランスの取れた好チームというもの。今年もなんだか、そんな印象のチームのようですね。横浜高校の小倉元部長も定期的にチーム強化に携わっているということで、甲子園での戦い方を伝授してもらっているようです。昨今、札幌市の降雪量は以前と比較してかなり少ないようなので、雪国のチームだからと言って以前のような『雪で練習が不足している』センバツとはならないと思われ、活躍が期待されています。昨年の東海大四に続いての北海道旋風なるか。期待が大きいですね。



東北代表   仙台育英(宮城)  12度目(2年ぶり)
                            夏25度出場 甲子園通算 42勝36敗  準優勝3回

仙台育英といえば、昭和50年代からずっと宮城県では東北高校と2強時代を築き、いまだにその図式は崩れていません。そして平成に入ってからはすっかり強豪として甲子園常連となり、長く”東北の雄”として東北勢初の大旗を狙ってきている学校です。現在、これだけ強豪校をそろえて甲子園で毎年大活躍するのに、東北勢はまだ甲子園で優勝を経験したことはありません。あの沖縄、北海道、北陸など、優勝未経験の地域で『初優勝』が続々と生まれているここ20年。東北勢も何度も何度も初優勝に手をかけながら、最高成績は『準優勝』にとどまり続けています。しかし近年、3季連続甲子園準優勝という金字塔を立てた八戸学院光星や、菊池・大谷といったプロ野球の大選手を生んだ花巻東、ダルビッシュ等を擁して伝統のストライプが甲子園を所狭しと駆け回る東北、そして10年連続甲子園出場という途方もない記録を引っ提げて毎年優勝争いに顔を出すようになった聖光学院など、多士済々の強豪校が東北勢の『その時』をわが手に……と挑み続けています。しかしながら、そのどの学校よりも『優勝に一番近い』と言われ続けているのが、この仙台育英。何しろ平成に入ってからだけで、3度もの決勝進出を果たしているのですから。そしてその3度のいずれもが、『あと一歩』まで優勝校を追い詰めながらの惜敗・・・・・とあっては、ファンとしては期待はいやがうえにも盛り上がるというもの。その仙台育英の3度の準優勝。どのチームも素晴らしかったのですが、やはりワタシが一番思い出に残っているのは、エースで4番の大越が獅子奮迅の活躍をした、平成元年夏の準優勝でしょう。エース大越はまさにマウンド上でも気合の塊のような選手で、相手をにらみつけながらの『ちぎっては投げ』は見ているものすべてを”大越ワールド”に引き込んでいくような凄みを持っていました。 準々決勝ではあの元木・種田・宮田らを擁して『最強』の呼び声高かった上宮に対して、大越が選抜のリベンジとばかり熱投。見事に春の雪辱をした仙台育英が、このまま初の東北勢の優勝だと日本国中が湧きかえっていました。決勝は安定した戦いでここまで勝ち上がってきた帝京との対戦になりましたが、仙台育英は常に主導権を握り、ずっと押しに押す・・・・・という試合展開でした。しかし≪1点≫がどうしても遠い展開。その1点が取れず、連投の大越が延長に入ってついに捕まって、優勝に一歩届きませんでした。『東北勢が優勝旗に手をかけた・・・・・』と形容される戦い、古くはあの『延長18回引き分け再試合』の太田擁する三沢高校、そして『コバルトブルー旋風』の田村投手の磐城高校、菊池投手の花巻東高校、それらと並んで、この大越投手の仙台育英高校が上がります。
いずれも『あと1点』が取れずに涙をのんだ、そんな試合ぶりでした。しかしそれがまた、『東北勢らしい戦いぶりだ』という高校野球ファンの共感を呼んで、より以上の拍手を甲子園で受けることになるんですね。
さて仙台育英。近年は【好投手】だけではなく、【全国屈指の強力打線】をも引っ提げて甲子園に乗り込んでくるようになっており、『東北勢の悲願』はまさに『手を伸ばせばすぐそこ』にあるというところまで来ています。今年のチームも、堂々の優勝候補だと思います。仙台育英関係者としては、『どこでもいいから、東北に優勝旗を・・・・・』なんて言うコメントとは裏腹に、『他校に先を越されてなるものか・・・・』という本音、当然強く持っていると思います。果たして、悲願はいつ達成されるのか。他の部活動も常に全国レベルで戦う仙台育英高校。注目度が最も高い高校野球で、栄冠に輝くのは、いつのことでしょう。



東北代表   盛岡大付属(岩手)  4度目(4年ぶり)
                                夏9度出場 甲子園通算 4勝12敗   

盛岡大付属というと、我々オールドファンにとっては、まだまだ『新興勢力』という感じのする学校なんですが、甲子園に初登場したのが95年ですから、もう20年以上前の話になるのですね。岩手県といえば昭和の時代までは『公立王国』という感じで、こじんまりとまとまったチームが甲子園に登場してくるのが常でした。しかし平成に入って、花巻東、専大北上、一関学院などが次々と力をつけ、そこに割り込んできたのがこの盛岡大付属。初出場は、小石沢投手という後にプロ入りする好投手を擁しての甲子園でしたね。ドラえもんのような監督に率いられ、その後は何度も甲子園に挑みましたが、何度も何度も跳ね返され、甲子園で勝利をあげることはできませんでした。ワタシも甲子園で何度か盛岡大付属の試合を見る機会に恵まれましたが、試合が中盤から終盤に進むにつれて、なんとなくフェードアウトしていってしまう・・・・・・・というようなイメージを持っていました。2000年代に入ってから、甲子園に出場する回数は決して劣っていないものの、ライバルである花巻東には甲子園での戦績で大きく後れを取ってしまいました。あの菊池で選抜準優勝を果たした花巻東に対して、盛岡大付属の甲子園初勝利は、なんと2013年春まで待たなければなりません。2012年夏には、あの大谷翔平の160キロ越えの速球を打ち崩して甲子園までやってきたのに、初戦で120キロ台の軟投派を打ち崩すことができずに敗れ去るという悲哀も味わっています。その盛岡大付属も、2013年春に絶対的エース・松本を擁して9回目の挑戦にして初めての、悲願の甲子園1勝を挙げると、明らかにその後流れは変わりました。そしてエース松本が3年生になった2014年夏、甲子園での初戦、優勝候補筆頭の東海大相模に対して果敢に挑んでいった盛岡大付属は、この優勝候補を堂々と破り甲子園2勝目を上げました。この年は次の試合で敗れましたが、『盛岡大付属強し』を甲子園に印象付けました。そして昨夏、今度は鍛え上げてきた看板の打線が甲子園で炸裂。初めて『盛岡大付属らしい』打撃戦で強豪を連破。初めて『1大会2勝』を挙げ、大ブレークの予感をはらみながらの今年の選抜挑戦となります。
昨年のような打線の爆発力があれば、『打撃上位の珍しい大会』になるのではと言われる今年の選抜でも、大ブレークが期待できるかもしれません。長年の苦しみから解き放たれて自分本来の戦い方をのびのびとやれるようになったなんて、なんだか新横綱・稀勢の里をほうふつとさせます。この盛岡大付属も、なんだか目が離せないチームに、なりつつあります。



(つづく)


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