天気のいいGWの日曜日。
ワタシは朝早く家を出て、
桐光学園・松井クンのピッチングを見に保土ヶ谷球場へ行きました。
春季神奈川大会の準々決勝。
甲子園には直結しない春の大会、
しかも頂点への”道中”ともいえる準々決勝。
そんな試合ながらも、
朝9時過ぎに球場につくとびっくり。
もうネット裏をはじめとして、
内野席にはかなりの人たちが陣取り、
松井クンの登場を今か今かと待ちわびている感じでした。
その松井クン。
今日の相手は横浜隼人高校。
闘将・水谷監督に率いられるこの通称≪ハマトラ≫は、
秋の神奈川大会で準優勝。
最後まで食らいつくマムシのような鋭い攻守で、
前試合の慶応戦では前半の5失点から巻き返しての大逆転勝ち。
しぶとさでは右に出るもののないチームです。
しかし昨日は、
その松井クンがマウンドに上がる前に、
味方が大量5点の援護。
余裕を持った投球ぶりを見せてくれました。
昨年夏の大会でも見られましたが、
昨日の横浜隼人も、
過剰なまでの『松井意識』が現れる戦いぶりでした。
ホームでのタッチプレーでの”激烈な”滑り込みや
右腕を直撃する死球を受けるなど、
夏の大会では『こうなるであろう』というような戦いぶりを体験でき、
松井クンとしては、
『いよいよ本番だ』との実感をしたのではないでしょうかね。
死球を受けたそのすぐ後のマウンドでは、
さすがに影響があったのか右腕や背中のあたりを気にするそぶりもみられ、
3連打を浴びて今大会初の失点を喫しますが、
そこでライト重村選手が鋭い守備での援護。
1死2.3塁からのライトへのフライ。
ライン際に守っていた目の前にどんぴしゃりで来たこの打球を捕った重村選手から、
9-4-2と渡った『ストライク』送球で走者を本塁寸前で刺し、
ピンチを未然に防ぎました。
昨日は終始、
桐光学園のいいところが出る試合っぷりで、
結局7回コールド、
9-1で桐光が勝利。
準決勝へ進出するとともに、
大事な夏の選手権でAシードを獲得しました。
ということは、
東海大相模、桐蔭学園、日大藤沢の3校とは、
4強までは当たらないということ。
大きなアドバンテージを得たことになります。
松井投手は、
見たところさほど調子がいいようには見えませんでしたが、
彼のいいところは『対応能力』と『修正能力』。
要するに、
『どんなコンディションの中でも、自分がどんな調子でも、同じようなピッチングが出来る』
ということ。
そこは『勢いに任せて、行っちゃえ』というピッチングだった昨夏と、
大きく違うところです。
投球の幅も広がりました。
緩めのカーブ、チェンジアップをうまく使い、
四球は1試合で3個以内で抑えることが出来る投球です。
あとは・・・・・夏に向けてのスタミナということだけでしょう。
しきりに『夏の13試合を見据えると・・・・』
ということを語る彼ですが、
『全国制覇をどうやったらできるのか』ということから発想し、
その【大きな目標】をゴールに見立てて、
戦略を練っていっているように見えます。
昨日の試合も、
そんな彼にとっては『一里塚』。
チームが昨夏のように、
夏にピークを持ってくるべくどんどん盛り上がっていければ、
決して≪届かない夢≫とは言えないと感じています。
しかしそこは強豪ひしめく神奈川県。
どうにかして松井クンを倒そうと、
手ぐすねを引いて待つ名将、好選手が目白押し。
だからこそ、
神奈川の夏は熱く燃え上がるのですがね。
松井vs強豪
の戦いになりそうな夏の甲子園予選に向け、
春から激熱の戦いが繰り広げられる、
保土ヶ谷球場でした。
*ところで、
第2試合は昨夏の因縁の対決、
日大藤沢vs武相
の対戦となりました。
昨夏のあの非情の幕切れから9か月余り。
それ以来の公式戦対決となった両校。
またまた最後まで試合の行方が分からない、
ハラハラ・ドキドキの戦いとなりました。
結果は日大藤沢が5-4で【返り討ち】。
しかし両校にとって、
この保土ヶ谷で対戦できたことは、
最後の夏に向けて大きな経験になったことでしょう。
両校ともにA,Bのシードを確保しましたから、
夏の県大会で再度対戦するとなったら最上位での対戦、
つまり≪甲子園≫に向けての最後の戦いとなりそうです。
そこに向けて、
進化を続けていってください。
日藤のバランス、武相の強打。
水準以上のものを感じました。
さて、いよいよ5月3日は準決勝。
今度は関東大会をかけた戦いとなります。
第1試合 東海大相模 vs 桐蔭学園
第2試合 桐光学園 vs 日大藤沢
第1試合の『名門対決』は、
実は東海大相模が桐蔭学園を大の得意にしているという対決です。
実に20年近くにわたり、公式戦10連勝。
意外といえば意外な、
この両校の対戦です。
しかしこの対戦、
いつも激闘になるのが常。
好投手斎藤クンを擁し、
今年こそ覇権奪回を狙っている桐蔭学園にとっては、
夏に向けて負けられない戦いとなりそうです。