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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

横綱・照ノ富士引退  ボロボロになりながらも、最後まで横綱の矜持を持ち続け・・・

2025年01月17日 | 相撲

横綱照ノ富士が引退を決意しました。

 
今場所、3場所ぶりに出場した照ノ富士は、
初日、そして4日目と黒星を喫して、
5日目の昨日から休場していました。
 
とにかくもう、
膝の怪我、そして糖尿病と、
相撲を取れる体でなかったのは明らかだったのですが、
1人横綱ということで無理に無理を重ねて、
現役を続行してくれていました。 
 
その痛々しい姿は見るに忍びなかったのですが、
それでも一昨年、昨年と、
出てくれば必ず優勝まで辿り着くその鬼気迫る姿は、
多くの相撲ファンの喝采を浴びていましたね。
 
照ノ富士は大きな体格と有り余るパワーで、
あっという間に大関の地位まで上り詰めました。
その姿は、
今で言えば大の里のようでした。
 
しかしワタシは、
この頃の照ノ富士はあまり好きではありませんでした。
 
粗暴なイメージがあり、
まだまだ大関という地位の重さやその責任感みたいなものが欠如しているように見えたからです。
 
そして程なくして、
照ノ富士は膝の怪我や糖尿病の発症などで大関を陥落。
 
その後は長期の休場で序二段まで番付を落としていきます。
 
流石に心も折れて、
師匠にも引退を打診するものの、
そこで師匠、そして部屋の仲間たちが、
強烈に慰留して照ノ富士は引退を踏み止まり、
再起にかけました。
 
そこからの照ノ富士はすごかった!
 
まさに怒涛の進撃。
あっという間に再度関取まで上がってくると、
そこからも止まるところのない進撃は続いていきます。
 
再入幕したその場所で、
幕尻で圧倒的な強さを見せて優勝を飾った時には、
ちょっと感動してしまいました。
 
確かこの時、
同部屋の照強が、
大事なところで強烈な援護射撃をしてくれたんですよね。
 
そして優勝パレードでは、
その照強が喜色満面の笑顔を見せていたのを、
なんだか思い出します。
あゝ、いい部屋なんだなあ・・・
そう思った記憶がありますね。
 
そしてそこからも進撃は止まらず。
 
横綱・白鵬を追いかけて、
どんどん番付を上げていき、
ついには2度目の大関を射止めて、
そこからさらに強さが加速。
 
あっという間、
新大関から2場所で横綱に昇進。
やっぱり本当に強い力士は、
あっという間に大関を通り越して横綱になっていくんだなあと、
当時は感心したものです。
 
そしてこの大関から横綱へ、
地位をかけ上がる照ノ富士は、
明らかに以前とは違う力士としての姿を見せてくれました。
 
やはり人間、
苦労するとその人格も練れてくるものだなあ、
と感心するほど、
その言動や所作、取り組みの姿などに、
以前とは違った「相撲の第一人者である」というような、
そんなものを感じました。
 
そして横綱になってからは、
ほとんどずっとひとり横綱として、
角界を背負っていってくれました。
 
横綱になってからしばらくすると、
膝の怪我をはじめとするケガとの戦いがまた、
深刻になってきましたが、
怯まず、
そして堂々と、
横綱を務め上げてくれていたと思います。
 
いまの相撲界。
たくさんの個性派力士はいますが、
綱を張るような強い力士がなかなか出てこないという状況です。
 
照ノ富士は、
強く、後を任せられる力士の出現を今か今かと待っていたと思います。
 
しかしここにきて、
流石に矢尽き刀折れ、
引退を決意したのだと思いますね。
 
幸にして、
多分豊昇龍が、
今場所優勝を決め、
横綱に昇進するであろう流れになっています。
 
豊昇龍には、
その所作、相撲っぷりなどに、
言いたいことは山ほどありますが、
地位は人を作るとも言います。
 
どうか照ノ富士を見習い、
決して叔父である朝青龍を見習うことはせず、
「強けりゃなんでもあり」
のような横綱だけにはなってほしくないですけどね。
 
それから今場所、
大きな壁に跳ね返された琴櫻、そして大の里にも、
挫折を糧にして、
もっともっと強くなれ!!
と言いたいです。
 
 
第73代横綱・照ノ富士春雄。
 
見事な相撲人生でした。
そしてあなたは、
大横綱でした。
 
あっぱれ!!
 
そして、ありがとう!!
 
これからも親方として、
角界の発展をよろしく頼みます。
 
先に引退した貴景勝、
そしてこの照ノ富士。
 
ケガの痛みがわかるこの親方達が、
後進のいい指針になってくれることを望みます。
 
お疲れ様でした。

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