SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

FAとポスティング

2010年11月10日 | プロ野球

日本シリーズが日曜日に終了しましたが、
それを待っていたかのように、”ストーブリーグ”が開幕しました。

ストーブリーグとは、
プロ野球のオフシーズンのこと。
このシーズンにトレードや新入団、退団など動きが活発化するので、
昔から”ストーブリーグ”などと呼ばれます。
最近はあまり使われなくなっているのかな?

さて、
早速FAやポスティングなどの話題が一斉に出だしました。

まずはポスティングでの入札を行っていた楽天・岩隈。
入札額は1500万ドル(約12億3,000万円)、
落札先はオークランドA’sだそうです。

とりあえずよかったなと思いますね。
今後の交渉は、やや”難航”するのではとの予測があるのですが、
どうなるでしょうか。

そういえば、
代理人はあの団野村氏だそうです。

その名前を聞いて、
眉をひそめる人も多いかと思いますが・・・・。
私は正直
『まだこの仕事やってたんだあ』
とある意味びっくりしました。

野茂の交渉のときに代理人となって有名を馳せましたが、
決して辣腕ではないし、
まだ彼に交渉を任せる人がいるんだということに、
驚きを隠せません。

やはり楽天だから、
何らかの形で”野村”という名前がかかわったのかも・・・・・
まあ、単なる邪推です。

『岩隈の意思に反する』形で球団ともめないことを切に望みます。

今までの選手を見てもそうですが、
あまりにも高い年俸で海を渡ると、
プレッシャーもその分だけ重くのしかかってくる形になるので、
選手にとっては決して望ましい形になるとは思えません。

メジャーでの活躍をして、
堂々と『2回目の』年俸交渉に臨むほうが賢明だと思いますが・・。
(報道で、かなり高い年俸交渉をするということが書いてあったもので・・・・余計なお世話でした)


さて、
そのほかでもFAで海外を目指す小林宏(ロッテ)、建山(日ハム)、
ポスティングで海外を目指す西岡(ロッテ)、
FA宣言をして国内移籍を目指す内川、村田(横浜)、細川(西武)、森本(日ハム)・・・
など、
移籍市場は華やかになってきました。

こういう移籍に関して、
ファンのサイトなどをのぞいてみますと、
さまざまな意見が出されていますね。

やはり現所属球団のファンからは、
ネガティブな言葉が飛び交います。
気持ちはよくわかります。
ワタシだって応援してきた選手が球団を去るということになれば、
腹に一物持たざるをえません。

特に西武のファンでしたから(今現在、気持ちが萎えて来年もこの球団を応援できるかはなんともわからないのですが)、
石毛、工藤に始まり清原、松井稼、豊田、森、和田、松坂(ポスティング)、
そしてまた細川、中島など、
枚挙に暇がないほどFAやポスティングという”選手の事情での”退団を経験しています。

反対にこの制度を利用して獲得した選手は、
覚えている限り中嶋(オリックスから)と石井一(ヤクルトから)の二人だけ。

一時はFAという制度自体に恨み節を浴びせたいと思ったこと、
何度もありました。

しかしながら、
FAという制度自体は、
選手が獲得した権利ですし、
その権利自体は時代に合っている、悪くないものだと思っています。

私見としては、
FAの権利を獲得した選手は、
一度は全員が行使してみたらいいのではと思っています。

その上で、
『自分は今までの球団で』
『ワタシは他球団で』
『条件のいい球団があれば』
『年俸よりも長い契約が望ましいので、そういう球団があれば』
『海外に挑戦してみたい』
などと、
各個人の思いや事情に基づいて交渉すればいいと思います。

それこそが『FAとは』の答えになると思うのです。
『全員が一律にFA宣言をする』
というような仕組みをプロ野球事務局で作って欲しいと思っています。

しかし、
ポスティングについては、
『こんな制度いらない』
と思う気持ちが強いですね。

球団は『海外志向の選手に対しては、FAされるよりはポスティングでちょっとでも金を球団に還元してもらおう』という気持ちでしょうし、
選手側は『1年でも早くメジャーにいきたい』という気持ちなんでしょう。

お互いの【気持ち】の部分はわからんでもないです。

しかし、
FAまでは9年ですよ。
そこまで待てないのでしょうか?

元々【プロ野球】を目指して入団したんじゃ?
高々3~4年ぐらいいい成績を残したからって、
ルールを捻じ曲げてまで早く行くという姿勢、
どうしても理解しがたいですね。

球団も損得勘定以外に、
ファンの気持ちなどはどう思っているんでしょうか?

特に西武・中島選手の件なんかは、
新聞報道を読んでいて腹が立ったというか、情けない気持ちになりました。
『こんな選手を応援してきたんかい!』ってね。

報道によれば、
2~3年前から、
ポスティングによる移籍を容認して欲しい旨球団に訴えかけていたそうですね。
それを球団は『そのうちね』とか何とか、
適当に答えやり過ごしていたようです。

今年になって再度それを訴えたいと思っていたところ、
『ポスティング移籍は容認せず』と球団社長が中島本人ではなくマスコミを通して発表しちゃったもんだから、
中島としては『納得できない』と交戦の構えを見せた・・・・・・。

こんなストーリーでした。

しかし、
考えてみてください。

ポスティングなんていう制度、
選手の権利でもなんでもないんですよ。

球団としては、
『ポスティング移籍は、当球団では認めないよ』
と早々と言ってしまえばいいんです。

それをいえないでうやむやな(そして期待を持たせるような発言をした)のは、
やはりポスティングで入るべき金額を頭の中で試算しちゃっているからなんでしょうね。
『色気ありあり』なわけです。

選手もそれを知っているからこそ、
『FAになる前にポスティングでひと稼ぎしてくださいよ。それを置き土産に海外移籍しますから』
という腹が見え隠れしますね。

まあ、ファン不在のどっちもどっちの面が多分にありますが・・・・。

結局ポスティングは、
ファンにそういったきな臭い匂いを残しての『旅立ち』になる制度ですよ。
松坂の時のことだって、
ワタシは個人的に『球団に何10億はいろうが、全く関係ないね』というさめた気持ちでしたし、
MLBに移ってからの松坂を応援するときも、
『どこかに引っかかりを感じながら』の応援になってしまっています。


FAが近づいてきた選手がMLB移籍を希望した場合は、
ワタシとしてはこういう対処がいいのではと思っています。

MLBの他の球団がやっているのと同じように、
MLBの球団とのトレード(人的or金銭)を、
日本の球団が画策すればいいと思います。

そうすれば球団主導で、
しかも選手の質ならびに金銭面でもメリットを享受できながら、
移籍先を探すことが出来ると思います。

なにより、
『選手のわがままだけが通るわけではない』
ということも明確に出来ますし。

それから、
FAでMLBを目指す選手については、
日本のFAのように、元の球団は補償を受けられることがないので、
『獲られ損』のようになってしまっているのが実態です。

そしてその選手が日本に帰国してきたときは、
どの球団ともフリーに交渉できることになっています。
だから井口はロッテで、城島は阪神で活躍しているのですが・・・・・。

ワタシはこれについても一言あります。
今年のロッテ・井口の活躍を見て、
SBのファンはどんな気持ちだったのでしょうか?

補償を受けられず『タダ獲り』された選手が、
巡り巡ってライバル球団に移籍。
そして大事な試合で我が軍を倒す大活躍・・・・・・
なんとなく寝覚めが悪いですよね。

だから、
FAで海外移籍した選手は、
数年後NPBに帰ってきた場合、
まずは元所属球団に優先交渉権を与える、
あるいは最初の契約(少なくとも1年)は元球団との契約をしなければならない、
などという条項を加えたらいいのではないかと思ったりするわけです。
もちろん、元球団がその選手を『いらない』として権利を放棄すれば、この限りではないということですが。


いずれにしても、
中島にしてもダルビッシュにしても、
スターになれば(5,6年で)すぐ球団を出て行ってしまう流れを作ることは、
NPBにとって決して良いことではないと思っています。

これまで散々選手の権利を認めず、
傍若無人に振舞ってきた既存球団ですが、
『リーグ全体を盛り上げていく』思想に立たない限り、
今後の繁栄はないと思います。

そのことを強く意識させられる、
このストーブリーグです。

(最近ちょっとは考えるようになったのかなあ?某巨大球団さん。)

 

 


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