大相撲夏場所は11日目。
無理をして出場していた横綱・稀勢の里ですが、
さすがに体が悲鳴を上げてこの日から休場。
初日からありありと無理して出場していたのがわかる相撲内容だったので日本中が心配していましたが、
やはり今場所の出場には無理がありました。
先場所の『感動の優勝』からの流れを見ていると、
どうしても相撲ファンとして貴乃花を思い出してしまいます。
時の首相に『感動した』と言わしめた優勝の代償で、
相撲人生を短くしてしまったという思い・・・・・・強く持っています。
稀勢の里には、
そうはなってほしくありません。
これから長く綱を張り続けてもらう人なんですから、
どうか養生して、
しっかりと治してから出場してほしいところです。
場合によっては来場所の出場も、見合わせた方がいいかもしれませんね。
ということで迎えた11日目。
人気を独り占めしていた横綱が休場とあって国技館に詰めかけたファンの落胆はいかばかりかと思っていたら、
さすがは今『充実の時』を迎えている相撲界。
土俵が進むにつれて、
稀勢の里がいないことも忘れてしまうような、
充実した内容で観衆を沸かせていました。
この日の結びの一番は全勝の日馬富士と御嶽海の対戦。
日馬富士にとっては、
一昨日の玉鷲に続いて、
出足のいいこの御嶽海は嫌な相手だったでしょう。
御嶽海はこの日までやや負けが込んではいたものの、
その闘志は衰えることがなくこの横綱戦を迎えました。
立ち合いはほぼ互角。
しかしそこから押し込んだ御嶽海に対して、
横綱は上手を探るものの、
圧力に抗しきれず、
思わず左足が土俵を割ってしまいました。
横綱にとっては、
しみついた感覚で『左足は俵で残す』という感じだったように思われましたが、
予想以上に御嶽海の圧力が強かったのでしょうか。
あっさりと勝負がついてしまいました。
日馬富士にとっては痛恨の一敗になってしまいましたね。
先を走る全勝の白鵬が全盛期と見まごうような充実した取り口を見せていますから、
あと4日で追っていくのも骨が折れるような気がします。
これで全勝は白鵬ひとり。
1敗で日馬富士、2敗に照ノ富士、高安、栃ノ心、宇良となりました。
この日の相撲では、
2敗同士の宇良と正代の取り組みがよかったですね。
力の入った相撲で、両者の好調ぶりがうかがえました。
大関獲りの高安はこの日も難なく勝って9勝。
いよいよ当確ラインに【マジック1】となりました。
今日スパッと決めて、
のびのびとその後は優勝戦線で暴れまわってほしいですね。
宇良を筆頭として、
貴景勝、北勝富士、阿武咲らの若手力士が、
本当に元気で土俵を盛り上げてくれています。
なんだか上位下位ともに、
歴代の理事長が何度も何度も口にしていた『土俵の充実』が見事に図られている感じがして、
嬉しい限りです。
残り4日。
果たして今場所も、
最後にドラマが待っているのでしょうか?!
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