森山周一郎氏死去の報に触れ、思い出した。。。。

～日刊スポーツより～
俳優で声優の森山周一郎さんが肺炎のため8日に亡くなっていたことが9日、わかった。86歳だった。


渋い声で俳優、声優として活躍し、
「刑事コジャック」のテリー・サバラスやチャールズ・ブロンソン、ジャン・ギャバンなど吹き替えが有名でしたね。
当時は「水曜ロードショー」「ゴールデン洋画劇場」「日曜洋画劇場」など、
楽しみに見ていた「テレビの映画」の吹き替えで声を聞かない月はないぐらい出ていた記憶があります。

そして「紅の豚」のあの渋い主人公役。
大好きな映画の一つです。


そんな森山さんのもう一つの顔が「野球好き」ということでしたね。
ワタシの記憶は、
こっちの森山さんの顔のほうが鮮明です。

埼玉県在住だったワタシの子供時代。
79年にＵＨＦ局として「テレビ埼玉」が開局。
神奈川にＴＶＫ、千葉に千葉テレビが同時期に開局し、
子供心に「テレビが増えた～」とワクワクしたものです。

その頃から野球大好きなワタシ、
ＴＶＫが行う横浜大洋ホエールズの試合、
そして当時行われていた「リレーナイター」に心躍らせていました。

「リレーナイター」とは、
後楽園球場で行われる日テレの巨人戦、
地上波での放送は７：００～８：５５ぐらいまでだったのですが、
その前後、
試合開始～7：00までと、8：55～試合終了まで、
ＴＶＫなどＵ局が引き継いで放送してくれるもの。

それまではテレビの野球中継がない時間帯はラジオにかじりついていたので、
野球好きにとっては本当にありがたいものでした。
試合は最初から最後まで中継するのが当たり前の現在では、
考えられないことですね。

そんなＴＶＫを横目に、
テレビ埼玉は開局と同時期に地元埼玉にやってきた西武ライオンズをプッシュ。

西武球場の試合をほぼ全試合ＯＡしてくれていました。

ワタシは「球団が地元にやってくる」ということにワクワクしていたのですが、
さらに中継まで見られるとあって、
自然にライオンズのファンになっていったものでした。

そしてもちろん、
夏の高校野球の県大会の実況も、
テレビ埼玉は1回戦から決勝まで、
くまなく放送してくれて、
「高校野球大好き」だったワタシにはたまらんことでした。

何しろこのＵ局開局まで、
「高校野球の地方大会」というのは、
決勝以外は埼玉のみならず神奈川も千葉も、東西の東京まで、
テレビで放映されるなんていう事はまるでありませんでした。

そんな環境でしたから、
Ｕ局の開局は、
プロも高校野球も、
ぐっと日常に近寄ってきてくれた出来事だったと思います。

そんな中、
テレビ埼玉の高校野球中継といえば「森山周一郎さん」というぐらい、
よく解説席に座って解説してくれていました。

森山さんはあの渋い声で、
決して選手をくさすことはなく、
「よくやった」「よく頑張っていますよ」
とエールを送っていた思い出があります。

あの声で最高の滑舌で言われると、
しみてくる解説なんですよね。

これはワタシの記憶違いかもしれませんが、
確か西武の試合にもたびたび訪れていたような。。。。。。

略歴を見て名古屋出身で中日の大ファンだったというのを知って、
「へ～そうだったんだ～。ワタシはてっきり、西武のファンだと思っていた」
というのが正直な感想です。

あの素晴らしい解説、
また聞きたいなあ。。。。。

テレビ埼玉の開設当時の「野球の顔」といえば、
ワタシにとっては醍醐猛夫さんと森山周一郎さん、
そして上野晃アナウンサーがすぐに思い出されます。

地上波のように潤沢にアナも解説者も用意できなかったＵ局ゆえの、
本当に濃密な時間でしたね。（毎日のように見て聞いていたという思いが、ワタシにはあります）

西武ライオンズというと、
ラジオの文化放送、ライオンズナイターというのがすぐに思い浮かぶのですが、
そのライオンズナイターが始まる前にもう、
バリバリの「ライオンズびいき」での放送が、
このＵ局では繰り広げられていたのですね。

こんなこと覚えている人、
どのくらいいるのだろうか？

森山周一郎さんの訃報に接して、
こんなことを思い出してしまいました。

どうぞ安らかに。
合掌。