大相撲初場所。
関脇の玉鷲が千秋楽も遠藤を破り初優勝。
見事な相撲っぷりでした。
13勝2敗。
1横綱3横関を倒しての、
完璧な優勝でした。
苦労を重ねてじわじわと実力を上げ、
34歳2か月という年齢でたどり着いた「幕内最高優勝」。
こんなうれしいことはないでしょう。
ワタシも1ファンとして、
昨日の優勝は本当にうれしかった~。
思わず「もらい泣き」でした。
いつも横綱・大関を破ったインタビュールームでも、
ニコニコと相好を崩しながら「うれしい」と答えてくれる玉鷲。
しかしさすがに機能の土俵下での優勝インタビューでは、
感極まったシーンも見受けられました。
しかし本当にインタビューを聞いていて、
「よかったな~。おめでとう!」
という気持ちがどんどんと湧き上がってきました。
タイミングよく次男もこの日誕生したそうで、
「人生最高の日」が2つ重なって、
忘れられない日となったことでしょう。
「夢の部屋」から飛び出して優勝を飾り、
次の場所からは「夢の地位」への疾走となりますね。
あなたならきっとできる!
ワタシはそう思います。
旭天鵬が37歳という年齢で初優勝した時、
日本中が感動に包まれました。
昨日もそれに匹敵するぐらい、
玉鷲の優勝が感動を与えてくれました。
やっぱり日本人、
そして相撲を愛する人たちって、
苦労をして這い上がってきた人に、
より大きな拍手を送るものですね。
「苦労人」
なんか、
心に響いてくる言葉ですね。
今場所は稀勢の里の引退から始まり、
相次ぐ上位陣の休場やら何やら、
いろいろなことがありました。
しかしそんな土俵を、
また長く苦労を重ねてきた力士が、
救ってくれました。
おめでとうという言葉以上に、
「ありがとう!」
という言葉を叫びたい心境です。
それにしても玉鷲、
本当に30歳を超えベテランと言われるようになってから、
完全に自分の殻を破って脱皮し、
新しい自分を発見しましたね。
迷いのない鋭い当たり、
すごい迫力です。
この鋭い当たりで、
何とか大関の座をつかんでほしいですね。
「苦労しても、長い時間がかかっても、辛抱して頑張り続ければ、花開く瞬間がある!」
というのは、
全力士に大きな希望を与えたことでしょう。
しかも彼、
日本の相撲はもちろんのこと、
モンゴル相撲の経験もないままに角界入りした力士です。
本当に15年かけて、
徐々に徐々に、
相撲というものを覚えて行ったんでしょうね。
そういう意味では、
彼を預かってそれこそ一から相撲というものを教えた師匠、
本当に感慨深いでしょうね。
「たたき上げの魅力」の究極版って感じです。
体も精神も本当に若々しい玉鷲。
絶頂期を迎えるのはこれから。
37歳でも38歳でも、
40近くまで頑張って土俵を務め、
どんどん強くなっていくかもしれませんよ。
楽しみですね。
さて昨日の千秋楽。
優勝争いとともにもう一つ注目されたのが、
貴景勝の大関獲りでした。
昨日の相撲で大関・豪栄道を破れば「大関昇進」がほぼ確定だったところでしたが、
残念ながら狙っていた自分の相撲である「電車道」を豪栄道にやられてしまい、
一方的に押し出されてしまいました。
そしてこの相撲で、
今場所の大関昇進はならず。
来場所へ持ち越しとなりました。
思えば”師匠”貴乃花も、
大関に昇進するときも横綱に昇進するときも、
「もう大丈夫だろう」
という星を上げていながら見送られたということがありました。
しかし彼はそれをバネにして、
「だれにも文句を言わせない星を上げる」
とさらに気合を入れて、
横綱の地位をつかみ取りました。
長い相撲人生を考えれば、
これくらいの回り道なんて、
へでもありません。
来場所まさに「だれにも文句は言わせない」気合で星を積み重ね、
大関をつかみ取ってください。
期待しています。
それにしてもつくづく思うのですが、
関脇が強いと、
場所って盛り上がりますねえ。
横綱、大関が上にいる中での役力士である関脇。
彼らの役割、
大相撲の中ではとても大きいものですね。
来場所は『新たな時代の幕開け』がより顕著になってくる予感もある大相撲。
休場した2人の横綱、そして不振の大関陣。
彼らの巻き返しはなるのでしょうか。
あるいは関脇以下の生きのいい力士たちが、
またまた上位陣を食って、
その存在感を見せつけるとともに、
新たな時代の息吹を感じさせてくれるのでしょうか。
今場所は、
長く地下でその根を張り続けていた”玉鷲”の芽が地上にむくっと飛び出して大きな花を咲かせました。
来場所は、
春風に乗って新たな種がいっぱい飛んでくる予感がします。
胸躍らせて、待つことにしましょう。
もう一つのワタシのひそかな楽しみは、
ケガから完全復活した豊ノ島が、
久しぶりに幕内に上がってくるかもしれないということ。
これ、本当に楽しみです。
来場所は「荒れる春場所」。
変わりゆく大阪の息吹を感じながら、
たのしい春場所になってくれること、期待しています。
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