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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

選抜高校野球第7日 静岡の野球

2011年03月30日 | 高校野球

選抜高校野球大会も、
いよいよ佳境に入ってきたといえるでしょう。
強豪が8強に続々と名乗りを上げ、
盛り上がってきています。

第1試合では加古川北が初出場対決を制して準々決勝へ。
2試合連続完封の井上投手、素晴らしい投球を続けています。

第3試合では、
震災地の光星学院が、
善戦しましたが最後は智弁和歌山に及びませんでした。

勝った両校は、
ともに投手を中心とした守りの野球。

今年の大会は守りがしっかりしているチームが勝ちあがっているという傾向がありますね。
逆に投手、守備の不安が露呈してしまったチームは、
敗れ去っているようです。

『春は投手力』
と古くから言われていますが、
今年はその傾向が顕著です。

今後は連投になってくるので、
各チームのエースがどんなピッチングを見せることができるのか、
ということが勝敗を大きく左右するのではないかと思っています。


さて、
第2試合では静岡の初出場、静清が優勝候補の日大三に挑みました。
日大三の優位は動かないと事前に予想していましたが、
『野村投手が好投すると、ひょっとしたら・・・・』とも思っていました。

その野村投手が好投。
試合は静清が思い描いた通りの展開になりましたが、
日大三が終盤に地力を見せて初戦に続く逆転勝ち。

日大三にとっては、
苦しい戦いが続いてなかなか自分たちのペースで試合ができないという気持ちがあるでしょうが、
練習試合など実戦が少ない今年の大会において、
序盤にこのようなゲームが続くことはある程度予測されていたこと。

これを乗り越えた日大三は、
ワタシの予想ではまだ優勝候補の【鉄板】です。

敗れた静清。
なかなかの好チームでした。

静岡のチーム、
ここ数年でドラスティックに変わってきました。

それまでは、
『静岡はサッカー県』
というイメージが強く、
『野球の静岡』は存在感を示せなかったと思います。

浜松商、静岡などに代表されるように、
伝統校が県高校野球界の中心に座る構図が変わることなく続いており、
しぶとい野球をやるものの力負けしてしまう、
という時代が長く続いたと思います。

たぶん、
野球人口も相対的に少なく、
好素質の選手が県外(愛知、神奈川などが中心)に流れていってしまったということもあるかもしれません。

力で圧倒するチームが作れなかったのも、
そのあたりに起因するかもしれませんね。

昭和48年の静岡の選手権準優勝、
昭和53年の浜松商の選抜優勝を最後に、
長い間低迷に近い状態が続きました。

その間Jリーグが誕生したこともあり、
静岡県におけるスポーツといえば【サッカー】ということが、
より鮮明になって行ったように思われます。

ワタシも何度も、
『サッカーはあんなに強いのに、野球はどうして?』
という思いが強かったことは事実です。

しかしその流れは、
2007年に突如現れた常葉菊川により一変します。

浜松商出身でしぶとく細かい野球が身についているはずの森下監督が打ち出した、
打撃と走塁の素晴らしい【豪快な野球】。

この常葉菊川が選抜を制して、
その年の夏は準決勝進出。
そして翌年の選手権準優勝。

わずか2年にして高校野球界を揺るがすような存在になった常葉菊川が、
明らかに静岡の高校野球界を動かしたと思います。

一昨年は常葉橘が、
好投手と強打という大型チームで出場。

そして今年の静清も、
その流れをくむなかなかの好チームでした。

静岡はこの数年で完全に、
野球強豪県として、また存在感を大きくアピールして来ていると思いますね。

やはり強豪校の出現が、
県全体のレベルを大きくアップさせる力になるのだなあ、
ということが実感されました。

常葉菊川の大活躍を小学生で見てきた世代の子供たちが、
いよいよ高校入学を始める年です。

『いい流れ』
は継続していく公算が大。
こういった流れが、
本当に大切だと思いますね。

静清の戦いぶりを見て、
つくづくそう感じました。


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