SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

意識の大差

2012年12月27日 | スポーツ全般

年の瀬になって、
スポーツ紙はプロ野球の契約更改の話題で持ちきりです。

昨日も、
優勝した巨人の坂本、長野がそれぞれ大幅アップで、
1億7,000万円、1億5,000万円という新年度の契約を結びました。

巨人で言えば、
阿部、内海といった投打の主役たちは、
4億、5億といった、
桁外れにすごい契約を結んでいます。


プロ野球ファンにとっては、
ひいきの選手の年俸が上がることは、
誇らしいものです。

ワタシも子供の時から20代ぐらいまでは、
そういうニュースに目を輝かせていました。

『お~、アイツの年俸、そんなに上がったのか~』
『あいつよりコイツが低いなんて、ちょっと納得できね~』

なんて、
一喜一憂していましたね。

プロ野球の選手の貢献度を測る尺度は年俸ですから、
それ自体については別に何とも思わないのですが、
いつのころからか、
選手の年俸水準については思うところがあるようになってきました。

というのも、
90年代ぐらいから選手の年俸が大幅にアップして、
一流ともいえないような選手ですら億の単位の年俸をもらうのが【当たり前】になってきた頃から、
何だか言い知れぬ【いびつさ】を感じたからでした。

『その年俸水準、日本のプロ野球の身の丈には、全然合っていないな』と。

しかしながら、
90年代の前半は、
世の中がバブルに浮かれていて、
プロ野球もそれなりに収益をあげていたから良しとします。

毎日地上波で中継があり、
巨人戦は『プラチナチケット』化して全然とることが出来ないほどの人気で、
日本シリーズなどの放映権料はうなぎ上り、
そして視聴率40%の時代でした。

プロ野球自体が、
『ほかに代わることのできない』
特別な存在でしたから。


しかしそれから10数年。

ヒーローは去り、技術の水準は下がり、
野球は一般の人が『唯一の娯楽』として誰でも見るものでは決してなくなり、
一部の野球好きという『マニア向け』のものに近づいてしまい、
テレビの地上波などではめったに野球そのものを見かけなくなって破たんする球団も出始めている。
これが今の日本のプロ野球の現実の姿だと思います。

会社や学校で、
友人間の話題でプロ野球の話が出ることなんて、
今じゃ稀なことじゃないんですか?

そんな中で変わらぬもの。
それは選手の『バカ高い』年俸。
球団経営を圧迫しているのが分かっていながら、
この流れはとどまるところを知りません。

どう見ても一流と呼べる代物ではない選手まで、
その『既得権』は絶対に手放さないという意識、
いきわたっちゃっていますね。

長嶋や王などの先人たちが血のにじむ思いで築き上げた『プロ野球』というブランドに、
そこまでの選手ではない者たちが、
正に胡坐をかいているように見えます。
はっきり言って、腹立たしいです。

まったく『球団としてペイしない』いびつな収益構造の補てんは親会社の『広告宣伝費』、
という破たんしたビジネスモデル、
各球団もいつまで続けるつもりなんでしょうか。


坂本や長野の昨日の喜色満面の笑顔をくさすつもりはありませんが、
そういった『世間とのかい離』が、見ているファンにプロ野球に対するある種の『白け感』を生んでしまっていること、
プロ野球関係者は誰も認識していないんですかね。

ボーダーレス化した現代においては、
MLBと待遇面で大差がつけられると選手が全部そっちにもっていかれるから・・・・・
という主張は分からなくもないですが、
やっぱりおかしいと思いませんかね。

国内では、
『失われた20年』
が声高に叫ばれ、
株価は最盛期の1/3以下に下がっているというのに…。
物価の上昇もないデフレ状態が継続しているのに…。

なぜプロ野球は、変われないのでしょうかね。


そしてそんな【高給取り】の選手たち、
一部の選手たちを除いて、
サッカーの選手たちと比べると、
余りチャリティーやボランティアには熱心でないらしい。

サッカーの世界をのぞいてみると、
一昨日も昨日も、
被災地のチャリティーマッチが花盛りです。

主催もOB会や選手会やいろいろで、
しかも『なでしこ』の選手達も交じって、
男も女もなしに一番盛り上がれる、ファンが喜ぶようなことを考えてやっているように見えます。

いつもその考え方の『格差』に、
考えさせられてしまいますね。


プロ野球選手って、
シーズンオフは『来シーズンの備えて』ゴルフにいそしむ姿しか思い浮かびません。


そして『代表戦』の考え方についてもそうですね。

『シーズンに支障をきたすから、代表戦は辞退します』
ということが結構まかり通る野球界。
そしてそれを伝えるスポーツ紙も、
そのことを肯定しているように感じます。

ではサッカーはどうなんでしょうか。

頻繁に行われる代表戦には、
w杯予選であろうとキリンカップなどの強化試合だろうと、
『昨日ヨーロッパで試合を行った』
選手達が大挙駆け付けてくれて、
試合が終わればまた、
涼しい顔をして一昼夜かけて『本拠地』のヨーロッパ各地に散っていくということを繰り返しています。

その姿を見るといつも、
『一流選手というのは、心身ともにタフだなあ』
と感じずにはいられません。

と同時に、
そんな選手たちに対するリスペクトの気持ちも、
ふつふつと湧き上がってきます。

そのタフさと比べると、
野球選手がWBCに選ばれながら
『2月から体を作るとシーズンに響くから・・・・・』
なんていうコメントを言うこと自体、
ファンとしては”引いちゃう”以外に言葉が見つかりません。
『なんてひ弱なんだろう。それとも、ファンのことなんか、どうだっていいのかな』

一流アスリート(?)としてのプライドや矜持が、
まったく感じられません。


やっぱり古いことわざにあるとおり、
『金持ちケンカせず』
ですかね。

金持ちになると、
リスクを冒さないんでしょうか…。

でも、
【夢を売るアスリート】
としてはどうなんですかねえ。


幼少時代から『プロ野球大好き』を公言してはばからないワタシですが、
ここ10数年、
やっぱりこの【日本のプロ野球】には冷めた目を注がざるを得ない状況ですね。

昔ながらの友人や、
口角泡を飛ばして『プロ野球』を語っていた知り合いなどが、
ひとり、またひとり・・・・・・
『最近、プロ野球には興味をなくして』
という言葉と共に去っていったか。

こんな現実、
プロ野球関係者は知っておいた方がいいと思いますよ。

近未来予想図としては、
2020年ぐらいまでにプロ野球の地上波放送は全廃。
プロ野球というのは『テレビで見るもの』から『各地域のチームを球場で観るもの』へ。

現在はまだ細々と続いているラジオ放送もプロ野球からは撤退。
スポーツ紙は先細り、数紙が廃刊。

身の丈に合った経営をしないと、
いずれにしてもリーグの存続すら危うくなってくると思います。

そんなことが現実味を帯びてきそうな、
2013年です。

今のワタシの心情としては、
『野球は好きだけど、日本のプロ野球はそんなに興味がないなあ』


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日本ハム・大谷入団発表  ... | トップ | 松井秀喜引退!  ありがと... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

スポーツ全般」カテゴリの最新記事