女子マラソンの前田穂南が、
大阪国際女子マラソンで見事な走りを見せました。
記録は日本記録を約19年ぶりに塗り替える2時間18分59秒。
辛苦を味わった女子マラソンのヒロインが、
見事に帰還してパリオリンピックの有力候補となりました。
長い手足で安定したストライド。
東京オリンピックの選考会であるMGCを見たファンは、
そう思ったことでしょう。
ワタシも前田穂南はかなり日本人選手としてはスケールの大きな走りをするなと思っていました。
しかし本番の東京オリンピックでは、
開催が1年遅れたことが致命的で、
前田はMGCでの走りの片りんを見せることができず、
沈んでいきました。
そこから3年の月日が経ちました。
大雨の中で行われたMGCでは、
鈴木と一山がパリオリンピック代表の座をゲット。
東京の雪辱を期した前田は7位に敗れました。
そこから3か月。
気持ちを立て直し、
最後のチャンスに挑んだ今回の大阪国際。
前田は「勝負する」という気持ちを前面に出し、
20キロ付近からペースメーカーを置き去りに前に出て、
まさに「積極的な勝負する走り」を見せ、
後続をグングン引き離していきました。
「これだ、これが見たかったんだ!」
そんな叫びが、
日本全国から飛んだことでしょう。
90年代から00年代にかけて、
世界のトップに君臨し、
オリンピックでは4大会連続でメダルを獲得、
00年と04年には金メダルも獲得しました。
その頃の選手、
有森さんもQちゃんも野口さんも、
非常に積極的な「勝負に行く」走りを見せてくれていて、
我々は女子マラソンを見るのが本当に楽しみでした。
しかしその頃から、
徐々に徐々に、
アフリカ勢が超絶な走りを見せて記録をどんどん上げていくのに反比例し、
日本の選手たちは殻が敗れず、
それゆえ消極的な走りに終始する。。。。。
そんなことばかりの最近の女子マラソンになっていました。
すでに世界トップとの差は大きく、
世界で戦えるようにはまだなっていませんが、
この日の前田の走りのような積極的な「勝負の走り」は、
何かを変えてくれるような気がします。
それほど見事な走りでしたし、
記録も野口みずきさんの持つ日本記録を塗り替えてくれました。
まだ正式にパリオリンピックが決まったわけではありませんが、
いい流れで日本女子マラソンは、
進んで行ってくれるような気もしますね。
マラソンを見ていて気持ちが高ぶったの、
久しぶりでした。
男子もこれに続いてほしいですね。
「マラソン王国復活」の狼煙、
パリで上げてほしいです。
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