春季高校野球関東大会。
目指すべき夏の選手権大会を前にした最後の公式戦。
高校野球の春季大会は、
各地区で開催の時期も若干異なるため、
地区ごとにこの大会に対する意気込みが若干違うということを感じる大会です。
地区大会といっても、
秋季大会と違って甲子園につながる大会ではないため、
調整や経験値を高めるという思惑がそこかしこに見え隠れするとは言われるものの、
そこは真剣勝負の高校生。
勝負がかかれば、
やっぱり目は吊り上がり血走り、
必死の姿を見ることができます。
時代は変われども、
「そ~よ、それが高校球児ってえもんよ」
なんて高校野球オヤジは血が騒いでしまいます。
それからこの時期の関東各地、
いい気温で雨も少なく、
気持ちよく野球観戦をするにはうってつけ。
ということで、
今年も千葉まで遠征して観戦してきました。
千葉といってもマリンスタジアムではないので、
西から遠征してくるワタシ達にとっては、
「車で片道3時間(渋滞込み)」
というなかなか一筋縄ではいかない行程でした。
この日ワタシが訪れたのは、
市原市にある『ゼットエーボールパーク』という球場。
市原市というと房総半島に入りますから、
気持ちいい青空の下東京湾を渡って・・・・・なんて感じでした。
さて、
この日のゼットエーボールパーク、
以下の3試合でした。
第1試合 東海大相模(神奈川) vs 花咲徳栄(埼玉)
第2試合 作新学院(栃木) vs 習志野(千葉)
第3試合 日大三(東京) vs 山梨学院(山梨)
なんという豪華なラインアップ。
よく見ると、
2015年、16年、17年と過去3年間の夏の甲子園を制覇したチームが大集合しました。
そして2011年に全国制覇した日大三もいますし、
地元習志野は1975年をはじめ2度の全国制覇校。
なんと6校のうち5校が夏の甲子園を制覇したことがある学校とは。。。。。
関東大会でこんな豪華な顔ぶれが並んだのは、
過去記憶にないですね。
しかも東海大相模、作新学院、習志野、日大三などはワタシが高校野球を見始めたン十年前から、
変わらぬユニフォームで強豪の地位を占め続けている「関東の老舗」そのもの。
高校野球オヤジ垂涎の、
昨日の3試合となりました。
昨日はほかの会場でも、
横浜や健大高崎、浦和学院、常総学院などが登場して、
それぞれ好試合を展開してくれました。
今年の春の関東大会、
選手権が100回大会ということもあって各校とも例年以上に力が入っているのか、
各都県の”看板”を長く務めた強豪中の強豪がまさに一堂に会する感じで、
すごい大会となっています。
ユニフォームを見るだけで、
なんだか心うきうきしてしまいますね。
会場はゼットエーボールパークというところで、
ワタシは初めて訪れた球場。
良くも悪くもローカルな雰囲気が漂う・・・・・という地方球場。
神奈川でいえば相模原球場、
東京でいえば八王子球場といった感じの位置づけでしょうか。
アクセスも悪く、
電車で訪れたらそこから球場までまたしんどい球場ですが、
この日は内野席(といってもさほどキャパはありませんが)が1時間前到着にもかかわらずいっぱいで席を確保できず。
牧歌的な芝生の敷いてある外野スタンドに移動して、
ちょっとうとうとしながら、ピクニックのように野球観戦を楽しみました。
第1試合は、
海からの強風がたくさんいたずらをしたような試合でしたね。
前半戦は緊迫した投手戦でしたが、
中盤に東海大相模が満塁ホームラン、2者連続ホームランなど一気に7点を挙げて試合を有利に展開しました。
ホームランは2本とも「やや深めの外野フライか」と思っていたところ、
外野に向かって吹く強風に乗ってぐんぐんと伸びてスタンド入りしたもの。
東海大相模にとってまさに”神風”的なホームランでした。
しかし9回表に前年の甲子園覇者・花咲徳栄が大反撃。
一気に3点を挙げ1点差に追いつきなおも2死1・3塁。
次打者がライト線へ見事な長打を放ち「逆転だ!!」と思いましたが、
不運にも「昔ながらの人工芝」ではねた打球がフェンスを越えてエンタイトル2塁打で同点どまり。
2死だっただけに、
エンタイトルでなければ1塁ランナーのホームインで逆転は間違いなかったでしょうから、
この日の試合は球運がことごとく東海大相模に微笑んだということでしょう。
決着は直後の9回裏。
2死を簡単にとられた東海大相模が迎えるのはこの日1番に置いた主砲・森下。
ワタシは同行者と、
『なんか森下に試合を決着させる”雰囲気”を感じるなあ。。。。いいお膳立てができた感じがするよ』
なんて話していると、
森下は左中間に、
風なんてま~ったく関係ない打った瞬間にそれとわかる『サヨナラ場外弾』を叩き込みました。
昔風に言うと、
まさに森下クン、
『いよっ千両役者!!!』
って感じでしたね。
カッコよかったです。
2015年と2017年の夏の全国制覇校同士の、
本当に熱のこもった試合でした。
しばらく球場も、
そのサヨナラホームランの余韻に浸っている感じでしたね。
第2試合登場は習志野。
そしてここは千葉。
「ムムム・・・ひょっとしたら習志野は”あの”ブラバンが応援に来るんじゃ・・・・」
なんて楽しみにしていたのですが、
残念ながら登場はなし。
しかし習志野は、
「実に習志野らしい」
しぶとい野球を展開して、
作新学院に完勝。
昨日の試合を見ていると、
習志野が夏の甲子園に出ても、
かなりやれるんじゃないかと感じさせてくれる試合内容でした。
キッチリと走攻守と鍛えられていて、
昔ながらの習志野らしい「都会的でモダンな野球」が展開されました。
そこにしぶとさもミックスされていますから、
なかなかのチームですよ。
敗れた作新学院は、
例によって春の関東大会では好成績を残せませんでしたが、
例年のごとく「まだまだ発展途上」という感じを見せてくれました。
それはまだ粗いという意味のほかに、
「このまま成長して夏に仕上がったら、面白いチームになるぞ」
といういつものような期待感いっぱいのチームに見えました。
”夏にチームを仕上げる若き魔術師”
の小針監督のことですから、
夏に同じチームを甲子園で見るのが楽しみです。
「え~あのチームが、こんなにいいチームになったの~」
なんて驚かせてくれるはずです。
そういえば・・・・・
なんですが、
作新学院vs習志野といえば、
オールドファンにはおなじみ、
『江川vs掛布』
の対決ですよねえ。。。。。
先日巨人の野球中継の解説として、
二人が並んでしゃべっていましたが、
同学年のライバルでもありその後巨人と阪神という球団に入ってしのぎを削ったことといい、
なんだか本当にしみじみと昔を思い出す対決となりました。
両校ともにあの頃と同じユニを身に着けているというのが、
またいいなあ。。。。。
第3試合はワタシの地元日大三が登場。
今年のチームに関しては、
どうしても昨年と比べてしまうということもあり、
ワタシの中での評価は低かったのですが、
土曜日に桐光学園の左右2本柱を打って延長で勝利をもぎ取ったのに続いて、
この日は4点ビハインドから中盤一気に7点を奪って大逆転勝ち。
この2試合は、
最近戦い方が淡泊だといわれ続けて、
都外のチームにはなかなか勝てなかった日大三にとっては、
大きな2試合になったのではないかと思います。
相手のミスや制球難などに助けられた感じはありますが、
一気に畳みかけて逆転してその後相手の強打線を抑えての勝利。
夏に向けての経験値をぐっと増やし、
厳しい夏の大会を勝ち抜くための骨太さを徐々に身に着けていっている感じがしますね。
山梨学院にとっては納得できない負け方で、
吉田監督の血圧も上がりそうですが、
ここはキッチリと夏に仕上げてくる術を知っていますから、
心配には及ばないでしょう。
東海大甲府との「ライバル夏物語」は今年もその続きを見せてくれそうです。
他の会場では、
横浜の板川と明秀日立・細川がすごい投げ合いをしたようですね。
そして9回に横浜がホームラン2発で大逆転、
勝利をもぎ取ったようです。
ここ10年程、
横浜は「神奈川での強さを全国、関東の舞台で発揮できない」内弁慶ぶりが目立っていましたが、
この劇勝で少し払しょくされるかもしれませんね。
毎年ドラフト指名されるエースや主砲を擁して「東日本では実力No1」なんていわれながら、
関東4強、全国8強以上にはなかなか食い込めなかった新生・横浜の今年の戦い方は、
どうなんでしょうか。
その他では常総学院、浦和学院、健大高崎、木更津総合らの強豪は予想通り勝ち進んでいきました。
さて、今日は準々決勝。
東海大相模 vs 常総学院
習志野 vs 日大三
木更津総合 vs 横浜
健大高崎 vs 浦和学院
う~
どれも見たいな~~~~~。
もちろん中継もないので、
「ど~なったかな~」
と思いながら、
結果を追ってみようと思っています。
今年のハルカンは、すごい。
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