≪ラグビー日本選手権≫ ~秩父宮~
【決勝】(兼TL順位決定トーナメント)
サントリー 〇 12(12-5,0-3)8 ● パナソニック
秩父宮に満員の大観衆を集めた中行われた今年のラグビー日本選手権決勝。
昨年同様、2強であるサントリーとパナソニックの対戦となり、
サントリーが逃げ切り連覇を果たしました。
今季から従来の方式が大きく変わり、
トップリーグの【決勝】と日本選手権【決勝】が一つの試合に集約され、
非常にわかりやすい方式となりました。
その結果、
長い間日本選手権に出場していた大学のチームの参加ができなくなり波紋を呼びましたが、
1シーズンやってみると、
ワタシは一番この方式がしっくりくるような気がしています。
何しろ『今年一番のラグビーチームはどこだ』という”決着戦”がただ一つの戦いとなり、
非常にわかりやすくなったからです。
これまでは『トップリーグ優勝』と『日本選手権優勝』のチームが異なることも多く、
『いったいどっちのチームが真のチャンピオンなんだ』
というのが分かり辛い感じでしたからね。
いろいろとその大会方式を巡って紆余曲折を繰り返していた日本のラグビーですが、
この方式が一番ピタッとはまるような気がしてなりません。
さて、
決勝を戦ったサントリーとパナソニック。
ここ10年ほど、
この『2強』が他のチームから実力的に抜け出ていることは、
疑いようがありません。
そしてこの2強の対決こそが、
日本のラグビーの頂点を決めるにふさわしい、
まさに『東西の横綱同士のガチンコ対決』です。
両チームの豪華なメンバーを見るだけでも、
本当にワクワクします。
サントリー・流、パナ・田中の日本代表SHによる『司令塔対決』。
サントリー・ギタウ、パナ・バーンズの両SOによる『オーストラリア対決』。
サントリー・松島、パナ・藤田のFBによる『快速対決』。
真壁、堀江、稲垣らのFWのぶつかり合い、
中村、松田の帝京大の先輩後輩のぶつかり合い。。。。。。
ま~見どころだらけの決勝でした。
そして試合は、
『ああ、日本のチームも、ここまで来たんだ~』
と感嘆の声を上げるほど、
激しく、素晴らしい試合でした。
本当に、
日本のチームもここまで素晴らしいチームになったんですね。
そして、
それが1チームだけではなく、
遜色のない2チームが現れるなんて。。。。
日本のラグビーのレベル、
かつてとは比べ物にならないぐらい、
凄くなっています。
も~なんというか、
ラグビーファンとして嬉しくなってしまうような、
ハイレベルの激闘でした。
その激闘を制したのはサントリー。
前半の2トライで奪ったリードを守りきり、
後半ロスタイムのしびれるような場面を体を張って守りきり、
連覇を成し遂げました。
両軍の激しい守備、
本当に『日本が代表でも戦い抜くために、絶対に必須のスキル』である激しく規律のある守り。
これが両軍ともに見事にできていて、
相手の攻撃陣が何度も何度もゲインライン突破を試みるも、
その都度「強く分厚い壁」のように跳ね返していました。
両軍の選手たち、
本当にフィジカルが強い。
最後の80分まで、
本当に運動量と当たりの強さが衰えること、
全くなかったですね。
見ているワタシは、
80分間がまるで一瞬のように、
あっという間に終わってしまいました。
ものすごい寒空の下でしたが、
その寒さも感じさせないぐらいの、
熱気にあふれた試合でしたね。
後半30分過ぎからの、
サントリーのボールを保持しての攻めも見事。
フェーズは雄に30を超える中、
両軍が激しく当たりあいながら反則がなく、
守備の陣形も崩れなかったところが、
本当にすごかった。
最後のワンプレーでペナルティーを得たパナが、
サントリー陣のあと5mまで迫って、
「すわっ パナの逆転サヨナラトライか!!!」
と思われましたが、
最後の最後、ラインアウトモールを組ませてからサントリーが相手のノックオンを誘い、
勝負は決しました。
まさに『最後のワンプレーまでどっちに転ぶかわからない』という、
究極のラグビー対決でしたね。
それにしても、
日本のラグビーのレベルの上がりっぷりには、
驚きしかありません。
大学で帝京大が【大学レベルを超える】チーム作りをして、
個人のスキルのレベルを上げ、
それがそのままトップリーグのレベルの急上昇に直結しています。
高校ラグビーを見ても、
ここ数年でそれまでとは全く違う高校チームの姿を見せてくれるチームが出てきていたり、
何か≪強化の縦ライン≫が見事に機能している感じがします。
そしてトップリーグには、
NZやオーストラリア、南アをはじめ、
『え~こんなすごい選手が、来るの!!』
と驚くようなビッグネームがチームに名を連ねて、
日本ラグビーのレベルアップに、
一役も二役も買っています。
10年ひと昔と言いますが、
本当に10年前と今では、
何かレベルの違いを顕著に感じるほどの、
『日の出の勢い』に包まれている感じがしますね。
いよいよ来年に迫ったラグビーワールドカップ日本大会。
そのチケットの販売も今週末にははじまります(先行抽選の札入れ)。
しかしこのレベルを維持していけるのであれば、
本当に【夢の世界8強入り】は十分に視野に入ってくるのではないか、
そんな気もしています。
そして優勝したサントリー、流キャプテンのコメントも、
いいじゃないですか。
『世界標準を目指す』
その意気で、
日本代表も、頼みますぜ。
これまでだと、
ここでラグビーのシーズンは終わりという感じだったのですが、
日本の準代表であるサンウルブスが誕生して、
代表の戦いはまさにここから。
ラグビーシーズンも、
代表としての戦いが幕を開けます。
来年のW杯開幕まで、
ノンストップで強化が続いていきます。
がんばれラグビー日本代表。
今日の試合を見て確信した。
俺たち(日本代表)は、やれる!!!
どこまでも昇っていける!!
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