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第98回全国高校野球選手権大会  予選展望Vol7 ≪東海≫

2016年06月26日 | 高校野球

≪第98回全国高校野球選手権大会≫
- 予選展望7 東海地区 -





【静岡】(参加112校)  
春の東海大会を制した常葉橘。接戦に強く筆頭候補に浮上。エース村木の復活にかける静岡。

◎ 常葉橘
〇 静岡 日大三島 東海大静岡翔洋   
△ 静清 掛川西 藤枝明誠  
▲ 浜松修学舎 常葉菊川

ここ数年の静岡球界は、名門の静岡が完全復活して、他校を圧倒した。その静岡は今年、エース村木と打線の柱・鈴木を残しながら結果を残せず、この夏に復活をかけている。村木は腰痛で戦列を離れるなど万全とはいい難い状況だが、打線の鋭さや選手層の厚さなどは他校より一歩抜け出ている印象もあるため、やはり優勝候補の一角には上がってくるチームだ。春の大会では県大会を制した常葉橘がその余勢をかって東海大会も制した。エース谷脇は速球派。いいボールを投げ込むがやや不安定な面も見せていたが、そこに春2年生の鈴木が成長。一気に2枚看板が出来上がり、夏の戦いに大きな収穫を得た形だ。静岡にはかつて、『春を制したチームは夏勝ち上がることができない』という嫌なジンクスがあったが、昨年静岡がこれを打破。嫌な雰囲気を持ちながら戦わなくても済むのは、結構大きなことかもしれない。秋春ともに決勝進出の日大三島も、戦力的には狙えるチーム。エース中川がマウンドに仁王立ちで相手に対峙する。打線の破壊力が今一つだが、堅実な野球で代表の座を呼び込めるか。東海大静岡翔洋は、元巨人の原監督(辰徳氏ではない)を迎えて、名門復活の一歩をしるしたい。昨秋優勝の掛川西もエース河合と強打がかみ合えば面白い。名門の常葉菊川は、自慢の強力打線で巻き返しを狙っている。



【愛知】(参加190校)   
参加校全国最多のマンモス大会。やはりスーパーエース・藤島の東邦がトップを堅持か。

◎ 東邦 
〇 中京大中京 享栄 
△ 愛工大名電 愛産大三河  
▲ 大府 愛知啓成 豊川 千種

1年生の夏から活躍する藤嶋が最後の夏を迎える東邦が候補1番手。選抜ではその本領を見せる前に敗れ去ったが、なんとかしてこの藤嶋を擁する年に全国で上位に食い込みたいというのが監督の望みだ。それに応えるべく、藤嶋は2年ぶりの夏に向けて準備は万端の模様。選抜で関東一相手に見せた全くスキのないピッチングが常にできれば、怖いものは何もないだろう。コンディションをいかにピークに合わせられるのか、焦点はその一点に集約される。追っていく1番手は、全国で唯一『通算100勝』を挙げている中京大中京。豊富な投手陣と打撃陣を持ち、夏にピークに持っていく術を心得たチームで、死角は見当たらない。東邦・藤嶋との対決は全国的に見ても注目度の高い高レベルの対戦だけに、この壁をいかに突破できるのか。平成の頭ぐらいまでは『私学4強』の一角をがっちりと占めていた名門・享栄がここにきて復活の気配を見せてきて3番手。低迷するチームに活を入れるべく復帰した柴垣監督は74歳。全国でも最高齢の部類に属する大ベテラン監督だが、高校野球に対する熱い思いはいささかも衰えを見せない。今年は秋準優勝、春優勝と実績では県内トップ。エース二宮の右腕は県内屈指で、決して上位2強に見劣りするものではない。夏出場すればなんと21年ぶりの復活。金やんの母校は、夏の聖地を見据えている。”3強”にやや遅れを取っているとはいえ、愛工大名電も潜在能力は高い。打の二枚看板である山崎・高橋の中軸はライバル校以上の破壊力。軸の決まらない投手力が整備されれば、一気にトップに浮上する可能性も十分だ。この【元祖私学4強】での優勝争いは高レベルで、他校の付け入るスキはあまりないだろうが、春準優勝の愛産大三河や好投手井嶋の豊川、葛山の千種や大府、愛知啓成らも一発逆転の夏を演出する。




【岐阜】(参加68校) 
剛腕の系譜を継ぐ純平の後釜、村橋擁する県岐阜商。大垣日大、中京といつもの3強がトップを形成。 

◎ 県岐阜商
〇 大垣日大 
△ 中京 
▲ 土岐商 岐阜第一 岐阜工 市岐阜商 美濃加茂 岐阜総合 関商工

昨年は全国屈指の好投手・高橋純平に沸いた岐阜大会。しかし彼が故障で登板を回避したことから、大会は混迷を極めた。このところ、かつてほど連続出場できなくなった県岐阜商だが、甲子園に出場したときはかつてとは比べ物にならないほどのインパクトを残すチームに変身している。そして今年もまた、インパクトを残せるチームが出来上がりつつある。エース村橋は、球速こそ昨夏の高橋に及ばないものの、安定感はこの春の経験でグッと増し、いいピッチャーになってきた。ここ数年打てるようになった打線は、今年も鋭い打球を連発。守りにも穴はなく、戦力的には県内トップといっていいだろう。追っていくのは監督生活50周年の阪口監督が率いる大垣日大。今年はそのモチベーションで勝負。監督直伝の打線は相変わらず鋭い打球を連発し、県内屈指の打線との評価が今年も下っている。先の大学選手権で優勝した中京学院大の流れをくむ中京。レギュラーの何人もがこの中京出身者で占められ、これを見た高校の野球部にもかなりのインパクトをもたらしたことだろう。名門といわれながらここ13年も夏の甲子園から遠ざかっているだけに、今年はこの波に乗って久々の甲子園をもぎ取りたい。今年のチームは打力で勝負。中軸は高校通算60発を超える今井を軸に、どこからでも長打が飛び出す。投手陣のテコ入れに着手しているが、これがはまれば一躍V有力候補に躍り出る。福知山成美から移ってきた田所監督が率いる岐阜第一は、3強にどう対抗していくのか。春の東海大会に出た美濃加茂や、実績を残す市岐阜商など、追ってくるチームのレベルも上がり、前半戦から好試合が続きそうだ。



【三重】(参加63校) 
春夏連続目指すいなべ総合が本命。しかし絶対ではなく、海星、三重の両常連に怪腕・後藤が控える津田学園も参戦。

◎ いなべ総合 
〇 津田学園 三重 海星  
△ 津商 宇治山田商 近大高専 
▲ 菰野 宇治山田 

鋭い打線を持ち選抜では準優勝の高松商をあと一歩のところまで追いつめたいなべ総合が勢いを増している。打線偏重の打ち勝つチームだったのが、春の戦いを経て底上げできた投手陣が中心のチームに変貌を遂げている。2年生のエース渡辺が復調し、同じく2年生の左腕赤城も急成長。すっかり夏の暑さにもびくともしない陣容になった。総合的に判断して、このいなべ総合が夏もトップまで駆け上がる公算は、かなり高い。追っていくチームの中では、津田学園が大型チームの魅力を備える。左腕後藤が復調気配で、打線では浜田というしっかりとした軸の存在が大きい。夏はまだ代表未経験校で、昨夏の津商に引き続いての初出場なるか。名門2校も引き下がっていない。海星は出場すれば18年ぶり。三重は一昨年の全国準優勝以来となる。昨秋は久々に海星vs三重の決勝という名門同士のカードになったが、両校ともにその再現を狙っている。昨夏一大センセーションを巻き起こした津商の今年はどうか。5人のレギュラーメンバーが残った打線で相変わらずいい形に得点が取れるチームで、泣き所はエースの不在。宇治山田商は2年生エース宮原次第では台風の目になる可能性も。近大高専は春準決勝進出。このところ実績を残すチームだけに、夏も侮れない。菰野は巻き返しを図り、甲子園100年の昨年に入場行進した”超古豪”宇治山田は本当の意味での101年ぶりの甲子園帰還を狙う。


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