昨日ネットでニュースの検索をしていてびっくり。
フリースポーツライターで作家の永谷脩氏が、
去る6月12日に急性白血病のため亡くなっていたという記事を発見しました。
昨日まで、
全く知りませんでした。
病気ということすらも・・・・・。
だって、
ワタシが楽しみにしている『週刊ポスト』誌で連載している『白球水滸伝』、
今でも毎週楽しみに読んでいるんですから。
今週だって、
原貢氏の思い出を書いてくれたばかりじゃないですか。
茫然というか、
強い悲しみを感じています。
スポーツライターという仕事。
今では当たり前のように、
野球でもサッカーでもたくさんのライターの方々が、
毎週いろいろな媒体で記事を書いていますが、
その草分け的な存在は何と言っても【江夏の21球】の著者、
山際淳司氏以外にはないように思われます。
彼が遺した数々の傑作は私達を魅了して、
新しいジャンルの『スポーツノンフィクション』の世界を確立してくれました。
江夏の21球もいいのですが、
ワタシは何と言っても『スローカーブをもう一球』こそが、
彼の傑作だったと思っています。
彼が寄稿していた≪Number≫誌は、
今でも超一級のスポーツエンターテイメント誌として、
確固たる地位を築き上げています。
その山際氏が、
95年に志半ばで急逝してから、
ワタシの中では『引き継がれる』存在としてもっとも素晴らしい存在だったのが、
永谷脩氏です。
実は山際氏よりも2歳年上の永谷氏。
元々ワタシが彼を知ったのは、
83年に出版した巨人・江川についての著書、
『背番号30は宇宙人』
から。
とかく世間から悪者扱いを受け続ける江川の本質を、、
『人として、なかなか素敵な、こんな男なんですよ』
ということで綴った本でした。
『世間に本当の江川を知ってほしかった』
という永谷氏の本を読み、
ワタシは江川のことをかなり見直したりしました。
(*その前までは、能面で仏頂面で、面白くない男なんだろうと勝手にイメージを作っていましたので。)
それからは、
永谷氏のノンフィクションをたくさん読ませてもらいました。
どれもこれも、
選手達の報道されていない面白い面を出してくれる、
『スポーツ愛・選手愛』
に富んだものでした。
スポーツの『奥深さ』を伝えたのが山際氏ならば、
スポーツの『楽しさ』を伝えたのが、永谷氏でした。
もちろん既に還暦をとうに超えた年齢だというのは知っていましたが、
なんだかラジオでの軽妙な語り口とともに、
いつまでもお元気でいてくれる存在だなんて、
勝手に思ったりしていました。
山際さんや永谷さんの文章に触れて、
スポーツライターを目指したという人、
たくさんいるのではないでしょうかね。
また一人、
(もちろん)個人的な付き合いはないものの、
大好きな人を失ってしまったという、
本当にさびしく泣きたい気持ちです。
安らかにお眠りください。
そしてスポーツに捧げたあなたのその人生、
素晴らしいものだったと思います。
ありがとうございました。
合掌。
また、
メジャーリーグ、パドレスで3,000本安打を放った好打者、
トニー・グウィン氏も53歳という若さで亡くなりました。
素晴らしいスイングでヒットを量産した姿が、
忘れられません。
ワタシの中では、
同じく早逝したツインズ・パケット氏とグウィン氏は、
左右の違いこそあれ、
低い身長のずんぐりむっくりの体型ながら、
恐ろしいばかりの打撃のうまさを見せてくれる双璧の打者でした。
こちらも、合掌。
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