今年2022年。
昨年は東京オリンピック2020が1年遅れで行われ、
たくさんの感動を読んだ年でした。
そのポスト年である今年でしたが、
「1年先送りされた東京五輪」だった故、
今年も北京冬季五輪やサッカーワールドカップといった大イベントが、
開催された年となりました。
世の中はまだ、
コロナ禍というのがふさわしい中。
寄せては返す波のように、
下がってはまた上がる感染者の数に、
政府並びに国民は右往左往しっぱなし。
まだまだスポーツの現場が、
2019年までの姿に戻っているとは言えない姿を、
目にすることが多かった年でした。
しかしいったん外に目を向けてみると、
ヨーロッパあるいはアメリカは、
いち早く「ウィズコロナ」に舵を切り、
スポーツの世界もあっという間に元の姿に戻っていました。
どこのスタジアムも「間引きせずに満員の観衆」を入れ、
「マスクの強要はせず、声を出して応援するのは当たり前」という姿、
本当にうらやましいと思わざるを得ませんでした。
まだまだウィズコロナなのかバトルフォーコロナなのか、
全くはっきりしないわが日本。
その影響を色濃く受けましたが、
日本人は本当におとなしいので、
それを受け入れて、新たな楽しみ方を構築して、
スポーツフィールドはある意味活況を取り戻したと言えます。
言いたいことはいろいろとありますが、
今年もまた「日本人って、なんだかすごいな」
という事も実感して、年の瀬を迎えました。
年間を通してみると、
なんだかイマイチスポーツイベントがバ~ッと盛り上がったという感じはしなかったのですが、
最後の最後、12月に入って、
サッカーのワールドカップが日本中を盛り上げてくれました。
あのドイツ、スペインを破りグループを首位通過。
これを予見出来ていた人、
ほぼ世界中にいなかったんじゃないかな?
そんな中で生き生きと躍動する日本の選手たちは、
森保監督の言う「新しい景色」を確かに見せてくれたと思っています。
やっぱりスポーツがなければ生きている張りがないワタシ。
また1年を振り返ってしまいました。
例年のごとく極私的なランキングですので、
クレームはなしで、お付き合いいただけたら幸いです。
【トピックス】無念の出場辞退が相次ぎ、選考自体も不透明な中、横綱・大阪桐蔭が圧巻のV
選抜高校野球は、大阪桐蔭が圧倒的な力を見せて優勝に輝きました。何しろまったく他を寄せ付けずの優勝だったので、こちらはオリンピックとは違って、敗者の姿すら思い出すことができません。何しろ頭に残っているのは「大阪桐蔭、圧倒的に強えええ~~~」という事だけ。しかし今年のセンバツは、それとは別にふたつのネガティブな出来事がありましたね。まずは選考過程で発生した不透明な出来事。どう見ても落とされるはずのない静岡の聖隷クリストファーが、センバツの選考から外れたという「あってはならない」こと。そして大会に入ってから、優勝候補とも言われた京都国際がコロナクラスターで無念の大会辞退。替わって出場した近江が、まったく選抜の準備ができていない中で出場して奮闘。準優勝まで駆け上がったのは痛快な出来事でした。大会中にも、初戦を勝ち上がった名門の広島商が、横綱・大阪桐蔭と対戦する直前にこれもコロナで試合を辞退しました。両校とも、無念だったことでしょう。どんなに気を付けてもなってしまうのがコロナという事が、昨年同様大会に影を落としました。
【トピックス】コロナに翻弄されるプロ野球
今年のプロ野球、本当にコロナに翻弄された1年となりました。開幕から1か月ほどはよかったと記憶していますが、6,7月ぐらいからでしたっけね、各チームにクラスターが、出るわ出るわで大騒動。この厄災を逃れたチーム、なかったのではないでしょうか。しかしながら、各チームによって、この影響をもろに受けたところあり、さほど受けなかったところありと、明暗ははっきり分かれたようにも思います。コロナで中止になった試合も、少しあったり、2軍のようなチーム編成で戦ったチームもいました。それにしても・・・・・のシーズンとなりましたね。しかしながら、どうやらこのコロナ、そんなにすぐには収まりそうもありません。という事で、来年は今年の教訓を生かして、いかに「ウィズコロナ」でチームの影響を最小限に食い止めるか、そこらあたり、チームに求められていることですね。来年は「コロナで中止」だけはなくしてくださいよ、ねっ、巨人さん。
【次点】ゴロフキンに果敢に挑んだ村田諒太
コロナはいろいろなアスリートの人生を左右しましたが、大きな影響を受けた一人が、ボクシングWBA世界ミドル級チャンピオンの、村田諒太だったのではないでしょうか。コロナが始まる前の12月に防衛戦を行い見事に勝利。さて、次の展開は・・・・と思っていたところにコロナが来襲。試合を組むどころではなくなってしまいました。そして昨年12月にはあの世界の名ボクサー列伝にも乗るGGGことゴロフキン選手とのタイトル統一戦にこぎつけたものの、オミクロン株の流行により無念の試合キャンセル。およそ2年半にわたり「試合枯れ」の状態を続けてきた村田選手はすでに年齢も36歳となり、待ったなしの決断を迫られていました。日本が誇る、このオリンピック金メダリストにして、「日本人では出っこない」と言われたミドル級という重量級でのチャンプ、村田諒太。その「やろうぜ!」という呼びかけに、GGGが再度応えて実現したのが、4.9さいたまスーパーアリーナでの、村田諒太VSゲンナジー・ゴロフキンの一戦でした。村田は前半から、あのゴロフキンに強烈なボディを浴びせ攻勢。しかしながら、そこは歴戦の勇者、ゴロフキン。徐々に態勢を整え、中盤以降はあの肩上から振り下ろすフックなどが当たり出して村田を翻弄。最後は9R2分11秒KOで、村田はこのビッグマッチで、はかなく散ることになってしまいました。しかしボクシングファンは、村田の中に夢を見、そして試合の中に漢を、間違いなく見ました。日本ボクシング界にとって、忘れることのできないこのタイトルマッチ。緊張で、胃が飛び出しそうでした。
【次点】印象薄い、北京冬季五輪
年末に思い出して、「そうだ、今年だったんだあ…」と気がついたのが北京冬季五輪。東京五輪の余韻がまだ残る中、雪も降らない北京で戒厳の中行われた冬季五輪。「やっている選手に全く罪はない」と思って見出した競技ですが、何だか思い出せるものが少ないなあ・・・・・というのが実感です。唯一心に残っているのは、ジャンプ団体の高梨選手の失格と、カーリングの大健闘ぐらいですね。あ~それから、女子スピードスケートも、頑張りましたね。パシュートでの最終周での悲劇、これもまた思い出に残っています。日本人って、どうしても判官びいきになってしまうDNAがあるようで、敗れた試合の方が、より鮮明に覚えているものですね。そして、敗者の美学もありますから、敗者の方が、よりキラキラ輝くという。。。。。そんな感じで、日本のアスリートたちの健闘は、書いていく都度、どんどん思い出してきますね。
【第10位】NFL ラムズがLA再移転後初めての制覇 *同率
夢にまで見た瞬間でした。ラムズがLAの地で、王者に輝く瞬間が来るなんて。シード順も低かったし、正直スーパーボウルまでは到達できないだろうと思っていましたが、プレーオフ2戦目、敵地でのバッカニアーズ戦で、最後の最後にQBスタッフォードからWRカップへのロングパスが通って勝ち上がり、決勝は極寒のランボーフィールドと思いきやパッカーズが敗れて地元での戦いという幸運が舞い込み、苦手の49ersを何とか倒して得たスーパーボウル。場所は、2戦連続の地元LAで、ベンガルズとの戦い。これも間違いなく超強豪のチーフスが出てくると思っていたところにやや与しやすいベンガルスが上がってきて、昨季はなんだかスーパーボウル制覇への道が、まるで「ラムズを優勝させるために引かれた一本の道」のように感じてしまう、今年のシーズンでした。スーパーボウルは、最後まで冷や冷やのしどおしでしたけど、優勝した瞬間は夢見心地。夢にまで見たLAラムズが頂点に立つ瞬間でした。40年来の、生粋のラムズファンであるワタシ。かつては数年間、シーズンチケットのホルダーでもありましたが、その頃はもう、弱くて弱くて。。。。。ディフェンディング・チャンピオンで臨んだ今シーズンはまた、けが人続出で、まるで昔のLAラムズに戻っちゃったみたいに弱いのですが、これもまたなんだかワタシ、昔を思い出してクスッと笑ってしまっているような、余裕を持った応援を続けていられます。それもこれも、ただ一度の栄光をつかんだから。今年はホント、楽しい年でした。
【第10位】あのアントニオ猪木が死去
今年も様々なスポーツ選手、関係者の訃報が届けられましたが、世間を一番にぎわわせたのは、なんといってもアントニオ猪木の死去でしょう。まさに功もあり罪もある、そんな人生だったと思いますが、あのカリスマ性は、今の時代で放っているのは大谷ぐらいですかね。それだけ光り輝き、きらきらとまばゆいばかりのオーラをまとった人でした。猪木のプロレスラーとしての人生は光り輝いていて、その激闘の数々は、目をつぶればすぐに浮かんでくるようなものばかりです。プロレスの中での激闘のほかに、異種格闘技戦、あのボクシング世界チャンプ・アリとの「正規の凡戦」と言われた戦いや、ウィリー・ウィリアムスとの、リング周辺、いやっ、会場全体が殺気に満ちた対戦など、上げれば枚挙に暇がありません。そういえば「巌流島の決戦」なんていうのもあったし、はぐれ国際軍団との1vs3マッチなんてのもあったなあ。現役を退いてからは、餅屋でない人が餅を作ってばかりいたように感じてはいますが、その人生、素晴らしいものだったと思っています。
【第9位】佐々木朗希 パーフェクト達成&次の試合もパーフェクト寸前のすごさ
プロ野球前半の話題は、佐々木朗希のピッチングに尽きるでしょう。160キロを軽く記録する剛腕は、今年のシーズン頭からローテーションにがっちり加わり、プロ野球ファンにその本来のポテンシャルを見せてくれました。4月10日に先発した佐々木は、全く相手に付け入るスキのないピッチングを見せて5回まで13連続三振のパーフェクト。「ひょっとして・・・・」なんてほのかに思って見ていたら、164キロを記録する速球とスライダーがビシバシ決まり、こともなげにパーフェクトを達成しました。この後、まさに世の中は佐々木一色に染まりましたが、佐々木がすごいのはこの後。次の試合に先発した佐々木は、なんとこの試合でも8回までパーフェクトピッチング。なんとなんと、前の試合から通算で17イニング連続パーフェクトを達成しました。試合は残念ながら0-0だったので9回のマウンドには上がりませんでしたが、この類稀なる才能は、今後どんな進化を遂げてくれるのでしょうか。楽しみで仕方ありません。投手としては、大谷翔平の域まで、上がっていけるかもしれませんね。
【第8位】ラグビー日本代表、あのオールブラックスに肉薄
ラグビー日本代表は、あの19年の歓喜のワールドカップ以来、コロナで代表を強化していくのが難しい年が続いています。今年新リーグであるリーグ・ワンが開幕しましたが、なんだかどうもしっくりこない感じで、人々を熱狂の渦に巻き込むまでには至っていませんね。そんな中、夏と秋に、強豪を招いてのテストマッチが行われました。夏は6月にフランスを招いてのテストマッチ。フランス代表は100%の布陣ではなかったものの、国立での最終戦では、日本はフランスを土壇場まで追いつめ、「いいぞ、ジャパン」という感じの試合をしてくれました。そして秋。今度はテストマッチではないものの、オーストラリア代表を招いての連戦を行い、その後あのオールブラックスとのテストマッチに臨みました。場所は国立競技場。個人的な話ではありますが、オリンピック以降ラグビーの重要な試合は国立を使う事が多くなり、アクセス面などからもワタシにとってはとてもうれしい感じになっています。さらに大きな箱ですので、チケットが速攻で売り切れるということがなくなり、『見たい試合は何とか見ることができる』という環境が整ったことは、やっぱりうれしいですね。秩父宮競技場はとても好きな競技場ではありますが、何せ2万人ぐらいしか入ることができないので、ね。さて、そのオールブラックス戦。前半から日本代表、躍動を見せてあのオールブラックスに肉薄。後半残り1分でなんと4点差まで詰めての最後の攻防でした。まさかまさか、1ポゼッションゲームになるなんて、思ってもみなかったので、本当にコーフンの行ったり来たりでした。こんな素晴らしい試合、やっぱり声を出して応援したかったなあ。最後の数分間、声出しOKだったなら、どんな大歓声と悲鳴がこだましていたんだろうか。。。。。日本代表が確実に強くなっていることだけは確かと確認させてくれた試合でした。まあしかし、その後のヨーロッパ遠征では、イングランド、フランスと連戦にちょっと厳しい内容で敗れてしまい、やはりまだまだ、やることはたくさんあるんだなあという事も確認できました。さあ、来年はラグビーワールドカップです。サッカーに続いてジャイアントキリングを達成できるのか。やるとしたら、予選リーグのイングランド戦しかありません。ちょうど日本代表を隅から隅まで知っているエディーさんが辞任したし、可能性はあるかも・・・・と思っています。しかし、同組のアルゼンチン、サッカー代表に引けを取らないほどの強豪になってまっせ。頑張りなはれ、日本代表!!
【第7位】大谷翔平の輝ける一年 パート2
昨季二刀流で世界を驚かし、シーズンMVPを獲得した大谷翔平。今年の活躍に期待を持たれていましたが、今年も素晴らしい活躍を見せてくれました。2年連続MVPとはいきませんでしたが、それはメジャーのホームラン記録を破ったジャッジがいたから。通常の年であれば、十分にMVPに値する活躍だったと思います。今年は特に投手としての大谷が凄みを見せました。15勝9敗、防御率2.33。そして奪三振はイニング数を軽く上回る219個奪いました。 そして打っては、打率.273、本塁打34本、打点95というのも、各部門で上位に食い込むほどのすごさ。なんというか今年は、「二刀流の行き着く先」に行った成績だと思いますね。それにしても大谷の活躍は、われわれの想像を大きく超えていっていますね。「スター選手はファンの期待に応える。スーパースターは、ファンの考える上を行く。」と長嶋さんが言いましたが、まさにその通り。「昨年あれだけやったんだから、疲れも取れないだろう今年は、少し成績を落とすんじゃ・・・・・」というのが、マジョリティーの考え方でしたね。ワタシもそう思っていました。しかし今年は、マウンドに上がれば相手を完全に抑えきり、打っても昨年の輝きが少しも色あせない、ものすごいプレーの数々を見せてくれました。はっきり言って、エンジェルスに置いておくのはホント勿体ない。長年のエンジェルスファンのワタシが言うんだから、間違いありません。もっともっとすごいそのプレー、やっぱりワールドシリーズで、見たいじゃないですか。ワタシなんかが思うには、「やっぱりドジャーズだな」。でもNLだから、ALのどこかかな。。。それでも、シアトル、ボストン、それとヤンキースはごめんこうむりたいな。。。。(個人的な好みです) いろんな妄想を膨らませてくれる、大谷の今シーズンでした。そしてその大谷、ダルビッシュ、鈴木誠也らとともに、WBCへの出場を明言。WBCも回を重ねて、ようやくアメリカ、中米、そして日本と、「ベリーベスト」に近いチーム編成を行えるようになってきましたね。面白くなりそうです。そんなこんなで、「日本の輝ける星」のプレーを、同時代に生きてみることができる幸せを、かみしめています。
【第6位】6場所すべてで優勝力士が変わった、戦国大相撲
大相撲はなんだかすごい年になりましたね。年6場所行われますが、その6場所すべての優勝力士が違うという事になりました。1月には御嶽海が関脇で優勝、ようやく大関昇進を決めて地元は大盛り上がりでした。3月場所は次代の大関と目される関脇・若隆景が高安を破り初優勝。大きな大関への足固めを行いました。5月には横綱・照ノ富士が黙っちゃいませんでした。3場所優勝を逃すのはありえないとばかり強さを発揮して優勝。7月にも優勝へ最短のところにいたものの、千秋楽に敗れ、なんと優勝をさらったのは平幕の逸ノ城。幕内最重量力士の一人である逸ノ城が、いつもの脆さはどこへやらで、どっしりとした相撲を取り優勝をさらいました。そして迎えた9月場所、今度は角界の鉄人、玉鷲が37歳とは思えないような若々しく迫力のある相撲を取り、千秋楽では高安を破り2度目の優勝。笑顔の下にある勝負根性を見せつけてくれました。一年納めの11月、九州場所。照ノ富士が休場となったこの場所、最後に輝いたのは休場明けの平幕、阿炎でした。この場所も高安が単独トップに立つ展開でしたが、千秋楽に阿炎に敗れ、貴景勝を加えた3人の優勝決定巴戦で、阿炎が2連勝で初優勝を射止めました。とにもかくにも、6人の優勝者、そのうち3人が平幕で、横綱は1回、そして大関はゼロという内訳でした。面白いといえば、これ以上おもしろいものはないというような、今年の大相撲戦国時代でしたね。
【第5位】オリックス 最終戦での大逆転V & 勢いに乗ってイチロー以来の日本一
今年のプロ野球。昨年パ・リーグを制しながら日本シリーズで一敗地にまみれたオリックスが、捲土重来とばかりに日本一を達成しました。正直最後の最後まで、オリックスがパ・リーグを制覇するとは思っておらず、シーズン最終盤から勢いに乗った戦いぶりは、見事の一語に尽きました。シーズンはSB、西武、オリックスの3チームで9月中旬までやってきたものの、オリックスにはなんだかイマイチ勢いがないように感じられていました。しかしまずは戦力のない西武が脱落、残った2チームではSBがきっちりと終盤の戦い方を進め優勝寸前まで歩を進めてきました。そして迎えた最終戦。SBが敗れ、オリックスが勝ったときのみオリックスの優勝という流れでしたが、はっきり言ってその確率は20%もなかったでしょう。その最終日。楽天と戦ったオリックスは中盤までリードされ、ロッテと対戦のSBはしっかりとリードという展開。まるで予定調和のように、SB優勝へのレールが敷かれていると思いきや、オリックスが楽天を逆転すると、にわかに風雲急を告げてきて、SBと戦っていた「目標のないロッテ」がなんとSBを逆転。そしてそのまま両ゲームがゴールになだれ込み、なんとなんと、最終戦での大逆転決着で、オリックスがパ・リーグの優勝をさらったのです。その後はもう、語らずとも。。。。勢いに乗ったオリックス、CSではSBを軽く蹴散らし、日本シリーズでは大黒柱のエース山本をけがで欠くという大ピンチ、しかも0勝2敗のビハインドから、なんとなんと、大逆転の4連勝で日本一をつかみ取ったのです。このチームの復元力は、なんでしょうか。巷では、これまで地味だったオリックスファンが急増中とのこと。四半世紀の時を経て、元祖強豪が、華麗によみがえった1年となりました。
【第4位】PFPの輝きから4団体完全制覇へ 井上尚弥のこの1年
村田諒太のビッグタイトルマッチから2か月。今度は日本が誇る世界最強のボクサー”モンスター”井上尚弥が、同じさいたまスーパーアリーナで、これまた歴戦の勇士、前回の対戦では判定までもつれ込む激戦を繰り広げたノニト・ドネアと3団体統一タイトルマッチを行いました。井上がいくら強いとはいえ、ドネアもものすごく強いボクサー。世界中の注目を集めた「ドラマ・イン・サイタマ2」は6・7にゴング。この試合、「井上尚弥って、こんなにも強いんだ!」という事を世界中の格闘技ファンに見せつける一戦となりました。何しろほとんどダウンをしないあのドネアを、わずか2Rで圧倒的にKOで破った!!!この事実は、もう動かしようのないもの。そして、この結果を受けて米・リング誌が選ぶ「パウンド・フォー・パウンド」、要するに「いま全階級の全ボクサーの中で、誰が一番強いの?」というシンプルなランキングで、井上尚弥が日本人としては初めて、1位に輝いたのです(現在は2位)。ホントこれはすごいこと。世界中のだれもが、井上の強さを認めたというのと同義で、ホント日本人として、こんな誇らしいことはありません。その井上尚弥、12・13に、バンタム級の4団体統一をかけてWBAチャンプのバトラーと対戦をし、11RのTKOで葬り去り4団体を制圧しました。試合はまさに圧倒的。最後の刺客を倒し、バンタム級にはもう対戦する相手もいないという事を世界中に示した2022年の暮れになりました。リング上でも表明しましたが、23年はSバンタム級に階級を上げ、「挑戦」の年になります。しかしワタシは、このSバンタム級にも敵はいないのではないかと思っています。何しろ普段、井上がスパーリングで相手にするのはSバンタムかさらに1階級上のフェザーの選手たち。そこでも彼は、押し合いで押し込まれてもしっかりと対応できていますから、そこに関する心配はさほどないのではないかと思います。ワタシは彼のパンチ力はフェザー級だと思っているので、Sバンタム級ではバンタム時と同じように強打で席巻できるのではと思っています。いずれにしても、楽しみしかない23年となりそうですね。期待しています。
【第3位】ヤクルト村上 まさに神様 三冠王&56本塁打の金字塔
今年のプロ野球。様々なことが起こりましたが、なんといってもこの人が話題を独占したといってもいいでしょう。ヤクルトの「村神様」こと村上です。まさに今年は、「鬼のような活躍」ですね。いやっ、神のような活躍か。。。。(神のような活躍って、なんだ????)シーズン開幕の4月こそややスロースタートでしたが、5月を迎えるともうエンジン全開。来る日も来る日も打って・・・・・って感じのイメージが、今年のワタシの、村上のイメージですね。チームも村上に引きずれれるように勝って勝って勝ちまくって・・・・・・すんばらしい活躍でした。特に山田が不調、オスナ・サンタナや青木、川端など昨年打ちまくった選手たちの成績がイマイチ伸び悩む中、村上にかかる比重は非常に大きかったと思いますが、見事に重圧を力に代えて、打ちまくりました。終わってみれば、見事な最年少三冠王を獲得、さらにあの王さんの持つ日本人ホームラン記録を久々に更新する56号を、最終戦で叩き込みました。村上に始まり、村上に終わった今年。しかし昨年達成した日本一は逃しましたから、新たな挑戦が来季はまた、はじまります。また豪快な打撃で、我々を楽しませてほしいですね。
【第2位】仙台育英が甲子園初制覇。新時代の戦法駆使し、優勝旗、ついに白河の関を超える
仙台育英が、103回にわたる甲子園の高校野球に、新しい風を吹き込みました。初めて優勝旗が東北の地にわたったこの大会は、長く記憶される大会となるでしょう。仙台育英は県予選では必ずしも盤石な戦いをしてきたわけではありませんでしたが、甲子園でひと試合ごとにどんどん強くなっていき栄冠にたどり着きました。その戦いぶりは、新時代を強く意識させるもの。5人、6人と揃う140キロ越えの速球を持つ投手を、惜しげもなくつぎ込んで行って相手の反撃を断つとともに、きちっとローテーションを組んで戦う戦い方は、甲子園に新風を巻き込みましたね。投手複数制が推奨されるこの時代の甲子園でも、これまでは、複数投手と言ってもまあ二人、あるいは多くて3人の信頼できるピッチャーを状況によってつぎ込んで・・・・という戦い方が主流でしたが、これだけの【投手陣】と言える集団を引き連れて守りをがっちりと固めるやり方は、大学野球、あるいは社会人野球のそれによく似ています。多分監督が、十分に研究をして「勝つメソッド」を確立し、それを部員に叩き込んで行ったのだと思いますね。打線も決して長打がバンバン出るチームではありませんでしたが、機動力や小技、さらに低い打球をセンター中心に・・・・といった、【高校野球で勝つメソッド】が存分に盛り込まれたチームでした。まさに「勝つべくして勝った」甲子園だったと思います。この仙台育英の優勝によって、”甲子園の波”は少し変わっていくように感じられます。この春まではまさに大阪桐蔭を中心とした近畿勢が地区レベルとしては完全に突き抜けていましたが、ここに東で東北地区が今後もグッと力を伸ばしてくるのではないかと思っています。東の仙台育英、西の大阪桐蔭という図式、ひょっとしたら出来上がるかもしれませんね。その萌芽はこの秋の明治神宮大会でも見受けられました。大阪桐蔭に完全な盤石さが見られなかったのと同様、仙台育英は直接対決で敗れたものの、確実にその距離は縮まっているという事が感じられました。高校野球は新時代を迎えそうですね。何かの競技で指導者が「これで完全に昭和の○○(競技名)は終わりを告げたな。」と話していましたが、高校野球においてワタシは、「これで完全に20世紀の高校野球は終わったな」と感じています。チーム作り、戦略、モチベーション、そして地区の切磋琢磨。いずれもが今後、大きく変わっていくことが考えられます。今年の甲子園からは、延長戦に入るとすぐにサドンデスになるそうですね。そうなると、高校サッカーにおける「すぐにPK戦」と一緒で、甲子園に勝つための新たなる戦略が構築されていないチームは、勝ち上がっていけなくなると思います。投手の起用にしても然り、攻撃のメソッドにしても然り。それが万人受けしていくのかについてはまた論を待たなければいけませんが、高校野球の歴史も転換点を迎えていることは確か。その中心に、仙台育英を中心とした東北球児が座ること、十分に考えられますね。
【第1位】サッカー日本代表 ワールドカップで、ドイツ、スペインを撃破!
やっぱり今年のハイライトは、サッカー日本代表でしょうね。カタールで開かれたサッカーワールドカップ。日本代表は「今までよりも強いぞ」と言われていたのは確かですが、何せ入ったグループが最悪。新世紀に入ってから優勝の栄冠に輝いたまごうことなき”サッカー大国”のドイツとスペインが同組の中にいて、「こりゃどうしようもないわ」というのが戦前の予想。そのためかどうだか、このワールドカップ、肌感覚では大会前は「最も盛り上がっていないW杯だなあ」なんて感じていました。しか~~~~し。始まってみると状況は一変。日本は初戦、あのドイツに対して、前半押されっぱなしの展開を後半ガラッと変え、堂安、浅野、三苫らの途中出場組が躍動。なんとなんと2-1の逆転で初戦を飾ってしまいました。「こりゃもう、日本中大騒ぎさ!!」って感じで、普段サッカーなんて見たこともないような人たちまで「昨日はすごかったよね~」なんて会話になるほどのすごさ。日本でやった02年のワールドカップの時をほうふつとさせるような感じになってきたと思ったら、次の試合で「マスト・ウィン」なんて言っていたコスタリカに攻めども攻めどもゴールを奪えず、反対に決められて0-1の敗戦。。。その後はお決まりの、マスコミあげての戦犯探し、悲観論のオンパレード。ワタシも「そんな物には流されね~ぞ~」と思っていたものの多少流され「スペイン戦はもう、無理じゃね」ってことになっていました。案の定前半は一方的にスペインに攻められ0-1のビハインド。「こりゃこりゃ」と思っていたら、またまたドイツ戦と同じく途中交代メンバーが躍動して、ガラッと試合の流れが変わっていくのを肌で感じているさなか、堂安の同点ゴールが生まれました。「よっしゃ~~~~」なんて電車の中、心の中で叫んでいたら、今度は「三苫ー田中碧」の懐かしのフロンタホットラインが機能して逆転。コーフンもMAXになってしまいました。その後はず~っと心臓を鷲掴みにされている状態が続き、本田さんの開設に助けられながら何とか目を離すことなく見ていると、歓喜のホイッスルが。。。。夢見心地とはあのことですね。朝4時やら5時やらであんなにコーフンできるなんて、やっぱり国際試合はいいなあ。。。眠いけど。まあ、決勝トーナメントのクロアチア戦は、多くを語らんでいいでしょう。あの試合も、素晴らしい試合だったと思います。負けたけど、いい試合でした。勝ちかけてたもんなあ、あの試合も。
ということで、
今年も様々なスポーツ、
振り返ってみるとあったんですねえ。
社会不安は増し、
ウクライナで戦争が起こり、
この日本もいつ攻め込まれてくるかわからないような不穏な空気が、
上空にに漂っている気がします。
しかしそんな中でも、
スポーツは行われています。
ウクライナ代表はワールドカップ最終予選を誇り高く戦い抜きましたし、
あのボクシングのロマチェンコ選手も、
国内で銃を持った戦いを経て、またグローブを身に着けてリングに戻ってきてくれました。
彼らは、
苦労している国民にスポーツのチカラを見せ、
勇気を与えるために、この情勢の中必死に戦っているのだと思います。
こんな中でもまた、
スポーツのチカラを発揮できる場所が、
確実に存在しています。
今年の世相を表す漢字は「戦」。
もちろん戦争のことをメインに指していますが、
来年はスポーツの世界で「ものすごい戦い」が繰り広げられること、
スポーツフリークとしては願ってやみません。
世界に平和が戻り、
人々が声をからして声援を送る。
ワタシ達が今までごく当たり前に享受してきた世界が、
戻ってくることを祈願してやまない、
年の瀬です。
どうか皆さんにとって、
2023年が良き1年になりますように。
来年もまた、
よろしくお願いします。