SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

2011 ドラフト総決算

2011年10月28日 | プロ野球

【2011年ドラフト1位指名選手】

中日    高橋周平(東海大甲府・内)      SB      武田翔太(宮崎日大・投)
ヤクルト  川上竜平(光星学院・外)       日本ハム   菅野智之(東海大・投)
巨人    松本竜也(英明・投)           西武      十亀 剣 (JR東日本・投) 
阪神    伊藤隼太(慶応大・外)         オリックス  安達了一(東芝・内)
広島    野村祐輔(明治大・投)         楽天     武藤好貴(JR北海道・投)
横浜    北方悠誠(唐津商・投)         ロッテ     藤岡貴裕(東洋大・投)



2011年のドラフト会議。
無風なのかと思いきや、
”大どんでん返し”がありましたね。

巨人・原監督の甥でもある東海大の剛腕・菅野を巡り、
駆け引きがありましたね。

巨人としては、
言いたいことは山のようにあると思いますが、
そこはルールに則った上での競合指名。
公式には何も言うことはできません。

1990年代から2000年代前半にかけて迷走を続けたドラフトという制度。
本来の『戦力均衡』『契約金等の高騰を防止する』といった理念を自ら投げ捨て、
殆ど自由競争とかしていた【逆指名】や【自由獲得枠】という名の出来レース。
そこにFA制度などが絡んで、
巨人が『何としてでも俺たちの天下を続けるのだ』という数々の政策。

しかしながら、
そういったことも相まって、
90年代の後半からズルズルと人気をなくしてきたプロ野球という世界。

しかし2000年代に入り、
かつてはあたかもマイナーリーグのように扱われていたパ・リーグが次々に新しい血を入れ、
どんどん新たな方向を模索し始めました。

地域密着、ファンサービス、自前選手の育成・・・・・

セ・リーグにはない斬新な野球を展開し、
今ではセ・リーグに肩を並べるまでに成長してきたというのが、
現在のプロ野球の姿ではないでしょうか。


昨日のドラフト会議を見ていて、
巨人が自前のメディアを使ってあたかも菅野を巨人以外の球団には『アンタッチャブル』な存在にしようとしていたところに、
北海道日本ハムがそんなことはどこ吹く風という体で切り込んでいった、
というストーリーが、
痛快にワタシの体の中を駆け抜けていきました。

たぶん、
巨人が初めてこういった≪囲い込み≫手法を使ったのであれば、
そこは各球団とも原監督と菅野選手という叔父-甥の関係もあって、
手を引いていたのではないでしょうか。

しかし、
これが巨人の常とう手段であり、
長野、澤村と過去2年間にわたり『キラ星』選手を同じように囲い込んでいたので、
日ハムとしては『こんなこと、毎年許しちゃあらんねえ』
という気持ちになったのではないでしょうかね。

新聞報道によると、
日ハムのドラフト戦略は『獲れる選手を獲るではなく、獲りたい選手を獲る』
というもの。

確かに、
04年ダルビッシュ、07年中田、10年斎藤と、
常にキラ星を取りに行っていますね。
ちなみに、
外したとはいえ06年には田中(楽天)、09年には菊池(西武)にも入札しています。

しかもこういった戦略を取り出したのは、
北海道に移転してからだと思いますね。

明確な球団経営とチーム作りの哲学がある日ハムという球団、
拍手を送りたくなっちゃいます。

ソフトバンクにもそれは言えますね。
1位・武田、2位・吉本の”未完成”のビッグ右腕を指名。
5年後を考えた戦略を取りました。
さすがです。

ドラフト戦略がどうもうまくない楽天、ロッテは、
今年は明暗を分けました。

ロッテが1位・藤岡、2位・中後を獲得した”大当たり”ドラフトだったのと引き換え、
楽天は”はずれ”ドラフトになりそう。
しかし釜田(金沢)三好(九国大付)と甲子園のヒーローを獲得し、
”名”を取りましたかね。

ワタシが期待していた西武に言いたいのは、
また数年前の【王道】を外す戦略に出て一本釣りを狙ってきたのに、
心底がっかりしました。
外れ1位で十亀を指名したのなら話は分かりますが、
”戦略”という名のもと競合選手から早々と撤退して即戦力という名の2番手を狙う戦略、
まだ懲りてないのかねえ・・・・・・・
と思わざるを得ません。

00年 大沼
02年 後藤・長田
03年 山崎
05年 松永
07年 平野

なんて、
この戦略を取った時の指名選手、
どの選手も活躍しているとは言い難い成績しか残せていません。
1位という権利を、
半ば捨てているともいえるような。

大沼にしても長田、山崎、松永、平野にしても、
初登板を見た時に『なんでこんな選手を1位で指名したんだろう』
というような球しか放っていなかったですもんね。

キラ星から撤退して一本釣りするなら、
やはり高校生に行ってほしかった。

それでないならば、
はずれ覚悟でキラ星を獲りに行ってほしかったですよ。

松坂、岸、菊池、大石。

これらの選手は、
『本当に一番欲しくて獲りに行った』
選手たちで、
だからこそ輝くしマスコミに取り上げられる回数も増えるというもんでしょう。

球団が地味だからといって、
選手補強まで地味にする必要なんて、
全くないんですから。

70年代のチーム創成期から、
80年代終わりごろにかけての黄金期のドラフト戦略があまりにも華々しかったので、
なんだかここのところの戦略には首をかしげざるを得ないことばかりです。
まあ、
だからジワジワと力を落としていっているといえるのでしょうね、残念ながら。
まあ今年も、
下位指名の選手のブレークに期待しましょうかね。
今の主力、特に野手はそういった選手ばかりですからね。

さ~て、
愚痴はこれぐらいにして。
どうもファンのチームには【超辛口】になってしまいますね、いかんいかん。



セ・リーグでは、
阪神、広島、中日がいい指名をしましたね。
特に阪神の歳内投手、
これからもずっと注目していきます。

出身地の近くだし、あの甲子園だし、
いいことづくめの彼の成長、
楽しみです。

広島もなかなかいいですよ。
前田、福井、今村らの若手剛腕投手陣に、
野村が加わると面白いことになりそうです。
80年代の【赤ヘル投手王国】の再現がなるかといったところです。
報道によると、
ひょっとするとメジャーリーガー・黒田の出戻りもあるかもということ。
そうなったら、
来年はひょっとしたらひょっとしますよ~。
まあ、栗原のFA離脱がないことを祈願しています。

中日は、またも高橋という『フランチャイズプレーヤー候補』の選手を獲得しましたね。
上手く育てば森野なんて目じゃなく、
立浪クラスになる可能性を秘めた選手だと思います。
タイプとしては岩村(のいい時)のような感じですがね。

巨人・・・・・・・・・・・残念!
ヤクルト・・・・・・・・残念!!
横浜・・・・・・・・・・・残念!!!

といったところでしょうかね。

しかし下位指名のプレーヤーがブレークしたり、
予期せぬことが起こるプロ野球という世界。

結果は数年後じゃないと、
分かりません。

いい意味で期待を裏切り、
ブレークする選手がたくさん出ること、
願ってやみません。
頑張ってください!


*それにしても夜にやっていた『ドラフト感動物語』みたいな番組、あれどうにかなりませんかねえ。
  野球には愛情のかけらもないバラエティばかり作っている製作者が作ったであろう、
  安っぽいお涙ちょうだい番組。
  見ていられませんでした。
  (巨人育成4位・柴田投手(明大)のベーチェット病にかかわるあの作り、あれじゃあ病気がどんなに大変で彼がどんなに頑張ったかについては、ほんの触りしかわかりませんよ。彼の本は読みましたが、もっと壮絶なもの。納得いきません。)

  TBSは、さっさと自前の球団を手放して、とっととプロ野球から離れてくれよ。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« クライマックスシリーズ 第1... | トップ | CS第1ステージ開幕 今年も”... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

プロ野球」カテゴリの最新記事