選抜高校野球第6日 東北高校 この地に立つ！

ついに東北高校が、
甲子園の地に帰ってきてくれました。

観戦している我々は、
とにかく彼らがプレーしていること、
そのことが嬉しく、
あっという間に試合が進みました。

試合の勝ち負けは、
この試合に限ってはさして重要なことではない。
と思っていましたが、
やはり敗れると悔しい。
勝負ですからね。

【完全アウェー】の雰囲気の中、
力を出し切った大垣日大にも拍手。
見事な戦いぶりでした。

葛西投手、いいですね。
そして打線も17安打の猛攻。
阪口監督、
今大会は完全に『狙って』チームを仕上げてきましたね。
前任校の東邦とよく似たチームカラーのチームです。
『春の阪口』今年も怖い存在です。


さて、東北高校。
たくさんの人たちに声援を受けながらのプレーでした。
彼らは今日のこの試合のこと、
決して忘れることはないでしょう。
彼らのこれからの野球生活、そして人生の糧になるよう、
心から祈っています。

野球をやっていた人たち、
社会でも、一本芯の通っている人が多いと常日頃感じています。

この日の体験を、
これから彼らの後輩や、
今後生まれ来る子供たちに伝えていってほしいと思います。
それこそがあなた方の『できること』だと思っています。

震災を受けて避難所生活をしている方々、
東北のハツラツとした戦いぶり、
見てくれたでしょうか。


第2試合からは2回戦。
8強入りをかけてのバトルになります。

第2試合の九州国際大付属vs日本文理は、
九州国際大付属の三好投手の出来が素晴らしかった。
日本文理は、
やはり雪国のチームだけに、
まだ春の段階でこういう好投手を打ち崩すのは難しかったことでしょう。

しかし一昨年も、
春は初戦で清峰の今村投手に完封負けを喫したものの、
夏は打線を鍛えて甲子園に再登場。
その活躍はご存じの通りで、
驚愕の打線は相手を震え上がらせました。

今年のチームも似たような雰囲気を感じます。
投手陣では、
リリーフした波多野投手が素晴らしい球を投げていましたね。
完全な二本柱も確立できたようで、
夏に向けて好材料の多いセンバツになったと思います。

第3試合はビックリしました。
1回戦でも感じた、
なんとなく調子が上がっていないように見えた天理の不安が一気に出てしまいました。
今年のチームは、
過去4季の甲子園での厳しい戦いを糧として上位に進出してくるのでは、
と読んでいた天理ですが、
またも8強を逃しての敗退となりました。

北海の玉熊投手は、
落ち着いてコーナーを突く投球を続けていたものの、
あの天理が完封負けをするような投球には、
正直見えなかったのも確かです。

近年、
何かもう一つ歯車がかみ合っていない天理を象徴するような敗戦だったような気がします。

勝った北海は、
玉熊投手の好投をバックが好守で盛り立てるといった、
しぶとい戦いぶりが目につきました。

初戦も感じましたが、
まだまだヒットの無駄打ちも多く、
洗練された戦いぶりではありませんが、
こうして勝ち上がってくるうちにどんどんチームが成長していることでしょう。

自慢の打線の爆発待ちの面もありますが、
楽しみなチームになってきました。

さて、
今日も8強をかけた戦いが繰り広げられます。
震災地代表で唯一勝ち残った光星学院。

選手たちは大阪に里帰りして、
かえってリラックスして戦えているのかもしれません。
今日の相手は強豪の智弁和歌山。
得意の打撃戦に持ち込むことができるのでしょうか。