川上哲治デー

昨日はワタシにとって週に一度のお楽しみ、
巨人・菅野の登板日。
今日も「ピッチングの神髄」ってやつを楽しもうと、
チャンネルを回しました。

ふと気づいたのですが、
ワタシが今の菅野に向ける視線、期待、ワクワクなどは、
ちょうどドジャーズに入団した年の野茂が先発するときに感じたそれと似ています。

「今日は一体、どんなピッチングを見せてくれるんだろう」
という期待感が大きくて、
本来なら野球というのは打撃戦が面白いと思うのですが、
この日ばかりは投手戦がとても面白いという事になりますね。

そんな菅野、
昨日は勝利こそつきませんでしたが、
8回に降板するまで1失点（結局失点は2）で、
見事なピッチングでした。

まあ、あそこは中川でしょうね。
ちょっとだけ「高梨の方がいいのでは」と思ってしまいましたが。。。。。

そんなこんなの試合でしたが、
昨日巨人は川上哲治デー。
川上哲治氏が生誕100年のメモリアルデーという事で、
全員の背中に「16」の背番号がついていました。

メジャーではジャッキー・ロビンソンの「４２」が有名ですが、
全員が同じ番号をつけて戦うメモリアルゲーム、
いいですね。

そんな川上哲治さん、
ワタシは無論現役時代の彼を知りません。
「打撃の神様」と言われ、
「ボールが止まって見えた」という言葉は野球ファンなら多くの人が知っている言葉だと思います。

しかし川上さんがその本領を発揮したのは現役を退いてから。
そう、名監督として巨人を無敵のＶ9に導いた指揮官としてでした。

ワタシが物心ついたときにはすでに巨人はＶ9の真っただ中。
長嶋、王を中心として「この世の春」を謳歌していた時期でした。
チャンネルを回せば強い巨人がいつも目の前にあり、
子供が喜ぶ漫画、アニメでも「巨人の星」「侍ジャイアンツ」など巨人のものばかりが花盛りでした。
み～んな野球帽をかぶって小学校に通学し、帰れば草野球に興じていたあの頃、
ワタシも最初に買ってもらったのはジャイアンツの帽子、
そしてジャイアンツのユニフォームでした。

まあ、そのうちに生来の反骨精神（？）ってやつで、
アンチ巨人に早変わりしましたが。。。。。

それでも長嶋、王のバッティングは大好きで、
憧れではありました。

そんな巨人を率いた川上監督、
彼の存在は子供心に「神様」のように感じていました。
全てお見通しのような洞察力を持つ『世界のリーダー』（子供には野球の世界がすべてでしたから、ね）
って感じでした。

まさに「負けるはずのない指揮官」でした。


子供のころからプロ野球と並んで高校野球が好きだったワタシは、
まずこの川上さんが高校野球の時代はどんな選手だったのだろうという興味から、
戦前・戦中・戦後の高校野球に、いたく興味を持ったものでした。

昭和48年の巨人、阪神の最終決戦による優勝決定という時も、
結局は巨人が絶対に優勝を飾るのだろうなあと、
子供心に信じ切っていたような気もします。

それだけに翌昭和49年に巨人が優勝できなかったことというのは、
子供心に衝撃でした。
「プロ野球って、巨人が優勝しないこともあるんだあ」
なんていうごく普通のことを、初めて意識した年でもあります。
それまでは普通に、「王者っていうのは、負けないもんだ」なんて信じ切っていたもので。。

しかもあの長嶋は引退してしまうし、
何だかわさわさとした気分でしたね。

川上さんは最後の最後まで「偉大な人」という感じで、
子供心に「長嶋、王の偉大なる師匠」と思っていましたので、
後年川上さんが長嶋さんを監督から引きずり下ろした黒幕になっていたというのを読み、聞き、
はじめて子供の世界のイメージだけでは割り切れない「大人の世界」を垣間見たような気がしたもんです。


川上さんの話題が出て懐かしかったので、
昔のグラフ紙などをひっくり返してみたら、
川上さんはもとより、長嶋さんや王さんの自宅の住所などがそこにばっちり掲載されていて、
何だかのけぞってしまいました。
なんだか、おおらかな時代ですね。

そんな巨人軍とは切っても切れない深い関係にある大功労者である川上さんをしのぶ、
そんな日があるというのは、
いいですね。

未来には長嶋さんの日、王さんの日も、
確実に作られることでしょう。

そんな日は、
巨人軍の選手みんなが、
永久欠番である「3」「1」のユニフォームを着て躍動するのかあ。。。。。。

今すぐにでも、
そんな日を作ってもらいたいものですね。

いろいろなものを思い出す日に、
巨人は吉川がサヨナラヒットを放ち劇的な勝利。
またまた独走へ、
足元を固めました。

巨人にとって、
いい日になりましたね。