SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

藤川球児の引退 

2020年09月01日 | プロ野球

昨日8月31日。

今年の夏が終わるという感慨以上に、
としまえんが閉園するという事に寂しさを感じていました。

そこに飛び込んできたのは、
阪神・藤川球児の引退という報。
今季限りという事で、
まだ60試合ほど残っている残りのゲームで彼のピッチングは見られるのですが、
やはり寂しさというのは拭い去れませんね。

彼は高知商出身という事で、
最初に2年生で甲子園に出たときから注目し、
応援してきた選手です。

あの98年のドラ1で阪神に入団と聞いて、
「へえ、すごいなあ」
と感心しましたが、
何せキラ星がてんこ盛りのドラフトでしたので、
その中ではあまり目立った存在ではない「希望枠」のイメージがありましたね。

案の定最初の数年は、
華々しく活躍する松坂を横目に、
雌伏の日々を過ごす藤川がいました。

ワタシもそんなに普段から阪神の試合を熱心に見る方ではなかったので、
ブレークしてくるまではなかなか目にする機会もありませんでしたが、
05年に「あの藤川がすごいらしい」というのを聞いて、
気持ちが高揚したことを覚えています。

何しろ巷で言われている通り、
火の出るようなストレートを投げていましたね、あの頃の彼は。
長く野球を見てきている中でも、
あれだけすごい伸びるストレートを投げた投手というのは、
数少ないと思います。

その頃でも150キロ台のストレートを投げる投手はたくさんいましたが、
間近で見て「スゲ~」とうなったのは、
やっぱり藤川でしたね。

ちなみにこの同じ時期かなあ、
ベイスターズのクルーンの「160キロ球」を見ましたが、
全然早く感じませんでした。
「藤川の方が、全然凄いよ!」
と思った思い出がありますね。

藤川の投げる球は、
急速以上に球の質がすごかったという事なんでしょう。
現在トラックマンなどで回転数のデータなどが出て来てその「伸びる球」の解明も進んできていますが、
藤川(さらにダルビッシュなど)は、
究極の「いい球質」のピッチャーなんでしょうね。
「バッターボックスで対戦したくね~」
と思った代表格のピッチャーでした。

そんな藤川も海を渡って苦労して、
更に海を渡り帰ってきてからもさらに苦労し、
16年から阪神と再度契約して、
円熟味を増した投球で阪神のリリーフ陣をがっちりと固めてくれました。

「野球選手の生き方とは、かくありたい」

と思わせてくれる投手で、
リスペクトする気持ちは強かったです。


最近スポーツノンフィクション作家の旗手である矢崎良一氏が『松坂世代 それから』というハードブックを出版し、
ワタシは「待ってました」と思っていたところでした。

彼の06年に出版した『松坂世代』という本を買って、
むさぼるように読んだこと、思い出しました。

その『松坂世代 それから』の帯には、
こんな文字が躍っていました。
「栄光の『松坂世代』とは、実は敗者の集団だった?!」

その刺激的な帯に誘われ、
ちょっとだけ立ち読みしてしまいましたが(後日すぐに読める時間がある時に購入の予定です。)、
その中には「松坂世代は、実は名球会の選手を一人も出していない」と書かれていました。

読みながら「そういえば、そうだな」なんて思い、
「でも、藤川がすぐに名球会入りするんじゃないかな?」
なんて思いました。

デイリーだけではなくいろいろな媒体で、
今年達成される記録として藤川球児の250セーブ、そして名球会入りの文字が躍っていたからです。

それを覚えていたワタシ、
即座にそう思ったのですが、
そう思いつつ「でもこのまま引退したら、達成されないよなア・・・・・・」
なんてことも頭をかすめたのは事実。

そんなことをつい先週末に思ったばかりだったので、
昨日の藤川球児の引退発表には、
本当に驚きました。

あの球界を長く席巻した松坂世代が、
ひとりの名球会選手も出さずに全員が現役を終えたら、
何か得も言われぬ寂しさを感じてしまう・・・・・という自分がいます。

現実的には今数少ない現役の松坂も和田も、
名球会入りは難しいと思います。
(まあ、名球会の基準というのが、現代の野球においては投手にはとても難しくなっているので、大打者がいない世代はなかなか難しいとは思うのですが。。。。。)

藤川には、
何としても頑張って、
250セーブを達成してほしい!
それを念願しています。

最後のひと踏ん張り、
頑張ってくれ~球児!




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