昨日はまた、全国的にうだるような暑さでしたが、
そんな中、甲子園への道は加速していきます。
ついに今年、106回全国高校野球選手権大会の代表校第一号が、
決まりました。
南北海道からは札幌日大、
秋田からは金足農、
そして沖縄からは興南が出場を決めました。
昨日の午後は、
ま~忙しかったあ。
1時から開始の秋田大会決勝と、
同時刻開催の沖縄大会の決勝、
どちらも見逃せない試合だったので2か所で配信をONにして視聴。
そしてテレビではラグビー日本代表の試合と、
昨日から尊富士が出場するという大相撲・十両の土俵にもフォーカスしていました。
秋田大会の決勝と、
沖縄大会の決勝は、
ホントどちらも激アツな試合。
ハラハラ、ドキドキして見ていましたが、
どっちも同じように佳境に入っていって、
心臓がつぶれそうになりながら見入ってしまいました。
まずは秋田大会。
あの金足農が、
あの吉田輝星を擁して大旋風を巻き起こした夏以来の出場を目指して決勝へ。
マウンドに立つのは、
あの吉田輝星の弟、吉田大輝。
まだ2年生ではありますが、
既にそのマウンド上の佇まいは兄貴そっくり。
右本格派のストレートは140キロを優に超え、
スライダーの切れも本物。
対するは名門、秋田商。
今年は強打のチームを作って春に続いてこの夏も快進撃を見せての決勝進出でした。
試合は一進一退の攻防が続き、
2点差で金足農リードのまま最終回へ。
しかし秋田商はここから魂の反撃。
1点を返し、なおも1死満塁と、
吉田を攻め立てます。
もう球数が150球を優に超えた吉田は、
さすがに疲れの表情が見え隠れしますが、
ここからが「吉田劇場」の開幕。
「好投手」と言われる彼の真骨頂を、
見せてくれました。
最後の最後にまたギアを入れ替えた吉田は、
次打者を浅い中飛に打ち取ると、
最後はスライダーで三振。
その瞬間、
グラウンド上に歓喜が広がり、
「あの夏」以来の「この夏」を手繰り寄せたナインが、
誇らしげに指を天に高々と掲げました。
あの夏のエース吉田輝星を継ぐ、弟のエース吉田大輝。
そしてこのチームのキャプテンは、あの夏6番を打ち、
苦しかった横浜戦で逆転の3ランを叩き込んだ高橋の弟、高橋。
あの夏の輝きからずっと苦しい時期を乗り越えてきた金足農が、
またいいメンバーをそろえて甲子園に帰ってきます。
ホント、楽しみだ~。
そして沖縄大会。
興南、沖縄尚学の2強が引っ張る構図がずっと続いていた沖縄大会が、
今大会は大きな地殻変動に襲われていました。
春から話題をさらっていたのは、
この日決勝にコマを進めたエナジックスポーツ。
アスリート特化の通信制学校で、
沖縄の勢力図を大幅に変える可能性のある学校です。
そしてさらに、
4強のうち3校は通信制の学校、
エナジックに加え、日本ウェルネス沖縄、そしてKBC未来沖縄が勝ち上がり、
いつもとはまるで景色の違う県大会となりました。
新旧の対決なんて言われたこの大会で、
「覇権、奪われてなるものか」
と新興勢力に立ちはだかったのが、
甲子園春夏連覇をも経験する74歳の我喜屋監督に率いられた興南。
甲子園のことは、
出るのも戦うのも、
すべて熟知したこの名監督に率いられた興南が、
ものすごい大激戦となった決勝で最後、
ギリギリの攻防を制して孤塁を守りました。
3-0と興南リードで終盤を迎え、
「エナジックの快進撃もここまでか」
と思われたところから、
試合は大きく動きました。
エナジックのいいところ、
名将に率いられた「選手一人ひとりが考える」ノーサイン野球が炸裂、
一気に3-3と追いついて、
その後はずっとエナジックが押し気味に試合を進めていきました。
ホント、見ていてもほれぼれするような、
いい野球をやっていました。
8回、9回・・・・・
エナジックがいつ点を取るのか、
そこに焦点は移っていたと思います。
しかし興南が、
最後の最後でギリギリ抑えて勝ち越しを許さず、
試合はタイブレークの延長へ。
無死1・2塁からのエナジックの10回表の攻撃、
打者は4番。
バントかと思いきや、
作戦は強行。
そして期待に応えて、
4番がライト前にクリーンヒット。
俊足の2塁ランナーは、
もちろんホームを突きます。
しかしここで、
興南のライト、
ピッチャーから、この場面ライトに入っていたエースの田崎が渾身のバックホーム。
ギリギリでホーム、タッチアウト!!!
凄いプレーが出ましたが、
野球力の高いエナジック、
この間にすかさず1塁ランナーが3塁を陥れ、
さらに1塁ランナーが盗塁して2・3塁のチャンス。
そしてここでエナジック、
なんと「3塁ランナーとのヒットエンドラン」を敢行。
しかし外角球にバッターのバットは空を切って、
飛び出した3塁ランナーはタッチアウト。
得点なりませんでした。
その裏興南は、
どうしても決まらないバントがここでも決まらず、
無死1・2塁は1死1・2塁となってしまいます。
その後2死2・3塁となって、
迎えるバッターは代打の嘉数。
この嘉数がエナジック・マウンドの福本の真ん中に入ってくる球をたたくと、
打球はセンターの左へ。
「抜けろ~~~~!!!!」
という興南サイドの大歓声に乗って、
打球はスローモーションのように、
センターの左を抜けていきました。。。。
なんだかワタシ、
その瞬間が、
スローモーションのように見えました。
「間に合わない」とわかりつつも、
最後の最後、ダイビングで打球に飛び込んだエナジックのセンター、
試合が終わってもしばらく立ち上がれず、
タンカに乗せられて試合後のあいさつに向かいました。
何もかもが、劇的すぎる!!!
そんな沖縄大会の決勝でした。
興南は島袋を擁したチームや、
宮城を擁したチームの時と比べて、
そこまで力のあるチームではないように見受けられます。
しかし。。。。
この苦しい戦いを潜り抜けてきた、
勢いと団結力、
そしてハートがあります。
何かやってくれる夏になるかもしれない予感、
していますね。
そして74歳の我喜屋監督。
まだまだ年を全く感じさせないそのたたずまい、
真っ黒に日焼けした顔とともに、
甲子園のベンチでまた見られることが、
ホント嬉しいです。
その他の地区も、
波乱あり、激闘ありで、
この週末は息の抜けない戦いが続きましたね。
神奈川ではワタシのイチ押し、
”土手ファン”でもある桐光学園が、
筆頭候補の横浜に、まさにボコボコにされました。
結構長いこと夏の大会を見ていますが、
全く記憶にないコールド負け。
これまで何度も何度も、
夏の大会で横浜に煮え湯を飲まされ続けていましたが、
しかしここまで差がついたっていうのは記憶にありませんね。
いつも競り合って競り合って、
最後突き放されてしまうっていうのが多かったんですが、
この試合は一気に突き放されてのコールド負け。
今年はいい選手も多く、
12年ぶりの甲子園が期待されていましたが、
近年言われている「守備や走塁の精度が落ちたのでは・・・・」という心配がそのまま出るような試合っぷりで、
それが出てしまったら横浜とは互角には戦えないなあ・・・・という結末でした。
今年の横浜、
強いですね。
しかしこの「神奈川県大会での横浜の強さ」は、
例年のことといえば例年のこと。
横浜の課題は、
全国大会や関東大会に行って、
力勝負を挑んで分が悪くなった時にどうするのか?
ってことではあります。
西東京では、
第1シードの東海大菅生が、
信じられないような試合で敗れ去りました。
ノーシードの拓大一に対し、
一挙10失点を喫しての敗退。
信じられない・・・・
だけではかたずけられないような、
ショッキングな終わりでした。
西東京はベスト8を前にして、
既に第1、第2シードが消えるという波乱の展開。
さて、どこが頂点に上り詰めるのか。
茨城では今シーズン県内無敗の常総学院も破れ、
関東では先の白鴎大足利に続いて、
どんどん有力校が敗れ去っていますね。
一方東北は、
強豪が悠々とどの県でも勝ちあがってきています。
さて、
残りほぼ1週間から10日。
連日各地で、
代表校が名乗りを上げてきます。
目が離せない1週間になりそうです。
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