今年の選抜の決勝。
中盤まで競り合いの展開となりましたが、
5回山梨学院の打線が爆発。
一気の攻勢を仕掛け報徳の投手陣を攻略。
準々決勝、準決勝に続いての、
打つは打つはのイニングを作り一気に試合を決めました。
2点をリードされたこの回。
一死から大森が四球を選んで出塁、
続く林がレフトフェンス直撃の特大二塁打で2.3塁のチャンスを作ると、
ラストバッターの伊藤がすかさずレフトへ同点のタイムリー。
もうこうなると止まりません。
トップに帰って徳弘がヒットで繋ぐと、
星野が勝ち越しのタイムリー、
岳原が2点ツーベースで5ー2とリードを広げ、
最後は佐仲がレフトに特大の一発を放って締め。
一気呵成の攻撃は、
6安打集中で一気の7点。
まーものすごい攻撃でした。
この大会、
徐々にその強打を発揮し出した山梨学院の打線は、
準々決勝で3回一気に7点で作新学院を沈めると、
準決勝では同点の9回に7安打を集中して一気5点、
優勝候補の広陵をこれまた撃破。
そしてこの決勝の集中打です。
いやあ、
恐れ入りました。
しかしその打線の大爆発は、
そこまでしっかりと投げ切って相手の攻撃を抑え切ったエース林の奮闘あってこそでした。
林は今トレンドの、
数人のピッチャーで回していく「投手陣」というものに、
なんだか敢然と挑戦する「高校野球は、エースあってこそだ!」ということを、
投球で示してくれた好投手でした。
特に球のキレとそのコントロールは、
勝つピッチャーの条件を揃えていました。
投手というのは球速ではなく、
キレとコントロールがあれば相手を抑えられるということを、
全国の投手に再認識させてくれましたね。
山梨学院。
これまで甲子園に、
挑んでも挑んでも、
その都度はじき返されるチームでした。
しかしそんな中で着実に力を蓄え、
ひとつのきっかけで、
全国のファンを驚かせる快進撃。
そしてなんと、
山梨県勢初の全国制覇を成し遂げてしまいました。
関東のチームとして、
唯一全国制覇を経験していなかったのがこの山梨県。
かつて80年代中盤から90年代初めにかけ、
東海大甲府が何度か大旗に近づいたことがありましたが、
それから30年間、
まったく全国制覇の可能性を感じるチームが出てこなかったのも確かです。
山梨学院は、
清峰で全国制覇を経験した吉田監督を指揮官に据え、
全国の強豪への道を模索していたものの、
去年までは何か甲子園にやってくると空回りばかり。
「力はあっても、山梨学院は甲子園には弱いから・・・」
という評価が定着していました。
力があるとされた去年のチームも、
気がつけば春夏共に甲子園にはやってきたものの、
春夏共に初戦敗退の憂き目に合いました。
今年のチームも、
秋の関東大会を制覇したものの、
その後に行われた明治神宮大会では初戦で逆転負け。
「やっぱりな」
ということで、
この大会でも優勝候補の一角を占めることはありませんでした。
そんな中でのこの快進撃。
やっぱり甲子園で勝ち進むには、
何かのきっかけが必要で、
さらに言えば「時の運」をも味方につけて、
初めてそれが可能になるのですね。
ワタシもまた、
学ばせてもらいました。
それにしても。。。
山梨学院が、
まさか優勝にたどり着くとは思わなかった〜。
ホントにホントに、
おめでとうございます。
このところめっきり力を落として、
関西の強豪にやられっぱなしだった関東のチームにとっては、
少し元気の出るニュースだったのではないでしょうか。
関東大会も、
久しぶりに盛り上がるかな?!
それにしても今大会は、
接戦が多くて盛り上がりましたね。
大会前の「4強」がベスト4に3校残ってきましたが、
最後は勢いに乗った山梨学院が優勝をさらうという結末でした。
さて、
夏はどうなるでしょうか。
捲土重来を期すチームも多く、
地方大会から激戦が予想されます。
今から楽しみですね。
すでに夏の戦いは、
始まっています。
それにしても。。
14回の甲子園出場でわずか4勝、
10回が初戦敗退で、
なおかつ1大会で2勝を挙げたことがなかったチームが、
突如の快進撃で優勝とは。
ホントわかりません、
甲子園だけは。
優勝なんて、
思いもしなかった。
やっぱり、
どこのチームにも、
チャンスは転がっているということですね。
地の利、人の利、時の運。
これが揃えば、
あの大旗に、
手が届くということ。
がんばれ、
全国の精鋭たち!