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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

北海道日本ハムファイターズというチーム

2017年12月15日 | プロ野球

昨日何気なく回したテレビで、
日本ハムの栗山監督のドキュメンタリーを放送していました。

これを見ていて、
改めて栗山監督という人は、
北海道日本ハムファイターズというチームが、
本当にぴったりの指揮官だな・・・・・という思いを強くしました。

そして日本ハムというチーム、
21世紀のプロ野球の、
あるべき姿を見せてくれるチームだなという思いを再確認できました。

今年の日本ハム、
昨年の日本一を受けてのシーズンでしたが、
大谷のシーズン当初からの故障離脱、
中田ら主力の大不振、
そして選手の故障の連続で出遅れ、
その遅れを取り戻せないままシーズンを終えてしまいました。

そして大谷はシーズン中から『来シーズンはポスティングでMLBに挑戦』を公言。
チームを退団することが決定的となっていました。

こう書くと、
本当に『今季は何もいいことがチームになかったなあ』とか、
『チームが崩壊過程に入った』とか感じそうなものですが、
何か日ハムの球団やファンには、
そういった感じは見受けられませんでしたね。

それよりもチームの未来はどうなっていくのか(ポジティブな意味で)・・・・・
ということに気持ちの中心が行っている感じでした。

大谷は退団が決定的で、
4番の中田もFAでの退団が取りざたされていましたが、
それでも「新しいスター」である近藤とか、大田とか、
そんな選手の話題が中心という感じ。

そしてそんな状況の中で、
あの清宮をドラフトで引き当て、
『チームの、また新たな未来が見えだした』
という感じでシーズンを終えました。


日ハムというチーム、
東京時代からあまり潤沢に資金が用意されているチームではありませんが、
北海道に来てからというもの、
そんなチームの内情は変わらないものの、
確固たるチーム方針を定めて、
そのチーム作りに邁進しているように見えます。

昔でいうと巨人、
今でいうとSBのように、
『連覇を狙えるチーム作り』
というのはできないチーム事情。

マネーボールで語られているように、
オークランドA’sがやった
『低バジェットながら強いチームを作りにはどうしたらいいのか』
を突き詰めているようですね。

『自前のいい選手を育てて、数年に1回は優勝に絡む』
ということが目標として掲げられ、
『そのためにドラフトでの補強には、絶対に妥協しない』
というチーム作りの信念が伺えます。

ダルビッシュから始まり、中田、斎藤、大谷、そして清宮と、
『高校球児としてその年の”1面トップ”を飾ったような才能を持ったスーパー選手』
を必ず1位で指名して、
そのくじ運の良さも相まって次々に獲得していきました。

そしてほとんどの選手が『球界を代表する、チームの顔』に成長。
そのスターを中心に優勝争いに参画。
必ず「狙った年」にはペナントのフラッグを獲得してきました。

その後はチームバジェットの関係もあり、
育ち切った選手たちをFA、ポスティングなどで「更に大海へ」羽ばたかせて、
また新たなチーム作りを始めるといったサイクルですね。

『チームの中心に据えるスター選手』とともに歩む期間は、
5年から7年。
その選手がピークを迎える時に、
優勝をしっかりと見据えるといったことでしょう。

まさに”メジャーリーグ型のチーム作り”ということが言えるかもしれません。

そんな『チームの方針』をファンがしっかり理解しているからこそ、
時に今年のように下位に沈む年があったとしても、
『これは成長の1段階にすぎない』
という意識になれるのでしょう。
ファンは決して離れていきませんね。

大局観なくパッチワーク的に『その場しのぎ』で毎年急ごしらえのチームを作る球団(日本にも4,5球団あるように見受けられます)のファンは、
その情熱にいつか限りが出てきてしまうもので、
そのあたりが『愛されるチーム作り』のキモのような気がしますね。


そして徹底した地域密着により、
『おらがチーム感』
をファンに強く打ち出してくるあたりは、
心憎いチーム作りです。

低バジェットという負の要素を、
アイデアと信念で、
払しょくしている球団だと思います。


そしてそんな球団の指揮官は、
ヒルマン監督、梨田監督ときて、現在は栗山監督。

監督の選び方も、
『ああ、日ハムだなあ』という特徴が垣間見えますね。

現在の栗山監督は、
本当にこのチームにとっては、
”あるべき監督像”なんではないでしょうか。

まあ、
ファンにとっての「日常」であるペナントレース期間中は、
日々の采配やらでいろいろと文句もありましょうが、
大局的に見て、
いい監督さんだと思いますね。

そして日ハムというチーム、
北海道というところに移ってきてから、
『今まではあまり野球なんて興味がなかった』
という新しいファン層を、
がっつり開拓してきている感じがします。

チームが移転してくるまでの北海道と言えば、
やはり巨人ファンが主流を占める、
『野球好きが多いけど、熱狂的ではない』
という土地柄のように見えましたが、
今は一生懸命「おらがチーム」を応援するたくさんのファンに囲まれています。

昨今大ブレークの広島ファンともちょっと違う、
ブームというわけで増えたわけではない、
地域に根付きそれを日常としているファン層だと感じます。

DeNAのファンにも、
それに近いものを感じますね。

これからが楽しみなチームです。

来年の話をすると鬼が笑いますが、
来季の日ハムは、
また1年厳しい戦いが続くのではないかと予想されます。
大谷の抜けた穴を埋めるのは、
容易ではないでしょう。

しかし、
3年後、いや、2年後に向けてのチーム作りが、
着々と進む希望の年になる気がします。

若い近藤、大田に清宮で組むクリーンアップが完成したら、
日本中のファンを魅了する打線が出来上がるのではないでしょうか。

そうなったら、
昨年の日本一以上に、
盛り上がるのでは?

マッサンのニッカではありませんが、
『長い年月じっくり仕込んだとっておきのウィスキーが、時を経て芳醇な最高級の香りを放つ瞬間』
がきっとやってくると思います。

その時まで、
粘り強く、どんなことがあっても決して見捨てない多くのファンが、
じっくりとその過程を楽しんでいる姿が、
見えてきそうです。


結局ワタシ、
日ハムが好きなんですよね。。。。。




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