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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

男気と、FAについて思うこと。

2013年11月07日 | プロ野球

プロ野球もストーブリーグに突入。

まだアジア選手権?とサムライジャパンの台湾遠征、
そして秋季キャンプなどが残っていますが、
ほとんど興味はありません。

興味は来シーズンのことに移っているといってもいいかもしれませんね。


さて、
日本シリーズが日曜日に終わって4日。

今年は、
未だにその余韻を引きずっています。

楽天の日本一。
見事でした。

その中で、
なんて言っても心に残っているのは田中投手のピッチング。
もう『マーくん』なんて呼べないなあ・・・・・
なんて勝手に思ってしまうほど、
彼のピッチングにはリスペクトの思いしか浮かびませんね。

なんでここまで心を打つのかなあと考えてみたら、
やっぱり彼の『男気あふれるピッチング』ですね。

プロのアスリートがギリギリの勝負の中で見せる『男気』。
そこにワタシは、
本当に魅せられてしまいます。

日本シリーズの前のワールドシリーズでの上原投手もそうでした。
『よっしゃ俺が』
という思い。

その思いが強い選手は、
何だかグラウンドの中で、
光輝いていますもんね。

いつもその男気を見せてくれていた巨人の阿部選手が、
不調もあったでしょうが光らなかったところに、
今年の巨人の敗因は集約されるかもしれませんね。

古~くは巨人阪神戦で、
王さんが頭にデッドボールを食らって退場、
騒然とし殺気立った球場の雰囲気を、
静かに燃えていた『ミスター』長嶋茂雄がホームランを打って黙らせたシーン。

これぞ『男気』を感じる最初のシーンでした。
(ワタシは実際には、巨人の星の中でこのシーンに最初に触れたんですがね)

そしてその反対に、
江夏が巨人阪神戦で、
ノーヒッターをやって、
なおかつ自分のサヨナラホームランで試合を決めたシーンも強烈でした。

この試合は、
瞼に焼き付いています。

そして、
高校野球では松坂がPLとの伝説の延長17回を投げ抜いた翌日、
9回にマウンドに上がったシーンが思い起こされますね。

高校生ながら、
『こいつはなんてカッコいい奴なんだ』
と思った覚えがあります。

サッカーでは『ドーハの悲劇』の時のラモスと都並。

バレーボールの大古。(古すぎですね)


そんな選手たちとともに、
『男気』を放ったマウンドの田中投手。

来年はぜひメジャーのマウンドで、
素晴らしい活躍を見せてほしいですね。

システマティックに【投手の投球制限】などが語られるアメリカの野球ですが、
実はアメリカのファンほど『男気』が大好きな人たちもいませんよ。

『男気』を見せた選手は、
競技が何であれ、
長く語り継いでくれるものです。

【己のプレーに対しての強烈なプライド】と【リーダーシップ】。

これがない限り、
プロの世界で『男気』を発揮する場面は訪れません。

『男気』で語られるプロの選手、
それはとりもなおさず『超一流』ってことです。



さて、
それはそうと、
FAの話題が語られるようになってきました。

フリーエージェント。
日本では93年から導入されたこの制度、
なかなかうまく運用できていないってところが本当のところですね。

最もうまくFAを運用しているのは、
圧倒的にアメリカNFLだと思っています。

たくさんの制度とリンクさせて、
実によく各球団の均衡が図られていると思っています。

アメリカでもMLBは、
最もFA制度に失敗していると思います。

戦力の均衡ははかられず、
『強いものはいつも強く、弱いものはいつまでも弱く』
という図式が、
明確に出てしまっているリーグですね。

だから全米での人気という面でも、
NFLに大きく水をあけられてしまっているのではと、
個人的には感じています。


さて日本のプロ野球に話を戻します。

日本のFA制度にはたくさんの欠陥がありますが、
FAがニュースになるたびに思うことがあります。

それは、
『選手は甘えすぎなんじゃないの?』
ということです。

今年ワタシの応援する埼玉西武ライオンズは、
2人の主力選手をFAで失う可能性があります。

涌井投手と、片岡選手です。

2人ともにFA宣言するのは必至の情勢で、
涌井の移籍は確実、
片岡は5分5分といったところでしょうかね。

2人とも、
オフィシャルなコメントでは、
『西武には恩義と愛着を感じている。しかしFAは権利なので、行使して他球団の評価を聞きたい』
とのこと。

はっきり言います。
『そんなコメント、聞きたくねえんだよ。』

何だか、
本当にモヤモヤしたものが残ります。

(特に涌井の、『先発にこだわりがある。その評価をしてくれる球団に・・・・・』みたいなコメント、腹立たしいんだよな。アンタ、どれだけ先発で試合を壊してきたんだよっていう感じです。先発で本当にどうしようもなくなったから、渡辺監督ら首脳陣が頭をひねって中継ぎ、抑えに配転して復活に関しての活路を見出そうとしていたこと、忘れたの???って感じですね。)


彼らは1億円を優に超えた年俸をもらうプレーヤー。
特に涌井投手は、
年俸調停までして『年俸にこだわった』プレーヤー。

そのプレーヤー二人の過去3年の成績、
以下の通りです。


【涌井投手の過去3年の成績】
2011年  9勝12敗0S  防御率 2.93
2012年  1勝5敗30S  防御率 3.71
2013年  5勝7敗7S   防御率 3.90

【片岡選手の過去3年の成績】
2011年  86試合 75安打 1本塁打 18打点 22盗塁  .230
2012年  52試合 46安打 2本塁打 19打点  8盗塁  .225
2013年  72試合 75安打 4本塁打 28打点  9盗塁  .290


過去3年、
チームのトッププレーヤーどころか、
1軍のアベレージプレーヤー並の成績も残していません、明らかに。

実際には今年の9月、
2人は八面六臂ともいえる活躍をして、
『まだ俺たちは輝いているんだ』
ということを内外にアピールしていましたが、
ワタシに言わせればそんなことは当たり前。

今年の年俸っていうのは、
『今年この年俸に見合うだけの活躍をする』
事を見込んだ評価の上に算出されたものなんだから。

それを3年も裏切り続けて『身の丈に似合わない年俸』をもらっていたうえに、
FAの権利を取得したとたんに『他球団の方が高く俺の評価をしてくれるから』移籍ですか??

こんなことがまかり通るから、
何だか応援ってもんに身が入らねえんだよなあ、実際。

この記事前段の『男気』に絡めていうと、
せめてこの2選手は、
『今年までの数年間は、まったく年俸に見合った活躍が出来ず申し訳なかった。今年FAの権利を取ったがそれの行使は見合わせ、来年最高のパフォーマンスを見せてチーム、ファンに恩返しをして、それからFAについて考える』
ぐらいのこと言ってほしかったなあ。
それがファンに対する『男気』ってもんだよ。

1年行使を待ったら、
FAの権利は消え失せてしまうってわけじゃねえだろ?!

西武というある意味『シブちん』な球団からは一刻も早く離れて、
リッチに年俸を上げてくれる球団に行きたいなあっていう気持ちが、
見え隠れしているよ、まったく。



世間では中日に『大減俸の嵐』が吹き荒れていることが話題になっていますが、
これも当たり前だと思いますね。

FAという制度があって、
『交渉の自由が保障されている身』
でありながら、
『年俸の引き下げ制限』なんてセーフティーネットが設けられていること自体が、
まさに【日本スタイル】の極みだと感じられますね。
こういう報道を見ると。
(実際は有名無実で破られているみたいですけどね)

井端選手の年俸がガ~ンと引き下げられた件にしたって、
ワタシは当たり前だと思うんですけどね。

『球団の功労者に対する冷たい仕打ち』
みたいに新聞などでは語られますが、
それがFA時代の契約社会ってもんでしょう。

だって、
今年の年俸が井端のパフォーマンスに対して、高すぎるもの。


FAが認められるということは、
反対にこういうことも起こり得るんだということを受け入れなければならないってこと、
選手は認識しなければいけませんよ。

MLBの世界を見ると、
活躍できなければ10億、15億と貰っていた選手が、
次の年には大減俸か、
あるいは契約してもらえずにマイナーなんてこと、
ざらにあるでしょ。
(松坂、松井、イチロー・・・・・。みんなそうだったじゃないですか)

FAのいい部分だけ見て、
厳しい部分には『お目こぼしを』では、
話は通らないと思いますよ。

都合のいい時だけ【浪花節】の部分を見せてくれって、
それは無理ですよ。


それから話は飛ぶけど、
新人選手が数年で解雇されると、
とかく球団は『冷たい』『厳しい』という目線で語られますけど、
それもどうかと思いますね。

プロ野球選手は、
入団時に多額の『契約金』を手にしているではないですか。

ドラ1選手だけではなく、
ドラフト指名選手は例外なく。

本来『銭はグラウンドで稼げ』ってなもんだったんですが、
『先買い』で同世代の人間がどう転んでも稼ぎ出すことができないような金銭を手にするんです。

2年か3年で仮にその選手がクビになったとしても、
ワタシならこう思いますね。
『たった2,3年でこれだけの報酬を手にできて、非常にラッキーだった』と。

第2の人生、
出発するための資金として、
十分なものがありますね。

企業に当てはめてみると、
な~んにも貢献できなかった人に、
ン千万も払ってるんだもんね。
(だってプロ野球って、1軍で試合に出なければ、チームに対する貢献はまさに”ゼロ”だもんね。)

まあ、
一般企業と違って、
そういう『当たり』『はずれ』含めてというのが、
プロのチーム作りってことだろうけどね。


プロのアスリートたちを、
『報酬』だけで語りたくはないですが、
プロ野球選手っていうのは、
自分たちが他のスポーツと比較していかに恵まれていて、
身の丈以上の報酬を手にできているかということ、
もっと考えてみる必要があるでしょうね。

権利ばかり主張する姿を垣間見ているから、
中高年の野球ファンが、
ある時期からドッと離れていってしまったという現実、
もっと考えてみるべきだと思っています。

今後10年、20年、
プロ野球が今と同じように栄え、存続していけるか、
そんなことは誰もわからないんですから。

これだけテレビ(特に地上波)での中継がなくなっていく中で、
プロ野球の人気を維持していこうというのは、
実際にはかなり難しいことだと思いますけどね。

昔は大人気で視聴率もン10%稼げていたのに今は世間で語られることもなく。。。。。。
という、
プロレス、ボクシング、K-1なんかの例に倣ってしまうことだけは、
何とか避けてほしいと思っていますねどね。

先人たちが築いてきたプロ野球の歴史を、
”時代に合った”という言葉で変えてしまうのであれば、
選手も、もちろん経営する企業のオーナーたちも、
それなりのことをやるべきだとおもいますけどね。

長嶋や王が、
『国民的に人気のあった』
『常にプロ野球が時代の中心にあった』
時代のプロ野球で、
いかに低い年俸だったか知っていますか?
(彼らのパフォーマンスに比較してという意味)

『金』でスポーツの世界が語られることがなかった時代において、
彼らの『プレーの後に金はついてくる』という姿勢、
もう一度検証してみたらどうですかね。

往時の長嶋、王に匹敵するプレーヤー、
田中投手だけですよ、実際。


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