1/23≪LIVE BOXING6≫ ~エデイオンアリーナ大阪・第1競技場~
◆WBC・WBA世界Lフライ級タイトルマッチ 12回戦
チャンピオン 同級1位
寺地拳四朗(BMB) 〇 12R判定2-0 ● カルロス・カニサレス(ベネズエラ)
(113-113、114-112、114-112)
◆WBA世界フライ級タイトルマッチ 12回戦
チャンピオン 同級1位
アルテム・ダラキアン(ウクライナ) ● 12R判定3-0 〇 ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)
(116-112、117-111、119-109)
昨日大阪で行われたボクシングのダブル世界タイトルマッチ。
チャンピオン・拳四朗が4団体統一を見据えて挑んだ防衛戦。
相手は「最強の挑戦者」との誉れ高い元WBAチャンピオンのカニサレス。
過去世界戦で日本人に3戦負けなしの戦績を誇るファイターで、
拳四朗と言えども苦戦するのではないか、とみられていました。
試合は初回からカニサレスがグイグイ来て、
拳四朗もなかなか捌くのは難しそうとの予感をはらんで始まりました。
2Rに拳四朗がカウンターを入れてダウンを奪うも、
3Rには反対にダウンを奪われるという展開。
公開採点のため4R終わりに公開された採点では、
拳四朗はリードされるという展開となりました。
ここからは両者が魂を込めたパンチを打ち合うという激闘に。
拳四朗は力強いボディから上とパンチを入れていくものの、
カニサレスも図ったように残り1分から圧を強めて拳四朗を追い詰めていくという、
全く目の離せない展開となりました。
ワタシの目には、
若干拳四朗が押されているようにも見えて、
冷や冷や度がMaxだった8回終わり。
2度目の公開採点で、
今度は2者が拳四朗2ポイントリード、残り1者は同点というきわどい採点。
最後の4ラウンドに命運がかかりました。
9R、10Rと激闘は続きましたが、
拳四朗はいいパンチを入れるものの被弾も多く、
全くわからない展開に。
大激闘と呼んでいいような、
凄まじいファイトとなりました。
そして迎えた11R。
しかしここから、
拳四朗は打ち合いを避けて足を使い、
試合の最後の締めにかかりました。
しかし顔面を紅潮させて向かってくるカニサレス。
そのド迫力に、
ワタシは「拳四朗~~、かわせ、避けろ、ジャブを突け~~~!!」
と絶叫。
拳四朗は最終12Rもこの戦い方で、
カニサレスを何とか交わして判定にもつれ込みました。
11,12R,
確かに10Rまでのような好戦的な打ち合いを演じていたら、
KOされるリスクもあったと思われます。
最後に戦略を変えた陣営の戦い方、
見事だったと思います。
そして。。。。
レフェリーの手は、
高々と拳四朗に上がり、
何とかこの激闘を制し、
拳四朗は世界王座を防衛。
苦しかったあ。。。。。
でも、
これがまた拳四朗の血となり肉となって、
さらに強いボクサーへと駆け上がっていってくれることでしょう。
さらにセミで行われた世界戦、
ユーリ阿久井と7度防衛の無敗のチャンピオン・ダラキアンの対戦。
超技巧派のダラキアン。
強打の阿久井がどこまで迫れるかという戦いでしたが、
この試合も激闘でした。
本当にうまいチャンピオン、ダラキアン。
序盤から何度も阿久井がとらえようと前に出ますが、
そのたびに闘牛のマタドールよろしく、
ひらり、ひらりと交わしていくチャンピオン。
阿久井はストレスのたまる試合だったでしょうが、
それでも決して基本を忘れず、
忠実に自分の試合をこなし続けた阿久井。
最後の最後まで、
ダラキアンをとらえることはできませんでしたが、
さりとて阿久井が攻められたりいいパンチを被弾したりしたわけではなかったので、
「果たして判定はどっち?」
という試合となりました。
そして。。。。
判定は阿久井に。
夢の世界チャンピオンが、
倉敷という地方のジムから生まれました。
ふたりの女の子の父親である阿久井。
かわいいお嬢ちゃんたちが、
お父さんの「晴れの瞬間」を、
一緒にリングの上で祝福しました。
彼女たち(特に上の子は)、
この瞬間を忘れないでしょうね。(小さすぎて覚えていないかもしれないけど)
おとうちゃん、
かっこよかったなあ。
ワタシもこのファイトを見て、
一気に阿久井のファンになってしまいました。
彼はこれから、
世界戦の経験を積んで、
もっともっと、強くなれるんじゃないかと思っています。
また一人、
楽しみなボクサーが出てきてくれました。
ということで、
那須川天心の3戦目も含め、
とても楽しく最後まで見たこの夜のファイトでした。
世界戦でKOはありませんでしたが、
ボクシングの面白さのいっぱい詰まった、
ナイスファイトでした。
ふたりとも、
おめでと~~~~!!!
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ラウンド終盤の相手の猛攻は凄まじく、ホントに冷や冷やモンでしたね。
何とか凌いで開始のゴングが鳴り、コーナーから立ち上がるもカニサレスの表情からはスタミナが回復していないのは明白。
一気にいったれ!と思っても今度はカニサレスが凌ぎ、再び残り20秒あたりからなりふり構わず振り回してきました。
こういった展開が続き、ハラハラしっぱなしでしたね。
ラスト2ラウンドはまめちち様と同じ気持ちで、逃げろ!かわせ!の思いでした。
相手もスタミナ切れで追い足もなく、なんとかしのぎ切りタイトルを死守。
よく頑張ったよホントに。
試合後の拳四朗の表情に現れていましたが、倒し切れなかった悔しさと守り切ったことによる安堵の表情。
何とも言えない表情でしたねえ。
しかし目標である4団体統一にはタイトルを守ることが大前提。
先に進むにはああいった足を使い「逃げる、かわす」ことも必要で、立派な戦術の一つです。
戦う前から逃げるボクサーとは違いますからね。
それにしても最近の拳四朗の試合は激闘が続きますね。
また敗れた相手もみんな負けて評価が上がります。
それほど拳四朗との試合はお互い全力を振り絞り、美しく感動を与える戦いだと思います。
稀有な存在です。
もう一度カニサレスとやってほしいですね。
あとユーリ。
いいですねええ。
ダラキアンもよかったですねええ。
かなりやりにくかったと思いますが、見事なまでに攻略しました。
無敗のチャンピオン相手に完勝でしたね。
ほぼパンチももらってなかったですもんね。
基本に忠実できれいなボクシング。
中谷とはまた違った面白い見ごたえのある選手がでてきましたね。
今後が非常に楽しみです。
2024年のボクシング界はどういった様相になるのか。
始まったばかりですがホント楽しみで仕方がありません。
PS
那須川も危なげなく勝ちましたが、やはりまだまだ物足りなさを感じます。
しっかり「打ち抜く」ようなパンチがないというか、軽いんですよね。
速いは速いんですが、故に手打ちになってるのかな。
高山勝成も無尽蔵の高速連打でしたが、彼も手打ち感が否めませんでした。
しかし、バンタム級は面白くなりそうですね。
井上拓真に武居。
あと復活の兆しの見える比嘉大吾!
過去、同じ階級にこれほどタレントが揃ったことは無かったんじゃないかなあ。
どのように彼らが絡んでくるのでしょうか。
今後このあたりにも注目です!
あと、遅ればせながら今年もよろしくお願いいたします。
hanahanaさん、今年もよろしくお願いします。
いやあ、激闘でしたね。
拳四朗は、京口戦当たり・・・・いやっ、敗れた矢吹戦あたりから何だか「激闘王」になってきていますね。
なんだかアウトボクシングから激闘への流れは、長谷川とか八重樫とかが思い出されています。
もっとアウトボックスに徹すればという思いもなくはないのですが、顔に似合わず気の強い拳四朗、相手に出てこられると迎えうっちゃうんでしょうね。
それにしても厳しい試合でした。
オラスクアガ戦も苦しかったですが、それに輪をかけての苦しい試合となりました。途中何度も、「これはあかんかも・・・・」という思いもよぎりましたが、しのぎ切って勝ったのはやはりチャンピオンの矜持というものでしょうか。
阿久井もよかったですね。
まさに「正統派ボクサー」という感じで、思わず応援したくなっちゃう選手ですね。相手の技巧には「ほ~っ」ッとうなることしきりでしたが、常に前に出てプレッシャーをかけ続けた姿勢が、ジャッジの採点に出たんだと思いますね。やっぱりかわすだけでは、ポイントにならないんですね、現在のボクシング界では。
それにしても、面白い興行でしたね。
こういうのを見ると、やっぱりボクシング、行きたくなっちゃいますね。
中谷の興行、行こうかどうしようか、迷っているところです。
那須川は期待も大きいので頑張ってほしいのではありますが、何かまだまだ・・・という感じを持っています。あの2つの世界戦の激闘に比べてやはり何か相手も強くなくて面白みに欠ける試合だったのに、スポーツ紙はこぞってトップに那須川の試合をあげていたので、ワタシは「そりゃ違うだろ」と思わないでもなかったですが。。。。
いずれにしても、井上を中心として、多彩なファイターたちが今年も、たくさんの激闘を繰り広げてくれると思います。佐々木尽はまだか~~~。
今年もつらつらと変わりなく書いていこうと思っていますので、よろしくお願いします。