先日、ムスメと話していて、和装のしきたりを伝えなくてはいけないと感じた。
私自身は色々な着方(着物にブーツ履いたり、帯の代わりにベルトなんてのもあり)が有って構わないと思っているのだが、正式な場所に出る場合、それでは済まないと思い、一応のしきたりや考え方を伝えねばと思った。
着物の格・帯との合わせ方・帯締めの先端の扱い・・・・・
これ、着付け教室でもきちんと教えていないかもしれない。
先ず、着物の格・・・・(素材や柄によっても違ってくるけれど、端的に言うとこうなる)
小紋や友禅など、染の着物(刺繍もあり)が各上で、紬や絣など、織で柄を作る物は格下。
紋の数・・・五つ紋・三つ紋・一つ紋と、核が下がっていく。
例えば色留め袖の場合、五つ紋だと同じ五つ紋の黒留めと同格
帯・・・佐賀錦や西陣織の様な織の帯が各上・塩瀬などの染の帯は格下。
格上の物は正式な場に使え、格下の物は普段着、お洒落着などになる。
出かける先の格に合わせて決める。
帯と着物の合わせ方・・・染の着物に織の帯・織の着物に染の帯。
柄や、簪の付け方・・・・
これは、陰と陽を考え、陰は控えめ、陽は飾ると考えればわかりやすい。
体を中心に考えるといいかも・・・
陽の部分・・・前は左、後は右、上半身。
陰の部分・・・前は右、後は左、下半身。
付け下げを考えるとわかりやすい。
左胸・左袖の前側・右袖の後ろ側などに中心的に柄付けしてある。
簪は、左の前にメインの物、右の前は小さなもの。また、後ろ挿しは右に挿す。
帯締めの先端は、お祝い事は両方上に、お葬式などでは両方下。そして、普段はほんら、左を上、右を下にするのだが、今は普段も両方上に向けることが増えている。
このあたり、地域によっても違うのか、伝承されていないのか、気になる所ではある。
また、この世は陽の世界で、あの世や精霊・妖などが住む世界や陰の世界と言う事なので、亡くなった方の経帷子や幽霊は着物を左前に着るし、藤娘は藤の花の精で、陰の世界の者なので、メインの藤の花の長く垂れた簪を右に挿し、対の短い簪は左に挿している。
こうやって考えると結構面白いのが和装のしきたりだなあ。
覚書程度に・・・