「麻生タロウです。この1年、全国を回り、景気や暮らしの不安を肌で感じてきました。」バカみたいに大量に流しとる自民党CM。
こら、おっさん!
ハローワークに視察行っても列の最後尾に並ばんやろ。担当者のの喋り方もちゃうやろ。
炊き出しに視察行っても、「たいへんですね~」と言いつつ、夜は美味いもん食ってんねやろ。
そんなんで庶民の気持ちをわかった風なこと言わんとってくれ!
それなら、この映画見ろって!!
失業中の香川照之が、「今日の昼飯、何食べよ。いやいや失業中の身、炊き出しで我慢せんとなぁ~(子ども、ピアノ習いたいって言うとったなぁ・・・)」
その頃、主婦:小泉今日子は、身分証明替わりにとってた免許書片手に、車を物色中。
失業のプロ:津田寛治の「子供と女乗せて、救命ボート、行っちゃたんだよ」というセリフは、日に日にわが身にも実感するセリフですわ。
最近言いよるんよ。
「○○ちゃん、そろばん習ってんねんて~」とか「参観日、服どないしよ」とか。
長男の友人のセリフ「大地震おきねぇかなぁ~」という思いはさすがにないけど、
長男がアメリカの友軍に志願するというのを、説得できたりするかどうか疑問やなぁ。
『告発の行方』見てるのにね。
次男は、唐突に「ピアノ習いたい!」と言いよるけど、美人ピアノ先生目当てで、リストラ給料を使うなんて、このガキと思てましたわ。
ところが、『旅立ちの時』のリバー・フェニックスよろしく、音の出ない拾てきたキーボードを叩く姿、母親から見つかったガラクタキーボードを守る姿は、こいつ心の底からピアノひきたかったんや・・・と胸を打ちます。
この映画は、見事に現在日本の姿を写してるわ。
映画は2008年10月以前に完成してるのに、新しく出てくる予期せぬ事件にも見事に対応してるもん。
ひょっとしたら、こういう未来があるかもと思ってしまうわ。
黒沢清がはじめて挑むファミリー映画というけど、どこをどうとっても黒沢印。
その映像は、なんやどっかに幽霊がおるんちゃうかと思えてくるわ。
小泉今日子が朗読を担当した「風の又三郎」も、どっかになにか写ってるに違いないと思わしながらなにもない恐怖映像やったけど、「だれか、ひっぱてー」という小泉今日子の手の先には引っぱてるなにか得体の知れんもんが、・・・なにもない。
ホラーが極限まで行くとコメディになるのはサム・ライミが実証済みやけど、コメディーも極限まで行くとホラーになるんやね。
さすがにこのドラマではないやろと思った落下シーンは、思いもよらん人が落ちてきたし(次の作品で何を落とすか本当に楽しみ!!)、
ブルーバック合成みたいなドライブシーンもしっかりあった。
最高傑作の誕生やわ。
「子供にはどんどん興味を募らせてあげなさい。
興味があるうちにやらせなさい。
そして子供がやり始めたら、やめさせたらだめです」
ノーベル化学賞を受賞した下村脩教授の言葉やけど、
唐突に出てきた役所広司を受け入れられる黒沢清ウォッチャーの私としては、当然子供の唐突な申し出も受け入れなあきませんな~。
冒頭のゲリラ豪雨まじりの風は怖いけど、ラストの風は希望を感じさせる風やったわ。
★★★★
こら、おっさん!
ハローワークに視察行っても列の最後尾に並ばんやろ。担当者のの喋り方もちゃうやろ。
炊き出しに視察行っても、「たいへんですね~」と言いつつ、夜は美味いもん食ってんねやろ。
そんなんで庶民の気持ちをわかった風なこと言わんとってくれ!
それなら、この映画見ろって!!
失業中の香川照之が、「今日の昼飯、何食べよ。いやいや失業中の身、炊き出しで我慢せんとなぁ~(子ども、ピアノ習いたいって言うとったなぁ・・・)」
その頃、主婦:小泉今日子は、身分証明替わりにとってた免許書片手に、車を物色中。
失業のプロ:津田寛治の「子供と女乗せて、救命ボート、行っちゃたんだよ」というセリフは、日に日にわが身にも実感するセリフですわ。
最近言いよるんよ。
「○○ちゃん、そろばん習ってんねんて~」とか「参観日、服どないしよ」とか。
長男の友人のセリフ「大地震おきねぇかなぁ~」という思いはさすがにないけど、
長男がアメリカの友軍に志願するというのを、説得できたりするかどうか疑問やなぁ。
『告発の行方』見てるのにね。
次男は、唐突に「ピアノ習いたい!」と言いよるけど、美人ピアノ先生目当てで、リストラ給料を使うなんて、このガキと思てましたわ。
ところが、『旅立ちの時』のリバー・フェニックスよろしく、音の出ない拾てきたキーボードを叩く姿、母親から見つかったガラクタキーボードを守る姿は、こいつ心の底からピアノひきたかったんや・・・と胸を打ちます。
この映画は、見事に現在日本の姿を写してるわ。
映画は2008年10月以前に完成してるのに、新しく出てくる予期せぬ事件にも見事に対応してるもん。
ひょっとしたら、こういう未来があるかもと思ってしまうわ。
黒沢清がはじめて挑むファミリー映画というけど、どこをどうとっても黒沢印。
その映像は、なんやどっかに幽霊がおるんちゃうかと思えてくるわ。
小泉今日子が朗読を担当した「風の又三郎」も、どっかになにか写ってるに違いないと思わしながらなにもない恐怖映像やったけど、「だれか、ひっぱてー」という小泉今日子の手の先には引っぱてるなにか得体の知れんもんが、・・・なにもない。
ホラーが極限まで行くとコメディになるのはサム・ライミが実証済みやけど、コメディーも極限まで行くとホラーになるんやね。
さすがにこのドラマではないやろと思った落下シーンは、思いもよらん人が落ちてきたし(次の作品で何を落とすか本当に楽しみ!!)、
ブルーバック合成みたいなドライブシーンもしっかりあった。
最高傑作の誕生やわ。
「子供にはどんどん興味を募らせてあげなさい。
興味があるうちにやらせなさい。
そして子供がやり始めたら、やめさせたらだめです」
ノーベル化学賞を受賞した下村脩教授の言葉やけど、
唐突に出てきた役所広司を受け入れられる黒沢清ウォッチャーの私としては、当然子供の唐突な申し出も受け入れなあきませんな~。
冒頭のゲリラ豪雨まじりの風は怖いけど、ラストの風は希望を感じさせる風やったわ。
★★★★