ワイン一杯で赤い顔をしていたね。
カメラに飛行機に車、無線と釣りと音楽と
あとは何が好きだったんだっけ?
思い出そうと、偲んでみようとするのだけど
何だか心の何処かが特殊な感情を生み出そうとしてしまうようだ。
多分、正直にいうと、後悔が沢山あるからなのだと自覚はしてる。
もらったものはいっぱいあっても
でも、あげたものはあまりないからな。
父の日には、シャツなどあげた記憶はあるのだけどな。
もらったもの、日曜日の思い出。
午後の海、蓮華の花畑。
夏休みの潮干狩り、日に焼けた背中。
ハンドルを握る手、母の手より大きく太い指。
山の中の町、田圃の匂いは香ばしく。
祭りの夜には手を繋いで、買ってもらったのは丸い風船。
飛ばしてしまってあの時はごめん。
後悔があるからこうして思い出していると、まだ胸が痛むのだろうな。
でも無闇に痛むこと思い出していても仕方ないから
僕は僕の人生を全うして(で…できるかな?)
今度、会うことがあったなら
『俺がいた頃は駄目だったけど、いなくなった後は結構がんばってたじゃん!』
…なんて言われるようにしていけたらなぁと思う。
そして、そうもし言って貰えたら
『でしょう?』と笑って返せたらいいなと思う。
今のところ…まだまだ、連日トホホな日常なのだけど。
でも、時々思い出して
『お元気ですか』なんて、とても天気の良い日などに
心の中で、ものすごい小声でこっそり話しかけてみようと思う。
こっそりね、こっそり…。
偲ぶのは、夏の思い出
深々とした山々と
波の音と砂の感触
そして、そんな風景を与えてくれた人への
感謝の気持ち