ふたりだけ・・・

今日の　敦士…
振り替え休日でお休み。

平日やから　あっくんは　幼稚園。

あーちゃんはベットで眠っている。

だから…

実質…2人きり

せやのに　なかなか　敦士は　起きない。
しゃーないよなぁー忙しいんやもんなぁ

学校の先生って雑用ばっかりやもんなぁー

けど　さぁー…

あたしは　敦士を揺り動かした。

『敦士ぃ…起きてよ…お兄ちゃんとっくに幼稚園いったよー。
　今日送ったるって約束…してたんやろ　怒ってたよ…』

『あ゛ー忘れとった…。』

敦士は　眠そうな声で答える。

『久しぶり…2人きり　なんやでぇー　こんなん滅多にないやん』
『・・・そっか2人きりなんや…ってあーちゃんおるやん。』

『そーやけど…まだあの子は　赤ちゃんやもん…
　　実質2人きりやんか・・・・』

『・・・しゃーない　さびしがり屋のリサちゃんの為におきよか』

『うん!!!』

★★★



『なぁ…リサ　今日は天気もええし　あーちゃんと3人お散歩でも　いく?』

リサ特製ブレンドを飲みながら　敦士が笑った。

『いきゅー　お散歩しよー』

『おぅ　いこかっ』

ミルクやおしめをママバックに入れて用意完了
ベビーカーにあーちゃんを乗せて　お散歩に出発した。

『ふぁー2人でお散歩　久しぶりやねっ…』

『せやな…ってあーちゃん姫いてるやろ　なーあーちゃん』

敦士は　そういいながら　ベビーカーのあーちゃんの頬に触れる。
あーちゃんは　嬉しそうに笑ってる。

『…んっと…大谷っ…』

『ん?なに?』

『あたし…大谷と　その…こうして結婚してお兄ちゃんとあーちゃんに
　めぐり合えて　めっさ良かったって思ってる…』

『……大谷…か　懐かしいな　その呼び方』

『いやなん?』

『いやなわけないやろ…その言い方結構　スキなんやで(笑)
　　あと‥その…オレもリサと一緒…
　　恋して　愛して　結婚…家族になれてよかったって…』

『お…大谷ぃーーーーーーー』

『ほら　泣くなって　お前ほんま　すぐ泣くよなぁ』

『だって　うれしいんやもーん…』

大谷…敦士は　あたしの横で笑う…
あたし…　大谷…リサも　笑った。

そして自然と手を繋いだ。

やっぱり…あたし　この人の事　愛してる。
ずっと　ずっと　あたしの気持ちは　永遠に　大谷のもの…


end

<おまけ>

『おかあちゃん　ボクのでばん　なかったー』

『あーお兄ちゃん…』

『今日は　オレとおかあちゃんの　あまーい話やねん』

『おとうちゃんなんか…あまえたのくせに…』

『おまえ　まだ　その話　ひっぱるんか…リサどうにかして』

『そればっかしは　なんとも　かんとも…』